【平均年収637万円】ダイナパック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収637万円】ダイナパック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ダイナパックは、段ボールや印刷紙器、軟包装材といった包装資材の製造・販売をグループ各社とともに幅広く展開しています。連結従業員数は2,418名に上り、ベトナムにも事業を広げています。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、ダイナパック株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ダイナパックグループは、段ボール、印刷紙器、軟包装材といった包装資材の製造・販売を個装から外装まで幅広く手掛けています。また、不動産賃貸事業も展開しています。

単体従業員数は658名、連結従業員数は2,418名です。セグメントは包装材関連事業、不動産賃貸事業の2つです。

主な国内グループ会社は、段ボールシート、段ボールケース、土岐ダイナパック、クラウン紙工業、当社などです。

2025年には、HOANG HAI VIETNAM PACKAGING JOINT STOCK COMPANYと丸中紙工の株式を取得し、連結の範囲に含めました。また、株式会社小倉紙器は駿河ダイナパックに社名を変更しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ダイナパックは、包装材関連事業を主軸とする企業であり、安定した事業基盤のもとで従業員が長く活躍できる環境が整っていると考えられます。多様な働き方を推進し、従業員一人ひとりの成長と健康を重視する方針が示されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高いことから、人材の定着が進んでおり、経験豊富な従業員が多数在籍している傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,370,000円
平均勤続年数 20.4年
平均年齢 43.4歳
単体従業員数 658人
連結従業員数 2,418人
単体のグループ内比率 27.2%


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。この制度は国内グループ会社に適用されています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は23.8億円、年金資産は5.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を最大の資産と位置付け、社会環境の変化に柔軟に対応し、持続的な成長を実現することを目指しています。ダイバーシティおよびインクルージョンを尊重し、従業員一人ひとりが個性を発揮し活躍できる仕組み・制度を整えることで「人づくり」を通じて社会課題の解決に貢献する方針です。

すべての従業員が活躍できる「働きがいのある企業」「働き続けたい企業」を目指し、具体的な施策として、自己啓発のための資格取得支援制度や通信教育制度、各種研修を設けています。また、新たな仕事へのチャレンジができる社内公募制度や期限付き海外派遣制度、やる気のあるシニア層が長く活躍できるよう定年延長といった制度見直しも行っています。

働きやすい職場環境を実現するため、業務の効率化を進めるとともに、より柔軟な多様な働き方を推進しています。男性の育児休暇の取得や年次有給休暇取得の推進を行い、ワークライフバランスの充実を図っているほか、女性視点による工場の環境改善や、女性が活躍する場の支援体制の強化も図られています。女性活躍に関しては、女性総合職・女性生産系職種採用の強化、全女性社員を対象とした底上げ教育、女性社員を対象にキャリアアップを促すキャリア形成支援の実施、女性視点での工場衛生環境の改善、社内制度ガイダンスの強化(育児休業・介護休業)などを推進しています。

さらに、2022年7月には「ダイナパックグループ健康経営宣言」を公表し、健康経営に積極的に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。労働者の男女の賃金の差異については、男性に比べて女性の管理職の割合が低いことや、女性の時短勤務者の割合が多いことなどにより差異が出ています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.8%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 64.0%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 72.2%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 70.0%

人的資本への取り組み


提出会社を対象とした集計値です。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.8%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ダイナパックは、包装材関連事業と不動産賃貸事業を展開している同社グループの中核企業です。個装から外装まで幅広い包装資材の製造・販売を手がけるとともに、保有する不動産の賃貸事業も行っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に包装資材の製造・販売を行う「包装材関連事業」と、不動産の賃貸を行う「不動産賃貸事業」の二つの報告セグメントで事業を展開しています。

