※本記事は、大東建託株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、建物賃貸事業を通じて土地活用を考える土地所有者に対し、企画・建築から不動産の仲介・管理までを総合的に提供しています。また、関連事業にも積極的に取り組んでいます。
単体従業員数は8,400名、連結従業員数は19,326名です。セグメントは建設事業、不動産賃貸事業、不動産開発事業、金融事業、その他の5つです。
主な国内グループ会社は、大東建託パートナーズ(不動産賃貸事業)、大東ファイナンス(金融事業)、大東スチール(建設事業)、ケアパートナー(その他)、ハウスリーブ(不動産賃貸事業及び金融事業)などです。
同社グループは、アスコットの連結子会社化により不動産開発事業を強化・拡大しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
大東建託グループは、創業以来「環境適応業」として社会の変化に対応し、人への投資を積極的に行ってきた企業です。中期経営計画では「人的資本経営の推進」を掲げ、従業員一人ひとりの「働きやすさ」と「働きがい」の向上を通じて、グループ全体の力を最大化することを目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均勤続年数が10年を超えており、比較的長く勤める従業員が多い傾向が見られます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 9,656,096円 |
| 平均勤続年数 | 11.57年 |
| 平均年齢 | 44.03歳 |
| 単体従業員数 | 8,400人 |
| 連結従業員数 | 19,326人 |
| 単体のグループ内比率 | 43.5% |
同社および国内連結子会社は従業員について、確定給付型の制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は442億円、年金資産は360億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、企業としての持続的成長と地域社会の持続的発展を両立させることを存在意義とし、グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を定めています。企業価値向上と地域社会への貢献の源泉を「人的資本」と捉え、中期経営計画では「人的資本経営の推進」を第一の柱に据え、「みんなの個性を、会社の力に。」を方針としています。
同社は経営基本方針として「高い生産性を背景とした高賃金主義に徹する(成果主義の人事処遇)」を掲げています。役割・貢献・成果に応じた適正な処遇の配分を行うことを方針としており、経営計画と個人目標を連動させる目標管理制度を導入しています。また、従業員の働きがい向上と株主との価値共有を図るため、譲渡制限付株式の付与も実施しています。
人材育成においては、事業環境の変化や中長期的な経営戦略を踏まえ、2024年4月に人材育成プログラムを刷新しました。従業員が自律的なキャリア形成のもと、自ら課題を発見・解決し、高いパフォーマンスを発揮し続けられる環境づくりを重視しています。キャリア自律支援として「DKキャリアグロースプログラム」を導入し、社員が自身のキャリアを「知る」「描き、磨く」「創る」プロセスを支援しています。社内ベンチャー制度「HIRAKU」を通じて新規事業創出と社内起業家支援を行い、DX人材の育成にも注力しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
女性管理職割合は4月1日を算出基準日としています。男性育児休業取得率は育児介護休業法に基づき算出されています。男女間賃金格差は、男性従業員の平均年収を100%とした場合の女性従業員の比率を示し、女性活躍推進法に基づき算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 7.5% |
| 男性育児休業取得率 | 120.9% |
| 男女賃金差異(全労働者) | 66.0% |
グループ全体(連結)
算出基準は法定の算出方法と異なります。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職割合 | 9.8% |
| 男性育児休業取得率 | 120.9% |
人材育成・能力開発
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 「課長候補者研修」受講者アセスメント結果 | 平均2.7点 |
| 「支店長・マネジメント候補者研修」受講者アセスメント結果 | 平均2.7点 |
| 「WEBオンデマンド学習」公募による受講者数 | 2,467人 |
| DX silver認定者数 | 274名 |
資格取得状況
大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの合計数です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 一級建築士 | 1,363名 |
| 二級建築士 | 1,480名 |
| 1級建築施工管理技士 | 1,916名 |
| 2級建築施工管理技士 | 444名 |
| 1級土木施工管理技士 | 481名 |
| 宅地建物取引士 | 3,601名 |
| 賃貸不動産経営管理士 | 1,909名 |
| 管理業務主任者 | 235名 |
| 測量士 | 21名 |
| 土地家屋調査士 | 5名 |
| 不動産鑑定士 | 1名 |
| 公認会計士 | 8名 |
| 税理士(全科目) | 5名 |
| 弁護士 | 7名 |
| 司法書士 | 1名 |
| 社会保険労務士 | 26名 |
| 行政書士 | 48名 |
| 応用情報技術者 | 31名 |
| 公認内部監査人(CIA) | 5名 |
| 公認情報システム監査人(CISA) | 1名 |
DX社内資格認定状況
大東建託グループ全社の数値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| DX Beginner | 7,037名 |
| DX Bronze | 2,545名 |
| DX Silver | 274名 |
| DX Gold | 71名 |
ダイバーシティ関連
