※本記事は、株式会社瑞光 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年2月21日 ~ 2026年2月20日、2026年5月14日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
瑞光は、生理用ナプキン製造機械や紙おむつ製造機械などの一般産業用機械・装置製造を主軸とする企業グループです。国内外の衛生用品メーカー向けに、製造から販売、サービスまでを一貫して提供しています。
単体従業員数は330名、連結従業員数は641名です。
主な国内グループ会社は、瑞光メディカル、ZUIKO INNOVATION CENTER、COTEX(コットン製品の製造及び販売)などです。
直近では、2026年1月1日付でスパンレース不織布事業を譲り受け、新たな事業領域を拡大しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
瑞光は、一般産業用機械・装置製造業を営む企業として、安定した事業基盤を持つ環境で働くことができます。グローバル展開を積極的に進めており、多様な人材が活躍できる職場環境の整備にも注力している点が特徴です。従業員のキャリア形成支援や健康経営にも力を入れ、長期的な視点で働きがいのある環境づくりを目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
瑞光では、従業員の平均勤続年数が比較的長く、安定してキャリアを築ける環境がうかがえます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が多数在籍していることが示されています。このような環境は、長期的な視点でのスキルアップやキャリア形成を重視する方にとって魅力的な要素となるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,243,024円 |
| 平均勤続年数 | 10.8年 |
| 平均年齢 | 41.1歳 |
| 単体従業員数 | 330人 |
| 連結従業員数 | 641人 |
| 単体のグループ内比率 | 51.5% |
瑞光は、従業員の退職給付制度として、確定給付型と確定拠出型の両方を採用しています。確定給付型は、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度であり、確定拠出型は、会社が拠出した資金を従業員が自ら運用する制度です。
これらの制度は、国内および海外のグループ会社に適用されています。特に、同社は積立型の確定給付企業年金制度を採用しており、一部の連結子会社では確定給付型の退職一時金制度および確定拠出制度を採用しています。
退職一時金制度も存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、当連結会計年度末における退職給付債務は7億5,661万円、年金資産は8億51万円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
瑞光は、持続的な成長と高い収益性を実現するため、従来の企業風土からの変革と多様な技術・知識・視点の融合によるイノベーション創出を人材戦略の基本方針としています。挑戦する風土と働きがいのある環境づくりを推進し、従業員一人ひとりのキャリア実現を支援しています。特に、グローバル展開を見据えた外国人材の積極的な採用や、多様なバックグラウンドを持つ人材が能力を最大限発揮できる環境整備に注力しています。
人事制度においては、環境変化に対応した組織力強化のため抜本的な見直しを実施しており、適切な人材登用とメリハリのある人事異動を通じて組織の活性化とモチベーション向上を図っています。成果に基づく公正な評価・処遇の実現と、制度の透明性向上にも取り組んでいます。
具体的な施策として、全社員を対象としたキャリア面談やジョブローテーションによるキャリア開発支援を強化しています。また、新入社員向けのメンター制度や、役員による直接対話の場を設けることで、従業員の定着とエンゲージメント向上に努めています。社内福利厚生の一環として英会話学習支援も提供し、グローバル人材の育成を支援しています。
さらに、従業員の心身の健康を重視する健康経営を推進し、2023年2月期から4年連続で健康経営優良法人に認定されています。安全衛生管理体制の強化や職場環境の継続的な改善にも取り組み、従業員が安心して働ける環境づくりを進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。各指標は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 7.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 83.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 76.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 78.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 97.5% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職率(目標) | 8.0% |
| 女性管理職率(実績) | 7.7% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社瑞光は、生理用ナプキン製造機械や紙おむつ製造機械といった衛生用品の製造機械を中心に、一般産業用機械・装置の製造・販売を手掛ける企業です。国内外の衛生用品メーカーを主要な顧客とし、機械の提案から製造、引渡し、部品販売までを一貫して行っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、生理用ナプキン製造機械、紙おむつ製造機械、およびその他の事業を主軸としています。個別受注生産の形態をとっており、受注から納入までの期間が比較的長く、機械本体の受注金額が大きいことが特徴です。収益は、これらの製造機械の販売と、関連する部品販売から得ています。
