【平均年収575万円】エスプール 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年11月期)

【平均年収575万円】エスプール 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年11月期)

エスプールは、障がい者やシニアの活用を支援するビジネスソリューション事業と、人材派遣サービスを主力とする人材ソリューション事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は1,147名で、直近の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社エスプール の有価証券報告書(2025年11月期、2024年12月1日 ~ 2025年11月30日、2026年2月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


エスプールグループは、障がい者やシニアなど潜在労働力の活用を支援するビジネスソリューション事業と、人材派遣サービスを主力とする人材ソリューション事業を展開しています。企業や自治体の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスやコンサルティングサービスも提供しており、幅広い分野で社会貢献性の高い事業を推進しています。

単体従業員数は168名、連結従業員数は1,147名です。セグメントはビジネスソリューション事業、人材ソリューション事業の2つです。

主な国内グループ会社は、エスプールヒューマンソリューションズ(人材ソリューション事業)、エスプールプラス(ビジネスソリューション事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


エスプールグループは、アウトソーシングを通じて企業変革と社会課題解決を目指しており、従業員の多様な働き方を支援する環境整備に力を入れています。人材の定着と成長を重視し、ウェルビーイングの推進や企業価値を高める人材育成に戦略的に取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が比較的若く、勤続年数も平均的な水準にあります。これは、若手人材が活躍し、キャリアを築いている状況を示していると言えます。

項目 数値
平均年間給与 5,748,000円
平均勤続年数 4年4ヶ月
平均年齢 34歳5ヶ月
単体従業員数 168人
連結従業員数 1,147人
単体のグループ内比率 14.6%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進」「従業員のウェルビーイングの推進」「企業価値を高める人材の育成」の3つを人材戦略の基本方針としています。DE&Iの推進では、女性活躍推進法や障害者雇用促進法等の法令に従い、従業員の特性や制約条件に合わせた業務提供を行っています。キャリア相談やハラスメント相談体制を整備し、治療、看護、介護、育児、不妊治療に対する「両立支援」制度を充実させています。

従業員のウェルビーイング推進のため、代表取締役社長をCHO(最高健康責任者)として配置し、健康管理を経営的視点から実践する体制を整備しています。また、健康経営戦略を実行する専門部署として「保健室」を設置し、従業員が自身の健康について気軽に相談できる環境を整えています。企業価値を高める人材の育成においては、グループ全体の方針と各子会社の個別方針をBSC(バランス・スコアカード)に従って決定し、事業推進と従業員のキャリア形成を同時に達成できる取り組みを進めています。グループ人事本部には各社専任のHRBP(ヒューマンリソースビジネスパートナー)担当者を配置し、階層別研修をグループ横断で実施することで、次世代の経営を担う人材の輩出に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 23.4%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 69.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 70.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 86.9%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 株式会社エスプールヒューマンソリューションズ

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 36.4%
男性労働者の育児休業取得率 57.1%


▼ 株式会社エスプールロジスティクス

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 21.4%
男性労働者の育児休業取得率 -


▼ 株式会社エスプールプラス

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.8%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%

グループ全体(連結)

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 18.1%
男性労働者の育児休業取得率 84.2%
労働者の男女の賃金の差異 78.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


エスプールグループは、社会貢献性の高い事業と付加価値の高い事業を複数展開するポートフォリオ経営を推進しています。潜在労働力の活用支援や企業・自治体のアウトソーシング、人材派遣サービスなどを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「ビジネスソリューション事業」と「人材ソリューション事業」の2つの報告セグメントで事業を展開しています。重点注力分野として、障がい者雇用支援サービス、環境経営支援サービス、広域行政BPOサービスを定めて事業拡大を進めています。

ビジネスソリューション事業

障がい者やシニアといった潜在労働力の活用を支援するサービス、および企業や自治体の業務を受託するアウトソーシングサービスやコンサルティングサービスを提供しています。収益は、障がい者雇用支援サービス、ロジスティクスアウトソーシングサービス、採用支援サービス、広域行政BPOサービス、環境経営支援サービス、その他サービスから得ています。運営は、エスプールプラス、エスプール、エスプールロジスティクス、エスプールリンク、エスプールセールスサポート、エスプールブルードットグリーン、エスプールグローカルが行っています。前期と比較して増収となりましたが、ロジスティクスアウトソーシングサービスにおける一時費用の影響で収益性が低下しました。