各年3月31日現在の数値です。障がい者雇用率は当社及び一部の国内子会社の数値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性労働者割合 | 17.9% |
| 女性管理職割合 | 7.5% |
| 障がい者雇用率 | 2.95% |
| 男性育児休業取得率 | 120.9% |
| 女性取締役比率 | 21.4% |
健康経営関連
各年3月31日現在の数値です。適正体重維持者率はBMIが18.5以上25未満の人の割合を表しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 健康診断受診率 | 100% |
| 二次検査受診率 | 100% |
| ストレスチェック受検率 | 97.2% |
| 喫煙率 | 36.5% |
| 適正体重維持者率 | 57.4% |
従業員エンゲージメント
株式会社リンクアンドモチベーション「エンゲージメントサーベイ」において調査を実施した、同社の算定基準による当社の評価及び偏差値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| エンゲージメント調査スコア(当社) | AA (65.5) |
| CD課単位組織割合(当社) | 6.2% |
| エンゲージメント調査スコア(グループ3社) | AA (64.9) |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
大東建託は、土地活用を考える土地所有者に対し、建物賃貸事業の企画から建築、不動産の仲介、不動産管理までを総合的に提供する事業を主軸としています。これに加え、関連事業にも積極的に取り組むことで、多角的な収益基盤を構築しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、建物賃貸事業を核に、土地活用に関する一連のサービスを提供しています。企画・建築から不動産仲介、管理までを一貫して手掛けることで、安定した収益を上げています。顧客との建築請負契約に基づく建設事業、一括借上物件の家賃収入を主とする不動産賃貸事業、収益不動産の開発販売を行う不動産開発事業、金融事業、そしてLPガス供給や介護事業など多岐にわたる事業を展開しています。これらの事業が相互に連携し、収益を創出する構造となっています。
建設事業
主に賃貸アパートや賃貸マンションの建築工事を請け負う事業です。顧客との建築請負契約に基づき、工事の進捗度に応じて収益を認識しています。
収益は、建築請負契約に基づく完成工事高から得ています。
不動産賃貸事業
「賃貸経営受託システム」による一括借上物件の増加や高水準の入居率を背景に、家賃収入を主な収益源としています。入居者の仲介斡旋や電力供給なども行っています。
収益は、一括借上による家賃収入、仲介事業収入、電力事業収入などから得ています。運営は、大東建託パートナーズ、大東建託リーシングが行っています。
不動産開発事業
資産運用型マンションや収益不動産の販売を行う事業です。物件の引き渡し時点において、不動産売買契約に基づく売買代金を収益として認識しています。
収益は、投資マンションや収益不動産の販売から得ています。運営は、大東建託アセットソリューション、インヴァランス、アスコットが行っています。
金融事業
施主が金融機関から長期融資を実行されるまでの建築資金融資事業などを展開しています。少額短期保険の保険料収入も収益源の一つです。
収益は、保険料収入や貸付金による利息収入などから得ています。運営は、少額短期保険ハウスガード、大東ファイナンスが行っています。
その他の事業セグメント
LPガス供給事業や高齢者介護事業、保育事業、ホテル事業など、多岐にわたるサービスを提供しています。これらの事業も同社グループの収益に貢献しています。
収益は、ガス供給事業、介護・保育事業、ホテル事業などから得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 不動産賃貸事業 | 1兆1,647億円 | 1兆2,031億円 |
| 建設事業 | 5,410億円 | 5,443億円 |
| 不動産開発事業 | 513億円 | 1,471億円 |
| その他の事業セグメント | 732億円 | 775億円 |
| 金融事業 | 122億円 | 128億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5年間で売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに増加傾向にあります。特に直近の当連結会計年度では、売上高が前期から大きく伸び、それに伴い各利益も堅調に増加しました。これは、事業活動が順調に進展し、収益性が維持されていることを示しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1兆5,830億円 | 1兆6,576億円 | 1兆7,315億円 | 1兆8,424億円 | 1兆9,847億円 |
| 経常利益 | 1,037億円 | 1,039億円 | 1,087億円 | 1,295億円 | 1,392億円 |
| 経常利益率 | 6.5% | 6.3% | 6.3% | 7.0% | 7.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 696億円 | 704億円 | 747億円 | 939億円 | 990億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 204.29 | 206.21 | 222.12 | 285.66 | 299.01 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度において前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しており、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 97.9百万円 | 102.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 6.3百万円 | 7.0百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
