【平均年収627万円】山崎製パン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収627万円】山崎製パン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

山崎製パンは、食品事業を主軸に、コンビニエンスストア事業や食品スーパーマーケットの経営を行う流通事業、物流事業なども展開しています。連結従業員数は33,545名と規模の大きな企業です。直近の連結業績は、売上高、利益ともに増加を達成しました。


目次

※本記事は、山崎製パン株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


山崎製パンは食品事業を主軸とし、パン、和・洋菓子、調理パン・米飯類、製菓・米菓などの製造販売を手掛けています。また、コンビニエンスストア事業や食品スーパーマーケットの経営を行う流通事業、物流事業なども展開しています。

単体従業員数は19,175名、連結従業員数は33,545名です。同社グループの事業セグメントは食品事業、流通事業、その他事業の3つです。

主な国内グループ会社は、不二家その他6社、サンデリカ(調理パン、米飯類等の製造、販売)、YKベーキングカンパニーその他5社(パン、和・洋菓子等の製造、販売)、ヤマザキビスケットなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


山崎製パンは、日本の食卓を支える大手食品メーカーとして、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の給与水準や働き方に関するデータからは、同社グループがどのような環境を提供しているかが見えてきます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的長く、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も日本の労働人口と比較して標準的であり、幅広い世代の従業員が活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,265,496円
平均勤続年数 15.3年
平均年齢 39.6歳
単体従業員数 19,175人
連結従業員数 33,545人
単体のグループ内比率 57.2%


山崎製パンおよび国内連結子会社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、主に山崎製パンおよび国内連結子会社に適用されます。退職一時金制度も設けられていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定給付債務は2,040億円、年金資産は1,884億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


山崎製パンは、「新しい価値の創造」を通じて社会に貢献し、持続的な企業成長と企業価値向上を目指しています。この目標達成には新製品開発が重要であり、本社だけでなく全国の工場が地域ニーズに合わせた開発に取り組む体制を構築しています。

同社は、多様な人材が活躍できる仕組みづくりに注力しており、特に女性の活躍推進を強化しています。また、創業の地である千葉県市川市に「山崎製パン総合クリエイションセンター」を設置し、人材育成の拠点として活用しています。

このセンターでは、長年の経験を持つスタッフが製造理論や技術を伝承し、管理職向けの経営手法研修を通じてヤマザキの精神を継承しています。多様な人材が意欲を持って働ける環境整備と、管理職と従業員のコミュニケーション活性化にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
女性管理職比率 3.1%
男性育児休業取得率 37.9%
男女賃金差異(全労働者) 64.9%
男女賃金差異(正規雇用) 78.4%
男女賃金差異(非正規雇用) 79.6%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


山崎製パンは、食品事業を主軸に、流通事業、その他事業を展開する企業グループです。パンや和・洋菓子などの製造販売から、コンビニエンスストアや食品スーパーマーケットの運営まで、幅広い領域で事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に食品の製造販売、小売店舗の運営、およびそれらを支える物流やエンジニアリングなどの事業を通じて収益を上げています。国内市場を主要な事業基盤としており、本邦の外部顧客への売上高が連結売上高の90%以上を占めています。

食品事業

パン、和・洋菓子、調理パン・米飯類、製菓・米菓などの製造販売を行っています。同社をはじめ、Y Kベーキングカンパニー、イケダパン、サンデリカ、ヤマザキビスケット、不二家などのグループ各社が製品を製造し、自社業態店や量販店、コンビニエンスストアなどに販売しています。収益は、顧客への製品または商品の引渡し時点に認識されています。

流通事業

コンビニエンスストア事業と食品スーパーマーケットの経営を行っています。デイリーヤマザキ事業統括本部がフランチャイズ方式によるコンビニエンスストア事業を、スーパーヤマザキが食品スーパーマーケットを経営しています。これらの店舗では、同社グループの製品を仕入れて販売しています。収益は、商品を顧客に引渡す時点、またはフランチャイズ加盟店への運営ノウハウや商標等のライセンス供与による変動ロイヤリティの発生に応じて認識されています。

