アマノの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

アマノの転職研究 2026年3月期3Q決算に見るキャリア機会

アマノの2026年3月期3Q決算は、前年の特需反動を情報システムや環境システムが補い過去最高の売上水準を維持。クラウド化やロボティクス推進を背景に、「時間」と「空気」の領域でDXを担う人材への期待が高まっています。「なぜ今アマノなのか?」転職希望者がどの事業で活躍できるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

勤怠・環境分野が成長を牽引し売上高は過去最高水準を維持する

当第3四半期の連結売上高は127,041百万円(前年同期比0.9%増)となり、過去最高の業績を更新した前期を上回るペースで推移しています。企業の省力化投資を背景に、情報システム事業や環境システム事業が好調です。特にソフトウェアや大型システムの需要が堅調で、収益基盤の強化が進んでいる点は転職者にとって大きな魅力です。

パーキング事業は新紙幣特需の反動減も運営受託は伸長を続ける

主力の一角であるパーキングシステム事業では、国内のシステム機器販売において前年の新紙幣対応特需の反動減が見られます。しかし、アマノマネジメントサービスが手掛ける駐車場運営受託事業は堅調に伸びており、ストック型のビジネスモデルが業績の下支えとなっています。構造的な一時要因をサービス部門の成長で補う底堅い事業ポートフォリオを構築しています。

自己株式の消却と大規模取得により資本効率の改善を推進する

2025年8月に発行済株式総数の7.24%に相当する5,551,700株の消却を実施しました。さらに、2026年1月には5,000百万円を上限とする新たな自己株式取得を決定するなど、資本効率の向上に極めて積極的です。経営インフラの整備と株主還元の強化を並行して進めており、第9次中期経営計画で掲げるROE12%目標の達成に向けた確固たる姿勢が示されています。

1 連結業績ハイライト

売上高は過去最高を更新する増収を達成。利益面では特需の反動や販管費増の影響を受けるも、通期計画達成に向けた進捗は概ね順調です。
連結業績推移

出典:2026年3月期 3Q決算概要 P.4

売上高
127,041百万円
+0.9%
営業利益
15,116百万円
-0.6%
経常利益
16,322百万円
-0.1%
親会社株主純利益
10,891百万円
-10.6%

当第3四半期累計の売上高は、国内の「情報システム」や「環境システム」が力強く牽引し、増収を確保しました。利益面では、前期に発生した新紙幣対応に伴うシステム機器販売の特需が落ち着いたことや、人的資本投資を含む販管費の増加(前年同期比4.1%増)により、営業利益は微減となりましたが、売上総利益率は45.3%(0.9ポイント改善)と向上しており、本業の収益性は高まっています。

通期予想に対する売上高の進捗率は70.6%となり、国内最需要期である第4四半期(3月)の変動幅を考慮すると、業績は概ね順調に推移しています。営業利益の進捗率は61.7%に留まっていますが、例年第4四半期に利益が偏重する季節性があるため、現時点での通期計画据え置きは妥当な判断と言えます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

情報システムやクラウドサービスが成長の主軸。各事業部でDX推進や製品ラインナップの刷新が進んでおり、専門人材への期待が高まっています。
事業別売上実績

出典:2026年3月期 3Q決算概要 P.6

情報システム事業

事業内容:勤怠・人事・給与管理システム、入退室管理システム、クラウドサービスの展開。

業績推移:売上高 29,765百万円(+7.8%)。国内・海外ともに増収を達成し、成長を牽引。

注目ポイント:国内では働き方改革や業務効率化を背景としたソフトウェアの更新需要が旺盛です。アマノビジネスソリューションズによるクラウドサービス事業が伸長しており、デジタルタイムスタンプ事業も成長が継続しています。ITコンサルやSaaS開発の知見を持つ人材が、顧客のDX支援において不可欠な役割を担っています。

注目職種:システムエンジニア、SaaS導入コンサルタント、クラウド営業、カスタマーサクセス

パーキングシステム事業

事業内容:駐車場・駐輪場管理システム、データセンターを核とした運営受託サービス。

業績推移:売上高 66,368百万円(-2.3%)。特需の反動減があるものの、運営受託は堅調。

注目ポイント:国内はアマノ単体の機器販売が減少した一方、アマノマネジメントサービスによる駐車場運営受託事業は増収を維持。海外では北米が新製品投入により好調、アジアも香港や韓国での需要回復が鮮明です。機器売りから運営管理へのシフトを加速させており、サービス企画や運営管理の専門性が重視されています。

