※本記事は、株式会社セプテーニ・ホールディングス の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
セプテーニ・ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は97名、グループ連結従業員数は1,674名です。
同社グループは、デジタルマーケティング領域を中心に事業を展開しており、連結子会社35社、持分法適用会社6社、親会社1社により構成されています。企業のDX支援やダイレクトビジネス、データ・AIを活用したソリューション提供を通じて、多様な顧客ニーズに応えています。
主な国内グループ会社は、電通グループ(純粋持株会社)、セプテーニ、電通ダイレクト(ダイレクトビジネス事業)、セプテーニ・データ・ソリューションズ(データ・ソリューション事業)などです。
セプテーニ・ホールディングスは、当連結会計年度より報告セグメントを変更しました。従来のデジタルマーケティング事業の3領域を「マーケティング・コミュニケーション事業」「ダイレクトビジネス事業」「データ・ソリューション事業」としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社セプテーニ・ホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を統括し、事業を通じて社会課題の解決に貢献することを目指しています。同社グループは「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」というミッションを掲げ、人材を最も価値ある資産と捉え、その育成と活躍を重視する企業文化が特徴です。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社セプテーニ・ホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営を担っており、人材の育成と働きやすい環境づくりに注力しています。同社グループは、社員一人ひとりのアントレプレナーシップの発揮を促し、多様な人材が活躍できる場を提供することを目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社単体の平均勤続年数は7年台であり、平均年齢は30代半ばとなっています。これは、比較的若手層が中心となって活躍している傾向を示しています。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,552,821円 |
| 平均勤続年数 | 7.3年 |
| 平均年齢 | 34.9歳 |
| 単体従業員数 | 97人 |
| 連結従業員数 | 1,674人 |
| 単体のグループ内比率 | 5.8% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、グループビジョンにおいて「新しい時代をつくる人が育つ場となる」ことを掲げ、人材を最も価値ある資産と捉え、その育成に注力しています。特に、ポテンシャルの高い人材の採用・育成・定着が企業競争力を大きく左右する要素であると認識しています。
そのため、社員一人ひとりの能力向上と能力発揮を支援するための「人材育成」および「社内環境整備」に力を入れています。アントレプレナーシップを価値創造の源泉と位置づけ、その発揮を促進する人材育成に取り組んでいます。
具体的には、20年以上にわたり蓄積された人材データベースとテクノロジーを組み合わせ、最適な育成施策を実施し、個々の成長を加速させています。次世代リーダーの発掘・育成や社内人材の最適配置といった施策も推進しています。また、働き方、オフィス、キャリア開発支援など多様な人事施策を通じて、アントレプレナーシップを発揮しやすい環境を整備しています。女性の能力開発プログラムや仕事と家庭の両立支援、育休復帰者への支援に加え、性別・年齢・国籍・人種など他の属性へのエクイティとインクルージョンの実現にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ Septeni Japan㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 27.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 56.3% |
▼ Septeni Ad Creative㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 23.1% |
▼ SEPTENI CORE㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 31.6% |
多様性・登用
提出会社及び国内連結子会社を対象とした集計値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 28.3% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社セプテーニ・ホールディングスは、持株会社として、マーケティング・コミュニケーション事業、ダイレクトビジネス事業、データ・ソリューション事業を主軸に展開しています。テクノロジーの進化や消費者行動の多様化に対応し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を総合的に支援することで収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、デジタル領域が社会基盤として機能する中で、オンライン・オフラインを統合したマーケティングサービスやデータ・AIを活用したマーケティング支援の需要の高まりに対応しています。各事業セグメントは、それぞれの専門性を活かし、企業のマーケティング活動を多角的にサポートしています。
マーケティング・コミュニケーション事業
この事業は、デジタル広告の販売と運用を核とした統合マーケティングサービスの提供を通じて、企業のDXを総合的に支援しています。既存案件の拡大や新規案件の獲得、電通グループとの協業を推進することで収益を拡大しています。
ダイレクトビジネス事業
BtoCおよびBtoB領域において、事業戦略立案からダイレクトレスポンス手法によるプロモーション、CRMまでを一貫して実行しています。オフラインメディアとデジタルを統合した顧客支援を行うことで、収益を大きく伸ばしています。
データ・ソリューション事業
デジタルマーケティング領域で長年培われた知識とノウハウを活かし、データの収集・統合・活用、データやAIを活用したソリューションの開発・提供、顧客の開発支援、エンジニア人材の派遣を行っています。一部案件の剥落により、収益は減少傾向にあります。
