【平均年収1064万円】日本酸素ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収1064万円】日本酸素ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

日本酸素ホールディングスは、大陽日酸、日酸TANAKAなどを傘下に持つ持株会社です。各種工業ガスなどを主軸にグローバルに事業を展開し、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、日本酸素ホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月15日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本酸素ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は108名、グループ連結従業員数は20,411名です。

同社グループは、酸素・窒素・アルゴンなどの各種工業ガス、LPガス、医療用ガス、特殊ガスの製造・販売を主軸としています。また、溶断機器や溶接材料、各種ガス関連機器、空気分離装置の製造・販売、設備メンテナンスも手掛けています。さらに、ステンレス製魔法瓶などの家庭用品の製造・販売も行っており、連結子会社190社を中心にグローバルに事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、日本、大陽日酸、日酸TANAKA、大陽日酸ガス&ウェルディング、日本液炭などです。

なお、2026年4月1日付けで、大陽日酸をはじめとする主要なグループ会社が商号変更を実施し、グループ全体のブランド統一を進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本酸素ホールディングスグループは、世界4極で産業ガス事業とサーモス事業を展開する持株会社です。人財戦略においては、各地域事業会社の自律性を尊重しつつ、持株会社がグローバルな視点での人財育成やダイバーシティ推進をリードするネットワーク型の体制を構築しています。プロフェッショナル人財の力を競争力の源泉とし、挑戦と革新を重視する企業文化が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


日本酸素ホールディングスは、平均年齢が40代半ばであり、平均勤続年数も15年を超えています。このことから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 10,641,000円
平均勤続年数 16年9ヶ月
平均年齢 43歳9ヶ月
単体従業員数 108人
連結従業員数 20,411人
単体のグループ内比率 0.5%


同社グループは、確定給付型の退職給付制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です)。ほぼすべての従業員が対象となっています。確定給付制度債務の現在価値は169億円です。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本酸素ホールディングスグループは、持株会社として各地域事業会社の自律性を尊重しつつ、グローバルな人財育成やダイバーシティ推進をリードするネットワーク型の人材戦略を推進しています。産業ガス事業を担うプロフェッショナル人財を競争力の源泉と位置付け、「進取の気概(イノベーティブマインド)」を備えた人財の育成に注力しています。

給与等の決定においては、「人権の尊重、社会への貢献および雇用・労働・健康に関するグローバル方針」を共通の枠組みとし、各国・地域の労働市場環境や事業特性を踏まえて各地域事業会社が報酬制度を設計・運用しています。外部労働市場に対する競争力確保と、職務・役割、業績・貢献に基づく公正な処遇を重視しています。日本地域では、職務・役割、経験・能力に応じた基本給と、会社・組織業績や個人成果を反映する賞与を組み合わせ、安定性と成果反映のバランスを確保しています。人事評価結果を昇給・昇格・賞与に適切に反映させ、従業員の成長とチャレンジを促すとともに、評価プロセスや基準の説明・共有を通じて公平性と納得感の向上に努めています。

同社グループは、持続的成長のための人財育成戦略として、「多様な人財の受入れ及び働きやすさの確保」「地域を超えた人財交流の促進」「後継者育成計画の強化」の3点を重点テーマとして掲げています。グループ共通スローガン「REVVED(Respect Every Voice, Value Every Difference)」のもと、多様性を尊重する企業文化を醸成しています。欧州での女性管理職向けメンターシッププログラムや、日本での「D&I 中期アクションプラン」を通じた女性活躍推進、米国での女性主導ワーキンググループの活動など、各地域で多様な取り組みを展開しています。また、グループエンゲージメント調査を継続的に実施し、従業員が働きやすい環境整備と能力発揮の支援に繋げています。地域を超えた人財交流を促進し、グローバル人財に必要なスキルやマインドの醸成を図るとともに、指名・報酬諮問委員会を中心に次世代経営者の育成にも力を入れています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
職位者や管理的地位にある労働者、深夜業を伴う職種において男性比率が相対的に高い要員構成となっていることが男女間賃金格差の主な要因であり、女性の登用を促進することで格差の是正を進めてまいります。非正規従業員については、再雇用者や嘱託社員、アルバイト従業員など、職務内容や雇用形態の異なる複数の職群において男性比率が相対的に高いことから、男女間賃金格差が正規従業員に比べて大きい傾向があります。

