0 編集部が注目した重点ポイント
① 豪州Seagrass社の完全子会社化により海外売上収益割合を15.8%まで引き上げる
2025年6月より、オーストラリア及びUAEでステーキレストランを展開するSeagrass Holdco Pty Ltd.を連結子会社化しました。これにより海外外食事業の基盤が大幅に強化され、グループ全体の売上収益割合において海外が15.8%を占める規模に成長しています。今後、アジア圏への出店加速やサプライチェーン網の活用により、さらなるキャリア機会の拡大が期待されます。
② 既存店の好調な推移を背景に事業利益が前年比151.4%の大幅増益を達成する
2026年3月期上半期において、既存店売上高が前年比101.1%と堅調に推移した結果、事業利益が54億6百万円(前年同期比51.4%増)と飛躍的な成長を遂げました。特に国内の「牛角」や「大戸屋」における販促強化や高付加価値メニューの提供が奏功しており、攻めの姿勢を強める同社でのマーケティングや店舗運営の経験価値は高まっています。
③ 配送センター集約や内製化の推進により店舗原価の低減と収益力の底上げを図る
物流・製造を担うコロワイドMDを中心に、配送センターの集約(12拠点から11拠点)や、肉加工の内製化を強力に推進しています。これにより店舗原価の低減と店舗オペレーションの工数削減を実現し、外食業界全体の課題であるコスト上昇に構造的な改革で対抗しています。サプライチェーン全体の最適化に携われるフィールドが広がっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期上半期の業績に関する説明資料 P.4
売上収益
1,414億67百万円
+7.0%
事業利益
54億6百万円
+51.4%
中間利益
17億86百万円
+41.3%
※事業利益 = 売上収益 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費(事業の経常的な収益性を測る指標)
2026年3月期上半期は、インバウンド需要の継続や価格改定、新TVCMによる価値訴求が実り、増収増益を達成しました。特に北米やアジアの既存エリアに加え、オセアニア地域が新たに加わったことで地域ポートフォリオが分散され、経営の安定性が増しています。賃上げ対応による人件費上昇を、売上増と広告販促費の効率化で吸収する、筋肉質な収益構造への転換が見て取れます。
通期の事業利益予想113億円に対し、上半期終了時点での進捗率は約47.8%となっており、新規連結寄与や下期の出店加速を考慮すると、業績は概ね順調に推移していると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期上半期の業績に関する説明資料 P.17
株式会社レインズインターナショナル
事業内容:「牛角」「しゃぶしゃぶ温野菜」「フレッシュネスバーガー」等の直営・FC運営。
業績推移:売上収益433億66百万円、事業利益22億51百万円(利益率5.2%)。
注目ポイント:「牛角」では既存店売上が好調。学生限定食べ放題の定番化や、人気アニメ等とのコラボ企画により来店頻度が向上しています。デジタル活用による販促効率化が進んでおり、マーケティング職の活躍の場が広がっています。
カッパ・クリエイト株式会社
事業内容:「かっぱ寿司」の直営運営、デリカ事業の展開。
業績推移:売上収益370億49百万円、事業利益8億8百万円(利益率2.2%)。
注目ポイント:「かっぱの挑戦」をテーマにしたブランディング強化により、「110円(税込)からの価値」を再定義しています。サステナブルな食材活用やDX投資を継続しており、抜本的な事業再生を主導できる人材が求められています。
Seagrass Holdco Pty Ltd.
事業内容:豪州・中東等でのプレミアムステーキレストラン「6HEAD」「The Meat & Wine Co」等の運営。
業績推移:売上収益67億62百万円、事業利益8億96百万円(注:2025年6月〜9月の4ヶ月実績)。
注目ポイント:利益率13.3%と極めて高い収益性を誇る新規連結事業です。同社のノウハウをグループ全体へ波及させるグローバル人材や、海外拠点管理のポジションで採用機会が拡大しています。
株式会社大戸屋ホールディングス
事業内容:「大戸屋ごはん処」の運営、FC事業展開。
業績推移:売上収益177億52百万円、事業利益8億45百万円(利益率4.8%)。
注目ポイント:季節食材を活かした高単価メニューの導入により、客単価の向上に成功しています。ロードサイドへの出店加速や「しゅふ・ママサポート」といった柔軟な働き方の整備により、多様な現場管理職が活躍できる環境です。
株式会社ニフス(給食事業)
事業内容:病院・介護施設等への給食提供サービス。
業績推移:(その他セグメントに含む)契約拠点数520拠点、利益水準の押し上げ中。
注目ポイント:グループ内の外食ブランド(牛角・大戸屋等)のメニューを取り入れた「食のエンターテインメント化」を推進。JFS規格(食品安全)の認証取得を業界で初めて実現するなど、高品質な運営体制の構築が進んでいます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期上半期の業績に関する説明資料 P.7
同社が掲げる「COLOWIDE Vision 2030」では、海外外食事業の売上構成比を30%、給食事業を20%まで高める計画です。Seagrass社の買収はその一歩であり、今後は豪州産牛肉のサプライチェーン網構築による流通収益の強化も目指されています。国内事業においては、「牛角焼肉食堂」や「とんかつ神楽坂さくら」といった、投資回収効率の高いロードサイド業態へのシフトを加速させる方針です。
持続的な成長に向けた課題として、物流拠点の再編やセントラルキッチンでの加工内製化を推進しており、SCM(サプライチェーンマネジメント)の専門知識を持つ人材への期待が非常に高まっています。また、中東やメキシコ(下期FC出店予定)など、未知の市場を開拓するマインドセットを持った人材にとって、今が最も挑戦しがいのあるフェーズといえるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
「国内外食市場のシェア獲得」と「グローバル展開の加速」という二極の成長ストーリーに対し、自分の専門性がどう貢献できるかを言語化しましょう。例えば、「マーチャンダイジングの内製化による原価低減」や「買収先のノウハウを国内ブランドに転用するPMI」への意欲は、経営陣が現在最も注力している分野と合致し、高い評価に繋がる可能性が高いです。
・「Seagrass社とのサプライチェーン統合において、具体的にどのような業務プロセスの刷新を計画されていますか?」
・「国内既存店が好調な中、あえて不採算店舗の閉店を継続されている戦略的背景について、現場の店長にはどのように浸透させていますか?」
・「2030年のビジョン達成に向け、中途入社者には既存のオペレーションの維持と、新業態の開発、どちらの役割をより強く期待されますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
社風は仕事がし易く又風通しも比較的良い
社風は仕事がし易く又風通しも比較的良いと思います。時に自分が入社のきっかけは株主優待の充実しているところです。500株保有で年間4万円相当の商品選択や外食等にも利用出来る将来性がある会社と思い入社しました。
(40代後半・カスタマーサポート・男性) [キャリコネの口コミを読む]店舗配属の場合は終電で帰れない場合もある
残業が多い。現場で働く場合は1日何時間も働かされ、異動も頻繁に起こる。また、通常業務以外にも、会社の書類や提出物をお店の営業と並行して行わなければならず、アルバイトの人が少ない店舗配属の場合は終電で帰れない場合もある。
(20代前半・経営幹部・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社コロワイド 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
- 株式会社コロワイド 2026年3月期上半期の業績に関する説明資料



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。