包装材関連事業

この事業は、段ボール、印刷紙器、軟包装材、紙製緩衝材などの各種包装資材の開発、製造、販売を総合的に行っています。一部の国内子会社では包装・梱包サービスも提供しています。収益は、段ボール、印刷紙器、軟包装材、その他包装資材の販売から得ています。当連結会計年度では、国内事業において加工食品分野の販売数量が増加し、生産性改善や製品価格改定効果により増益となりました。また、海外事業ではベトナムを中心とした販売が回復し、企業買収効果も加わり増収となっています。

不動産賃貸事業

この事業では、商業施設等への土地の賃貸や、マンション等建物の賃貸事業を主としています。収益は、不動産の賃貸および管理から得ています。当連結会計年度では、一部の賃貸契約更新時に条件が改善されたことにより、売上高およびセグメント利益ともに増加しました。

同社グループの売上高は、特定の外部顧客に大きく依存することなく、日本国内だけでなく中国、ベトナム、東南アジアといった海外地域からも収益を得ています。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
包装材関連事業 622億円 667億円
不動産賃貸事業 3.2億円 3.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも増加傾向にあります。特に当連結会計年度においては、売上高が前年同期比で増加し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益もそれぞれ増加となりました。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 563億円 568億円 580億円 625億円 671億円
経常利益 20.0億円 20.2億円 23.6億円 24.7億円 35.6億円
経常利益率 3.5% 3.6% 4.1% 3.9% 5.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 14.0億円 16.1億円 16.1億円 29.8億円 31.8億円
1株当たり当期純利益(円) 140.80 162.36 161.65 299.72 320.18

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加となりました。これらの指標の増加は、同社グループの生産性が向上していることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 27.4百万円 27.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.8百万円 1.2百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ダイナパックは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。財務基盤の健全性を確認し、事業活動による資金の流れを見ていきます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEの推移から確認できます。自己資本比率は前期からやや低下しましたが、プライム市場の製造業平均と比較すると高い水準を維持しています。ROEは前期からわずかに上昇しており、収益性を高めている状況です。手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、事業運営における資金の安定性を示しています。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤を保ちながら事業活動を行っていることを示しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 461億円 478億円
自己資本比率 59.7% 55.2%
ROE(自己資本利益率) 6.7% 6.9%
現金及び預金 39.2億円 51.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは前期から大きく増加し、プラスとなっています。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費などによるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローは前期に引き続きマイナスであり、子会社株式の取得や有形固定資産の取得といった成長投資を積極的に行っている状況がうかがえます。その結果、営業活動で得た資金を投資活動で上回ったため、フリーキャッシュフローはマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュフローは短期借入金の増加によりプラスとなっており、資金調達を行っています。これらの資金の流れは、同社グループが事業拡大に向けた投資を継続していることを示しており、将来的な成長への期待が持てる状況です。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 10.7億円 51.1億円
投資CF △40.4億円 △57.6億円
財務CF 6.9億円 19.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △29.7億円 △6.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主要製品である包装資材関連製品は受注生産であり、取引先の動向や景気の影響、消費者の嗜好、天候の状況などにより販売数量や販売価格が変動する可能性があります。また、主要原材料である段ボール原紙の価格も市況により変化するため、これらの変動が同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは中期経営計画において積極的な成長投資を進めており、その過程で生産体制や生産設備の見直しが発生する可能性があります。これらの再編成が、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性が指摘されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ダイナパックは、「包装」を通じて顧客の想いを大切に届けることを基本概念とする総合包装企業です。同社グループは「包み、届け、ひらく。」という企業パーパスを掲げ、社会の未来づくりに貢献することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ダイナパックグループは、創業以来「包装」を通じて顧客の想いを大切に届けることを基本的な概念としています。同社グループは「包み、届け、ひらく。」を企業パーパスとして掲げています。

社員一人ひとりの価値観を尊重し、企業の力を社会の未来づくりに活かす取り組みを行うことで、ステークホルダーから満足と信頼を得られる企業として成長していくことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ダイナパックグループは、企業パーパス「包み、届け、ひらく。」のもと、社員一人ひとりの価値観を尊重しています。グループ行動指針に基づき、包装のイノベーションを通じて社会的課題の解決に取り組み、「人に、モノに、地球にやさしい企業」を目指すことをサステナビリティ基本方針としています。

