※本記事は、住友電気工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、環境エネルギー、情報通信、自動車、エレクトロニクス、産業素材の5つの事業部門で、製品の開発から製造、販売、サービスまで多岐にわたる事業活動を展開しています。幅広い分野で社会インフラを支える製品を提供しています。
単体従業員数は7,209名、連結従業員数は302,972名です。セグメントは環境エネルギー、情報通信、自動車、エレクトロニクス、産業素材他の5つです。
主な国内グループ会社は、当社、[国内連結子会社]、日新電機、住友電工ウインテック、住電HSTケーブル、[在外連結子会社]、スミトモ エレクトリック ユーケー パワー ケーブルズ リミテッド、などです。
当連結会計年度では、公開買付けによる住友理工の株式取得、および住友電設の株式譲渡に伴う非支配株主持分の減少がありました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
住友電気工業は、環境エネルギー、情報通信、自動車、エレクトロニクス、産業素材といった多岐にわたる事業セグメントを展開するグローバル企業です。大規模なグループ従業員数を擁し、幅広い事業領域を持つことから、安定した基盤と多様なキャリア形成の機会が期待できる環境と言えるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員が長期的にキャリアを築くことができる環境を提供している傾向が見られます。平均勤続年数と平均年齢のデータからは、従業員が会社に長く在籍し、経験を積んでいくことがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,960,000円 |
| 平均勤続年数 | 18.0年 |
| 平均年齢 | 43.2歳 |
| 単体従業員数 | 7,209人 |
| 連結従業員数 | 302,972人 |
| 単体のグループ内比率 | 2.4% |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度を採用しています。当社および国内連結子会社は、企業年金基金制度、退職一時金制度、社内年金制度等の確定給付型制度に加え、確定拠出年金制度および前払退職金制度を設けています。一部の海外連結子会社でも確定給付型および確定拠出年金制度を設けています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度に係る退職給付債務は2,804億円、年金資産は5,714億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは「Glorious Excellent Company」の実現に向け、新たな価値を生み出す人材の創出と、グローバルな人材の育成・登用推進のため「人的資本」への投資を充実させています。住友事業精神における「人材の尊重」の考え方に立脚し、「2030ビジョン」で掲げる「あらゆる人材が活躍・成長・自己実現し、社会に貢献できる企業」を目指しています。
報酬決定方針としては、物価動向や会社業績を考慮し、「インフレ率+α」を賃金引上げの努力目標として設定しています。また、2011年9月に「Sumitomo Electric Group Global Human Resource Management Policy(グローバルHRMポリシー)」を制定し、人種、民族、国籍、宗教、年齢、性別、性自認、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様なキャリア機会を提供し、グローバルな適材適所の実現を目指しています。
重点テーマとして「人材育成とエンゲージメント向上」「DE&Iの推進と職場環境の整備」に取り組んでおり、社員が理念・価値観・文化を共有し、能力・技術・技能・知識向上を目的とした研修体系「SEIユニバーシティ」を総称する人材育成体系を構築しています。さらに、「住友電工グループ人権方針」や「住友電工グループ健康経営宣言」に基づき、人権尊重、健康で安全安心な働きやすい環境の整備、多様性の包摂などに取り組んでいます。具体的には、経営幹部研修、GLP(Global Leadership Development Program)、MPSS(SEG Management Program based on the Sumitomo Spirit)といった次世代リーダー育成プログラムや、グローバル幹部人材認定制度、エリアコミッティ活動などを推進しています。多様な人材の採用にも力を入れ、新卒採用者の女性比率目標を設定し、キャリア採用も積極的に進めています。女性活躍推進のため「女性マネジャー育成計画」の策定と進捗管理、メンタリングプログラム等を実施し、特例子会社「すみでんフレンド㈱」を設立して障がい者雇用も促進しています。活き活きとした職場環境づくりのためエンゲージメント調査を毎年実施し、多様な働き方の実現として在宅勤務の活用や、男性の育児参画推進のため「配偶者育児サポート面談」など長期で育休を取得しやすい環境整備を進め、男性育児休業取得率100%を目標に掲げています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男女賃金差異については、人事制度において性別による処遇差は設けていないものの、男性社員の平均年齢および管理職比率が高いこと、過去に結婚・出産を機に退職する女性社員が多かったこと等が差異の背景にあります。非正規雇用労働者の賃金差異は、契約時間や職種に起因するものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 4.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 75.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 75.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち非正規雇用労働者) | 50.1% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 住友電装
