【平均年収828万円】スギホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収828万円】スギホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

スギホールディングスは、スギ薬局、スギメディカルなどを傘下に持つ持株会社です。ドラッグストア事業を主軸に、医薬品販売や処方せん調剤、在宅医療などを展開しています。グループ連結従業員数は1万人を超え、直近の業績は継続的な増収増益となりました。


目次

※本記事は、スギホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月20日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


スギホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は147名、グループ連結従業員数は13,417名です。

同社グループは、連結子会社30社および関連会社6社により構成されており、ドラッグストア事業を主軸に、医薬品・健康食品・化粧品・日用品の販売、処方せん調剤、在宅医療に取り組んでいます。また、訪問看護事業や医療機関の開業支援、ドラッグストア商材の輸出入貿易事業も展開しています。

主な国内グループ会社は、スギ薬局、スギメディカル、Sトレーディングなどです。

同社グループは、当連結会計年度において110店舗の新規出店と46店舗の閉店を実施し、旧I&H株式会社を含む72店舗の調剤薬局を取得しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


スギホールディングスは、地域の人々の生活に密着した企業として、経営理念の実践を通じて社会課題の解決と持続可能な社会の形成に貢献することを目指しています。同社グループは「社員が最も大切な財産」という考えに基づき、経営戦略と融合した人材戦略を推進しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均勤続年数が10.9年、平均年齢が44.5歳となっており、比較的長く勤める従業員が多い傾向が見られます。これは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって参考となるでしょう。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 8,277,511円
平均勤続年数 10.9年
平均年齢 44.5歳
単体従業員数 147人
連結従業員数 13,417人
単体のグループ内比率 1.1%


同社グループは、確定給付型の制度として退職一時金制度を設けています。また、一部の連結子会社では確定拠出年金制度および前払退職金制度を設けています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付型の退職給付債務は116億円となっています。確定拠出制度への要拠出額は1,178百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「社員が最も大切な財産」という考えに基づき、経営戦略と融合した人材戦略を推進しています。社員一人ひとりの働きがいの向上と、個々の力を引き出すことによる目標達成を重要視点としています。

人事制度改革と働き方改革をはじめとした、社員の働きがいと成長を伸ばし、安心につながる人材戦略を推進しています。その結果、2018年から離職率は半減し、エンゲージメントも年々向上するなど着実に成果が出ています。この成果を礎に、新たな中期経営計画の人材戦略を開始しています。

同社グループは、ダイバーシティ(多様性)&インクルージョン(包摂性)の拡大に向けて真剣に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 株式会社スギ薬局

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 15.0%
男性労働者の育児休業取得率 63.7%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 64.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 71.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 116.9%


▼ 株式会社メディカルかるがも

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.6%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 84.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 68.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 96.3%


▼ 株式会社メディプラン

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.1%
男性労働者の育児休業取得率 166.7%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 69.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 83.4%

女性管理職比率の向上

指標 数値
女性管理職比率 15.0%

産休・育休・短時間勤務制度の充実

指標 数値
男性育児休業取得率 63.7%
育児休業復帰率(女性) 92.4%
育児休業復帰率(男性) 99.3%

男女間賃金格差

指標 数値
男女間賃金差異(全労働者) 64.4%
男女間賃金差異(正規雇用労働者) 71.5%

健康経営の推進

指標 数値
健康経営優良法人認定 7年連続

障がいがある方の雇用率

指標 数値
障がいがある方の雇用率 3.21%

職場の悩み・何でも相談ダイヤルの設置

指標 数値
職場の悩み何でも相談ダイヤル入電回数 2,009件

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


スギホールディングスは、ドラッグストア・調剤事業を主軸とする同社グループの持株会社です。同社グループは、地域に密着した店舗展開を通じて、人々の健康と美をサポートするサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ドラッグストア(物販)と調剤事業を単一セグメントとして展開しています。ドラッグストア事業では、ヘルスケア、ビューティ、ホーム、フーズなどの幅広い商品を販売しており、お客様の購買データに基づいた販促施策や店舗運営の効率化を図ることで売上と利益を拡大しています。

