DeNAの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

DeNAの転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

DeNAの2026年3月期2Q決算は、営業利益212%増と大幅増益。『Pokémon Trading Card Game Pocket』の世界的ヒットやAI活用戦略「AI-ALL-IN」の加速により、構造的成長への転換が鮮明です。「なぜ今DeNAなのか?」、転職希望者が担える役割を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

世界的大ヒットによりゲーム事業が飛躍する

2024年10月にリリースした「Pokémon Trading Card Game Pocket」が歴史的な初速を記録し、ゲーム事業の売上収益は前年同期比48.9%増、セグメント利益は615.8%増という驚異的な成長を遂げました。グローバル市場での運営ノウハウを持つ人材にとって、かつてない規模の挑戦機会が生まれています。

ライブストリーミング事業が黒字化を実現する

収益性を重視した運営へのシフトにより、前年同期に赤字だったライブストリーミング事業が22億円の黒字へ転換しました。国内「Pococha」のコスト最適化に加え、「IRIAM」が過去最高の利用者数を更新し続けており、コミュニティ運営やDX推進の知見を持つ人材の活躍フィールドが広がっています。

構造改革でAI領域への人員シフトを加速する

2025年5月に「モバオク」の全株式を譲渡するなど事業の選択と集中を進める一方、「AI-ALL-IN」戦略を掲げ全社的な人員シフトを推進しています。新たに設立された「DeNA AI Link」を中心にAI新規事業の創出に注力しており、最先端技術の実装に携わりたいエンジニアにとって絶好のタイミングといえます。

1 連結業績ハイライト

ゲーム事業の歴史的ヒットとライブストリーミングの収益改善により、中間期として大幅な増収増益を達成しました。
2026年3月期 第2四半期 業績サマリー

出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料 P.3

売上収益 831.5億円 (前年同期比 +18.3%)
営業利益(IFRS) 249.4億円 (前年同期比 +354.1%)
親会社帰属中間利益 230.2億円 (前年同期比 +667.7%)

当中間連結会計期間は、エンターテインメント領域の好調が業績を力強く牽引しました。特に営業利益は、ゲーム事業の大ヒットに加え、持分法適用関連会社であるCygamesやGO株式会社の業績動向も寄与し、前年同期の54.9億円から約4.5倍へと急拡大しています。スポーツ事業においても主催試合の動員が好調を維持しており、多角的なポートフォリオが機能し始めています。

※Non-GAAP営業利益:IFRSに基づく営業利益から、買収や事業・組織変更に係る一時費用・利益、計上時期の補正等を調整した指標です。

通期予想(売上収益1,460億~1,540億円)に対し、中間期時点で売上収益は831.5億円に達しており、進捗率は約54~57%となります。下期のボラティリティを考慮したレンジ開示ではありますが、上期の勢いを踏まえると業績進捗は順調と評価できます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

主力事業が軒並み利益体質を強化しており、各領域で「攻め」のフェーズに入っています。
セグメント別売上収益推移

出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料 P.5

ゲーム事業

事業内容:国内外におけるモバイル・PC向けゲームの開発・運営。任天堂やポケモン等との有力IP活用タイトルを展開。

業績推移:売上収益335.7億円(前年同期比+48.9%)、セグメント利益170.3億円(同+615.8%)。

注目ポイント:新タイトル「Pokémon Trading Card Game Pocket」がグローバルでMAU約3,000万人を記録。海外売上比率が約6割と高く、世界規模のプラットフォーム運営に携わる機会が豊富です。今後はソフトローンチ戦略を強化し、北米など特定地域での検証を通じた再現性の高いヒット創出を目指しています。

注目職種:グローバルゲームプロデューサー、データアナリスト、バックエンドエンジニア

ライブストリーミング事業

事業内容:「Pococha」や「IRIAM」などのライブ配信プラットフォーム運営。コミュニティ重視の配信サービスを展開。

業績推移:売上収益202.6億円(前年同期比-1.8%)、セグメント利益22.6億円(前年同期は7.9億円の損失)。

注目ポイント:マーケティングコストの抑制により劇的な利益改善を実現。特にアニメーション技術を活用した「IRIAM」は継続率が高く、四半期平均のDAUで過去最高を更新中です。収益化と成長のバランスを最適化する高次元なビジネス運営能力が求められています。

