【平均年収556万円】日本アクア 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収556万円】日本アクア 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

日本アクアは、断熱材と防水材の開発・販売・施工を主軸とする企業です。戸建住宅から建築物まで幅広く手掛け、国内全域に広がるネットワークで一貫したサービスを提供。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社日本アクア の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本アクアは、建設業法における熱絶縁工事業および防水工事業に属し、断熱材(建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム)と防水材(ポリウレア)の開発・販売・施工を主な事業としています。同社は、戸建住宅向け、建築物向け、防水材の施工販売に加え、関連商品の販売や住宅機器・システムの販売も手掛けています。

単体従業員数は710名です。

日本アクアは、建設業法による熱絶縁工事業及び防水工事業に属し、断熱材および防水材の開発・販売・施工を主な事業としています。国内全域に45事業所(2025年12月末現在)の全国ネットワークを有し、原材料の調達・製造から販売、現場施工まで一貫したサービスを提供しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本アクアは、熱絶縁工事業を主軸とする企業です。建設業界の変革期において、働き方改革を積極的に推進し、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。社員一人ひとりの成長とワーク・ライフ・バランスを重視した働き方が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会が期待できる環境と言えます。若手社員がキャリアを築きやすい風土があり、新しい挑戦を歓迎する姿勢がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,563,000円
平均勤続年数 3.9年
平均年齢 35.0歳
単体従業員数 710人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


同社は確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。この制度は国内の従業員を対象としています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、国の環境政策に沿った事業環境が期待される中で、成長を加速させるための基盤強化を推進しています。特に、強固な施工体制の構築とデジタル技術を活用した業務効率化を重視しており、これらが競争力向上に不可欠と考えています。

人材戦略としては、施工体制の中核を担う工務社員を中途採用を中心に確保しつつ、新卒採用やインターンシッププログラムの拡充にも取り組んでいます。多様性と包摂性のある企業文化の醸成を目指し、性別や国籍、年齢、障がいの有無にかかわらず、多様な人材の積極的な採用と活用を進めています。

建設業界の労働環境改善にも積極的に取り組み、2023年1月からは工務職において完全週休2日制(土日休み)を導入しました。さらに、2026年1月からは時差出勤制度を導入するなど、ワーク・ライフ・バランスのさらなる改善を図っています。ITシステムやAI技術の導入による業務プロセスの自動化・効率化も推進し、社員一人ひとりが創造的で価値の高い業務に専念できる環境を整えています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


これらの指標は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき算出された、提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 15.0%
男性労働者の育児休業取得率 71.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 81.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 136.6%

多様性・登用


同社は2028年までに女性管理職比率20%を目標としています。外国人従業員は全体の約20%を占め、今後管理職への登用を推進する方針です。

指標 数値
女性管理職比率 15.0%
外国人従業員比率 20.0%
中途採用者の管理職割合 50.0%以上

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


日本アクアは、建設業法における熱絶縁工事業と防水工事業に属し、断熱材と防水材の開発・販売・施工を主な事業としています。同社は、建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームやポリウレアを原料とした防水材を提供しています。

収益は、主に以下の品目から得ています。

戸建住宅向け断熱材の施工販売では、全国のハウスメーカーや地域のハウスビルダー、工務店等を受注先としています。全国に認定施工店網を構築し、品質・安全管理及び施工能力を有する工事業者に施工を委託しています。

建築物向け断熱材の施工販売は、マンション、病院、学校、オフィスビル、工場、データセンタービル、冷凍倉庫など、戸建住宅以外の建造物を対象としています。主に総合建設業者(ゼネコン)を受注先とし、多様なポリオール原料を使い分けています。

戸建・建築物向け防水材の施工販売では、ポリウレアを原料とした防水材「アクアハジクン」を提供しています。超速硬化による短工期と長寿命性能が特徴で、屋根やバルコニー、工場、鉄道駅舎の屋根、マンションの屋上、立体駐車場のスロープなど、新築及び改修物件に幅広く対応しています。