生理用ナプキン製造機械
生理用ナプキンを製造する機械の製造・販売を行っています。収益は、機械本体の販売から得ています。
紙おむつ製造機械
大人用紙おむつおよび小児用紙おむつを製造する機械の製造・販売を行っています。収益は、機械本体の販売から得ています。
その他
上記以外の一般産業用機械・装置の製造・販売や、スパンレース事業などを含みます。収益は、これらの製品やサービスの提供から得ています。
同社グループの売上高全体に占める海外販売の割合は高く、当連結会計年度では7割を超えています。日本および中国での売上が増加傾向にあるほか、欧州への販売も順調に推移しました。特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%に満たないため、顧客集中リスクは低い状況です。
| セグメント | 売上高(2025年2月期) | 売上高(2026年2月期) |
|---|---|---|
| 紙おむつ製造機械 | 13兆2,400億円 | 14兆4,094億円 |
| その他 | 3兆6,013億円 | 3兆4,744億円 |
| 生理用ナプキン製造機械 | 3兆1,094億円 | 3兆2,864億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動がありつつも、直近の当連結会計年度では増加に転じています。利益面では、前期に経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失を計上しましたが、当連結会計年度では黒字に転換しました。特に親会社株主に帰属する当期純利益は大きく増加しており、これは負ののれん発生益の計上が主な要因となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは、前期の損失計上時もプラスを維持しており、当期も増加傾向を示しています。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 236億円 | 265億円 | 217億円 | 200億円 | 212億円 |
| 経常利益 | 24.2億円 | 22.2億円 | 14.3億円 | △1.4億円 | 3.5億円 |
| 経常利益率 | 10.3% | 8.4% | 6.6% | △0.7% | 1.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 17.4億円 | 26.7億円 | 13.8億円 | △7.8億円 | 19.7億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 66.07 | 101.21 | 52.23 | △29.41 | 74.51 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期からわずかに減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は、前期のマイナスから当期はプラスに転じています。これは、売上高の増加と原価率の改善により、利益面が改善したことを示しています。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 33.4百万円 | 33.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △0.5百万円 | 0.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務基盤は、自己資本比率や手元資金の状況からその安定性を確認できます。キャッシュフローの動きからは、事業活動や投資活動における資金の流れを把握することが可能です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は前期から増加し、当期は69.1%となっています。ROE(自己資本利益率)は当期に5.6%とプラスに転じており、収益性の改善を示しています。手元資金である現金及び預金は前期から減少していますが、引き続き134億円の残高を維持しています。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤を維持していることを示しています。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 343億円 | 363億円 |
| 自己資本比率 | 65.3% | 69.1% |
| ROE(自己資本利益率) | △2.3% | 5.6% |
| 現金及び預金 | 153億円 | 134億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは11.3億円のプラスとなっています。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権・棚卸資産の減少、減価償却費の計上によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは2.7億円のプラスとなっており、定期預金の減少や補助金による収入が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは△17.1億円のマイナスとなっており、社債の償還や長期借入金の返済、配当金の支払いが影響しています。フリーキャッシュ・フローは14.0億円のプラスであり、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、健全な財務運営を行っていることを示しています。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 10.9億円 | 11.3億円 |
| 投資CF | 11.4億円 | 2.7億円 |
| 財務CF | △7.7億円 | △17.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 22.3億円 | 14.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
