【平均年収604万円】ベース 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収604万円】ベース 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

ベースは、ソフトウェア受託開発を主要事業とし、金融・流通・製造分野のシステム開発やERPソリューションを提供しています。連結従業員数は1,332名で、過去5期にわたり堅調な増収増益を続けています。


目次

※本記事は、ベース株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ベースは、ソフトウェア受託開発事業を展開しています。最新のIT技術を活用し、顧客の競争力向上や業務の効率化・自動化を支援しています。システム開発とソリューションの2つのサービスラインを通じて、幅広いITニーズに対応しています。

単体従業員数は1,246名、連結従業員数は1,332名です。同社グループの事業はソフトウェア受託開発の単一セグメントとなっています。

ベースは、主に金融・流通・製造分野におけるオープン系システム開発、運用保守、社員支援サービスを提供しています。また、SAP SE製品を中心としたERP関連ソリューションも幅広く手掛けています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ベースは、IT人材の確保と育成に注力し、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍できる環境づくりを進めています。従業員エンゲージメントの向上にも力を入れており、社員一人ひとりの成長と働きがいを重視する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的若年層の社員が多く、平均勤続年数は中程度の水準となっています。IT人材の育成に力を入れていることから、専門性を高めながらキャリアを築くことができる環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,038,927円
平均勤続年数 5.1年
平均年齢 34.7歳
単体従業員数 1,246人
連結従業員数 1,332人
単体のグループ内比率 93.5%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、毎年20%以上の持続的成長を目指しており、その成長の源泉を人材と位置付けています。知的活動によって生み出されるアイデアや創作物が企業価値を高めるため、人材の質と量の両立を高次元で実現すべく、採用と教育に注力しています。経営理念や行動規範を「BASE WAY」として全社員に周知し、価値観や企業マインドの共有を図っています。

具体的には、「IT人材の確保・育成」「従業員の健康と安全」「ダイバーシティ&インクルージョン」を重点テーマとしています。社員のブランド意識醸成のためにブランドマネージャーを任命し、会社とのパイプ役として情報の連携や相談対応を行っています。

教育・育成制度としては、社内教育制度「ベースアカデミー」を開講し、マネジメントスキルやIT技術スキル、ビジネススキルなど多岐にわたる講座を提供しています。また、社外教育講座「Udemy」の受講資格を全社員に付与し、スキルアップを積極的に推進しています。リーダーシップパイプライン構築のため、新卒入社時から幹部候補として育成する「B-NEXT制度」や「部長補佐」研修、若手リーダー研修などを整備しています。

従業員エンゲージメント向上のため、ワーキンググループを立ち上げ、1on1ミーティングの継続実施や働きやすい環境の整備に努めています。リーダー研修や部長補佐などは社員の立候補制とし、年齢、性別、国籍に関わらず平等な機会を提供し、従業員のキャリアプランをサポートする制度を構築しています。従業員の健康と安全に関しては、ストレスチェックの実施、36協定の遵守徹底、就労関連法令に準拠した社内規定の整備・運用を行っています。

ダイバーシティ&インクルージョンを推進しており、定年後も65歳まで雇用を継続できる再雇用制度を導入しています。男性社員の育児休業取得を推進しており、外国籍の社員は全体の44.3%を占めるなど、多様な国籍の人材を積極的に採用しています。また、障碍者雇用促進法に従い、法定雇用率を意識した雇用促進にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 11.8%
男性労働者の育児休業取得率 58.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 85.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 87.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 44.9%

人的資本


提出会社単体の任意開示データです。連結グループ全体の集計は困難なため、提出会社の数値を示します。

指標 2025年実績(単体) 目標
外国籍社員比率 44.3% 日本人と外国人の比率を50:50とする基本方針から大幅に乖離しないようにする
管理職における外国籍社員比率 46.1% -
女性社員比率 23.0% 2030年度までに30%
管理職における女性社員比率 11.8% 2030年度までに15%
中途採用者比率 30.7% 新卒・中途採用者のバランスを考慮し、この水準を維持
管理職における中途採用者比率 76.6% -
男性の育児休業取得率 58.3% 2030年度までに70%
労働者1人当たりの平均残業時間 13.3時間 20時間以下を継続