調剤事業では、高齢化の進展に伴う処方せん応需枚数の増加に対応し、専門教育の充実や医療機関との連携強化により、高度な専門性を要する処方せんや訪問調剤の応需体制を整備しています。また、処方せん送信アプリの利用拡大などのDX化を進め、人的生産性の向上も推進しています。収益は、これらの商品販売と調剤サービスの提供から得ています。

同社グループの売上高は本邦の外部顧客へのものが大半を占めており、国内事業が中心となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも継続的に増加傾向を示しています。特に直近の当期純利益は大きく伸びており、堅調な成長を続けていることがうかがえます。営業活動によるキャッシュ・フローも安定的に推移しており、本業で着実に資金を生み出している状況です。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 6,255億円 6,676億円 7,445億円 8,780億円 1兆103億円
経常利益 331億円 324億円 380億円 420億円 501億円
経常利益率 5.3% 4.9% 5.1% 4.8% 5.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 194億円 190億円 220億円 257億円 450億円
1株当たり当期純利益(円) 104.56 103.82 121.46 141.96 248.56

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、事業規模の拡大とともに従業員一人ひとりの貢献度も高まっている傾向が見られます。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から横ばいで推移しています。これらの指標は、同社グループが効率的な運営を維持しつつ、持続的な成長を目指していることを示唆しています。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 74.3百万円 75.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.6百万円 3.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


スギホールディングスグループは、本業で安定した資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元資金を確保している状態です。財務基盤は堅固であり、事業活動に必要な資金を安定的に確保していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の製造業平均と同水準であり、非製造業平均を上回る水準を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を大きく上回っており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。

手元資金である現金及び預金は前期から大きく増加しており、財務の安定性を示す指標の一つとなっています。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤を持ち、事業を継続していく上で強固な体力があることを示しています。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 2,507億円 2,905億円
自己資本比率 50.6% 47.3%
ROE(自己資本利益率) 10.6% 16.6%
現金及び預金 528億円 1,112億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは前期から大きく増加し、本業で多くの資金を生み出している状況です。投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証券や有形固定資産の取得、関係会社株式の取得などにより、資金を使用しています。

フリーキャッシュフローはプラスとなっており、本業で得た資金が投資活動による支出を上回っていることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れや短期借入れによる収入があった一方で、借入金の返済や配当金の支払いも行われています。

これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を稼ぎ出し、成長のための投資も積極的に行いつつ、財務的な健全性を保っている状態を示しています。この状況は、将来的な雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 369億円 868億円
投資CF △333億円 △696億円
財務CF 116億円 412億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 37億円 171億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、多店舗展開に伴う固定資産の減損リスクを認識しています。激しい出店競争による商圏環境の変化や、建築費、エネルギー価格、人件費、物流費等の店舗運営コスト上昇により、店舗の収益性が低下し、減損損失が発生する可能性を挙げています。

また、薬価基準および調剤報酬の改定も事業リスクとしています。薬価の引き下げや調剤報酬の算定要件の厳格化が行われた場合、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、薬剤師等の専門人財の確保および人件費の高騰をリスクとして認識しています。労働人口の減少や採用競争の激化により、必要な人財の確保や育成が計画通りに進まない場合、新規出店計画の遅延や接客サービスの低下を招き、業績に影響を及ぼす可能性を挙げています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


スギホールディングスは、地域社会の持続可能な発展に貢献することを重視し、トータルヘルスケア戦略を推進しています。経営理念の実践を通じて、社会課題の解決と持続可能な企業成長を目指す会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、トータルヘルスケア戦略に基づき、医薬品・健康食品・化粧品・日用品の販売、処方せん調剤、在宅医療に取り組む「調剤併設型ドラッグストア」や「調剤薬局チェーン」を経営しています。訪問看護事業や医療機関の開業支援事業などの医療・ヘルスケア事業、海外向けの商品供給・貿易事業も展開しています。