▼ 大陽日酸

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 2.9%
労働者の育児休業取得率(男性) 80.0%
労働者の育児休業取得率(女性) 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(正社員) 65.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期社員) 76.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 66.2%
採用した労働者に占める女性労働者の割合 26.8%
労働者に占める女性労働者の割合 17.0%


▼ 大陽日酸エンジニアリング

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 2.2%
労働者の育児休業取得率(男性) 60.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(正社員) 84.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期社員) 54.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 72.8%
採用した労働者に占める女性労働者の割合 10.3%
労働者に占める女性労働者の割合 8.1%


▼ サーモス

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 10.0%
労働者の育児休業取得率(男性) 90.0%
労働者の育児休業取得率(女性) 80.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(正社員) 65.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期社員) 54.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 63.5%

グループ全体(連結)

指標 数値
女性従業員比率 20.8%
女性管理職比率 16.7%
コンプライアンス研修受講率 100.0%
休業度数率(連結) 1.85

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本酸素ホールディングスは、産業ガス、医療用ガス、特殊ガスなどの製造・販売を主軸とし、関連機器や設備メンテナンス、さらにはステンレス製魔法瓶などの家庭用品の製造・販売も手掛ける多角的な事業を展開しています。世界各地で事業を展開し、幅広い産業と人々の生活を支える製品・サービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に酸素、窒素、アルゴンといった各種工業ガス、LPガス、医療用ガス、特殊ガスの製造・販売を主力としています。これに加え、溶断機器や溶接材料、各種ガス関連機器、空気分離装置の製造・販売、設備メンテナンスも行っています。また、ステンレス製魔法瓶などの家庭用品の製造・販売も手掛けています。

収益は、これらの製商品の販売や関連サービスの提供から得られています。主要市場・地域において、価格マネジメントや生産性向上プログラムに継続的に取り組むことで、収益の確保を図っています。為替変動が売上収益やコア営業利益に影響を与えることがあります。

日本

産業ガス関連では、炭酸ガス、パッケージガス、電子材料ガスなどの価格マネジメント効果が見られました。機器・工事では、エレクトロニクス関連の中大型案件の工事進捗により売上収益が増加しています。

米国

産業ガス関連では、製商品の出荷は低調でしたが、価格マネジメント効果により売上収益が増加しました。セグメント利益は、コスト上昇や出荷数量減少の影響を受けました。

欧州

産業ガス関連では、ガスの出荷数量は減少したものの、為替の影響や価格マネジメント効果により売上収益が増加しました。機器・工事では、医療関連機器・工事が堅調に推移し、買収したプラントエンジニアリング会社の売上収益も寄与しました。

アジア・オセアニア

産業ガス関連では、前期に取得したオーストラリアのLPガス販売事業や、当期に取得したオセアニア地域における産業ガス事業の寄与により売上収益が増加しました。エレクトロニクス関連では、電子材料ガスの出荷数量が回復基調にあり、機器・工事も堅調に推移しました。

サーモス

日本では、猛暑の影響によるスポーツボトルの販売が堅調に推移し、新製品の上市も寄与して売上収益が増加しました。継続的なコスト削減も利益に貢献しています。

セグメント 売上収益(2025年3月期) 売上収益(2026年3月期) セグメント利益(2025年3月期) セグメント利益(2026年3月期) 利益率
日本 4,269億円 4,266億円 471億円 542億円 12.7%
米国 3,856億円 3,820億円 598億円 529億円 13.9%
欧州 3,290億円 3,515億円 624億円 704億円 20.0%
アジア・オセアニア 1,798億円 2,113億円 150億円 197億円 9.3%
サーモス 326億円 333億円 62.9億円 65.1億円 19.6%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期間にわたり売上収益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも増加傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、売上収益、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益が前連結会計年度に比べて増加しました。為替変動が業績に影響を与える要因の一つとなっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上収益 9,572億円 1兆1,867億円 1兆2,551億円 1兆3,080億円 1兆3,596億円
税引前利益 916億円 1,055億円 1,507億円 1,453億円 1,768億円
税引前利益率 9.6% 8.9% 12.0% 11.1% 13.0%
親会社の所有者に帰属する当期利益 641億円 731億円 1,059億円 988億円 1,239億円
1株当たり当期純利益(円) 148.13 168.85 244.66 228.20 286.22

