【平均年収702万円】オークマ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収702万円】オークマ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

オークマは、NC旋盤やマシニングセンタといった工作機械の製造・販売を通じて、ものづくり産業の基盤を支える事業を展開しています。日本、米州、欧州、アジア・パシフィックとグローバルに事業を広げ、直近の期では売上高、利益ともに増加となりました。


目次

※本記事は、オークマ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


オークマグループは、NC旋盤、マシニングセンタ、複合加工機、NC研削盤といった工作機械の製造・販売を主な事業としています。同社グループは、これらの工作機械を通じて、ものづくり産業の基盤を支える事業を展開しています。

単体従業員数は2,396名、連結従業員数は4,101名です。セグメントは日本、米州、欧州、アジア・パシフィックの4つです。

主な国内グループ会社は、日本精機商会(工作機械及び保守部品の販売)、オークマ興産、オークマスチールテクノ(工作機械用板金部品製造)、大隈技研(工作機械の機械設計)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


オークマは、ものづくりを支える工作機械メーカーとして、技術力と専門性を重視する企業文化を持っています。社員の成長を競争力の源泉と捉え、長期的な視点で人材育成に取り組む姿勢が見られます。安定した環境で専門性を高めたいと考える方にとって、同社グループの働き方は魅力的に映るかもしれません。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高いことから、社員が長期的にキャリアを築いている傾向がうかがえます。安定した環境で腰を据えて働きたいと考える方にとって、魅力的な職場環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 7,023,000円
平均勤続年数 15.6年
平均年齢 38.8歳
単体従業員数 2,396人
連結従業員数 4,101人
単体のグループ内比率 58.4%


同社の退職給付制度は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。これらの制度は、同社および一部の連結子会社に適用されています。

退職一時金制度もあり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。なお、退職給付債務は143.9億円、年金資産は237.4億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を重要な競争力の源泉と位置付け、「人づくり」を重要課題としています。工作機械メーカーとしての技術力や開発力、現場力を強みとし、「総合ものづくりサービス企業」として価値提供を行うため、事業戦略に資する人材の育成・活用に重点を置いています。

給与は、社員の成長と企業価値向上を目的とし、職務遂行能力、役割、業績等を総合的に勘案して決定されます。基本給と業績に連動する賞与等で構成され、外部水準も踏まえた競争力の確保に努めています。人事制度の基盤として職能資格制度を採用し、資格等級ごとに期待される役割・能力を明確化しています。

管理職層では職能に加えて役割レベルを処遇に直接反映し、各人の担う役割に応じた処遇を行っています。育成段階の社員には一定の昇給機会を確保しつつ、上位等級では

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


オークマは、NC旋盤やマシニングセンタなどの工作機械の製造・販売をグローバルに展開している会社です。同社グループは、高精度・高効率生産と脱炭素化に貢献する「Green-Smart Machine」を軸に、世界のものづくりを支えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


オークマグループは、NC旋盤、マシニングセンタ、複合加工機、NC研削盤といった工作機械の製造・販売を主な事業としています。同社グループは、これらの製品を通じて、高精度・高効率生産とエネルギー消費量削減を両立する「Green-Smart Machine」をグローバルに提供しています。自動化・生産性向上ソリューションや脱炭素ソリューションも展開し、ものづくりにおける社会課題の解決に貢献しています。

収益は、主に工作機械の販売から得ており、顧客が製品の支配を獲得した時点で認識しています。同社グループは、地域別のセグメントとして「日本」「米州」「欧州」「アジア・パシフィック」の4つを展開しています。

日本

日本セグメントでは、航空、宇宙、防衛関連をはじめとして、一般産業機械、造船、発電関連、医療機器など、幅広い産業向けに工作機械を提供しています。収益は、主にこれらの産業への製品販売から得ています。

米州

米州セグメントは、米国を中心に、航空、宇宙・衛星、防衛関連、医療機器、データセンタ・エネルギー関連といった大手企業からの需要が堅調に推移しています。収益は、主に米国およびその他米州地域での製品販売から得ており、主要顧客としてGosiger Machine Tools, LLCとMorris Group, Inc.があります。

欧州

欧州セグメントでは、自動車産業の停滞や輸出産業の不振といった厳しい経済環境の中でも、航空機や防衛関連からの需要が増加しています。収益は、主に欧州地域での製品販売から得ています。

