※本記事は、大和ハウス工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、戸建住宅、賃貸住宅、マンション、商業施設、事業施設、環境エネルギー、金融事業など多岐にわたる7つの事業を展開し、生活基盤産業への総合的な事業を展開しています。
単体従業員数は16,508名、連結従業員数は55,712名です。セグメントは戸建住宅、賃貸住宅、マンション、商業施設、事業施設、環境エネルギー、その他の7つです。
主な国内グループ会社は、大和ハウスリフォーム、大和ハウスリアルエステート、デザインアーク、大和ランテック、大和リビングなどです。
同社グループは、住友電設を連結子会社化するなど、戦略的なM&Aを通じて事業基盤を強化しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
大和ハウス工業は、住宅・建設業界のリーディングカンパニーとして、従業員の成長と多様性を重視した働き方を推進しています。安定した事業基盤のもと、個々の能力を最大限に引き出し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整えられています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の長期的な定着を支援する環境を整えている傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な社員が多数在籍し、安定したキャリアを築いていることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 11,011,469円 |
| 平均勤続年数 | 15.7年 |
| 平均年齢 | 40.7歳 |
| 単体従業員数 | 16,508人 |
| 連結従業員数 | 55,712人 |
| 単体のグループ内比率 | 29.6% |
大和ハウス工業および一部の連結子会社は、確定給付型の企業年金基金制度および退職一時金制度、確定拠出型の確定拠出年金制度を設けています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は国内および海外のグループ会社に適用されています。
退職一時金制度は存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度末における退職給付債務は5,280億円、年金資産は6,679億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
大和ハウス工業は、企業価値向上には経営戦略と人事戦略の相互連鎖が不可欠であると考え、人的資本の最大化とグローバルな事業価値提供を目指しています。会社と社員が共創共生で価値を高めあう関係を構築し、事業変革に連動した動的な人材ポートフォリオの実現、人材情報基盤と人事施策のグループ共通化、健全で持続的な成長を支える土台整備、ステークホルダーとの対話とデータ活用による人と組織の進化を重点テーマとしています。
従業員の給与は、職能・資格等級に基づく給与体系を基本とし、各等級で求められる職務遂行能力と役割に応じた処遇を設定しています。事業成長と人材価値の最大化を目的として、各人材が担う役割や外部市場水準を踏まえた競争力のある報酬水準としています。一部の責任者には、中長期的な事業価値創出に責任を負う「準・経営者ポジション」として年俸制を適用し、中長期的な価値創出を促進しています。
同社は「事業を通じて人を育てる」という社是に基づき、人材を最大の財産と捉え、中長期的な視点での育成に注力しています。「Keep Learning, Growing, and Dreaming.」をコンセプトに、従業員がプロフェッショナル人材として成長するための「機会づくり、仲間づくり、職場づくり」の3つの基盤づくりを実践しています。多様な研修プログラムや越境体験機会の提供を通じて、従業員の自律的かつ持続的なキャリア形成を支援しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
多様性の推進に関する具体的な取組みや指標は連結グループに属する全ての会社で共通ではないため、提出会社単体のデータを示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 6.3% |
| 男性育児休業取得率 | 87.3% |
| 男女賃金差異(全労働者) | 59.6% |
| 男女賃金差異(正規雇用) | 62.2% |
| 男女賃金差異(非正規雇用) | 64.1% |
女性活躍推進
多様性の推進に関する具体的な取組みや指標は連結グループに属する全ての会社で共通ではないため、当社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職における女性比率 | 6.3% |
| 主任職における女性比率 | 24.3% |
| 新卒採用女性比率 | 27.9% |
男性の家事・育児参画の推進
多様性の推進に関する具体的な取組みや指標は連結グループに属する全ての会社で共通ではないため、当社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性の育児休業取得率 | 87.3% |
| 男性の育児休業平均取得日数 | 40.0日 |
障がいのある人財の雇用促進
多様性の推進に関する具体的な取組みや指標は連結グループに属する全ての会社で共通ではないため、当社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 障がい者雇用率 | 2.52% |
人材育成・エンゲージメント
人材育成や教育プログラムは連結グループに属する全ての会社で共通ではないため、当社のものを記載しています。職種・部門別専門教育の一人当たり受講時間は、のべ受講時間を2025年4月1日時点の全従業員数(16,569名)で除した時間です。新入社員教育の実習の受講時間数は、提出会社ののべ受講時間には含んでいません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 若年層(入社3年後)の定着率 | 87.6% |
| 総投資額(提出会社) | 27.6億円 |
| のべ受講時間(従業員一人当たり)(提出会社) | 37.9時間 |
| 受講費用(従業員一人当たり)(提出会社) | 166,571円 |
| 受講時間(提出会社) | 627,773時間 |
| 総投資額(主要な連結子会社18社の合計) | 11.5億円 |