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上収益(連結)は、当期において前期からわずかに増加しました。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も前期から増加しており、生産性の向上がうかがえる結果となっています。これらの指標は、同社グループが効率的な事業運営を通じて収益を創出する力を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上収益(連結) 66.2百万円 66.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 8.4百万円 9.7百万円


役員報酬の総額は3.3億円であり、報酬の支給対象となった役員の総数は15名です。
なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

個人別報酬が開示されている役員は、濱田敏彦氏(1.09億円)、トーマス スコット カルマン氏(2.46億円)、ラウル ジュディチ氏(1.60億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


日本酸素ホールディングスグループは、本業で安定したキャッシュフローを創出しつつ、将来に向けた投資も積極的に行っています。これにより、強固な財務基盤を維持しながら事業成長を目指している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEの推移から確認できます。当期の自己資本比率は44.0%であり、前期の40.5%から上昇しています。これはプライム市場の製造業平均である46.8%に近い水準です。

ROE(自己資本利益率)は当期11.3%で、前期の10.4%から改善しており、プライム市場平均の9.4%を上回っています。手元資金を示す現金及び現金同等物は、当期末に1,653億円を確保しており、前期末の1,445億円から増加しました。これらの数値は、同社グループが安定した財務体質を維持していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本 9,805億円 1兆2,174億円
自己資本比率 40.5% 44.0%
ROE(自己資本利益率) 10.4% 11.3%
現金及び現金同等物 1,445億円 1,653億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定した資金を創出し、将来への投資を積極的に行っている状況を示しています。当期の営業活動によるキャッシュフローは2,726億円の収入となり、税引前利益や減価償却費及び償却費などにより、前期から増加しました。これは同社グループが本業で着実に資金を稼ぎ出していることを示しています。

投資活動によるキャッシュフローは△2,028億円の支出となり、有形固定資産の取得による支出などにより、前期から支出が増加しました。これは、事業拡大や設備投資に積極的な姿勢が見られることを示しています。その結果、営業活動によるキャッシュフローから投資活動によるキャッシュフローを差し引いたフリーキャッシュフローは698億円のプラスとなり、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金がある状態です。

財務活動によるキャッシュフローは△592億円の支出となり、長期借入金の返済による支出や配当金の支払額などにより、前期から支出が減少しました。同社グループは本業で安定的に資金を創出し、成長投資を継続しながらも、財務的な健全性を維持している状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 2,351億円 2,726億円
投資CF △1,429億円 △2,028億円
財務CF △733億円 △592億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 922億円 698億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループはグローバルに事業を展開しており、各国・地域の市場動向、政治、経済、慣習、大規模災害などの要因が事業活動や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、在外連結子会社の財務諸表が円換算されるため、為替レートの変動も経営成績や財政状態に影響を与えるリスクがあります。

主力顧客である鉄鋼、化学、石油精製、半導体、自動車等の産業構造や需要動向の変化により、顧客の操業率低下や生産拠点の統廃合・移転が発生した場合、同社グループの製造設備の稼働率が低下し、除却損や減損損失が発生する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループはグローバルに事業を展開しており、各地域の事業運営には安定的な労働力の確保が不可欠です。生産、エンジニアリング、マーケティング、販売、物流、管理等の各機能や経営全般を担う人材、高度な専門知識と技能を持つ人材、そしてグローバルな視点を持つ人材の確保・育成が重要であると認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

同社グループは、当連結会計年度に構造改革引当金として18億43百万円を計上しています。この引当金は、欧州セグメントにおける業務効率向上やコスト構造の実現を目的とした構造改革計画に伴うもので、主として特別退職金等の従業員関連費用から構成されています。この費用は事業再編や人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本酸素ホールディングスは、ガスソリューションを通じて社会に新たな価値を提供し、持続的な成長と企業価値の向上を目指している会社です。グローバルな事業展開の中で、革新的な挑戦と共創を重視する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、企業理念として「進取と共創。ガスで未来を拓く。The Gas Professionals」を掲げています。企業活動の基本方針として、「私たちは、革新的なガスソリューションにより社会に新たな価値を提供し、あらゆる産業の発展に貢献すると共に、人と社会と地球の心地よい未来の実現をめざします。」という思いを掲げています。