商品販売としては、認定施工店への吹付施工機械や機械部品の販売、原料のみの販売、遮熱材や透湿・防水材などの副資材の販売を行っています。また、省エネ住宅志向の高まりを受け、24時間全館空調システムなどの住宅機器・システムの販売も手掛けています。

同社は、住宅政策における中古住宅・リフォームの強化に対応するため、小型化・軽量化した移動可能な発泡機械システムを開発し、断熱リフォーム事業者の開拓や新たな商流の開拓にも取り組んでいます。さらに、環境省広域認定制度の下、施工現場からウレタン端材を回収し、ブローイング断熱材として再製品化することで、CO2排出量の削減にも貢献しています。

同社の事業は、国内全域を受注可能とする全国ネットワーク、認定施工店と自社施工部門を組み合わせた迅速かつフレキシブルな施工体制、そして断熱材の施工に必要な原料の製造から供給までを一貫して行う体制が特徴です。品目別販売実績を見ると、戸建住宅向け断熱材と建築物向け断熱材が収益の大部分を占めています。特に防水材は前期から大きく伸長しており、今後の成長が期待されます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


日本アクアの直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益ともに堅調な推移を示しています。特に売上高は継続的に増加しており、事業の拡大がうかがえます。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


日本アクアの従業員数は前期から増加しており、業容の拡大に伴う期中採用の増加が主な要因となっています。同社の業績も拡大傾向にあることから、組織全体の生産性向上への取り組みが継続されていると考えられます。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は、事業活動を通じて得た資金を元手に、財務基盤を構築しています。
自己資本の厚みや手元資金の状況から、同社の安定性を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の純資産は増加傾向にあり、自己資本比率はプライム市場の製造業平均に近い水準を維持しています。
ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を上回る水準を示しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。
手元資金も確保されており、事業運営における安定性が期待できる財務基盤となっています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 10,546百万円 11,633百万円
自己資本比率 43.8% 45.1%
ROE(自己資本利益率) - 17.1%
現金及び現金同等物 2,263百万円 2,415百万円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社の当期の営業活動によるキャッシュフローは増加となり、本業で安定的に資金を生み出している状況です。
投資活動によるキャッシュフローは減少となっており、有形固定資産の取得や保険積立金の積立など、将来に向けた投資が行われています。
その結果、フリーキャッシュフローはプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回り、事業の成長と財務の健全性を両立している状態を示しています。
前期と比較すると、営業活動によるキャッシュフローがマイナスからプラスに転換し、財務活動によるキャッシュフローも減少に転じていることから、資金の創出力が向上し、外部からの資金調達への依存度が低下している傾向が見られます。
このようなキャッシュフローの状況は、同社の事業が安定的に資金を生み出し、将来への投資余力も確保されていることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △516百万円 1,510百万円
投資CF △338百万円 △603百万円
財務CF 1,084百万円 △755百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △854百万円 907百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、住宅建築市場の悪化や高性能断熱材市場への新規参入といった事業構造・収益性に関するリスクを認識しています。
住宅建築市場の悪化は、新設住宅着工件数の影響を受ける断熱工事需要に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、高性能断熱材市場への新規参入により、同社の製品競争力が低下するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は、受注の伸びに対する施工体制の遅れを人材・組織に関するリスクとして挙げています。
施工人員の増強や強固な施工体制の構築が不可欠であり、新規採用や認定施工店の拡大が困難になった場合、受注機会を逸する可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


株式会社日本アクアは、人と地球に優しい住環境の創造を通じて社会に貢献することを経営理念としています。持続可能な成長と多様な人材の活躍を重視する企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は「人と地球に優しい住環境を創ることで社会に貢献」することを経営理念としています。現場発泡ウレタン断熱施工の実績では日本トップであり、さらなる高い売上高を目指しています。

中長期的には、施工販売において戸建部門、建築物部門、防水部門の安定した3本柱を確立する方針です。

また、事業領域の拡大として商品販売、特に原料販売の強化を進め、メーカーとしての認知度向上と全国物流拠点の整備により販売量の伸長に取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は「人と地球に優しい住環境を創ることで社会に貢献」という経営理念のもと、全社的なサステナブル経営を推進しています。ESG委員会を設置し、持続可能な事業成長を目指す姿勢です。