その他の事業セグメントでは、HRテクノロジー事業などが含まれています。同社グループの収益は主に日本国内から得られており、海外からの収益も一部存在しますが、日本が大部分を占めています。また、マーケティング・コミュニケーション事業において、特定の顧客からの収益が連結純損益計算書の収益の10%以上を占める傾向があります。
| セグメント | 収益(2024年12月期) | 収益(2025年12月期) | セグメント利益(2024年12月期) | セグメント利益(2025年12月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| マーケティング・コミュニケーション事業 | 203億円 | 216億円 | 48.2億円 | 55.0億円 | 25.5% |
| ダイレクトビジネス事業 | 51.7億円 | 64.4億円 | 10.5億円 | 13.7億円 | 21.3% |
| データ・ソリューション事業 | 31.9億円 | 30.7億円 | 4.9億円 | 4.9億円 | 16.0% |
| その他の事業セグメント | 8.3億円 | 4.9億円 | △59百万円 | 41百万円 | 8.4% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの収益は、過去5年間で概ね増加傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、前期に比べて収益が拡大しました。一方で、税引前当期利益は変動が見られ、直近の連結会計年度では前期から減少しています。親会社の所有者に帰属する当期利益も、直近の連結会計年度では前期から減少する結果となりました。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 収益 | 214億円 | 276億円 | 343億円 | 283億円 | 303億円 |
| 税引前利益 | 39.1億円 | 89.7億円 | 66.5億円 | 48.7億円 | 47.2億円 |
| 税引前利益率 | 18.3% | 32.5% | 19.4% | 17.2% | 15.6% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 26.0億円 | 57.3億円 | 43.2億円 | 55.3億円 | 34.9億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 20.59 | 30.54 | 20.74 | 26.65 | 16.83 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり収益は、前期から当期にかけて増加しています。これは、従業員一人ひとりが生み出す収益の効率が向上していることを示しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、組織全体の生産性が高まっている傾向が見られます。これらの指標は、同社グループが効率的な事業運営を通じて収益力を強化していることを示唆しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり収益(連結) | 15.7百万円 | 18.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.7百万円 | 2.5百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動と投資活動を通じて資金を創出し、将来に向けた投資も行っていることを示しています。手元資金の状況や自己資本の厚みから、安定した経営基盤を読み取ることができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は70%前後で推移しており、プライム市場平均と比較しても高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は前期から減少していますが、依然として利益を効率的に生み出している状況です。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる財務的な耐性があることを示しています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 699億円 | 665億円 |
| 自己資本比率 | 71.6% | 69.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.2% | 5.1% |
| 現金及び現金同等物 | 237億円 | 179億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、当期もプラスで推移しています。これは本業で安定的に資金を創出していることを示しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期の資金流入から当期は資金流出に転じています。これは主に有価証券の取得による支出が増加したことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより資金流出が継続しています。
当期は営業活動で得た資金を上回る投資活動と配当金の支払いがあったため、フリーキャッシュ・フローはプラスを維持しつつも前期より減少しています。これは、本業で稼ぎながらも、将来に向けた投資を継続している状況を示しており、事業の成長性と安定性のバランスを保っていると言えます。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 36.8億円 | 33.7億円 |
| 投資CF | 3.4億円 | △31.0億円 |
| 財務CF | △16.3億円 | △60.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 40.1億円 | 2.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、インターネット広告市場の動向及び競争環境の影響を受けるリスクを認識しています。景気悪化による広告費用削減や競争激化により、事業活動、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、特定の顧客との取引が大きく拡大した場合、その顧客の事業方針変更や業績動向により、取引が縮小するリスクも存在します。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、優秀な人材の確保・育成を重要な課題と認識しています。人材獲得競争の激化や人材マーケットの需給バランスにより、必要な人材の確保や育成ができない場合、事業活動、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
