ファーストリテイリングの転職研究 2026年8月期1Q決算に見るキャリア機会

ファーストリテイリングの転職研究 2026年8月期1Q決算に見るキャリア機会

ファーストリテイリングの2026年8月期1Q決算は、第1四半期として過去最高の業績を達成。海外ユニクロ事業が全地域で増収増益となり、グローバル成長が加速しています。ジーユーへの新クリエイティブ・ディレクター就任など、さらなる変革期にある同社で、転職希望者がどのような役割を担えるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

過去最高の1Q実績を達成し通期予想を上方修正する

2026年8月期第1四半期は、連結売上収益が前年同期比14.8%増、事業利益が31.0%増となり、第1四半期として過去最高の業績を達成しました。国内外のユニクロ事業が計画を大幅に上回ったことを受け、通期の売上収益予想を3兆8,000億円、事業利益を6,500億円へとそれぞれ上方修正しています。

海外ユニクロが全地域で増収増益となり成長を加速させる

海外ユニクロ事業は、売上収益が前年同期比20.3%増、事業利益が38.0%増と極めて好調です。特に北米・欧州・東南アジア・韓国で2桁の増収増益を記録しており、グローバルでの全方位成長が加速しています。質の高い出店とブランディング強化が、世界規模での顧客層拡大に直結している状況です。

ジーユーの刷新に向け新たなクリエイティブ体制を構築する

ジーユー事業では、クリエイティブ・ディレクターとして新たにフランチェスコ・リッソ氏を迎えました(2026年1月就任)。事業構造改革を推進する中、リッソ氏の起用によりブランドポジションの再定義と商品の刷新を図ります。世界に通用するブランドへの飛躍を目指し、中長期的な競争力強化に向けた大きな転換点を迎えています。

1 連結業績ハイライト

第1四半期として過去最高の売上・利益を達成。グローバルでのユニクロ事業の好調が全体の業績を強力に牽引しています。
連結実績

出典:2026年8月期 第1四半期業績および通期業績予想 P.3

売上収益

1兆277億円

+14.8%

事業利益

2,056億円

+31.0%

※事業利益 = 売上収益 - 売上原価 - 販管費(事業の経常的な業績を測る指標)

第1四半期の連結実績は、売上収益1兆277億円、事業利益2,056億円、税引前四半期利益2,266億円(前年同期比15.3%増)と、大幅な増収増益となりました。国内および海外のユニクロ事業において、秋物商品や通年商品の販売が極めて好調だったことが主要因です。売上高販管費率は35.2%(同1.7ポイント改善)と、売上の拡大に伴い効率化も進んでいます。

通期予想に対する進捗状況については、第1四半期時点で売上収益が修正後通期予想(3兆8,000億円)の約27%、事業利益が同(6,500億円)の約31.6%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力のユニクロ事業がグローバルで高成長を維持。ブランド再編中のジーユーやグローバルブランド各社でも、変革を担う人材の重要性が高まっています。
セグメント別業績

出典:2026年8月期 第1四半期業績および通期業績予想 P.7

国内ユニクロ事業

事業内容:日本国内におけるユニクロ店舗およびEコマースの運営。

業績推移:売上収益2,990億円(前年同期比12.2%増)、事業利益624億円(同20.2%増)と大幅増益。

注目ポイント:商売の組み立てが改善し、既存店売上高は11.0%増と好調です。インバウンド売上構成比は約10%に拡大。需要予測の精度向上による値引き販売の抑制が進んでおり、「個店経営」を加速させる店舗マネジメントや、デジタルを駆使したサプライチェーン改革を担う専門人材が求められています。

注目職種:店長候補(経営者候補)、SCM担当、デジタルマーケティング

海外ユニクロ事業

事業内容:グレーターチャイナ、韓国、東南アジア・インド・豪州、北米、欧州でのユニクロ事業。

業績推移:売上収益6,038億円(前年同期比20.3%増)、事業利益1,173億円(同38.0%増)。

注目ポイント:全地域で収益性が改善。北米・欧州では旗艦店出店が成功し、「LifeWear」の認知が飛躍的に向上しています。欧州では新規都市(グラスゴー、フランクフルト等)への進出も大成功。グローバルでの店舗網拡大を支える、店舗開発、国際法務、グローバル人事といったプロフェッショナルの活躍機会が急拡大しています。

