会社も明言「単に英語力だけではない」
企業口コミサイト「キャリコネ」には、現役社員・OBOGによる書き込みが見られます。法人営業を担当する30代の男性社員は、転職後のギャップについてこう述べています。
外資系企業といっても、普通に日系の大企業だと感じた。外資の側面はあるものの、日本のスタートアップのように英語が飛び交う訳でもなく、営業は日本語で充分。良くも悪くも成熟した会社で成熟したプロダクトをやりたい、多岐にわたる領域で名のある大企業で働きたい人であれば満足できるだろう(2019.3.17)
逆に、グローバル企業で外国人と一緒に英語をバリバリ使って働きたいという人には、いささか拍子抜けする環境なのかもしれません。
なお、英語が苦手な人が働ける職場なのか、という問題については、採用サイトのQ&Aにこのようなことが書かれています。
日本オラクルでビジネスを行っていく上で、英語力が一つの武器となることは確かです。しかし、私たちは単に英語力だけではない、グローバルなコミュニケーション能力も重要であると考えています。現時点で英語力があることは望ましいですが、グローバルな環境で自分自身が活躍したいと思えるかどうかが重要です。
世界は今「デジタル・ディスラプション(Digital Disruption)」による新産業革命の時代を迎えています。第一次産業革命(蒸気機関)の時代から、電気や自動車の出現による第二次産業革命、そして、現代では、第三次・四次産業革命の大きな潮流が日本へも押し寄せています。
このあたりは、もしかすると英語の社内公用語化をうたい、TOEICの点数で昇格の足切りをするという某国内企業よりも、英語力に関しては寛容なのかもしれませんね。
配属先によって報酬に大きな差
給与や評価制度については、どうなっているのでしょうか。40代女性のシステムコンサルタントは「報酬については悪くなかったと思います」と書き込んでいます。
査定制度については全社共通の仕組みがあり、基本その流れに沿いますが、評価については、部門によっては細かく評価項目が定められている部門もあれば、上司によっては面談も年間に1度あるかないか、というような部門もあります(2018.4.24)
法人営業を担当する30代男性は、年収900万円。「売上次第で給与は変わる」といい、成果によって報酬がかなり大きく変動すると言っています。
大企業向け営業をしていると、担当するテリトリーによって難易度が大きく変わります。特にSaaSなどは全く相手にしてくれない業界もあり、隣人が苦労しておりました。多分全く同じ能力の人間でも、配属先や年度によって(年収が)600万円から2000万円くらいの差が出るのではないでしょうか(2018.10.31)
大企業のシステム導入は、受注すれば莫大な金額となります。成果が報酬に結びつく仕事がしたい人には、向いているといえるでしょう。
年収に不満を抱く30代営業マンも
キャリコネには、48歳営業マンの「給与明細」が投稿されています。基本給は60万円で、インセンティブ賞与は480万円。自分の年収には満足しており、労働時間などについても問題を感じていないそうです。
基本成果を出していれば、どこにいようと問題ない。ワークアットホームなど自宅での仕事も推奨されていました(2019.1.27)
日本オラクルのウェブサイトによると、在宅勤務プログラム「Work@Home」が2004年から全社員に適用されています。上司が承認すれば、週に1度の出社以外は、自宅で勤務することが可能になっています。
一方、31歳営業マンの年収は800万円。このうちインセンティブ賞与は200万円ですが、自分の年収には不満を感じており「1500万円貰えないと満足できない」と言っています。
残業が非常に多い事態が恒常化している。営業職は裁量労働制のため、自身の裁量によって働く時間を決めることができるが、数字を達成するためには総じてハードワークが必要なため、結果労働時間が長くなる傾向がある(2018.3.7)
成果で報酬が大きく変わるあたりは「さすが外資」といえますが、担当するクライアント次第で努力では克服できない部分があるとすれば、逆に不公平と感じる人もいるのかもしれません。