その他事業

物流事業、食品製造設備の設計・監理・工事請負、事務受託業務、損害保険代理業、食品製造機械器具の洗浄剤の製造販売などを行っています。ヤマザキ物流やサンロジスティックスが物流を、ヤマザキエンジニアリングが食品製造機器の設計・監理を、ヤマザキが損害保険代理業を、ヤマザキクリーンサービスが洗浄剤の製造販売をそれぞれ担当しています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
食品事業 1兆1,535億円 1兆2,159億円
流通事業 762億円 798億円
その他事業 148億円 157億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの連結業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも一貫して増加傾向を示しています。特に直近の連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて対前年比で増加を達成しました。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 1兆530億円 1兆770億円 1兆1,756億円 1兆2,445億円 1兆3,114億円
経常利益 214億円 261億円 455億円 563億円 643億円
経常利益率 2.0% 2.4% 3.9% 4.5% 4.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 104億円 124億円 302億円 360億円 409億円
1株当たり当期純利益(円) 48.60 59.10 146.19 178.58 206.78

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加する傾向が見られます。これらの指標の向上は、同社グループ全体の生産性が高まっていることを示しています。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 37.3百万円 39.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.6百万円 1.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、安定した財務基盤を維持しながら事業活動を行っています。手元資金の状況や自己資本の厚みから、不測の事態への耐性を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあり、財務の安定性を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と同水準であり、効率的な経営が行われていることがうかがえます。また、手元資金も十分に確保されており、事業運営における資金的な余裕がある状態です。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 4,605億円 5,108億円
自己資本比率 47.6% 49.3%
ROE(自己資本利益率) 8.9% 9.4%
現金及び預金 1,524億円 1,638億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を投資に充てながらも、自由に使える資金を確保している状況です。営業活動によるキャッシュフローは増加しており、本業で着実に資金を稼ぎ出していることを示しています。投資活動によるキャッシュフローはマイナスですが、これは将来に向けた投資を継続しているためです。結果としてフリーキャッシュフローはプラスであり、事業活動と投資活動を通じて余剰資金を生み出している状態です。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資も行える財務的な基盤があることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 740億円 789億円
投資CF △435億円 △559億円
財務CF △150億円 △141億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 305億円 230億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

原材料の調達及び価格高騰のリスクがあります。小麦粉、砂糖、油脂等の農産物一次加工品や農産物の価格変動、原油価格上昇による燃料や包装材料の価格上昇が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外事業におけるリスクも挙げられています。予期しない法的規制・制度の変更、知的財産権の侵害、自然災害、紛争、テロの発生、為替・金利変動などが業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

労働安全衛生管理体制の充実強化に関するリスクがあります。労働安全衛生推進基本会議を毎月開催し、経営陣と各部門が一体となって労働安全衛生に関する問題解決に取り組んでいます。安全日誌の活用やリスクアセスメントの実施、安全パトロールや安全教育の実施を通じて、働く職場の安全安心の実現に努めています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


山崎製パンは、創業以来「良品廉価・顧客本位」の精神を掲げ、高品質な製品の安定供給を通じて社会に貢献することを目指しています。食の安全・安心を最優先に、常に技術革新に取り組み、お客様に喜ばれる製品とサービスの提供に努める企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は「企業経営を通じて社会の進展と文化の向上に寄与することを使命とし、自主独立の協力体制を作り、もって使命達成に邁進する」という顧客本位の精神を掲げています。同社グループは、創業以来「良品廉価・顧客本位、製品をもって世に問う」というヤマザキの精神を具現化し、ベストクオリティー・ベストサービスを追求することを目指しています。

また、「いのちの道」の教えに従い、新しい価値と新しい需要を創造し、社会の負託に応え社業を前進させることを21世紀の経営方針としています。持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、積極的な設備投資を継続し、財務基盤の安定、収益性の改善、資本効率の向上に取り組む方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、創業以来「良品廉価・顧客本位、製品をもって世に問う」というヤマザキの精神を大切にしています。特に「食の安全・安心」を社会の要請と積極的に受けとめ、徹底した食品安全衛生管理体制の確立をはかっています。

事業経営においては、「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する部門別製品施策や営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を実践しています。また、「知恵と知識によって変化に挑戦し、新しい価値と新しい需要を創造する」という「いのちの道」を導く言葉を日々の仕事の実践に励む指針としています。基本的人権尊重の考えに基づき、多様な個性を認め合う職場風土の醸成にも努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、継続する物価上昇や原材料価格、人件費等の上昇による厳しい経営環境に対応するため、品質向上と新しい価値の創造に取り組んでいます。「いのちの道」の教えに従い、営業・生産が一体となった部門別製品施策や営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進しています。