人的資本の基本的な考え方として、人材を最大の資産と捉え、社会環境の変化に柔軟に対応し、努力と挑戦を続けることで持続的な成長を実現するとしています。ダイバーシティおよびインクルージョンを尊重し、従業員が個性を発揮し活躍できる仕組み・制度を整え、「人づくり」を通じて社会課題の解決に貢献し続けることを掲げています。

また、「ダイナパックグループ健康経営宣言」を公表し、従業員が心身ともに健康であり続けることを重視しています。人権尊重への取り組みとして「ダイナパックグループ人権方針」を定め、国際規範の尊重と法令遵守を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ダイナパックグループは、中期経営計画において「現在の深化と未来の創造」を命題としています。その中で、組織・文化・人材・社会的責任に関わる重点テーマとして「サステナビリティ経営の推進」を掲げています。

また、成長戦略を支える項目として「人的資本の充実」に取り組んでいます。具体的には、働き方の選択肢を増やしワーク・イン・ライフを充実させること、やりがいのある仕事でエンゲージメントを高めること、安全で快適な職場環境を整備しダイバーシティ&インクルージョンを推進することを目指しています。

さらに、「開発設計力の強化」としてサステナブル包装や顧客価値の創造、デジタル印刷の追求を進めています。業務革新と生産革新では、基幹システムの刷新や生産のDX推進、デジタル印刷機を活用した生産革新に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ダイナパックは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化とコーポレート・ガバナンスの充実を目指しています。多様な視点を持つ独立性の高い社外取締役を複数含め、経営の透明性と健全性を確保する体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は事業会社であるカゴメです。また、ダイナパック取引先持株会も上位株主として名を連ねており、事業上の関係性が資本構成にも表れています。

株主名 持株比率
カゴメ 16.80%
ダイナパック取引先持株会 9.00%
三菱UFJ銀行 3.20%
伊藤忠紙パルプ 2.90%
丸紅フォレストリンクス 2.80%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は齊藤光次氏が務めています。社外取締役比率は30.0%です。

氏名 役職 主な経歴
齊 藤 光 次 取締役社長 代表取締役 1988年7月日本ハイパック入社、2005年1月同社取締役副社長(代表取締役)就任、2022年1月同社取締役社長(代表取締役)より現職。
篠 岡 尚 久 取締役 専務執行役員社長補佐 代表取締役 1985年4月カゴメ入社、2019年10月同社入社、2024年3月同社取締役専務執行役員社長補佐(代表取締役)より現職。
原 茂 取締役執行役員 管理本部長 1993年4月新生パッケージ入社、2014年1月同社経営企画本部総務部長、2024年3月同社取締役執行役員管理本部長より現職。
青 木 大 篤 取締役執行役員 企画本部長 1995年8月日本ハイパック入社、2014年1月同社経営企画本部経営企画室長、2026年1月同社取締役執行役員より現職。


社外取締役は、深井靖博氏(愛智法律事務所弁護士)、廣野郁子氏(アイ・キューブ相談役)、杉山繁和氏(SENマーケティング事務所代表)、児玉弘仁氏(オルガノ社外監査役)、松若恵理子氏(Stand by C Woman代表取締役社長)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は社外取締役3名および社外取締役監査等委員2名を含む多様な視点を持つメンバーで構成されています。これにより、取締役の職務執行に対する監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬としての基本報酬と、短期業績に基づく現金報酬および株式報酬からなる業績連動報酬で構成されています。監査等委員である取締役および社外取締役については、その職責に鑑み、固定報酬としての基本報酬のみが支給されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.3億円 31.5百万円
監査等委員(社外除く) 1名 16百万円 15.6百万円
社外役員 6名 23百万円 3.8百万円


役員報酬の総額は1億6,444万円であり、報酬の支給対象となった役員の合計人数は11名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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