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 2.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 72.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 72.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち非正規雇用労働者) | 121.7% |
▼ 住友電工デバイス・イノベーション
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 3.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 75.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 75.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち非正規雇用労働者) | 67.4% |
▼ 住友理工
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 2.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 66.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 66.9% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち非正規雇用労働者) | 69.4% |
人材育成
対象範囲は国内外連結子会社です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 経営幹部研修受講者数 | 101人/3年 |
| マネジメント研修(MPSS)受講者数 | 2,986人/3年 |
| 研修受講時間 | 21.0時間/人・年 |
社内環境整備
対象範囲は当社です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性育休取得比率 | 97% |
| 女性管理職比率 | 4.4% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
住友電気工業グループは、環境エネルギー、情報通信、自動車、エレクトロニクス、産業素材関連の5つの事業部門で、製品の開発、製造、販売、サービスをグローバルに展開しています。多岐にわたる事業を通じて、社会インフラから最先端技術まで幅広い分野に貢献している会社です。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、5つの事業セグメントで多様な製品とサービスを提供し、収益を上げています。特に自動車関連事業が最大の収益源であり、全体の約6割を占めています。次いで環境エネルギー関連事業が大きな割合を占めています。
同社グループの売上高の約6割は海外市場から得られており、グローバルな事業展開が特徴です。特定の顧客に売上高の10%以上を占める集中は見られません。
環境エネルギー関連事業
電力ケーブルや電動車向けのモーター用平角巻線、受変電設備、電気工事などを手掛けています。収益は、導電製品、送配電用電線・ケーブル・機器・工事、巻線、そして住友電設や日新電機による事業活動から得ています。
情報通信関連事業
データセンター向けの光配線製品、光ケーブル、光デバイス、光融着接続機などを提供しています。収益は、光ファイバ・ケーブル、通信用ケーブル・機器、光融着接続機、光・電子デバイス製品、アクセス系ネットワーク機器などから得ています。
自動車関連事業
ワイヤーハーネスや防振ゴム、自動車電装部品などを製造・販売しています。収益は、ワイヤーハーネス、自動車電装部品、そして住友理工による事業活動から得ています。
エレクトロニクス関連事業
電子ワイヤー、フレキシブルプリント回路、電子線照射製品などを提供しています。収益は、電子ワイヤー、フレキシブルプリント回路、電子線照射製品、ふっ素樹脂製品、そしてテクノアソシエによる事業活動から得ています。
産業素材関連事業他
超硬製品、ダイヤ・CBN製品、PC鋼材、精密ばね用鋼線などを手掛けています。収益は、PC鋼材、精密ばね用鋼線、スチールコード、超硬工具、ダイヤ・CBN工具、レーザ用光学部品、焼結部品、そしてアライドマテリアルによる事業活動から得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 自動車関連事業 | 2兆7,326億円 | 2兆9,354億円 |
| 環境エネルギー関連事業 | 1兆481億円 | 1兆1,426億円 |
| 産業素材関連事業他 | 3,536億円 | 3,665億円 |
| エレクトロニクス関連事業 | 3,271億円 | 3,506億円 |
| 情報通信関連事業 | 2,184億円 | 3,150億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに堅調に推移しています。特に当連結会計年度は、売上高が前期から増加し、利益も大幅に伸びています。
世界経済の不透明な状況が続く中でも、各国の景気下支え策や生成AI関連投資の増加が追い風となりました。情報通信分野のデータセンター向け製品、自動車分野のワイヤーハーネス、環境エネルギー分野の電力ケーブルなどの需要が堅調に推移したことが増収に貢献しています。売上増加に加え、品種構成の改善、生産性改善、コスト低減、売値改善、さらに特別利益の計上も増益の要因となっています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3兆3,679億円 | 4兆56億円 | 4兆4,028億円 | 4兆6,798億円 | 5兆1,102億円 |
| 経常利益 | 1,382億円 | 1,733億円 | 2,153億円 | 3,095億円 | 4,313億円 |