| のべ受講時間(従業員一人当たり)(主要な連結子会社18社の合計) | 18.8時間 |
| 受講費用(従業員一人当たり)(主要な連結子会社18社の合計) | 46,371円 |
| 受講時間(主要な連結子会社18社の合計) | 466,761時間 |
| 総投資額(提出会社及び主要な連結子会社18社の合計) | 39.1億円 |
| のべ受講時間(従業員一人当たり)(提出会社及び主要な連結子会社18社の合計) | 26.4時間 |
| 受講費用(従業員一人当たり)(提出会社及び主要な連結子会社18社の合計) | 94,480円 |
| 受講時間(提出会社及び主要な連結子会社18社の合計) | 1,094,534時間 |
シニア活躍推進
シニア活躍推進に関する制度は連結グループに属する全ての会社で共通ではないため、当社のものを記載しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 60歳到達後の雇用継続率 | 96.9% |
| 65歳または67歳定年到達後の雇用継続率 | 44.0% |
| 50歳以上キャリア採用者数 | 35名 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
大和ハウス工業は、戸建住宅から賃貸住宅、マンション、商業施設、事業施設、環境エネルギー、その他の7つの事業を展開しています。生活基盤産業に多岐にわたる事業を展開し、社会のニーズに応えることで成長を続けています。
同社グループの収益モデルは、土地オーナーからの依頼を受けて建物を建設する請負事業と、土地の取得から開発、販売までを一貫して手がける分譲事業の両面で構成されています。自社のバランスシートを戦略的に活用し、市場ニーズに即した提案活動を進めることで、持続的な成長を実現しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、多角的な事業展開を通じて収益を上げています。各事業セグメントは、それぞれの専門性を活かしながら、顧客の多様なニーズに対応しています。
戸建住宅
戸建住宅の注文請負と分譲を行っています。国内では「Smart Made Housing.」の拡販やリフォーム、買取販売事業が業績に貢献しています。海外では米国での販売コミュニティ拡大や大型土地売却も収益に寄与しています。
収益は、注文請負取引と不動産分譲取引から得ています。運営は、Stanley Martin Holdings, LLC、Rawson Group Pty Ltdなどが行っています。
賃貸住宅
賃貸住宅の開発・建築、管理・運営、仲介を行っています。オーナーの資産価値向上を支援し、省エネ・創エネに対応したZEH-M物件の普及を進めています。海外では米国テキサス州での賃貸住宅開発に着工するなど、事業を拡大しています。
収益は、開発・建築、管理・運営、仲介から得ています。運営は、大和リビング、Alliance Residential Companyなどが行っています。
マンション
マンションの開発・分譲・管理を行っています。首都圏や地方中核都市を中心に新築分譲マンションの販売を進め、管理戸数も順調に増加しています。法人向け賃貸社員寮「エルプレイス」シリーズも堅調に推移しています。
収益は、開発・分譲・管理から得ています。運営は、大和ライフネクストなどが行っています。
商業施設
商業施設の開発・建築、管理・運営を行っています。大型物件への取り組み強化に加え、土地取得から開発、テナントリーシング、設計・施工まで一貫して行う分譲事業や、事業用施設の買取販売事業が増収増益に貢献しています。都市型ホテル事業も好調です。
収益は、開発・建築、管理・運営、分譲から得ています。運営は、大和リース、大和ハウスリアルティマネジメント、ロイヤルホームセンターなどが行っています。
事業施設
物流・製造施設、医療介護施設等の開発・建設、管理・運営を行っています。開発物件売却の減少はあったものの、物流施設や医療介護施設、事務所・工場等の大型案件受注は堅調に推移しています。プロパティマネジメント事業やロジスティクスサービス事業も展開しています。
収益は、開発・建設、管理・運営から得ています。運営は、㈱フジタ、大和物流、住友電設などが行っています。
環境エネルギー
再生可能エネルギー発電所の開発・建築、再生可能エネルギーの発電、電力小売事業等を行っています。EPC事業、PPS事業、IPP事業の3事業を展開し、オフサイトPPAやオンサイトPPAの拡大、発電所の運営を通じて収益を上げています。蓄電所ビジネスへの参入も進めています。
収益は、発電所の開発・建築、発電、電力小売から得ています。運営は、大和エネルギー、エネサーブなどが行っています。
その他の事業セグメント
金融事業及びその他の事業を行っています。
同社グループは日本国内だけでなく、米国やその他の地域でも事業活動を展開しており、海外事業も収益に貢献しています。特定の顧客への売上高の集中は見られません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 賃貸住宅 | 1兆3,740億円 | 1兆4,261億円 |
| 戸建住宅 | 1兆1,353億円 | 1兆3,348億円 |
| 商業施設 | 1兆2,214億円 | 1兆2,831億円 |
| 事業施設 | 1兆3,322億円 | 1兆1,462億円 |
| マンション | 2,608億円 | 2,715億円 |
| 環境エネルギー | 860億円 | 870億円 |
| その他の事業セグメント | 252億円 | 281億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向で推移しています。特に当連結会計年度においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期比で増加となりました。第7次中期経営計画で最終年度として計画していた売上高及び営業利益目標を1年前倒しで達成しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4兆4,395億円 | 4兆9,082億円 | 5兆2,029億円 | 5兆4,348億円 | 5兆5,769億円 |
| 経常利益 | 3,762億円 | 4,560億円 | 4,275億円 | 5,160億円 | 5,720億円 |