大東建託グループの財務状況は、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている段階を示しています。これは、事業の持続的な成長を目指す同社グループの姿勢を反映しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、プライム市場の非製造業平均と比較して自己資本比率が高く、安定した状態を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、事業環境の変化に対する耐性があると考えられます。これらの財務状況は、同社グループで働く上での雇用や給与の安定性につながる要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 4,674億円 | 4,966億円 |
| 自己資本比率 | 38.4% | 36.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 21.5% | 20.5% |
| 現金及び預金 | 2,359億円 | 2,750億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の営業活動によるキャッシュフローは増加となりましたが、前期と比較すると減少しています。これは主に販売用不動産及び仕掛販売用不動産の取得があった一方、税金等調整前当期純利益を計上したことによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産や無形固定資産の取得により減少となりました。これは、事業の成長に向けた投資を継続していることを示しています。その結果、営業活動による資金と投資活動による資金を合わせたフリーキャッシュフローはマイナスとなりました。
財務活動によるキャッシュフローは、株主配当金の支払いがあったものの、販売用不動産や仕掛販売用不動産の取得等のために借入金による資金調達を行ったことにより増加となりました。同社グループは本業で資金を生み出しつつ、事業拡大のための投資を積極的に行っている段階であり、今後の成長性が期待できる状況です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 856.1億円 | 404.9億円 |
| 投資CF | △465.1億円 | △417.0億円 |
| 財務CF | △458.4億円 | 372.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 391.1億円 | △12.1億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、建設事業において原材料・資材を国内外から調達しており、世界情勢の不安定化やインフレ等により、原材料・資材の高騰や調達の遅れが発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、管理する賃貸建物において、人口動態や経済状況、賃貸市場環境の変化により空室が増加し、賃料が下落するリスクを認識しています。これはサブリース契約による同社グループの収入減少につながる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、建設技能労働者の減少と高齢化が今後さらに深刻化すると見込んでおり、現場監督や熟練技能者の確保が難しくなるリスクを認識しています。これにより、工期遅延や引き渡しの遅れ、施工品質の低下、人件費や外注費の上昇による収益性悪化の可能性が懸念されています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
大東建託は、グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を掲げ、100年企業を目指しています。2030年のありたい姿として「DAITO Group VISION 2030」を策定し、持続的な成長と社会課題解決に取り組む企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
大東建託グループは、グループパーパスとして「託すをつなぎ、未来をひらく。」を掲げています。これは、オーナーや入居者の人生に寄り添い、託された想いを次の世代、未来へとつないでいくことを同社グループの存在価値と捉えるものです。
このパーパスのもと、2030年のありたい姿として「DAITO Group VISION 2030」を策定しています。同社グループは、コア事業の領域拡大とコア周辺事業との連携を通じて、高齢化や過疎化、災害不安といった社会課題の解決を目指しています。ステークホルダーからの信頼と期待に応え、持続的な成長を通じて社会に必要とされる企業であり続けることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
大東建託グループは、中期経営計画において「グループ一丸 新たな挑戦」を基本方針とし、人的資本経営(働きやすさと働きがいの両立)を重視しています。これは「人的資本経営の推進」「強固なコア事業の確立」「新たな注力分野への対応」の3つを重要テーマとするものです。
同社グループは、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を経営上の重要課題と位置付け、「みんなの個性を、会社の力に。」をテーマに推進しています。DE&I宣言では、個性を尊重し公平な機会を提供すること、働きがいと働きやすさを追求すること、新たな価値創造をし続ける企業を目指すことを掲げています。
また、パーパス具現化に向けた組織風土改革として「体質強化プロジェクト」を発足し、現場社員主導の「逆ピラミッド型組織」への変革を進めています。2025年4月からは、グループパーパスに基づく考動を体現するための行動指針を導入しています。従業員エンゲージメント向上のため、「さん-シャイン運動」「サンクスプレゼント活動」「ポジティブフィードバック」といった取り組みも行われています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
大東建託グループは、不確実性の残る事業環境や新設住宅着工戸数の低調な推移を経営環境と認識しています。このような状況に対し、中期経営計画(2024年度から2026年度)において「グループ一丸 新たな挑戦」を基本方針としています。