強固な施工体制の構築とデジタル技術を活用した業務効率化を重視し、社員が創造的な業務に専念できる環境を整えています。

多様性と包摂性のある企業文化の醸成にも力を入れ、性別や国籍、年齢、障がいの有無にかかわらず多様な人材の積極的な採用と活用を進めています。

ワーク・ライフ・バランスの改善にも取り組み、工務職では完全週休2日制(土日休み)や時差出勤制度を導入しています。

技能実習生や特定技能生の受け入れも積極的に行い、多様な人材が活躍できる環境を提供しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社であり、独立社外取締役が経営に参加することで、取締役会の監査・監督機能のさらなる向上を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は事業会社であるヒノキヤグループであり、過半数の株式を保有しています。代表取締役社長の中村文隆氏も上位株主の一人であり、特定の事業会社と経営陣が主要な株主として同社を支える資本構成となっています。

株主名 持株比率
ヒノキヤグループ 54.94%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.56%
中村 文隆 3.12%
早川 直希 1.34%
日本アクア従業員持株会 1.14%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.1%です。代表取締役社長は中村文隆氏が務めています。社外取締役比率は54.5%です。

氏名 役職 主な経歴
中村 文隆 代表取締役社長 1990年シンコーホーム入社後、イノアックコーポレーション等を経て、2004年11月に同社を設立し代表取締役社長に就任。Aquafoam Asia Associates Inc.代表取締役も務める。
村上 友香 専務取締役管理本部・財務経理部・内部統制部・営業支援部・工程監理部担当 衆議院議員事務所、セントラルホームズを経て、2004年12月に同社入社。総務部長、取締役、常務取締役を歴任し、2013年3月より専務取締役に就任。管理本部などを担当する。
永田 和久 常務取締役テクニカルセンター・積算部・環境部・機械整備部担当 日清紡ケミカル、NEDO出向を経て、2016年3月に同社入社。原料開発部長、取締役、執行役員テクニカルセンター長などを歴任し、2025年3月より常務取締役に就任。テクニカルセンターなどを担当する。
藤井 豪二 取締役住宅事業担当 ハウステックを経て、2013年4月に同社入社。北陸・甲信越ブロック長、北関東ブロック長、執行役員などを歴任し、2023年3月より取締役に就任。住宅事業を担当する。
宇佐美 計史 取締役建築事業・品質管理部担当 大阪フェルナンデス、住友林業ツーバイフォーを経て、2008年7月に同社入社。東北ブロック営業部長、建築営業部長、執行役員などを歴任し、2016年3月より取締役に就任。建築事業などを担当する。


社外取締役は、剱持健氏(公認会計士・剱持健公認会計士事務所代表)、小松健次氏(元ベルシステム24ホールディングス取締役会長)、内海統之氏(元博展監査役)、柗田由貴氏(弁護士・サンライズ法律事務所所属)、樋口尚文氏(公認会計士・東北大学会計大学院教授)、仁科秀隆氏(弁護士・中村・角田・松本法律事務所パートナー)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、独立社外取締役の経営参加を通じて、取締役会の監査・監督機能のさらなる向上に資する体制を採用しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役(監査等委員である取締役及び独立社外取締役を除く)の報酬は、基本報酬、業績連動報酬等、非金銭報酬等の3種類で構成されています。中長期的な企業成長への貢献と株主との利益共有を図ることを目的としており、報酬委員会での審議を経て決定されます。独立社外取締役の報酬は株式関連報酬や業績連動型の要素を含まず、監査等委員である取締役の報酬は監査等委員会の協議で決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 2.4億円 48.2百万円
社外役員 8名 31百万円 3.9百万円


非金銭報酬等の内容は譲渡制限付株式報酬ですが、当事業年度における交付はありません。業績連動報酬等に係る業績指標は当事業年度の経常利益であり、経営活動全般の利益を表す指標として重視されています。取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

個人別報酬が開示されている役員は、中村文隆氏(1.41億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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