| 経常利益率 | 4.1% | 4.3% | 4.9% | 6.6% | 8.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 963億円 | 1,127億円 | 1,497億円 | 1,938億円 | 3,695億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 123.49 | 144.45 | 191.98 | 248.47 | 473.78 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加する傾向を示しています。
これらの指標の改善は、同社グループが事業規模の拡大とともに、生産性の向上や収益体質の強化を進めていることを示唆しています。組織全体の効率化や事業構造の改善が、従業員一人ひとりの稼ぐ力に反映されている状況です。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 16.2百万円 | 16.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.1百万円 | 1.4百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で安定的に資金を獲得し、積極的な事業投資を行いながらも、手元資金を確保できる財務基盤を維持しています。これにより、将来の成長に向けた投資余力を持ち、安定した経営状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)のいずれもプライム市場平均を上回る水準にあり、安定性が高い状態です。手元資金も十分に確保されており、事業継続における耐性があることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 2兆5,304億円 | 2兆8,350億円 |
| 自己資本比率 | 51.6% | 56.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.6% | 14.7% |
| 現金及び預金 | 2,959億円 | 2,370億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループは、本業の事業活動で安定的に資金を獲得し、投資活動による支出を上回るフリーキャッシュフローを生み出しています。これは、事業の収益力が高く、将来に向けた投資を自己資金で賄いながらも、資金の余剰を確保できている状態を示しています。財務活動では資金の減少が見られますが、全体として安定した資金運用が行われており、雇用や給与の安定性にもつながる健全な財務状況にあると言えます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4,023億円 | 4,252億円 |
| 投資CF | △2,239億円 | △1,749億円 |
| 財務CF | △1,508億円 | △3,260億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1,783億円 | 2,503億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、国内外の政治経済情勢の変化、需要変動、技術革新による製品ライフサイクル短期化、競合との価格競争激化などの影響を受ける可能性があります。また、原材料の市況価格の急激な上昇や需給の逼迫、希少金属の調達困難なども業績に影響を及ぼすリスクとして認識されています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、多岐にわたる事業領域においてグローバルに事業を展開しており、こうした事業活動を支える人材の確保や流出防止ができない場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
当連結会計年度において、事業構造改善費用117.5億円を計上しています。この費用は事業再編・拠点統廃合・人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
住友電気工業は、約400年の歴史を持つ「住友事業精神」と「住友電工グループ経営理念」を基盤とし、公正な事業活動を通じて社会に貢献していくことを不変の基本方針としています。同社グループは、ステークホルダーとの共栄を図る「五方よし」の考え方に基づき、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは「住友事業精神」と「住友電工グループ経営理念」を基盤とし、「公正な事業活動を通して社会に貢献していく」ことを不変の基本方針としています。同社グループは「公益を重視し、ステークホルダーの皆様との共栄を図る」という「五方よし」(マルチステークホルダーキャピタリズム)の考え方に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。長期ビジョン「住友電工グループ2030ビジョン」では、「グリーンな地球と安心・快適な暮らし」の実現へ技術で挑戦し続けることを掲げ、「Glorious Excellent Company」の企業像実現を目指しています。同社グループの存在価値(パーパス)は、「トップテクノロジーを追求し、つなぐ・ささえる技術をイノベーションで進化させ、グループの総合力により、より良い社会の実現に貢献していく」と定義されています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、約400年の歴史を持つ「住友事業精神」を精神的基盤としています。その要諦は「信用を重んじ確実を旨とし、以てその鞏固隆盛を期すべし」「苟も浮利に趨り、軽進すべからず」という「営業の要旨」に示されています。また、「技術の重視」「人材の尊重」「企画の遠大性」「自利利他、公私一如」といった精神も受け継がれています。
「住友電工グループ経営理念」では、顧客への優れた製品・サービス提供、技術創造と成長、社会的責任の自覚と貢献、高い企業倫理の保持、自己実現を可能にする企業風土の育成を掲げています。法令遵守や企業倫理の維持を経営の根幹とし、「萬事入精(ばんじにっせい)」「信用確実」「不趨浮利(ふすうふり)」という理念のもと、公正な企業活動を実践しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、世界経済の不確実性が続く経営環境において、長期ビジョン「住友電工グループ2030ビジョン」で掲げる「グリーンな地球と安心・快適な暮らし」