セプテーニ・ホールディングスは、「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」というミッションを掲げ、個人の主体性を重視する企業文化を育んでいます。顧客の企業価値最大化を目指し、社会と時代の変化に対応しながら持続的な成長を追求している会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループのミッションは「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」です。この実現に向け、「VISION 2030」を掲げています。
2030年に向けては、「VALUE MAXIMIZER」を標榜しています。顧客の企業価値最大化につながるあらゆる事業成果にグループ全体で向き合い、さらに「世界を元気に」する企業体になることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「当事者意識が高く起業家精神あふれる人材」をコアバリューとしています。社員ひとりひとりのアントレプレナーシップ(起業家精神)発揮を促進する人材育成に取り組んでいます。
アントレプレナーシップを発揮しやすい環境整備を目的とし、働き方やオフィス、キャリア開発支援など様々な人事施策を推進しています。性別・年齢・国籍・人種など他の属性へのエクイティ(公平性)とインクルージョン(包摂)の実現にも取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中期経営計画で組織・文化・人材の重点テーマを掲げています。「事業の深化」では「シナジー&コラボレーション」を推進し、会社・事業の垣根を越えた共創を促進します。
また、「経営基盤強化」として人的資本強化、ガバナンス強化、AI戦略推進に取り組んでいます。アントレプレナーシップを発揮できる環境を整備し、企業価値創造の加速と毀損防止を図ります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
セプテーニ・ホールディングスは持株会社体制を採用し、グループ全体の経営管理機能と個別事業の執行機能を分離しています。取締役会は社外取締役が過半数を占める構成で、業務執行の監督に重点を置く体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
セプテーニ・ホールディングスの筆頭株主は電通グループであり、同社グループの経営を支える主要な事業会社です。また、創業家とみられる株主も上位に名を連ねており、特定の株主グループが同社グループの経営に影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 電通グループ | 52.48% |
| ビレッジセブン | 6.11% |
| 七村 守 | 4.54% |
| BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY | 1.94% |
| UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT | 1.48% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は11名(男性10名・女性1名)で構成され、女性役員比率は9.0%です。代表取締役は神埜雄一氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 神埜 雄一 | 代表取締役 | 2006年4月同社入社。2018年12月セプテーニ代表取締役、Septeni Japan代表取締役。2024年3月同社代表取締役、2024年4月グループ社長執行役員より現職。 |
| 清水 雄介 | 取締役 | 2006年4月同社入社。2018年12月セプテーニ代表取締役社長、Septeni Japan代表取締役社長。2024年3月同社取締役、2024年4月グループ副社長執行役員より現職。 |
| 中村 光孝 | 取締役 | 1990年4月電通グループ入社。2022年1月同社執行役員。2025年1月dentsu Japanメディア/スポーツ&エンターテインメントプレジデント、電通統括執行役員。2026年3月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、石川善樹氏(公益財団法人Well-being for Planet Earth代表理事・指名・報酬諮問委員会委員長)、入山章栄氏(早稲田大学ビジネススクール教授・指名・報酬諮問委員会委員)、髙岡美緒氏(DNX Ventures ベンチャーパートナー・指名・報酬諮問委員会委員)、塩野誠氏(経営共創基盤代表取締役CEO・指名・報酬諮問委員会副委員長)です。
同社は監査役会設置会社であり、監査役会は社外監査役3名を含む4名で構成されています。取締役会は社外取締役4名を含む7名で構成され、業務執行の監督に重点を置くモニタリング・モデルの考え方を志向しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
セプテーニ・ホールディングスの役員報酬は、取締役(社外取締役を除く)に対しては月例の固定現金報酬が支給されます。グループ執行役員を兼務する取締役には、基本報酬に加えて短期業績連動報酬と中長期業績連動株式報酬が支給される仕組みです。社外取締役および監査役の報酬は、月例の固定現金報酬のみで構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 15百万円 | 7.5百万円 |
| 社外役員 | 8名 | 87百万円 | 10.9百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数には、無報酬の取締役1名、監査役1名は含まれていません。取締役(社外取締役を除く)の報酬等の額にはグループ執行役員としての報酬は含まれておらず、グループ執行役員としての報酬を含めた取締役報酬等の総額は173,526千円です。
連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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