「サステナビリティ基本方針」として、環境と社会の様々な課題に真摯に向き合い、企業活動を通して健康で元気な人を増やし、活力ある社会を実現することを目指しています。ステークホルダーと協働し、「地域社会」の持続可能な発展に貢献する企業を目指すことを掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「社員が最も大切な財産」という考えに基づき、経営戦略と融合した人財戦略を推進しています。社員一人ひとりの働きがいの向上と、個々の力を引き出すことによる目標達成を重要視点としています。

サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)として、「健康的なコミュニティ」「サステナブルな取引関係」「地球環境への貢献」「健康的な職場環境」「コーポレート・ガバナンス」の5つのテーマを設定しています。これらのテーマを通じて、社会課題の解決と持続可能な社会の形成に貢献することを重視する価値観を持っています。ダイバーシティ(多様性)&インクルージョン(包摂性)の拡大にも真剣に取り組む方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な企業価値の向上と新中期経営計画の実現のため、事業戦略の進化に伴い拡大・複雑化するリスク群に対し、予防的・能動的に対処することを基本方針としています。リスクの全体像を9大分類に整理し、網羅的な管理体制を構築しています。

特に人財戦略においては、女性管理職比率の向上、産休・育休・短時間勤務制度の充実、男女間賃金格差の是正、健康経営の推進、障がいがある方の雇用率向上に取り組んでいます。職場の悩み・何でも相談ダイヤルの設置を通じて、心理的安全性の高い職場環境の構築を目指しています。サステナビリティ経営の推進を目的に、サステナビリティ委員会を含む各委員会を設置し、グループ全体を通じた戦略および取組を検討しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


スギホールディングスは、取締役会、監査役会、会計監査人設置会社です。取締役会は多様なバックグラウンドを持つ取締役で構成され、独立社外取締役による議論の活性化を通じて監督機能の強化を図っています。監査役会設置会社でありながら、社外取締役を過半数選任し、任意の指名・報酬委員会を設置するなど、指名委員会等設置会社の要素を取り入れたガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、筆頭株主は関連会社であるスギ商事であり、上位株主には複数の関連会社が名を連ねています。このことから、特定の株主グループが同社グループの経営に強い影響力を持つ傾向があることがうかがえます。

株主名 持株比率
スギ商事 37.42%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 9.55%
スギアセット 5.00%


なお、2025年11月19日付の大量保有報告書(変更報告書)によると、マサチューセッツ・ファイナンシャル・サービセズ・カンパニーが2025年11月14日現在で11,622,470株(株券等保有割合6.12%)を所有している旨が記載されています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性8名・女性3名)で構成され、女性役員比率は27.3%です。代表取締役社長は杉浦克典氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
杉浦 克典 代表取締役社長 2006年3月 同社入社。2011年3月 株式会社スギ薬局常務取締役。2017年3月 株式会社スギ薬局代表取締役社長。2021年5月 同社代表取締役社長より現職。
杉浦 伸哉 代表取締役副社長 2004年4月 同社入社。2010年3月 株式会社スギ薬局取締役。2017年5月 同社取締役。2023年5月 同社取締役副社長。2025年5月 同社代表取締役副社長より現職。
榊原 栄一 取締役会長 1986年9月 同社入社。2011年3月 株式会社スギ薬局代表取締役社長。2017年5月 同社代表取締役社長。2021年5月 同社代表取締役会長。2025年5月 同社取締役会長より現職。


社外取締役は、神野重行氏(元名古屋鉄道代表取締役副社長・指名・報酬委員会委員長)、内田士郎氏(元SAPジャパン代表取締役会長)、高石英明氏(元三菱商事建材取締役常務執行役員)、大浦佳世理氏(イルミナ代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社です。社外取締役を過半数選任し、任意の指名・報酬委員会を設置するなど、指名委員会等設置会社の要素を取り入れたガバナンス体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、社外取締役を除く取締役に対しては定額報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬で構成されています。一方、社外取締役と監査役の報酬は、その役割と独立性の観点から定額報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 1.9億円 64.3百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 6.0百万円
社外役員 7名 69百万円 9.9百万円


なお、取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人給与は含まれていません。同社役員のうち、連結報酬等の総額が100百万円以上となる者はいません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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