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
住友電気工業は監査役会設置会社として、取締役会、業務執行体制、監査役および監査役会がそれぞれの責務を果たすことで持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。取締役会は経営の基本方針や重要事項の審議・決定に加え、経営に対する監督を主な役割としています。独立社外取締役を選任し、独立社外監査役も積極的に発言することで、多角的かつ十分な検討が行われる体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成は、複数の機関投資家や金融機関が上位を占める特徴があります。特に信託銀行が上位に位置しており、幅広い投資家層に支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 16.09% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 9.14% |
| 日本生命保険相互会社 | 2.70% |
| 住友生命保険相互会社 | 2.04% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 2.01% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は19名(男性16名・女性3名)で構成され、女性役員比率は15.8%です。代表取締役社長は井上治氏が務めています。社外取締役比率は35.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 松本 正義 | (代表取締役) 取締役会長 | 1967年4月同社入社、1997年6月取締役、2004年6月社長を経て、2017年6月より現職。 |
| 井上 治 | (代表取締役) 社長 | 1975年4月同社入社、2008年6月常務取締役、自動車事業本部長、2012年6月住友電装㈱取締役社長を経て、2017年6月より現職。 |
| 羽藤 秀雄 | (代表取締役) 副社長 | 1981年4月通商産業省入省、特許庁長官、2016年6月同社入社、常務執行役員、2023年6月より現職。 |
| 白山 正樹 | 常務取締役 | 1985年4月同社入社、2014年6月常務執行役員、社会システム営業本部長、2018年6月より電線・エネルギー事業本部長現職。 |
| 宮田 康弘 | 常務取締役 | 1984年4月同社入社、2014年6月常務執行役員、エレクトロニクス営業本部長、2021年6月より現職。 |
| 佐橋 稔之 | 常務取締役 | 1986年4月同社入社、2016年6月住友電工ハードメタル㈱社長、2021年6月よりアドバンストマテリアル事業本部長現職。 |
| 緒方 佳幸 | 常務取締役 | 1986年4月同社入社、2020年4月常務執行役員、自動車事業本部副本部長、2024年6月より自動車事業本部長現職。 |
| 早味 宏 | 常務取締役 | 1984年4月同社入社、2017年6月執行役員、研究開発本部副本部長、2025年6月より研究開発本部長現職。 |
| 戸川 契 | 常務取締役 | 1987年4月同社入社、2013年4月ピーティー スミ インド カベル ティービーケー社長、2025年6月より生産技術本部長現職。 |
| 佐藤 廣士 | 取締役 | 1970年4月㈱神戸製鋼所入社、2009年4月同社取締役社長、2016年4月同社取締役相談役、2016年6月より同社取締役現職。 |
| 土屋 裕弘 | 取締役 | 1976年4月田辺製薬㈱入社、2009年6月田辺三菱製薬㈱代表取締役社長、2014年6月同社代表取締役会長、2019年6月より同社取締役現職。 |
| 堀場 厚 | 取締役 | 1972年9月㈱堀場製作所入社、1992年1月同社代表取締役社長、2018年1月同社代表取締役会長兼グループCEO、2021年6月より同社取締役現職。 |
| 川俣 享子 | 取締役 | 1988年4月㈱毎日新聞社入社、2022年4月同社理事、知的財産ビジネス本部長、2024年6月より同社取締役現職。 |
| アスリ・チョルパン | 取締役 | 2008年4月コロンビア大学京都日本研究センター特定准教授、2018年4月京都大学大学院経済学研究科教授、2025年6月より同社取締役現職。 |
社外取締役は、佐藤廣士氏(神戸製鋼取締役相談役)、土屋裕弘氏(元田辺三菱製薬取締役会長・指名諮問委員会委員長・報酬諮問委員会委員長)、堀場厚氏(堀場製作所代表取締役会長兼グループCEO)、川俣享子氏(独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館経営企画室長)、アスリ・チョルパン氏(京都大学教授・理事補)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会の監督機能強化のため、独立社外取締役を取締役会の3分の1以上としています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社では、住友事業精神と住友電工グループ経営理念に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値向上へのインセンティブとなる報酬体系を設計しています。報酬等の決定は、社外取締役が委員長を務め、社外取締役が過半数を占める報酬諮問委員会での審議を経て、取締役会で決議される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 11名 | 12.7億円 | 1.15億円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 1.0億円 | 50.6百万円 |
| 社外役員 | 10名 | 2.0億円 | 19.8百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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