0 編集部が注目した重点ポイント
① 管理区分の変更でクラウド成長を可視化
当第1四半期より報告セグメントの名称を変更し、さらに「クラウド・アンド・ソフトウェア」の内訳を「クラウド」と「ソフトウェア」に分離しました。これにより、前年同期比38.3%増と急成長を遂げるクラウド事業の実態が明確になり、クラウドエンジニアやコンサルタントの活躍機会が拡大していることが示されています。
② 中間期として過去最高の売上と利益を達成
2026年5月期第2四半期(累計)において、売上高、営業利益、経常利益、中間純利益のすべてで過去最高を更新しました。企業のデジタル変革(DX)需要を背景に、基幹システムのクラウド移行が加速しており、同社が提唱するデータ活用戦略が市場で強力に支持されている結果といえます。
③ 日本市場特化型のAI・ソブリン戦略を推進
「日本のためのクラウド提供」と「お客様のためのAI推進」を掲げ、ガバメントクラウドへの貢献や、データ主権に対応したソブリンAIの展開を強化しています。公共機関や地方自治体のデジタル化支援など、社会貢献性の高い大規模プロジェクトに携わるチャンスが豊富に存在します。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年5月期(FY26)第2四半期業績補足資料 P.3
売上高
1,346.7億円
+7.5%
営業利益
426.5億円
+1.8%
経常利益
431.7億円
+1.9%
当期の中間業績は、企業の基幹システムのクラウド移行や、デジタルデータを活用した業務効率化への投資が底堅く推移したことにより、売上・各利益ともに過去最高を記録しました。特にクラウド・アンド・ソフトウェア部門が売上の85.8%を占めるなど、事業の中核としての地位を盤石にしています。
通期予想に対する進捗状況については、売上高1,346億円と堅調な結果を残しており、期初に掲げた通期売上高成長率予測(6.0~10.0%増)に対して概ね順調に推移しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2nd Quarter, Fiscal Year ending May 2026 (FY26) Business Results P.2
クラウド・アンド・ソフトウェア
事業内容:Oracle Cloud Infrastructure(OCI)やSaaS(NetSuite等)の提供、オンプレミス製品のライセンス販売および保守サポート。
業績推移:売上高は1,155億円(前年同期比8.6%増)。うちクラウド単体は391億円(38.3%増)と驚異的な伸長。
注目ポイント:既存顧客の「クラウド・リフト&シフト」が加速しており、大規模な基幹システム移行を完遂できるプロジェクトマネージャーやアーキテクトが渇望されています。特にOCIはガバメントクラウドとしての採用が進んでおり、公共分野の知見を持つ人材には大きなチャンスです。
ハードウェア
事業内容:エンジニアド・システム(Oracle Exadata等)やストレージ、関連保守サービスの提供。
業績推移:売上高は64億円(前年同期比4.6%減)。製品需要の変動により微減傾向にあります。
注目ポイント:最新世代の「Oracle Exadata X11M」を提供開始し、AIワークロードの高速化に注力しています。単なるハード販売ではなく、エネルギー効率やサステナビリティ目標達成を支援する「高効率基盤」としての提案が重要視されています。
サービス
事業内容:コンサルティング、高度なサポートサービス、教育関連のサービス提供。
業績推移:売上高は126億円(前年同期比4.1%増)。複合型案件の増加により堅調な推移。
注目ポイント:オンプレミスからOCIへの移行、およびCloud Applicationsとの連携など、包括的なDXコンサルティングが需要の中心です。企業の業務プロセスそのものを刷新する「ライフサイクルコスト改革」の担い手が求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年5月期(FY26)第2四半期業績補足資料 P.4
今後の成長戦略において注目すべきは、生成AIの活用とガバメントクラウドへの展開です。OCIを基盤としたGPU環境の提供や、企業独自のデータをセキュアに活用できるAIサービスの拡充を進めています。
また、「Oracle Alloy」を活用した日本発のソブリンクラウドの展開も予定されており、経済安全保障リスクに対応する次世代のインフラ提供が本格化します。これは、単なる製品販売から「国家・企業の基盤を支える戦略パートナー」への脱皮を意味しており、高い志を持つ専門人材の採用を継続する方針です。
4 求職者へのアドバイス
「日本市場に特化したクラウドとAIの提供」という明確な方針に注目しましょう。単なるグローバル展開の日本拠点ではなく、ガバメントクラウドやソブリンAIなど、日本の公的機関や基幹産業の変革に直接貢献したいという意欲は、同社のミッションと強く合致するはずです。
「Oracle Alloyを通じた日本独自のソブリンクラウド展開において、具体的にどのようなパートナー企業との連携を強化しているのか」や、「生成AI活用の加速により、コンサルティングサービスに求められる役割はどう変化しているか」など、最新の戦略に踏み込んだ質問が有効です。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 日本オラクル株式会社 2026年5月期 第2四半期(中間期)決算短信
- 日本オラクル株式会社 2026年5月期 第2四半期 業績補足資料



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。