【平均年収665万円】カヤック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収665万円】カヤック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

カヤックは、ハイパーカジュアルゲームやデジタルコンテンツの受託開発を主軸に、グループ各社とともにゲームエンタメ事業を展開しています。直近の業績は売上高、利益ともに増加し、事業規模を拡大しています。


目次

※本記事は、株式会社カヤック の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


カヤックは、ハイパーカジュアルゲームやデジタルコンテンツの受託開発を主軸とする「ゲームエンタメ」事業を展開しています。既成概念を打ち破るアイデアと先端技術で、クライアントのマーケティング支援やeスポーツ事業、地方創生など多岐にわたるデジタルコンテンツ事業を手掛けています。

単体従業員数は222名、連結従業員数は618名です。同社グループの事業セグメントはデジタルコンテンツ事業の単一セグメントとなっています。

主な国内グループ会社は、プラコレ(その他サービス)、カヤックアキバスタジオ(ゲームエンタメ)、GLOE(eスポーツ)、KAYAC SANKO(面白プロデュース)などです。

同社グループは、2025年2月にeスポーツスクール事業を営む株式会社eSPを売却しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社カヤックは、ユニークな企業文化を背景に、クリエイティブな働き方を重視する企業です。従業員の主体性や創造性を尊重し、個々の「面白がる」姿勢を育む環境づくりに力を入れています。地域との連携やコミュニティ形成にも積極的で、多様な働き方を支援する制度も特徴的です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均年齢が30代後半であり、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、多様な経験を持つ人材が活躍しながら、キャリアを築いている傾向にあることを示しています。クリエイティブな環境で長期的に働くことを志向する方にとって、参考となる情報です。

項目 数値
平均年間給与 6,652,000円
平均勤続年数 7.5年
平均年齢 37.0歳
単体従業員数 222人
連結従業員数 618人
単体のグループ内比率 35.9%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「面白法人カヤック」という企業理念のもと、「面白がる」という能動的で主体的な姿勢を重視しています。社会に主体的で創造的に関わる「つくる人」を増やすことを経営理念とし、その実現に向けて人材戦略を展開しています。特に「何をするかより誰とするか」という価値観を大切にし、組織戦略を重視した企業経営を行っています。

具体的な取り組みとして、社員が「面白く働けているか」を測る「面白指数」を10年前から測定し、企業理念の体現度を評価しています。また、クリエイターを最重要経営資本と位置づけ、クリエイター比率90%を目標に運用しています。能力や経験の多様性を担保するため、求人ニーズがない中途採用を行う「オープンポジション比率」も公開しています。

さらに、職住近接のワークライフスタイルを奨励し、鎌倉・逗子・葉山に住む社員には「鎌倉職住近接手当」を支給しています。「まちの保育園 かまくら」や「まちの社員食堂」といった地域と連携した支援も行い、社員の生活と仕事の充実をサポートしています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載されていません。

多様性・登用


クリエイターの比率は、同社および一部子会社を基準として算定されています。年間中途採用数に占めるオープンポジション比率は、社内に求人ニーズが存在しないにもかかわらず中途採用を行った人材の割合を示しています。

指標 数値
クリエイターの比率 93.2%
年間中途採用数に占めるオープンポジション比率 25%

健康・安全


職住近接をしている社員の割合は、鎌倉・逗子・葉山などに住む社員に支給される「鎌倉職住近接手当」の対象人数に基づいています。

指標 数値
職住近接をしている社員の割合 53%

人材育成・エンゲージメント


面白NPSは、社員に対して「あなたは面白く働けていますか?」と11段階評価で定期的に回答してもらうことで測定される指標です。ブレストカードは、ブレインストーミングのトレーニングを可能にしたツールです。

指標 数値
面白NPS 15.33%
ブレストカードの販売累積個数 4,388個

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


カヤックは、デジタルコンテンツ事業を主軸に多角的なサービスを展開する同社グループです。ゲームエンタメ、面白プロデュース、eスポーツ、ちいき資本主義の4つを主要サービスと位置づけ、相互にシナジーを図りながら事業を進めています。その他サービスとして、ブライダルプラットフォームや出版事業、特定の重点地域でのエリアコンテンツ開発及び投資も行っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、デジタルコンテンツ事業の単一セグメントとして事業を展開しています。主要なサービスは、ゲームエンタメ、面白プロデュース、eスポーツ、ちいき資本主義、そしてその他サービスに分類されます。