注目職種:グローバル店舗開発、エリアマネージャー、ロジスティクス

ジーユー事業

事業内容:「GU」ブランドの日本・海外における展開。

業績推移:売上収益913億円(前年同期比0.8%増)、事業利益114億円(同20.0%増)。

注目ポイント:売れ筋への在庫集中により、値引き率が大幅に改善し利益面で貢献。一方で売上の伸びが課題となっており、フランチェスコ・リッソ氏就任による刷新が待たれます。トレンドを正確に捉えるMD(商品計画)やクリエイティブ人材、グローバル展開を加速させる事業開発人材にとって、非常にエキサイティングなフェーズです。

注目職種:マーチャンダイザー、デザイナー、海外事業開発

グローバルブランド事業

事業内容:セオリー、プラステ、コントワー・デ・コトニエ(CDC)、プリンセス タム・タム(PTT)。

業績推移:売上収益330億円(前年同期比7.6%減)、事業利益17億円(同14.8%減)。

注目ポイント:セオリー事業が苦戦し減収減益。一方、プラステ事業はブランディング強化により増収増益と好調。CDC/PTT事業は不採算店の閉店を含む事業構造改革により赤字幅が大幅に縮小しています。各ブランドの収益化と再成長を担う、ブランドマネージャーや経営企画といった人材の役割が重要視されています。

注目職種:ブランド経営、VMD、Eコマース運営

3 今後の見通しと採用の注目点

グローバルNo.1ブランドを目指し、大都市への旗艦店戦略とサプライチェーンの自動化、サステナビリティ活動をさらに深化させます。
通期業績予想

出典:2026年8月期 第1四半期業績および通期業績予想 P.26

通期業績は売上収益3兆8,000億円を見込み、過去最高の更新を目指しています。今後の注目は、米国市場でのさらなる攻勢です。2026年3月以降、ニューヨーク、シカゴ、ボストンなどの大都市に旗艦店級の店舗を続々と出店予定であり、米国内でのブランド存在感を圧倒的なものにする計画です。

投資面では、将来の成長を見据えた戦略的投資が際立っています。自動化倉庫への投資や、ユニクロ ニューヨーク5番街店などの不動産取得、ITシステムへの継続的な支出(通期予想304億円)を推進。また、サステナビリティ領域では、サプライチェーンにおける温室効果ガス削減目標を30%へ引き上げるなど、ESG経営のトップランナーとしての地位も固めています。これらの壮大なビジョンを実現するため、既存の小売りの枠組みを超えたテクノロジー人材や経営人材の確保が、同社の採用活動において最優先事項となっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

圧倒的なスピードで進むグローバルでの全方位成長にどう貢献できるかを言語化しましょう。特に海外事業の利益貢献度が高まっている中、日本発のブランドを世界で勝たせるための個店経営への理解や、IT・ロジスティクスを駆使したサプライチェーンの最適化への知見は、強力なアピール材料となります。

Q&A 面接での逆質問例

・「北米・欧州市場での爆発的な認知向上を、今後の新商品開発や地域特化型のMD戦略にどう還元していく計画ですか?」
・「ジーユーのクリエイティブ刷新において、デジタルやEコマースのチャネルをどう活かした顧客接点の創出を考えていますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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責任感を持って働ける環境が整っている

経営陣は、ものづくりに対する情熱とビジョンを強く持っています。 経営陣からのフィードバックは具体的で、真摯に取り組む姿勢が高く評価されます。 これにより、社員一人ひとりが責任感を持って働ける環境が整っています。

40代後半・マーケティング関連職・男性 [キャリコネの口コミを読む]
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自分で多くのことを決めなければならない

転職して感じたギャップは、自分で多くのことを決めなければならない点です。ここでは自分の仕事の範囲や優先事項を自ら判断する必要があります。

40代後半・マーケティング関連職・男性 [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

【使用した主な公開資料】
・ファーストリテイリング 2026年8月期 第1四半期決算短信〔IFRS会計基準〕(連結)
・ファーストリテイリング 2026年8月期 第1四半期業績および通期業績予想

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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