※本記事は、ソーバル株式会社 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、ソフトウェア開発を主軸とするエンジニアリング企業です。アプリケーション開発、WEB・クラウド開発、組込み開発を主力とし、統計解析やマニュアル制作など多岐にわたる開発支援サービスを提供しています。AI技術への注力も特徴です。
単体従業員数は790名、連結従業員数は978名です。同社グループの事業セグメントはエンジニアリング事業の単一セグメントとなっています。
主な国内グループ会社は、コアード(エンジニアリング事業)、アンドールシステムサポート(同)、理創(同)などです。
当連結会計年度において、ソーバルグループは株式会社理創の株式を取得し子会社化しました。これにより、連結の範囲に含められています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ソーバルは、技術で社会に貢献するというミッションを掲げ、エンジニアの技術と知見を最大限に活用し、成長させることを重視しています。社員の挑戦を支援し、「エンジニアがわくわくできる会社」を目指すという方針は、働きがいを求める方にとって魅力的な環境と言えるでしょう。
同社グループは、人材への積極的な投資と多様な働き方を支援することで、社員一人ひとりが能力を発揮し、長期的なキャリアを築けるよう取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ソーバルでは、平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も30代後半であることから、社員が長期的にキャリアを形成しやすい環境にあることがうかがえます。年齢構成もバランスが取れており、安定した就業が期待できるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,805,000円 |
| 平均勤続年数 | 12.4年 |
| 平均年齢 | 37.2歳 |
| 単体従業員数 | 790人 |
| 連結従業員数 | 978人 |
| 単体のグループ内比率 | 80.8% |
当社及び一部の連結子会社では、確定拠出制度を採用しています(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)。また、一部の連結子会社では、確定給付型の制度として退職一時金制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは「技術で社会に貢献する」というミッションのもと、豊かで夢のある社会づくりに貢献することで、事業の持続可能性と企業価値の向上を目指しています。特に、エンジニアが持つ技術と知見を最大限に活用し、成長させることが事業の継続性と成長に最も重要な要素であると考えています。
エンジニアの挑戦を支援し、「エンジニアがわくわくできる会社」日本一を目指すべく、様々な取り組みを進めています。人材の確保及び育成においては、年齢・性別・国籍を問わず幅広く採用活動を行い、人材に対する積極的な投資を進めています。個々の能力に応じた適切な登用と処遇を行い、社員の育成に力を入れつつ、個々の才能を生かした組織の強化を図っています。
具体的には、半期ごとの評価制度を通じてスキル向上とキャリアパス支援を行い、一人ひとりが自己実現を果たせるよう取り組んでいます。社内環境整備では、従業員の最大限のパフォーマンス実現を目指し、生産性の高い快適なオフィス環境を整えています。在宅勤務、オフィス勤務問わず効率的に業務を遂行し、円滑なコミュニケーションが行えるような施策を展開しています。
社内研修を積極的に推進し、互いに触発しあえる環境の中でイノベーションを促進する文化を目指しています。また、勤務体系の多様化により社員のワークライフバランスを支援し、長期的なキャリア構築を促しており、フレックスタイム制などの柔軟な勤務制度も導入しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。管理職に占める女性労働者の割合は、女性活躍推進法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。連結子会社は、公表義務の対象ではない、または公表項目として選択していないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 83.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 83.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) | 90.7% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ソーバルは、ソフトウエア開発を主軸とするエンジニアリング企業として、多岐にわたる技術サービスを提供しています。顧客企業のニーズに応じた開発支援を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、ソフトウエア開発を行うエンジニアリング企業として、アプリケーション開発、WEB・クラウド開発、組込み開発を主力事業としています。具体的には、Win、Mac、Linuxアプリケーションやスマートデバイス向けアプリケーションの設計・開発・運用・保守、WEBアプリケーションの設計・開発、クラウド環境の設計・構築、映像機器・オーディオ・自動運転(AD/ADAS)・産業機器・駅務機器等の開発を手掛けています。
これらの主力事業に加え、統計解析、マニュアル制作・WEB制作などの開発支援サービスも提供しています。また、「AIを成長の柱に」という主要施策のもと、最先端技術への取り組みにも注力しています。