人材ソリューション事業

コールセンター等のオフィスサポート業務や店頭販売支援業務、ホテル業などの接客業務に関する人材派遣サービスを主力としています。派遣スタッフと社員がチームで派遣される「グループ型派遣」が特徴です。収益は、人材アウトソーシングサービスから得ています。運営は、エスプールヒューマンソリューションズが行っています。前期と比較して減収となりましたが、利益率の高い高スキル業務の強化により単価および粗利率の改善が進みました。

セグメント 売上収益(2024年11月期) 売上収益(2025年11月期) セグメント利益(2024年11月期) セグメント利益(2025年11月期) 利益率
ビジネスソリューション事業 150億円 166億円 37.0億円 35.9億円 21.7%
人材ソリューション事業 106億円 95.8億円 8.7億円 8.2億円 8.6%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


エスプールグループの過去5期間の業績を見ると、売上収益は概ね横ばいから微増の傾向にあります。一方で、税引前利益および親会社の所有者に帰属する当期利益は、直近の数期間で減少傾向を示しています。特に当連結会計年度は、売上収益は増加したものの、営業利益と親会社の所有者に帰属する当期利益は減少となりました。これは、一部事業の減収や収益性の低下、一時費用の影響によるものです。

項目 2021年11月期 2022年11月期 2023年11月期 2024年11月期 2025年11月期
売上収益 249億円 266億円 258億円 256億円 260億円
税引前利益 - 30.5億円 26.5億円 25.7億円 21.2億円
税引前利益率 - 11.4% 10.3% 10.1% 8.2%
親会社の所有者に帰属する当期利益 - 19.5億円 17.3億円 21.0億円 14.4億円
1株当たり当期純利益(円) 23.81 24.74 21.90 26.58 18.44

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


エスプールグループの従業員1人あたりの収益性と生産性を見ると、従業員1人あたり売上収益(連結)は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。これは、ロジスティクスアウトソーシングサービスにおける減損損失計上などの一時的な費用も影響していると考えられます。

指標 2024年11月期(前期) 2025年11月期(当期)
従業員1人あたり売上収益(連結) 24.2百万円 22.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.6百万円 2.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


エスプールグループの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も継続していることを示しています。これにより、事業の持続的な成長と安定した経営基盤が構築されていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


エスプールグループの財務基盤を見ると、自己資本は前期から増加しており、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して同程度の水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることを示しています。

手元資金である現金及び現金同等物は前期から減少していますが、事業活動に必要な流動性は確保されている状況です。これらの財務状況は、同社グループの事業運営の安定性を示す指標となり、入社後の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。

指標 2024年11月期(前期) 2025年11月期(当期)
自己資本 98.4億円 102億円
自己資本比率 24.8% 24.5%
ROE(自己資本利益率) 22.9% 14.4%
現金及び現金同等物 38.1億円 35.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


エスプールグループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、税引前利益や減価償却費及び償却費、営業債務及びその他の債務の増加により、前期から増加しプラスを維持しています。投資活動によるキャッシュフローは、主に障がい者雇用支援サービス拡大のための新農園建設等による有形固定資産の取得により、支出が継続しています。

財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純減やリース負債の返済、配当金の支払いなどにより、支出となっています。これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、成長投資を継続しながらも、借入金の返済や株主還元も行っていることを示しています。これは、事業の持続的な成長と財務の健全性を両立させようとする経営姿勢を反映しており、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の将来性を見通す上で重要な情報となります。

項目 2024年11月期(前期) 2025年11月期(当期)
営業CF 50.7億円 56.2億円
投資CF △33.9億円 △20.9億円
財務CF △12.4億円 △37.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 16.8億円 35.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの障がい者雇用支援サービスは、障害者雇用促進法が規定する法定雇用率に需要が影響を受けます。今後の法改正によって雇用義務が緩和された場合、事業運営に重大な影響を与える可能性があります。

また、障がい者雇用支援サービスのビジネスモデルに関して、法律の改正、新たな規制、行政指導、ガイドラインの制定等によって事業活動が制限される可能性があります。競合他社の模倣等により、ビジネスモデルの評判が損なわれる可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループの持続的な成長のためには、優秀な人材の確保・育成が不可欠であると認識されています。これらの施策が十分な成果を上げられず、人材確保が計画通りに進まない場合は、事業展開に遅延が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