ゲームエンタメ事業では、ハイパーカジュアルゲームの提供や、ゲーム・デジタルコンテンツの受託開発を行っています。ハイパーカジュアルゲームではゲーム内広告による広告収益が主であり、受託開発ではクライアントからの対価を得ています。この事業はダウンロード数が前期から増加し、同社グループの売上高の大部分を占める規模となっています。

面白プロデュース事業は、既成概念を打ち破るアイデアと先端テクノロジーを駆使し、クライアントのマーケティング及びブランディングを支援する広告コンテンツを提供しています。クライアントや広告代理店からの企画・開発受託が収益源です。この事業の売上高は前期から減少しています。

eスポーツ事業では、eスポーツ大会の企画・運営、タレントマネジメント、自社eスポーツリーグの運営に加え、ゲーム大会管理システム「Tonamel」を提供しています。イベントの企画・運営受託による収益や、システム利用料が主な収益源です。この事業の売上高は前期から増加しています。

ちいき資本主義事業は、地方公共団体や地域企業に対し、まちづくりに関するコンテンツ開発とサービスを提供しています。移住プラットフォーム「スマウト」やコミュニティ通貨「まちのコイン」のシステム導入費、月額利用料、地域プロモーション制作費が収益源です。この事業の売上高は前期から大幅に増加しています。

その他サービスには、ブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」や出版事業「英治出版」などが含まれます。これらのサービスも前期から売上高が増加しています。同社グループの売上高は、日本国内が中心ですが、米国やアジアなど海外からの売上も全体の約4割を占めており、グローバルに事業を展開しています。また、AppLovin Corp.への売上高が全体の2割強を占める状況となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向にあります。特に当期は前期から大きく伸びており、事業規模の拡大が見られます。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、一時的に減少した時期がありましたが、当期には前期から大幅に回復し、堅調な推移を示しています。営業活動によるキャッシュ・フローも前期の支出から当期は収入に転じており、本業での資金創出力が改善している状況です。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 126億円 165億円 175億円 167億円 201億円
経常利益 12.7億円 12.1億円 10.4億円 4.0億円 8.5億円
経常利益率 10.1% 7.4% 5.9% 2.4% 4.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 8.3億円 7.8億円 5.1億円 1.5億円 6.8億円
1株当たり当期純利益(円) 54.49 50.11 31.97 9.25 42.63

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から当期にかけて大きく向上しており、生産性が高まっている傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループが効率的な事業運営を進め、収益体質を強化していることを示唆しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 27.3百万円 32.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.6百万円 1.7百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


カヤックの経営の安定性は、自己資本と手元資金の状況、そして事業活動や投資活動による資金の流れから読み取ることができます。同社グループは、事業活動で資金を生み出し、財務基盤を強化している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


カヤックの財務基盤を見ると、自己資本比率は42.5%となっており、前期からわずかに減少しています。これはプライム市場の非製造業平均を上回る水準です。ROE(自己資本利益率)は12.1%と、前期から大きく改善し、プライム市場平均を上回っています。現金及び預金は52.5億円と増加しており、手元資金の厚みは安定した事業運営を支える基盤となっています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 60.3億円 63.0億円
自己資本比率 42.9% 42.5%
ROE(自己資本利益率) 2.7% 12.1%
現金及び預金 47.8億円 52.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


カヤックのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは9.3億円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益の計上や関係会社株式売却益の計上などによるものです。前期は支出でしたが、当期は本業で資金を生み出す状況に転じています。

投資活動によるキャッシュフローは0.9億円の収入となりました。これは連結の範囲の変更を伴う関係会社株式の売却による収入があった一方で、有形固定資産の取得による支出などがあったためです。前期は支出でしたが、当期は収入に転じています。

財務活動によるキャッシュフローは5.8億円の支出となりました。これは長期借入金の返済や自己株式の取得による支出があったためです。結果として、フリーキャッシュフローは10.2億円の収入となり、本業で得た資金と投資活動による収入で、自由に使える資金が増加しています。この資金の流れは、同社グループが事業活動で安定的に資金を創出し、将来の成長に向けた余力を確保していることを示しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF △2.2億円 9.3億円
投資CF △9.5億円 0.9億円
財務CF 9.3億円 △5.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △11.7億円 10.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、デジタルコンテンツ市場の成長が阻害された場合や、ユーザー嗜好の変化に対応できない場合に、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ハイパーカジュアルゲーム事業においては、タイトルごとの収益寿命が短いため、継続的に多数のユーザーを獲得できる新作タイトルを提供できない場合に、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、IT業界での人材獲得競争が激しいことから、必要な人材を確保できない場合や、有能な人材が流出してしまった場合に、今後の事業展開に制約を受け、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