同社グループの収益は、主に業務請負形態と派遣形態の2つの業務形態から得られています。当連結会計年度においては、業務請負形態による収益が前期から増加した一方で、派遣形態による収益は前期から減少しました。
主要な顧客としては、ソニー株式会社と富士通株式会社が挙げられます。当連結会計年度における同社グループの売上高に占める両社の割合は、ソニー株式会社が14.8%、富士通株式会社が11.0%となっています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は直近5期にわたり増加傾向にあり、特に当期は前期から伸長しました。利益面も同様に増加傾向を示しており、堅調な推移となっています。当期は投資有価証券評価損を特別損失に計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は前期から増加しました。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 81.6億円 | 81.6億円 | 81.7億円 | 86.8億円 | 89.8億円 |
| 経常利益 | 6.4億円 | 6.6億円 | 6.9億円 | 6.5億円 | 6.8億円 |
| 経常利益率 | 7.8% | 8.1% | 8.5% | 7.4% | 7.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.5億円 | 6.8億円 | 5.1億円 | 4.3億円 | 4.6億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 56.84 | 86.84 | 65.28 | 54.94 | 58.50 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しましたが、従業員1人あたり営業利益は前期と同水準を維持しています。これは、売上高の伸びに対し、利益を確保する効率性が維持されていることを示しています。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 9.5百万円 | 9.2百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.7百万円 | 0.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ソーバルは、安定した財務基盤と堅実なキャッシュフローを維持しており、事業活動を通じて着実に資金を創出している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループは、高い自己資本比率と潤沢な手元資金を確保しており、強固な財務基盤を築いています。自己資本比率はプライム市場の平均と比較しても高い水準にあり、不況時にも耐えうる安定性を示しています。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 43.4億円 | 45.4億円 |
| 自己資本比率 | 76.1% | 76.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.2% | 10.4% |
| 現金及び預金 | 35.0億円 | 35.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期に3.7億円の資金を得ています。これは主に、税金等調整前当期純利益や賞与引当金の増減額による資金増加要因が、法人税等の支払額などの資金減少要因を上回ったことによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、当期に△1.2億円の資金を使用しています。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものです。財務活動によるキャッシュフローは、当期に△2.6億円の資金を使用しており、主に配当金の支払額によるものとなっています。
これらの結果、フリーキャッシュフローは当期に2.5億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している優良な状態を示しています。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資も行いつつ、雇用や給与の安定性を維持できる基盤があることを示しています。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 8.4億円 | 3.7億円 |
| 投資CF | 2.7億円 | △1.2億円 |
| 財務CF | △2.6億円 | △2.6億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 11.1億円 | 2.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループのエンジニアリング事業では、契約金額が景気動向や同業他社との競争、技術革新のスピードに左右されるリスクがあります。競争力のあるサービスを維持できない場合、契約金額が下落し、業績に影響を与える可能性があります。
また、新規事業として推進しているAI関連事業においては、マーケット分析やサービス開発に時間を要したり、必要な資源の獲得に予想以上のコストがかかったりする可能性があります。景気低迷による企業の設備投資抑制等の影響により、収益獲得に至らず損失が発生する場合があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