| 経常利益率 | 8.5% | 9.3% | 8.2% | 9.5% | 10.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,253億円 | 3,084億円 | 2,988億円 | 3,251億円 | 3,506億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 343.82 | 469.12 | 457.16 | 514.00 | 566.47 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少している一方、従業員1人あたり営業利益は増加しています。これは、売上高の伸び以上に営業利益が伸びたことを示唆しており、収益性の改善や効率化の進展がうかがえます。組織全体の生産性向上に向けた取り組みが進んでいる状況です。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 107.9百万円 | 100.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 10.8百万円 | 11.0百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
大和ハウス工業は、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てています。これにより、財務基盤の強化と事業拡大の両立を図っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は34.4%となっており、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は12.7%で、プライム市場平均を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は4,344億円を確保しており、事業運営の安定性を示す指標の一つとなっています。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業基盤を維持していることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 2兆7,167億円 | 3兆223億円 |
| 自己資本比率 | 37.1% | 34.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 12.9% | 12.7% |
| 現金及び預金 | 3,332億円 | 4,344億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは1,893億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を計上したことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、大規模物流施設や商業施設等の有形固定資産の取得、および住友電設株式会社の株式取得等により7,261億円の減少となっています。その結果、事業活動で得た資金を上回る投資を行っており、フリーキャッシュフローは5,368億円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュフローは、借入やコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達により6,311億円の増加となっています。同社グループは本業で資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた積極的な投資を継続しており、資金調達も活用しながら事業拡大を進めている状況です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4,206億円 | 1,893億円 |
| 投資CF | △4,934億円 | △7,261億円 |
| 財務CF | △447億円 | 6,311億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △728億円 | △5,368億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、海外事業において進出国におけるインフレーションや為替相場の変動、政治・経済情勢の不確実性、政策変更や法改正等による様々なリスクを負っています。また、建設・不動産事業をはじめとする各事業において競合会社との競争状態にあり、商品の品質や価格、サービス内容、営業力等の観点から優位に立てない場合には業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの主たる事業である建設工事事業では、建設技能労働者の減少や高齢化が加速しており、人件費の高騰や工程の長期化につながる傾向があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
大和ハウス工業は、社会課題の解決を事業の原点とし、未来価値の創造に挑戦する企業グループです。創業者の精神を受け継ぎ、常に新しい価値を生み出し続けることを重視する文化が根付いています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
大和ハウス工業は、「未来価値」を創造し、グローバルで社会課題の解決に挑戦する企業グループを目指しています。創業者の「儲かるからではなく、世の中の役に立つからやる」という精神を原点に、社会課題の中に事業機会を見いだし、その解決を通じて企業としての役割を果たすことを重視しています。創業100周年となる2055年を見据え、新たな価値を創り続け、事業を通じて人を育てることにこだわり、次の時代の成長を切り拓くことをビジョンとしています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
大和ハウス工業は、創業者の「停滞は後退」という言葉の本質を大切にし、常に新たな価値を創り出し続けることを企業風土としています。同社グループが求めるのは、「挑戦する意欲」「走りながら考える力」「やりきる力」を備えた人財です。社是である「事業を通じて人を育てる」に基づき、人財を最大の財産と捉え、「Keep Learning, Growing, and Dreaming.」をコンセプトに、プロフェッショナル人財としての成長を支援しています。多様な人財の「知」や「経験」をイノベーションの源泉と考え、健全で公平な職場環境の整備と、多様な価値観を尊重し活かしあう風土の醸成に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