カヤックは「面白法人」を標榜し、「つくる人を増やす」という経営理念のもと、社会に新たな価値を創出することを目指しています。社員が主体的に物事を面白がり、創造性を発揮する企業文化を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


カヤックは「面白法人」を標榜し、「つくる人を増やす」という経営理念を掲げています。「面白法人」とは、社員自身が主体的に物事を面白がり、周囲から面白いと評価され、社会全体を面白くしていくことを意味しています。同社グループは、目の前の状況に能動的に関わり、自らの創意工夫で新たな価値を創出する姿勢を「面白がる」と定義しています。この「面白がる」姿勢を持つ人材を「つくる人」と捉え、その育成と社会への普及を重要な使命としています。既存の枠組みにとらわれないアイデアと先端テクノロジーで、驚きや感動を生むコンテンツを企画・開発し、社会に新たな価値を創出することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


カヤックは「面白法人」としてのあり方を重視し、主体的かつ創造的な人材の育成を大切にしています。「何をするかより誰とするか」や「サイコロ給」といった独自のスタイルを通じて、新しい法人の価値観を共有し実践しています。同社グループでは、「面白く働けているか」というNPS(Net Promoter Score)を重要な経営指標としています。また、新技術への対応や新たなサービスを生み出す「変化すること」を人事評価の項目に含め、常に新しいことに挑戦する風土・文化の構築に努めています。アイデア発想法である「ブレインストーミング(ブレスト)」を定常的に会議に利用し、新しい技術やアイデアが生まれやすい環境づくりを進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


カヤックは、コーポレートブランド価値の向上を重要な課題としています。「面白法人」としての知名度を高めるため、各種メディアや書籍等で活動を継続的に発信していく方針です。また、新技術への対応として、クラウド技術やAI技術の動向を把握し、サービス開発やシステム開発を推進しています。環境に合わせたリソース配分の最適化も課題であり、クリエイターのリソースを一元管理するアサインシステムを構築しています。健全性・安全性の維持のため、サイトの安全性強化や監視体制の強化に取り組んでいます。さらに、事業拡大に応じた内部管理体制の構築とコーポレート・ガバナンスの充実、人材の確保・育成も重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社カヤックは、取締役会の監査・監督機能を強化し、より透明性の高い経営と迅速な意思決定を実現するため、監査等委員会設置会社の体制を採用しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、創業メンバーである柳澤大輔氏、貝畑政徳氏、久場智喜氏が上位株主として名を連ねており、経営陣が強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
柳澤 大輔 23.01%
貝畑 政徳 19.46%
久場 智喜 16.30%
カインズ 3.50%
日本カストディ銀行(信託口) 3.00%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役CEOは柳澤大輔氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
柳澤 大輔 代表取締役CEO 1996年ソニー・ミュージックエンタテインメント入社、1998年㈾カヤック設立、2005年同社設立代表取締役就任より現職。
貝畑 政徳 代表取締役CTO 1998年㈾カヤック設立、2005年同社設立代表取締役就任より現職。
久場 智喜 代表取締役CBO 1998年㈾カヤック設立、2005年同社設立代表取締役就任より現職。


社外取締役は、森川徹治氏(㈱アバントグループ代表取締役社長)、北川徹氏(スターバックスコーヒージャパンCFO/オフィサー)、佐渡島庸平氏(㈱コルク代表取締役)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監査・監督機能を強化しています。社外取締役は、上場企業経営者としての経験や幅広い知見を活かし、独立した立場から経営の妥当性や適正性を確保するための助言・提言、および経営の監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個別の報酬について、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で、代表取締役が各取締役の役割や貢献度、業績等を考慮して決定する方針です。監査等委員である取締役の個別の報酬は、監査等委員である取締役の協議によって決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 64百万円 21.4百万円
監査等委員(社外除く) 1名 5百万円 5.4百万円
社外役員 3名 15百万円 5.1百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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