注目職種:サービス企画、駐車場マネジメント、海外事業開発、フィールドエンジニア

環境システム事業

事業内容:集塵機、ミストコレクター、大型粉粒体空気輸送システム等の提供。

業績推移:売上高 18,767百万円(+5.9%)。国内の大型案件が好調に推移。

注目ポイント:国内では大型システムの受注が好調で、全体の増収に寄与しています。製造現場のクリーン化ニーズは底堅く、脱臭システム等の環境負荷低減ソリューションへの関心も高まっています。エンジニアリング力を活かしたカスタマイズ提案が可能な技術営業や設計人材の活躍の場が広がっています。

注目職種:プラント設計、技術営業、環境ソリューション提案、施工管理

クリーンシステム事業

事業内容:業務用掃除機、自動床洗浄機、清掃ロボットの製造販売・受託。

業績推移:売上高 10,539百万円(-3.2%)。北米の減収が響くも国内ロボットは好調。

注目ポイント:国内では清掃ロボットの販売が好調を継続しており、人手不足に悩む施設管理業界での存在感を高めています。ロボットとクラウドを掛け合わせた次世代清掃ソリューションの展開を成長ドライバーと位置づけており、ロボティクス技術やIoT活用の知見を持つ人材への需要が急増しています。

注目職種:ロボティクスエンジニア、IoTシステム開発、製品企画、技術サービス

海外地域別の状況(地域別分析)

事業内容:北米、欧州、アジア地域での「時間」と「空気」に関するソリューション展開。

業績推移:海外グループ計で売上高 61,877百万円(+0.9%)。北米と欧州が増収。

注目ポイント:北米ではパーキングシステムの新製品効果により営業利益が前年同期比約5倍に急増し、黒字を継続。欧州(フランス)でも情報システムが回復基調にあります。海外売上高比率は48.5%と高く、グローバルな事業運営を支えるマネジメント層や海外拠点支援のキャリア機会が豊富です。

注目職種:海外営業企画、国際財務、グローバルサプライチェーン管理

3 今後の見通しと採用の注目点

中期経営計画の最終年度に向け、高効率経営とサステナビリティの両立を加速。第4四半期の需要ピークに向けた体制強化が鍵となります。
数値目標と成長戦略

出典:2026年3月期 3Q決算概要 P.18

アマノは第9次中期経営計画において、売上高1,800億円、営業利益245億円、ROE12%の達成を掲げています。第3四半期時点では特需の反動による影響が見られたものの、企業の省力化・省人化ニーズは構造的に強く、今後も安定的な成長が見込まれます。

成長ドライバーとして「情報システムのソフト・クラウド」「パーキングの運営受託」「クリーンシステムのロボット」の3本柱を据えており、各領域で先端技術の社会実装を急いでいます。また、人的資本の価値最大化に向け、女性管理職比率や男性育休取得率などのKPIを設定し、働きやすい環境づくりにも注力しています。

質疑応答等の情報に基づくと、今後のリスク要因として米国の通商政策変更や中国経済の停滞などの地政学リスクが認識されていますが、一方で機動的な自己株式取得など株主重視の姿勢も鮮明です。安定した財務基盤を背景に、変化の激しい市場環境下で新たな価値を創造できる変革人材の獲得に今後も注力していく方針です。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

アマノは、勤怠管理(時間)と環境設備(空気)という社会インフラに直結する強固な事業基盤を持っています。「安定した収益基盤の上で、ロボティクスやSaaSといった最新技術を用いた社会課題解決に携わりたい」という動機は非常に強力です。特に、人手不足を解消するための清掃ロボットや、働き方改革を支えるクラウドサービスへの貢献を軸にすると、同社の戦略と合致しやすくなります。

Q&A 面接での逆質問例

・「パーキング事業において、従来の機器販売から運営受託サービスへのシフトを加速させる中で、現場のオペレーション部門とデジタル推進部門はどのように連携していますか?」
・「情報システム事業の成長において、海外市場(特に欧米)と国内市場で求められる機能やクラウド戦略の差異を、今後の開発体制にどう反映していく方針でしょうか?」
・「人的資本の価値最大化を掲げられていますが、キャリア入社者が早期に専門性を発揮できるよう、どのような支援体制や評価制度の整備を進めていますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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比較的チャレンジに寛容な雰囲気

新卒に対しては、比較的チャレンジに寛容な雰囲気を感じます。反対に、中途組に対しては結果を早い段階で期待する風潮を感じます。

(30代前半・ルートセールス・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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忙しいと週一の休みになる

日々残業はほとんどないが、忙しいと週一の休みになり、残業として休日出勤していた。

(30代前半・プラント施工管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第3四半期決算概要(2026年1月30日発表)
  • 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年1月30日発表)
  • 第9次中期経営計画(2024年3月期〜2026年3月期)資料

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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