大和ハウス工業は、社会課題を起点とした「未来価値」の創造と、事業を通じた人財育成を重点テーマとしています。組織面では、意思決定の迅速化と全体最適を目指し、2大本部制へ移行しました。人財育成では、次世代の経営を担う人財が主体的に資金を回す力を身につけることを重視し、人事評価制度の見直しも行っています。サステナビリティを中長期的な企業価値創出の重要な投資と位置づけ、「気候変動の緩和と適応」「サーキュラーエコノミー」「人的資本」「地域社会」を重要課題として取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
大和ハウス工業は監査役会設置会社であり、執行役員制度を採用しています。取締役会は意思決定と監督機能を担い、業務執行機能は執行役員が担う体制です。指名諮問委員会や報酬諮問委員会などの諮問機関を設置し、業務執行機能と監督機能のバランスを重視したコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、主に機関投資家の株式保管業務を担っています。上位には信託銀行や海外の金融機関が名を連ねており、幅広い機関投資家によって支えられている資本構成となっています。また、従業員持株会も上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 16.09% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 5.62% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 2.58% |
| 大和ハウス工業従業員持株会 | 2.48% |
| JPモルガン証券 | 2.21% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は20名(男性18名・女性2名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は大友浩嗣氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 芳井 敬一 | 代表取締役会長(CEO) 海外本部長 | 1990年6月同社入社。2017年11月同社代表取締役社長に就任。2019年6月同社最高経営責任者(CEO)に就任。2025年4月同社代表取締役会長に就任より現職。 |
| 大友 浩嗣 | 代表取締役社長 (COO) | 1984年12月同社入社。2024年4月同社取締役専務執行役員に就任。2025年4月同社代表取締役社長に就任より現職。 |
| 香曽我部 武 | 代表取締役副社長(CFO)経営管理本部長 | 1980年4月同社入社。2015年6月同社代表取締役専務執行役員に就任。2019年6月同社代表取締役副社長に就任より現職。 |
| 村田 誉之 | 代表取締役副社長 技術本部長 | 1977年4月大成建設株式会社入社。2015年4月同社代表取締役社長に就任。2022年6月同社代表取締役副社長に就任より現職。 |
| 下西 佳典 | 代表取締役専務執行役員 ビジネス・ソリューション本部長 | 1981年4月同社入社。2023年4月同社取締役専務執行役員に就任。2025年4月同社代表取締役専務執行役員に就任より現職。 |
| 永瀬 俊哉 | 取締役専務執行役員 ハウジング・ソリューション本部長 | 1987年4月同社入社。2022年6月同社取締役常務執行役員に就任。2025年4月同社取締役専務執行役員に就任より現職。 |
| 柴田 英一 | 取締役常務執行役員 経営戦略本部長 | 1983年4月同社入社。2019年4月同社常務執行役員に就任。2025年6月同社取締役常務執行役員に就任より現職。 |
社外取締役は、桑野幸徳氏(元三洋電機代表取締役社長兼COO・指名諮問委員会委員長・報酬諮問委員会委員長・コーポレートガバナンス委員会委員長)、関美和氏(有限会社メイ・コーポレーション代表取締役・指名諮問委員会委員・報酬諮問委員会委員・コーポレートガバナンス委員会委員)、吉澤和弘氏(元株式会社NTTドコモ代表取締役社長・指名諮問委員会委員・報酬諮問委員会委員・コーポレートガバナンス委員会委員)、伊藤雄二郎氏(元株式会社三井住友フィナンシャルグループ代表取締役・指名諮問委員会委員・報酬諮問委員会委員・コーポレートガバナンス委員会委員)、南部智一氏(住友商事取締役副会長・指名諮問委員会委員・報酬諮問委員会委員・コーポレートガバナンス委員会委員)、福本ともみ氏(公益財団法人サントリー芸術財団シニアアドバイザー・指名諮問委員会委員・報酬諮問委員会委員・コーポレートガバナンス委員会委員)、近藤雄一郎氏(SMBC日興証券特別顧問・指名諮問委員会委員・報酬諮問委員会委員・コーポレートガバナンス委員会委員)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役7名、社外監査役3名を含む独立役員10名を指定しています。社外取締役は経営の透明性・健全性を高める役割を担い、監査役会が取締役の職務執行を監査する体制です。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、金銭報酬である固定報酬と年次賞与、そして株式報酬である事後交付型譲渡制限付株式と業績連動型譲渡制限付株式で構成されています。社外取締役の報酬は固定報酬のみです。報酬の決定は、独立社外取締役が過半数を占める報酬諮問委員会の協議を経て取締役会で決議されます。中長期的な企業価値向上へのインセンティブとして、株式報酬が取締役(社外取締役を除く)の報酬全体の約20%を占めるように設計されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 8名 | 21.8億円 | 2.73億円 |
| 監査役(社外除く) | 5名 | 1.6億円 | 31.6百万円 |
| 社外役員 | 10名 | 1.9億円 | 19.1百万円 |
当事業年度における役員報酬等の総額は25.32億円で、対象となる役員の合計は23名です。なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
個人別報酬が開示されている役員は、芳井敬一氏(6.57億円)、大友浩嗣氏(4.12億円)、香曽我部武氏(2.82億円)、村田誉之氏(2.82億円)、下西佳典氏(2.34億円)、永瀬俊哉氏(1.73億円)、柴田英一氏(1.27億円)です。
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