同社グループは、この理念と方針に基づき、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。また、行動規範には「革新的なガスソリューションを通じて、あらゆる産業のお客様の価値創造に貢献するとともに、人と地球の心地よい関係を創り、豊かで持続可能な社会の実現への貢献」が掲げられています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、グループ理念タグラインとして「The Gas Professionals」を掲げています。人財育成において大切にしている価値観は「体・徳・知」であり、これは旧大陽日酸株式会社の時代から受け継がれてきたものです。海外のグループ会社においても、「体・徳・知」のエッセンスを踏まえて各社独自の価値観が共有されています。

同社グループは、すべてのグループ役員・従業員が「人権の尊重と地域社会への貢献並びに雇用・労働・健康に関するグローバル方針」およびグループ行動規範の下で、社会的責任を果たすよう意識付けを行っています。多様性推進における基本価値観として、グループ共通スローガン「Respect Every Voice, Value Every Difference」(REVVED)を位置づけています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、社会・市場環境の変化に迅速に対応するため、経営基盤の進化に努めています。具体的には、「人的資本価値の創造」「ブランディング」「サステナビリティ」「DX」「エンジニアリング」「技術・事業開発戦略」の6つのテーマを重点テーマとしています。

同社グループは、グループ理念にも通じるDNAである「進取の気概(イノベーティブマインド)」と技術力を一層高めることで、未来の課題に応えうる企業への進化を目指しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本酸素ホールディングスは持株会社体制を採用しており、取締役会と監査役会によるコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。意思決定の透明性と公正性を確保するため、指名・報酬諮問委員会を設置しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本酸素ホールディングスは、三菱ケミカルグループが筆頭株主であり、その資本構成は特定の事業会社によって支えられている特徴があります。上位株主には信託銀行や取引先持株会、金融機関が名を連ねています。これにより、安定した経営基盤が形成されていることがうかがえます。

株主名 持株比率
三菱ケミカルグループ 50.59%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.22%
大陽日酸取引先持株会 3.49%
㈱日本カストディ銀行(信託口) 2.58%
JP MORGAN CHASE BANK 385642 2.10%


なお、大陽日酸取引先持株会は、2026年4月1日付けで日本酸素取引先持株会へ名称変更しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性11名・女性2名)で構成され、女性役員比率は15.4%です。代表取締役社長CEOは濱田敏彦氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。

氏名 役職 主な経歴
濱田 敏彦 代表取締役社長 CEO 1981年4月 同社入社、2002年7月 Matheson Tri-Gas, Inc.(現 Nippon Sanso Matheson, Inc.)エグゼクティブバイスプレジデント、2021年6月より現職。
永田 研二 取締役 1981年4月 同社入社、2009年6月 National Oxygen Pte. Ltd.(現 Nippon Sanso Singapore Ltd.)社長、2020年10月より現職。
ラウル ジュディチ 取締役 1995年9月 Rivoira S.p.A.(現 Nippon Sanso Italia S.r.l.)入社、2013年11月 同社マネージングダイレクター・社長、2024年6月より現職。
矢部 尚登 取締役 2003年7月 東京大学大学院 理学系研究科 研究拠点形成特任教員、2007年4月 マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパン入社、2025年6月より現職。


社外取締役は、原美里氏(税理士、セコム社外取締役)、長澤克己氏(元日立製作所執行役常務、スギノマシン社外取締役)、宮武雅子氏(弁護士、慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授)、中島秀夫氏(元公正取引委員会事務総長)、山地勝仁氏(元ヤマハ発動機取締役常務執行役員、エンシュウ社外取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会は9名の取締役で構成され、うち5名が社外取締役です。監査役は4名で、うち3名が社外監査役です。社外取締役5名と社外監査役2名は独立役員であり、経営の監視・監督機能の客観性と公正性を確保する体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、役位別の固定報酬である「基本月例報酬」、業績に連動する「業績連動報酬」、そして中期経営計画の非財務指標目標に連動する「非財務指標連動報酬」で構成されています。社外取締役や監査役には固定報酬のみが支給される仕組みです。報酬制度の妥当性は、指名・報酬諮問委員会で審議され、取締役会および監査役会に答申される体制となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.5億円 30.4百万円
監査役(社外除く) 1名 30百万円 30.0百万円
社外役員 9名 1.5億円 16.8百万円

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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