衛生用品製造機械事業において、市場の需要減少や衛生用品メーカーの設備投資抑制により、大きな需要増加が見込みにくい環境にあります。同社グループは、新コンセプト機の開発や新たな成長領域の獲得に取り組んでいます。
また、海外取引や海外からの部品調達による外貨支払いにより、為替変動リスクが一定程度発生します。同社グループは為替予約等を活用することで、当該リスクの緩和・平準化を図っています。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
瑞光は、ものづくりを通じてヘルスケア産業に貢献するグローバルメーカーです。挑戦を重んじ、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
瑞光グループは、『Make the Impossible Possible』をコーポレートメッセージとして掲げています。同社グループのMISSIONは、「ものづくりのグローバルメーカーとして新しい価値を創造し、ヘルスケア産業の発展と人々の健康・福祉に貢献する」ことです。
このミッションのもと、衛生用品製造機械の需要が緩やかな成長に留まる経営環境において、事業構造の変革を通じて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
瑞光グループは、挑戦する風土と働きがいのある環境づくりを推進し、従業員一人ひとりのキャリア実現を支援しています。多様な人材の活躍を企業成長の源泉と捉え、国籍や性別にとらわれない人材活用を進めています。特にグローバル展開を見据え、外国人材の採用や多様なバックグラウンドを持つ人材が能力を発揮できる環境整備に注力しています。
従業員の成長を企業価値向上に繋げるため、全社員対象のキャリア面談やジョブローテーションを通じてキャリア開発を支援しています。また、人事制度の見直しにより、適切な人材登用と公正な評価・処遇の実現を図り、組織の活性化とモチベーション向上に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
瑞光グループは、「第4次中期経営計画」を策定し、持続的な成長と企業価値向上に向けた事業構造の変革に取り組んでいます。具体的には、部品・サービス領域の強化やグローバルでの販売体制の強化を進めています。
また、これらの戦略を迅速に実行するため、組織体制の見直しや機能強化にも取り組んでいます。衛生用品製造機械事業では、改造・部品業務に注力し付加価値を高めるほか、新興国市場でのブルーオーシャン戦略を展開しています。新規事業の加速による事業ポートフォリオ拡充も重点テーマの一つです。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
瑞光は監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会を中心にガバナンス体制を構築しています。経営の透明性と公正性の向上を基本方針としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成は、複数の機関投資家が上位に名を連ねる特徴があります。筆頭株主はTHE SFP VALUE REALIZATION MASTER FUND LIMITEDであり、その他にも事業会社が上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| THE SFP VALUE REALIZATION MASTER FUND LIMITED | 27.16% |
| みちかけ | 11.33% |
| JP MORGAN CHASE BANK | 7.58% |
なお、シンフォニー・フィナンシャル・パートナーズ(シンガポール)ピーティーイー・リミテッドは、2025年10月9日付で10,686千株(37.10%)を所有している旨が記載されていますが、2026年2月20日現在の実質所有株式数の確認ができないため、上記の大株主の状況には含められていません。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.6%です。代表取締役社長CEOは梅林豊志氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 梅林 豊志 | 代表取締役社長 CEO | 1990年4月同社入社、2003年5月同社取締役設計部長、2020年5月同社代表取締役社長CEOより現職。 |
| 徐 毅 | 常務取締役 | 1998年2月同社入社、2015年5月瑞光(上海)電気設備有限公司総経理、2025年5月同社常務取締役より現職。 |
| 奥野 文彦 | 取締役 | 1985年4月株式会社住友銀行入行、2019年4月株式会社パロマ取締役専務執行役員管理本部管掌、2025年9月同社取締役管理部門管掌兼経営戦略部長より現職。 |
社外取締役は、竹内隆夫氏(竹内総合法律事務所所長・監査等委員)、石原美保氏(石原公認会計士・税理士事務所所長・監査等委員)、坂本淳氏(元不二越代表取締役社長・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役です。社外取締役は、業務執行の適法性や妥当性の監査・監督を通じて、経営の透明性向上に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社グループの役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬で構成されています。業績連動報酬の指標には、売上高、営業利益、ROEが用いられています。監査等委員である社外取締役の報酬は、固定金銭報酬のみで構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 1.0億円 | 26.1百万円 |
なお、取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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