注目職種:コミュニティマネージャー、プロダクトマネージャー、広告運用スペシャリスト

スポーツ事業

事業内容:プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」の運営、および関連する興行・スマートシティ事業。

業績推移:売上収益245.5億円(前年同期比+13.9%)、セグメント利益89.7億円(同+19.9%)。

注目ポイント:主催試合の観客動員数が球団史上最多の236万人を更新。チケットだけでなく飲食・グッズ等の周辺収入も拡大しています。また、2026年3月の「BASEGATE横浜関内」オープンに向けたスマートシティ展開も本格化しており、スポーツと街づくりを融合させる大規模プロジェクトを経験できます。

注目職種:興行企画、店舗開発、スマートシティ事業推進

ヘルスケア・メディカル事業

事業内容:医療従事者間SNS「Join」の展開や健康データ利活用。自治体・製薬会社向けDXソリューション。

業績推移:売上収益37.1億円(前年同期比-7.9%)、セグメント損失23.2億円(前年同期は26.3億円の損失)。

注目ポイント:「Join」が国内の特定機能病院の過半数に導入されるなど、圧倒的な顧客基盤を確立しています。現在は不採算案件の整理と組織の最適化を進めており、構造改革の最終段階にあります。海外展開(ブラジル等)での売上倍増など、グローバルな医療DXへの挑戦が可能です。

注目職種:医療DXコンサルタント、海外事業開発、ヘルスデータアナリスト

3 今後の見通しと採用の注目点

「AI-ALL-IN」戦略のもと、全社員のAIスキル向上と生産性の最大化を目指す第二の創業期にあります。
DeNA AI-ALL-IN 戦略

出典:2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料 P.21

DeNAは、2027年3月期に向けたコミットメントとして、安定して8%以上のROE(自己資本利益率)を出せる構造の確立を目指しています。これを支える柱がAI活用です。「AIによる全社生産性向上」「既存事業の競争力強化」「AI新規事業の創出」の3点を掲げ、全社員へのAIスキル評価制度(DARS)の導入や、AI特化型の少額出資を積極的に実行しています。

経営陣は、ゲームの大ヒットによる利益増を一時的なものに終わらせず、中長期的な利益水準の底上げに向けた事業ポートフォリオの再編を具体化する意向を示しています。採用面では、既存のビジネス枠組みを超えてAIを実用化できるクリエイティブな人材への期待が高まっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

「ポケモン」タイトルの成功に見られる大規模IPのグローバル展開能力や、赤字事業を1年で黒字化させたデータドリブンな経営再建手腕に触れるのが有効です。また、単なる「AI活用」ではなく、経営戦略としての「AI-ALL-IN」に共感し、自らの職種をどうアップデートしたいかを語れる人材が求められています。

Q&A 面接での逆質問例

・「AI-ALL-IN戦略における人員シフトは、具体的に私の職種においてどのような業務プロセスの変化を求めていますか?」
・「スポーツ・メディカル領域が目指す、将来的な構造的な強さとは、競合と比較してどのような差別化要因を指しますか?」
・「大規模ヒットタイトルのノウハウを、他のエンタメやコミュニティ事業へどう横展開していく計画ですか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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経営方針に問題

経営方針に問題を感じる。経営方針や人事に関して、透明性が低いと感じる。上から方針が示され、そこの思考の過程などは共有されないため、何のために施策をするのかなどの納得感がないまま、進められている。

(20代後半・プログラマ・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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互いに成長できる環境が整っています

DeNAの「ラーニングカフェ」では、全社員が部署の垣根を越えて学び合う場が設けられており、非常に活発なコミュニケーションが行われています。オンラインセミナー形式で、心理的安全性やチームビルディングなど、多岐にわたるテーマで学びの機会が提供され、社員同士が互いに成長できる環境が整っています。リモート環境でも活気ある交流が促進されており、働きがいを感じることができます。

(40代後半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
  • 2026年3月期 第2四半期 決算説明会資料

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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