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ベースは、ソフトウェア受託開発事業を主軸とする企業です。最新のIT技術を活用し、顧客企業の競争力向上や業務効率化、自動化を支援することで、常に新しい価値を提供することを使命としています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ソフトウェア受託開発事業の単一セグメントで事業を展開しています。この事業は、主に金融・流通・製造分野におけるオープン系システム開発を手掛けており、特に証券、銀行、クレジットカード会社といった金融系のシステム開発に実績があります。要件定義から運用保守まで、システム開発の全工程を一貫して提供しています。

また、運用保守サービスでは、顧客の情報システム部門やヘルプデスク部門に常駐し、タイムリーなシステム対応や機能拡張、利便性・操作性の向上を実現しています。自社開発の工数管理システム「b.mat」を活用し、リソースの有効活用とコストダウンにも努めています。社員支援サービスでは、顧客と同一目線に立ち、システムの企画段階や要件調整、プロジェクトマネジメントなどに携わっています。

ソリューションサービスとしては、ERP関連を中心にSAP SEの製品に強みを持ち、ERP、CRM、BASISの3領域でサービスを提供しています。新規導入からアップグレード、マイグレーションまで幅広く対応しており、これまでの経験とノウハウを活かしています。同社グループは日本人技術者と中国人技術者が協働する体制を整えており、それぞれの長所を活かしてサービス提供を行っています。中国子会社も現地ビジネスを中心に利益を確保しています。収益は、主にシステム開発やソリューション提供による役務の対価から得ています。

主要な顧客としては、富士通、野村総合研究所、みずほ証券といった大手企業との取引が堅調に推移しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに順調な増加傾向を示しています。特に直近の当連結会計年度においても、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てで過去最高を更新しており、堅調な成長を続けていることがうかがえます。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 133億円 170億円 187億円 202億円 218億円
経常利益 30.0億円 39.3億円 46.9億円 52.4億円 58.0億円
経常利益率 22.6% 23.1% 25.1% 25.9% 26.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 21.3億円 27.3億円 34.3億円 38.7億円 42.2億円
1株当たり当期純利益(円) 118.72 150.90 187.61 207.07 229.31

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から横ばいであり、従業員1人あたりの営業利益は前期から増加しています。これは、従業員数の増加と同時に、効率的な事業運営により利益創出能力が向上していることを示しています。組織全体の生産性が着実に高まっている傾向が見られます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 16.3百万円 16.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.2百万円 4.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ベースの財務状況は、安定した経営基盤と資金の流れを示しています。本業で着実に資金を稼ぎ出し、健全な財務状態を維持していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ベースグループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定している状況です。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回っており、財務的な安定性を示しています。ROE(自己資本利益率)も高い水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。これらの財務状況は、同社グループの事業継続性や将来の成長投資余力に繋がり、結果として従業員の雇用や給与の安定性にも寄与する傾向があります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 136億円 146億円
自己資本比率 74.6% 75.3%
ROE(自己資本利益率) 30.5% 30.7%
現金及び預金 116億円 129億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ベースグループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を創出している状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは資金獲得となり、税金等調整前当期純利益の計上が主な増加要因です。投資活動によるキャッシュフローは資金獲得となり、貸付金の回収による収入が敷金及び保証金の差入による支出を上回ったことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは資金支出となり、自己株式の取得と配当金の支払いが主な減少要因となっています。
営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはプラスであり、本業で稼いだ資金が投資を上回っている優良な状態です。これは、同社グループが事業活動から安定した資金を生み出し、財務的な健全性を維持していることを示しています。このような資金の流れは、将来の成長に向けた投資余力を持ちつつ、従業員の雇用や給与の安定性にも繋がる傾向があります。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 38.8億円 44.6億円
投資CF 53百万円 53百万円
財務CF △29.2億円 △32.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 39.3億円 45.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、一般企業のシステム受託開発を主要事業としており、経済情勢や市場環境の変化による顧客のIT投資への影響を受ける傾向があります。IT投資が減少した場合、同社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、主要顧客である富士通グループ、みずほ証券、野村総合研究所グループ、NTTデータグループの上位4グループに対する売上高が約6割を占めています。これらの顧客の事業方針の大幅な見直しや業績悪化によっては、同社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、優秀な人材を安定的に確保することが極めて重要と考えており、積極的な採用活動及び育成を行っています。しかし、日本における労働人口の減少に伴い、優秀な人材の確保や育成が計画どおりに実施できない場合には、同社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ベースは、先進のIT技術を駆使し、お客様と社員双方にとっての「ベース」となることを目指す企業です。相互尊重、誠心誠意、ベストを尽くすという経営理念のもと、社会の発展と課題解決に貢献することを使命としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「お客様に対して常に新しい価値を提供し続ける」を使命に、安定かつ持続的な成長を目指しています。お客様にとってシステム・サービス提供の「ベース」となること、そして社員にとって生活・人生の「ベース」となる会社を目指しています。