エンジニアリング事業において、顧客ニーズに的確に対応するためには、関連技術・技能を有した優秀な人材を常時確保し、育成する必要があります。事業拡大に必要な人材を適切に確保・育成できない場合、同社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ソーバルは「技術で社会に貢献する」ことを基本理念とし、人材を最大の資源と捉える企業です。仕事とプライベートのバランスを重視し、エンジニアが働きがいを感じられる環境づくりに注力しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ソーバルグループは「技術で社会に貢献する」ことを基本理念としています。企業にとって最大の資源は人材であるとの考えに基づき、「人」を根幹に据えた事業戦略を推進しています。
同社グループは、より多くの顧客満足を得る企業となり、技術力と利益の向上を目指しています。また、ボランティア等の社会貢献を実践し、全てのステークホルダーに愛され、貢献できる企業となることで企業価値を最大限に高めることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ソーバルグループは、仕事とプライベートのバランスを大切にする社風を構築しています。顧客の求める「高・守・即」を実践しており、具体的には高信頼・高技術・高品質・高性能・高意欲・高知識・高効率、守納期・守環境・守機密・守法令、そして即対応を掲げています。
採用においては「人」を最重視し、技術スキルだけでなく人間性も重視する戦略を推進しています。同社グループは、エンジニアの挑戦を支援し、「エンジニアがわくわくできる会社」日本一を目指しています。また、フレックスタイム制などの柔軟な勤務制度を導入し、社員のワークライフバランスと長期的なキャリア構築を支援しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ソーバルグループは、新事業領域の開拓を重要課題の一つとしています。生成AIを使いこなして付加価値を生み出す人材の育成を意識し、開発技術者の教育や顧客・外部との共創による領域拡大に努めています。
また、優秀な人材の確保と育成も重点テーマです。人間性重視の採用戦略を推進し、新卒エンジニアへの技術基礎教育やOJT、各種育成プログラムを通じてスキルアップを支援しています。特に、生成AI等の先端技術を実装できるDX人材やプロジェクトマネージャーの育成を強化しています。
さらに、業務効率化による利益体質強化のため、技術とマネジメントの教育、プロジェクト運営経験を通じて優秀なプロジェクトリーダー・マネージャーの育成に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ソーバルでは、取締役会が経営の基本的な方針と戦略を決定し、業務執行を監督する体制をとっています。また、監査役会が監査体制を強化し、経営の健全性・透明性を確保しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ソーバルの筆頭株主はエバーコアであり、同社グループの資本構成を支えています。また、ソーバル従業員持株会や代表取締役社長も上位株主として名を連ねており、多様な株主によって構成されていることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| エバーコア | 44.23% |
| ソーバル従業員持株会 | 9.08% |
| 川下 奈々 | 5.05% |
| 推津 敦 | 5.05% |
| 町田 泰則 | 0.55% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は推津敦氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 推津 敦 | 代表取締役社長 | 2005年9月同社入社、2009年5月取締役就任、2015年5月代表取締役副会長兼最高経営責任者就任、2018年5月代表取締役社長兼最高経営責任者就任、2024年5月より現職。 |
| 東谷 正雄 | 取締役 | 2006年12月同社入社、2015年4月執行役員就任、2017年5月専務取締役就任、2020年5月より現職。 |
| 山林 敬 | 取締役 | 2001年4月同社入社、2013年4月執行役員就任、2017年5月より現職。 |
| 島谷 裕一 | 取締役 | 2001年9月同社入社、2015年4月執行役員就任、2024年5月より現職。 |
社外取締役は、髙木友博氏(大学教授)です。
同社は監査役会設置会社であり、客観性及び中立性を確保した経営監視機能の強化を図っています。社外取締役は経営全般への助言と独立的な立場からの監督を、社外監査役は財務的・法的な見地から意思決定の妥当性・適正性を確保する役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ソーバルでは、取締役の報酬は固定報酬としての月例の基本報酬および退職慰労金で構成されています。業績連動報酬や非金銭報酬は支給されていません。報酬限度額は株主総会の決議により決定され、その範囲内で取締役会が各人への配分を決定しています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 41百万円 | 10.3百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 9百万円 | 9.2百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 9百万円 | 3.0百万円 |
なお、取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。固定報酬には、当事業年度に係る役員退職慰労引当金繰入額2,760千円(取締役2,260千円及び監査役500千円)が含まれております。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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