同社グループは、人的資本経営(働きやすさと働きがいの両立)の推進を計画の起点と位置付けています。これは「人的資本経営の推進」「強固なコア事業の確立」「新たな注力分野への対応」の3つを重要テーマとするものです。
パーパスに基づく考動を実践し、グループ全社員の力を最大化することで、「DAITO Group VISION 2030」の実現に取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
大東建託は、経営の意思決定・監督体制と業務執行体制の役割を明確化し、迅速かつ効率的な経営体制の確立を図っています。監査等委員会設置会社へ移行し、独立社外取締役の参加による透明性の高い経営に取り組んでいます。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
大東建託の株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、複数の機関投資家が上位に名を連ねています。これは、幅広い投資家層に支えられている資本構成を示しています。特定の株主グループが経営に強い影響力を持つような状況は見られません。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 14.42% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 みずほ銀行決済営業部) | 6.11% |
| 光通信 | 5.69% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 5.65% |
| NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST(常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 4.04% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は14名(男性11名・女性3名)で構成され、女性役員比率は21.4%です。代表取締役社長執行役員CEOは竹内啓氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 竹内 啓 | 代表取締役社長執行役員 CEO兼建築事業本部長兼東京建築開発事業本部長 | 1989年同社入社。首都圏営業部長、執行役員テナント営業統括部長、取締役不動産事業本部長などを歴任。2023年代表取締役社長執行役員建築事業本部長、2024年代表取締役社長執行役員CEO兼建築事業本部長に就任。2026年より現職。 |
| 守 義浩 | 取締役常務執行役員不動産事業本部長 | 1994年同社入社。テナント営業推進部長、大東建物管理取締役審査部長、執行役員大東建託リーシング代表取締役社長などを歴任。2023年より取締役常務執行役員不動産事業本部長、大東建託パートナーズ代表取締役社長を兼任し現職。 |
| 岡本 司 | 取締役常務執行役員管理本部長CFO | 1997年青山監査法人入社、公認会計士登録。2011年同社入社。経理部長、執行役員経理部長、上席執行役員グループ財務経理部長などを歴任。2026年より取締役常務執行役員管理本部長CFOとして現職。 |
| 天野 豊 | 取締役常務執行役員事業開発本部長 | 1997年同社入社。商品開発部長、東首都圏建築事業部長、西首都圏建築事業部長、事業戦略室長などを歴任。2023年取締役上席執行役員不動産流通開発本部長に就任。2026年より取締役常務執行役員事業開発本部長として現職。 |
| 田中 良昌 | 取締役常務執行役員東日本建築事業本部長 | 1991年同社入社。営業統括部長、中四国建築事業部長、中国建築事業部長などを歴任。2023年取締役上席執行役員業務本部長に就任。2026年より取締役常務執行役員東日本建築事業本部長として現職。 |
| 高橋 由崇 | 取締役上席執行役員建築事業本部長技術担当 | 1995年同社入社。経営企画室長、営業企画部長、不動産流通開発部長などを歴任。2023年執行役員株式会社インヴァランス代表取締役社長を経て、2025年より取締役上席執行役員建築事業本部長技術担当として現職。 |
社外取締役は、入谷淳氏(入谷法律事務所 代表弁護士・指名・報酬委員会委員長・ガバナンス委員会委員長)、大和田順子氏(エイチ・アイ・エス 社外取締役・指名・報酬委員会委員・ガバナンス委員会委員)、阿部晃一氏(元東レ代表取締役副社長・指名・報酬委員会委員・ガバナンス委員会委員)、浅川京子氏(元農林水産省林野庁次長・指名・報酬委員会委員・ガバナンス委員会委員)、松下正氏(サイプレス・ホールディングス 社外取締役・監査等委員会委員長・指名・報酬委員会委員・ガバナンス委員会委員)、小林憲司氏(小林憲司公認会計士事務所 代表・監査等委員会委員)、大内智重子氏(元電通執行役員・監査等委員会委員・指名・報酬委員会委員・ガバナンス委員会委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、経営の意思決定・監督体制と業務執行体制の役割を明確化しています。取締役会の半数以上を独立社外取締役が占めることで、業務執行に対する実効性の高い監督体制を構築しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
大東建託の役員報酬は、基本報酬、業績連動賞与、株式報酬で構成されています。業績連動賞与は単年度の業績目標達成度に応じて支給され、中長期的な企業価値向上を目的とした株式報酬も導入されています。これらの報酬には、財務指標だけでなく非財務指標や個人評価も取り入れられています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 7名 | 8.3億円 | 1.19億円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 32百万円 | 32.0百万円 |
| 社外役員 | 8名 | 1.4億円 | 17.4百万円 |
役員報酬の総額は10億2百万円であり、報酬の支給対象となった役員の合計は16名です。
個人別報酬が開示されている役員は、竹内啓氏(2.52億円)、守義浩氏(1.37億円)、天野豊氏(1.15億円)、田中良昌氏(1.13億円)、岡本司氏(1.07億円)です。
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