0 編集部が注目した重点ポイント
① ネットワンシステムズの連結を開始する
2026年3月期中間期より、ネットワーク・ITインフラの国内最大手の一角であるネットワンシステムズ株式会社の連結を開始しました。これによりITインフラ領域の売上高が飛躍的に拡大しており、従来のシステム開発(SI)に加え、ネットワーク構築(NI)を融合させた大規模な事業基盤が誕生しています。インフラエンジニアやプロジェクトマネージャーにとってのキャリア機会が劇的に広がっています。
② ERP事業が販売フェーズへ移行する
自社開発ERPパッケージ「PROACTIVE」が、積極的な投資フェーズから本格的な「販売フェーズ」へと移行しました。新規・既存顧客ともに順調に拡大しており、AI機能を搭載した次世代プラットフォームとしての進化も進んでいます。収益性が向上しており、中堅・大手企業向けのデジタル変革支援に携わりたい人材にとって、非常に魅力的な事業環境となっています。
③ モビリティ事業が2桁成長を継続する
自動車業界のソフトウェア化(SDV)をリードするモビリティ事業が、前年同期比で2桁成長を継続しています。IT企業ながら「Japan Mobility Show 2025」へ単独出展し、ソフトウェア中心の完成車コンセプトモデルを短期開発するなど、従来の枠を超えた共創パートナーへと転換しています。最新のAI・組み込み技術を活かせるフィールドが強固に構築されています。
1 連結業績ハイライト
出典:26年3月期 上半期業績総括及び中期経営計画の推進状況 P.3
売上高
371,279百万円
前年比 +47.6%
営業利益
41,606百万円
前年比 +54.3%
親会社株主帰属中間利益
35,614百万円
前年比 +85.1%
2026年3月期中間期の業績は、前年同期比で売上高が47.6%増、営業利益が54.3%増と、非常に強力な成長を示しました。主な増収要因は、拡大を続ける顧客企業のIT投資需要に加え、ネットワンシステムズの連結によるインパクトが約1,040億円加わったことです。利益面では、増収効果に加え、システム開発や保守運用の利益率向上が寄与しました。
通期の業績予想に対する進捗率は、売上高が47.0%、営業利益が48.9%となっており、中間決算としては概ね順調に推移しています。下期に向けてもIT投資需要の継続が見込まれており、通期目標の達成に期待がかかります。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:26年3月期 上半期連結業績について P.7
産業IT
事業内容:製造、通信、エネルギー、流通等の顧客向けに、基幹系システムやデジタルサプライチェーン、モビリティ開発を提供。
業績推移:売上高1,024億円、営業利益142億円。自動車業向け戦略投資や通信業向け案件の拡大により増収増益。
注目ポイント:製造業におけるサプライチェーンの再構築や、ソフトウェアで進化する車の開発など、高度な専門性を要する案件が増加しています。デジタル技術で産業構造そのものを変革するダイナミズムを実感できる領域です。
金融IT
事業内容:銀行、証券、リース、保険業界向けに高度な金融システムの構築、保守、運用を支援。
業績推移:売上高320億円、営業利益47億円。銀行・証券向けシステム開発の拡大により利益率が15.0%に改善。
注目ポイント:老朽化システムの刷新や国際決済対応など、大規模かつ社会貢献度の高いプロジェクトが継続しています。金融業務知識と最新ITを融合させ、安全で効率的な金融経営を支えるプロフェッショナルが求められています。
ITソリューション
事業内容:自社ERP「PROACTIVE」、ECサービス、BPOサービス等の提供。
業績推移:売上高298億円、営業利益15億円。PROACTIVEの拡大やEC事業の新規連結により営業損益が劇的に改善。
注目ポイント:サービス型ビジネスへの転換が結実しつつあります。AIを活用した非財務データ活用や働き方改革支援など、SaaSビジネスの成長を中核となって推進するチャンスが豊富です。
ITプラットフォーム
事業内容:ITインフラ構築、CAD/CAE製品販売、セキュリティソリューション提供。2026年3月期中間期よりネットワンシステムズを連結。
業績推移:売上高1,543億円、営業利益161億円(注:ネットワンシステムズの連結による巨額の増収増益)。
注目ポイント:ネットワンシステムズとの経営統合により、国内屈指のインフラ・セキュリティ企業となりました。両社の強みを融合したクロスセル提案が加速しており、ネットワークとクラウドを跨ぐ大規模プロジェクトを主導できる人材にとって最適な環境です。
ITマネジメント
事業内容:データセンターサービス、クラウドインフラ、マネジメントサービスの提供。
業績推移:売上高380億円、営業利益59億円。データセンターの収益性改善により23.9%の大幅増益。
注目ポイント:「netXDC」ブランドの強固なデータセンター基盤を軸に、ハイブリッドクラウド運用や24時間365日の高度なサポートを提供。安定稼働を求める企業の重要インフラを担う責任とやりがいがあります。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:26年3月期 上半期業績総括及び中期経営計画の推進状況 P.12
今後の成長戦略の核となるのは、ネットワンシステムズとのPMI(経営統合プロセス)の推進です。2026年4月にディストリビューション事業を統合し、その後セキュリティ、マネジメントサービスを順次統合する計画です。すでに製造・金融・通信業向けにクロスセル案件が積み上がっており、今期だけでも40〜50億円規模の売上貢献が見込まれています。
また、全社的な「AIセントリック」戦略により、システム開発工程のAI化(生産性20〜60%向上)やモビリティ開発への生成AI導入を加速させています。次期中期経営計画では「収益性」を最重要指標に据え、ビジネスモデルの高度化を目指す方針です。先端技術の実装に意欲的なエンジニアにとって、AIを前提とした次世代SIビジネスを共創できるチャンスが到来しています。
4 求職者へのアドバイス
ネットワンシステムズとの統合により、「アプリケーション(SI)とネットワーク(NI)の両輪で真のデジタル変革を実現できる唯一無二の環境」が整いました。単なるシステムの構築にとどまらず、「AIを核としたビジネスモデルの高度化」や、SDV(ソフトウェアで定義される車)などの「製造業のOrchestrator(調整役)」という新たな役割に共感し、自身の技術で社会課題を解決したいという姿勢を強調することが有効です。
- ネットワンシステムズとの統合により、具体的に現場のエンジニアが参画するプロジェクトの質や規模にどのような変化が生じていますか?
- 「AIセントリック」な事業戦略において、現場レベルでの開発手法や標準化プロセスは現在どのように進化していますか?
- PROACTIVE事業の販売フェーズ移行に伴い、SaaSビジネスを支える新たな職能(カスタマーサクセス等)にどのような期待を寄せていますか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
IT業界での多様なビジネス展開が魅力的
IT業界での多様なビジネス展開が魅力的で、特に最近はAI分野への注力が目立ちます。これにより、業務の幅が広がり、さまざまなプロジェクトに携わる機会が増えています。資格取得のサポートも充実しており、スキルアップを目指す社員にとっては大きなメリットです。お客様のニーズに応えることができる環境が整っており、その結果として得られる達成感がやりがいにつながっています。自分の成長を実感しながら、社会に貢献できる職場です。
(40代前半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
- 26年3月期 上半期業績総括及び中期経営計画の推進状況
- 26年3月期 上半期連結業績について



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。