変化するお客様のニーズに対応した隙のない製品開発を推進するとともに、労働安全衛生管理体制の整備・充実強化にも取り組んでいます。小売事業においては、日次管理・週次管理・時間管理の経営手法を徹底し、競争力のある商品開発を推進することで業績向上を目指しています。食品安全衛生管理体制のさらなる強化にも努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


山崎製パンは監査等委員会設置会社であり、取締役会が業務執行の監督機能を強化し、コーポレートガバナンス体制の充実を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


山崎製パンの株主構成を見ると、創業家関連の企業や財団が上位に名を連ね、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。また、複数の事業会社も大株主として名を連ねており、幅広いステークホルダーに支えられている状況です。

株主名 持株比率
飯島興産 9.50%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.80%
公益財団法人飯島藤十郎記念食品科学振興財団 6.32%
株式会社日清製粉グループ本社 5.59%
三菱商事 4.98%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は15名(男性14名・女性1名)で構成され、女性役員比率は6.7%です。代表取締役社長は飯島延浩氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
飯 島 延 浩 代表取締役社長 1964年4月同社入社、1970年8月同社取締役就任、1979年3月同社代表取締役社長就任、1999年3月ヤマザキビスケット取締役会長就任より現職。
飯 島 幹 雄 代表取締役副社長営業部門、総務、人事担当 1997年4月同社入社、2004年3月同社取締役就任、2018年3月同社取締役副社長就任、2024年3月同社代表取締役副社長就任より現職。
横 濱 通 雄 専務取締役経理、財務担当 1967年3月同社入社、2001年3月同社取締役就任、2018年3月同社専務取締役就任より現職。
会 田 正 久 専務取締役総務、総合クリエイションセンター担当総務本部長兼社史編纂室長 1966年3月同社入社、1999年3月同社取締役就任、2018年3月同社専務取締役総務本部長就任、2022年3月同社専務取締役総務本部長兼社史編纂室長より現職。
犬 塚 勇 専務取締役営業担当営業統括本部長 1985年4月同社入社、2011年3月同社取締役就任、2018年3月同社専務取締役営業統括本部長就任より現職。
関 根 治 専務取締役広域流通営業担当 1970年4月同社入社、2000年3月同社取締役就任、2018年3月同社専務取締役就任より現職。
吉田谷 良一 専務取締役生産、食品安全衛生管理、中央研究所担当生産統括本部長 1978年4月同社入社、2012年3月同社取締役就任、2024年3月同社専務取締役生産統括本部長就任より現職。
酒 井 光 政 常務取締役生産(和洋菓子)担当 1977年4月同社入社、2016年3月同社執行役員、2024年3月同社常務取締役就任より現職。
吉 田 修 康 常務取締役人事担当 1998年4月同社入社、2024年3月同社生産管理部門統括執行役員、2025年3月同社常務取締役就任より現職。


社外取締役は、島田秀男氏(三井住友カード顧問)、畑江敬子氏(お茶の水女子大学名誉教授)、松田道弘氏(エスエムビーシーキャピタル代表取締役社長)、齋藤昌男氏(弁護士)、馬場久萬男氏(公益財団法人食品等持続的供給推進機構顧問)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能を強化しています。社外取締役は企業経営、食品安全衛生管理、食品事業、財務・会計、企業法務等に関する豊富な経験と高い見識を有しており、独立した立場から経営全般への助言や業務執行の監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


山崎製パンの役員報酬は、基本報酬と役員退職慰労金で構成されています。基本報酬は役位ごとに年俸が定められ、同社の経営成績や取締役の業績を勘案して見直しが行われます。個人別の基本報酬は、代表取締役社長が報酬小委員会で案を作成し、独立社外取締役が過半数となる報酬委員会の助言を得て決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 10名 6.5億円 65.1百万円
監査等委員(社外除く) 1名 33百万円 33.0百万円
社外役員 5名 1.1億円 22.4百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、退職慰労金は当事業年度に係る役員退職慰労引当金繰入額等です。

個人別報酬が開示されている役員は、飯島延浩氏(2.32億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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