0 編集部が注目した重点ポイント
① 北陸地盤のみつわを連結し店舗網を強化する
2025年10月、福井県を地盤とするホームセンターみつわの株式を取得し、連結子会社化しました。手薄だった北陸地域へ4店舗を新たに追加することで、ドミナント戦略を推進しています。前年同期は未連結のため単純比較はできませんが、北陸エリアでのキャリア機会が拡大する大きな転換点となっています。
② EC専業企業の買収でデジタル戦略を加速させる
2025年12月、インテリアEC事業を展開するI'nTホールディングスを完全子会社化しました。ECサイト運営のノウハウを共有し、実店舗との相互送客を強化する方針です。デジタルマーケティングを内製化している組織が加わることで、IT・EC領域の専門人材にとって活躍の場が急速に広がっています。
③ 消費マインド低下を受け通期予想を下方修正する
物価上昇に伴う消費抑制や価格転嫁の抑制により、当初の利益計画を下方修正しました。一方で売上高は前年同期比103.0%を計画し、増収基調は維持しています。厳しい外部環境下で利益率を再建するための「帳合見直し」や「PB商品開発」といった専門スキルの重要性がさらに高まっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 第3四半期 決算説明会資料 P.4
第3四半期累計の売上高は前年同期比3.3%増と伸長しました。特にPRO商材や日用消耗品、食品が牽引しています。しかし、利益面では販管費の伸びが売上総利益を上回り、営業利益は同11.0%減となりました。キャッシュレス決済比率の上昇に伴う支払手数料の増加や、新店投資に伴う人件費・賃借料の増加が主な要因です。
修正後の通期予想に対する進捗率は、営業利益ベースで87.1%に達しており、業績の推移は順調に推移しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 第3四半期 決算説明会資料 P.9
HC(ホームセンター)業態
事業内容:日用品、DIY用品、園芸、家電等を扱う一般消費者向け店舗運営。CAMP DEPOT等も含む。
業績推移:売上高255,776百万円(前年同期比102.0%)。粗利益率は防犯用品の反動減等で0.09pt低下。
注目ポイント:新店出店と既存店改装を加速させており、日用消耗品や食品の拡充による来店頻度向上が急務です。店舗運営の効率化や、地域ニーズに合わせた売場作りを担うMD・店舗開発人材が求められています。
PRO業態(コーナンPRO・建デポ)
事業内容:建築業者や工務店等のプロ向けに資材、工具、金物等を販売する専門店運営。
業績推移:連結売上高111,188百万円(前年同期比105.9%)。粗利益率は0.32pt上昇と好調を維持。
注目ポイント:建築資材や電動工具、エアコン部材が好調です。建デポとのシナジー創出により、PB商品の拡販や原価改善が進んでいます。専門知識を持つ営業や、法人向けサービスの企画人材のニーズが高い領域です。
HIひろせ・ホームセンターみつわ
事業内容:九州・北陸エリアを中心としたホームセンター、食品、ディスカウントストア運営。
業績推移:HIひろせ売上高18,216百万円(105.5%)。みつわは11月から連結開始のため単月寄与。
注目ポイント:「みつわ」のグループイン(2025年11月)により、北陸エリアでの基盤が強化されました。グループ統合に伴うシステムの標準化や帳合の見直しなど、PMI(買収後の統合プロセス)を推進できる管理部門人材が重要です。
コーナンベトナム
事業内容:ベトナム国内でのホームセンター運営。2025年11月時点で16店舗を展開。
業績推移:売上高3,118百万円(101.1%)。粗利益率は1.25pt上昇と大きく改善。
注目ポイント:景気低迷の影響を受けつつも、PB商品の比率拡大により収益性が向上しています。海外事業の拡大を見据え、グローバルな店舗マネジメントや現地生産管理の経験者が求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 第3四半期 決算説明会資料 P.23
2026年2月期の通期予想は、売上高4,990億円、営業利益212.5億円へと修正されました。物価高の影響による利益圧縮はあるものの、攻めの姿勢は崩していません。特に注目すべきはI'nTホールディングスの買収に伴う「EC×店舗戦略」の加速です。家具・インテリアEC業界で国内専業4位相当の規模を持つ同社を傘下に収めたことで、オンライン経由の集客力向上と、PB商品の共同開発による品揃えの拡充を狙っています。
また、設備投資については年間223億円を計画しており、そのうち84%を新規出店や改装に、9%を物流投資に充てる方針です。効率的な配送網の構築や、ECと店舗の在庫一元化といったSCM(サプライチェーン・マネジメント)の高度化が最優先課題となっており、これらのプロジェクトをリードできる専門人材の採用が強化される見込みです。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
コーナンは現在、単なる小売業から「デジタル×実店舗」の融合体へと進化を遂げています。例えば、I'nTホールディングスの買収を機にECのノウハウをどう店舗に還元するか、あるいはPB比率の拡大を通じた収益性改善にどう貢献できるか、といった具体的な「変革への寄与」を語ることが非常に有効です。また、北陸エリアへの新規進出に伴う地域活性化への熱意も、強い志望動機になります。
面接での逆質問例
・「I'nTホールディングスとのシナジーにおいて、店舗側にはどのようなデジタルマーケティングの知見が期待されていますか?」
・「中計の重点戦略である帳合見直しについて、PB商品の開発加速が現場のオペレーションにどのような変化をもたらすと想定されていますか?」
・「ベトナム事業の粗利率改善は著しいですが、そこで得た成功体験を国内のHC業態にどう逆輸入していく予定ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
体力的にきついことが多い
男性社員は重い荷物を運ばなければいけないので、体力的にきついことが多く、パートさんやアルバイトさんに頼られることはやりがいでもありますが、仕事が立て込んでいると裁くのが非常に大変です。また、仕事を断って事務作業ばかりしていると周りから仕事をしていないと思われて肩身がかなり狭くなります。
(30代前半・店舗スタッフ関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]希望休は取得しやすい環境
シフト制を導入しているため、店舗によりけりですが希望休は取得しやすい環境です。 特にコーナンPROは建築関係の方々は土日休みが多いためか、PRO所属の従業員は土日の希望休はとりやすいです。
(20代前半・フロアスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年2月期 第3四半期 決算説明会資料(2025年3月1日~2025年11月30日)
- 2026年2月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)



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