エスプールは、「アウトソーシングの力で企業変革を支援し、社会課題を解決する」という企業理念を掲げ、事業活動を通じて新たな社会的価値を創造することを目指しています。社会にとって必要不可欠な存在となることを追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


エスプールグループは、「アウトソーシングの力で企業変革を支援し、社会課題を解決する」という企業理念のもと、事業活動を通じて社会課題を解決するソーシャルビジネスを推進しています。これにより、新たな社会的価値を創造し、社会にとって必要不可欠な存在となることを目指しています。

経営面では、ポートフォリオ経営を基本方針とし、社会貢献性及び付加価値の高い事業を異なる事業領域で複数展開しています。いかなる外部環境の変化にも負けない企業体を目指す方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


エスプールグループは、「社員の成長が会社の成長につながる」という方針を大切にしています。多様な個性を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整備することで、社員一人ひとりが活躍し、共通の価値観のもとで共に成長できる組織を目指しています。

人材の育成と社内環境整備に関する方針として、「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進」「従業員のウェルビーイングの推進」「企業価値を高める人材の育成」の3つを掲げています。DE&Iの推進では、従業員の特性や制約条件に合わせた業務提供や両立支援制度の充実化に取り組んでいます。従業員のウェルビーイングの推進では、代表取締役社長をCHO(最高健康責任者)として配置し、健康経営戦略を実行する専門部署「保健室」を設置しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


エスプールグループは、持続的な成長のために優秀な人材の確保を重要な課題として認識しています。同社グループのビジョンに共鳴し、社会課題を敏感に察知して主体的に解決に取り組むことができる人材の採用に注力しています。

また、優秀な人材が高い意欲を持って長期的に活躍できるよう、キャリアチャレンジ制度やカンパニー制などの制度を導入しています。従業員持株会の奨励金付与率100%や健康経営の推進などを通して、従業員が安心して働ける環境整備に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


エスプールでは、取締役会と監査役会が経営の意思決定と監督を担っています。経営の効率性と透明性を高めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針としています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、筆頭株主である浦上壮平氏をはじめとする個人株主が上位に名を連ねています。また、投資事業有限責任組合や信託銀行も主要な株主として同社を支えています。

株主名 持株比率
浦上 壮平 10.29%
UH Partners 2投資事業有限責任組合 無限責任組合員UH Partners 2 7.60%
UH5 7.58%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.30%
日本カストディ銀行(信託口) 4.93%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役会長は浦上壮平氏が務めています。社外取締役比率は0.0%です。

氏名 役職 主な経歴
浦上 壮平 代表取締役 会長 1990年日本情報サービス入社、1999年12月同社設立代表取締役社長、2025年12月同社代表取締役会長より現職。
佐藤 英朗 取締役 管理本部 担当 1994年中央監査法人入所、2000年9月同社入社、2007年2月同社取締役管理本部担当より現職。
荒井 直 取締役 経営企画本部 担当 1999年東急観光入社、2002年7月同社入社、2025年12月同社取締役経営企画本部担当より現職。
赤浦 徹 取締役 (非常勤) 1991年日本合同ファイナンス入社、1999年10月インキュベイトキャピタルパートナーズ設立ゼネラルパートナー、2000年3月同社取締役より現職。
宮沢 奈央 取締役 (非常勤) 2005年ぴあ入社、2016年9月弁護士登録、2018年2月同社取締役、2020年9月TFR法律事務所開設より現職。
仲井 一彦 取締役 (非常勤) 1976年監査法人中央会計事務所入所、1981年3月公認会計士登録、2019年2月同社取締役、2010年7月仲井一彦公認会計士事務所所長より現職。


社外取締役は、赤浦徹氏(インキュベイトファンド代表取締役)、宮沢奈央氏(弁護士)、仲井一彦氏(公認会計士)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役は業務執行から独立した立場から経営監督機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社では、業務執行取締役の報酬は固定報酬と業績連動賞与で構成されています。非業務執行取締役と監査役の報酬は固定報酬のみです。当事業年度においては、業績連動賞与の支給は行われませんでした。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 96百万円 32.0百万円
社外役員 6名 30百万円 5.0百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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