IT技術の活用を通じて社会の発展と課題解消に貢献することを掲げています。中期経営計画「BASE 2030」を策定し、事業構造と組織体制の進化を通じた持続的成長の実現を目指しています。従来の労働集約型ビジネスモデルから、知識集約型の高付加価値ITサービス企業への転換を経営戦略の中核に据えています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「相互尊重」「誠心誠意」「ベストを尽くす」という三つの経営理念を掲げ、関わる全ての人との尊重、どのような仕事でも誠心誠意対応すること、いかなる場面でもベストを尽くすことを大切にしています。経営理念と行動規範を「BASE WAY」と称して全社員に周知し、価値観や行動様式を共有しています。

「社員を大事に」というスローガンのもと、ブランドマネージャーを任命し、社員のブランド意識醸成と会社とのパイプ役を担っています。従業員エンゲージメント向上にも注力しており、社員の立候補制による平等な機会提供や、キャリアプランをサポートする制度を構築しています。外国籍社員が全体の約4割を占めるなど、ダイバーシティを推進し、多様な人材が活躍できる環境を整備しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な成長のために人材の確保を重要な課題と認識しています。外国籍社員が多い強みを活かしたダイバーシティを推進し、日本および中国の新卒・中途採用戦略を展開しています。また、ビジネスパートナーの活用も人材確保の重要な施策としています。

最新技術の習得も重点テーマであり、SAPやSalesforceなどのソリューション関連技術、クラウド技術、アジャイル開発手法、証券業務知識の教育を強化しています。急速に進化する生成AI技術の習得と活用も重視しており、開発プロセスの高度化や社内業務効率化、新規サービス開発を通じて生産性向上と事業領域拡大を目指しています。リーダー層の育成も急務であり、「リーダーシップパイプライン」の構築や若手社員向けのリーダー研修、部長・役員向けの勉強会を通じて、マネジメントスキルを持った人材の計画的な輩出に取り組んでいます。従業員エンゲージメントの向上、ESG・サステナビリティの推進も重要な課題としています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ベースは監査等委員会設置会社であり、社外取締役が取締役会の過半数を占める体制です。これにより、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ベースの筆頭株主は中山アセットであり、発行済株式の多くを保有しています。この中山アセットは、代表取締役社長である中山克成氏とその近親者が議決権の100%を直接保有する会社です。これにより、創業家が同社の経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
中山アセット 37.11%
伊藤商事 7.42%
日本マスタートラスト信託銀行 6.11%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


ベースの役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は中山克成氏が務めています。社外取締役比率は71.4%です。

氏名 役職 主な経歴
中山 克成 取締役社長 (代表取締役) 1977年2月 上海市無線電十一厰技術学校入校、1982年2月 上海市計算機技術服務公司入社、1989年4月 バイトルヒクマ入社、1997年1月 同社設立 代表取締役社長より現職。
髙野 哲行 常務取締役 管理本部長兼財務部長 1994年4月 ヘキストジャパン入社、2000年1月 山田&パートナーズ会計事務所入所、2007年2月 同社入社、2019年2月 同社常務取締役管理本部長兼財務部長より現職。


社外取締役は、和田成史氏(オービックビジネスコンサルタント代表取締役社長)、上野亨氏(Payment Technology代表取締役)、木脇秀己氏(元富士通執行役員専務・監査等委員長)、栗原章氏(栗原公認会計士事務所代表・監査等委員)、島田知子氏(弁護士法人瓜生・糸賀法律事務所パートナー・監査等委員)です。

ベースは監査等委員会設置会社であり、監査等委員はすべて社外取締役で構成されています。社外取締役は、豊富な専門知識と経験を活かし、経営陣から独立した中立的な立場で監督する役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ベースの役員報酬は、取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く)に対しては固定報酬である基本報酬と業績連動報酬である役員賞与で構成されています。社外取締役及び監査等委員である取締役には、業務執行から独立した立場であるため基本報酬のみが支給されます。業績連動報酬の指標は営業利益であり、同社が最も重要視する指標となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 2名 1.2億円 62.4百万円
社外役員 5名 14百万円 2.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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