アジア・パシフィック

アジア・パシフィックセグメントは、中国を中心に、半導体製造装置、風力発電、一般産業機械、大手EVメーカーなどからの需要が底堅く推移しています。収益は、主に中国およびその他のアジア・パシフィック地域での製品販売から得ています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
日本 961億円 1,174億円
米州 631億円 685億円
欧州 338億円 344億円
アジア・パシフィック 139億円 157億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


オークマグループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも直近の期で増加に転じています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に変動が見られますが、直近の期では前期から増加しました。同社グループは、部材コストや輸送コストの上昇、人的資本投資の強化といった影響を受けつつも、生産効率の向上や内製化の拡大、販売価格への転嫁に努めています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 1,728億円 2,276億円 2,280億円 2,068億円 2,359億円
経常利益 156億円 264億円 256億円 155億円 164億円
経常利益率 9.0% 11.6% 11.2% 7.5% 6.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 116億円 192億円 194億円 95.9億円 126億円
1株当たり当期純利益(円) 183.46 307.98 314.90 158.46 208.03

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


オークマグループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期と比較して増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しており、同社グループ全体の生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループが生産効率の向上やコスト低減に注力し、収益力の強化を進めていることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 50.8百万円 57.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.6百万円 3.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


オークマは、本業で安定した資金を創出しているものの、将来に向けた積極的な投資を継続している成長投資フェーズにあります。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を上回っており、安定した経営基盤を維持しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金は潤沢であり、不況時にも耐えうる資金力を有している状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 2,381億円 2,559億円
自己資本比率 76.3% 72.0%
ROE(自己資本利益率) 4.2% 5.3%
現金及び預金 531億円 530億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは238億円の収入となり、前期の178億円から増加しました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費、棚卸資産の減少によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは△292億円の支出となり、前期の△153億円から支出が大幅に増加しました。これは主に「Global Innovation Center」や「Dream Site Engineered Solutions」の建設、Okuma America Corporationにおける「Global Repair Center」の建設、およびオークマPDCの建設といった有形固定資産の取得による支出が主な要因となっています。

財務活動によるキャッシュ・フローは29億円の収入となり、前期の△35億円の支出から収入に転じました。これは長期借入れによる収入があった一方で、配当金の支払いや自己株式の取得による支出があったためです。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは△54億円となり、前期の25億円の収入から支出に転じました。同社グループは本業で安定的に資金を稼ぎ出していますが、将来の成長に向けた大規模な設備投資を積極的に行っている状況がうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 178億円 238億円
投資CF △153億円 △292億円
財務CF △35億円 29億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 25億円 △54億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、連結売上高に占める海外売上高の割合が70%を超えており、主要消費地域の経済状況や設備投資需要の変動に業績が左右されるリスクがあります。また、海外での製造・販売活動において、政情の悪化、予期せぬ法律・規制の変更、貿易政策の変動(関税措置など)といったカントリーリスクも懸念されます。

工作機械の主要原材料である鋳物・鋼材や海上運賃の価格変動も、コストアップ要因となるリスクがあります。これらのコスト増加分を製品価格へ転嫁する方針ですが、価格高騰が続いた場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


オークマは、「『ものづくりサービス』の力で、社会に貢献する」ことを存在意義とし、お客様の価値創造と社会課題の解決を通じて、持続的な成長を目指している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


オークマは、「『ものづくりサービス』の力で、社会に貢献する」ことを存在意義(Purpose)としています。企業理念(Vision)には、「総合一貫した“ものづくりサービス”を通して、世界中のお客様の価値創造に貢献することで、オークマと共に歩むすべての人々の幸せを実現します」を掲げています。
同社グループは、この存在意義の実現に向けた2030年ビジョンとして、「世界の製造業における社会課題を解決する企業」を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


オークマが大切にしている価値観(Value)は、「ともに創る ともに喜ぶ」です。同社は、社員一人ひとりが心身ともに健康で活き活きと働き、やりがいと成長を感じて充実した毎日を過ごせる環境を創造することを掲げ、「健康経営宣言」に則り健康経営を推進しています。
多様な個人が最大限能力を発揮できるよう、異なるバックグラウンドを持つ人材の採用・登用や、活躍できる仕組み・環境の整備を進めています。女性活躍の促進として、育児をしながら働き続けられる環境整備や柔軟な働き方を推進しており、部門横断のコミュニケーションを促すためのオフィス環境整備も行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、需要変動への対応力強化と収益体質の安定化、付加価値の高いソリューション提供による競争力強化を重要課題と認識しています。中期経営計画2028では、「顧客起点の価値創造」と「事業基盤の改革」を方針としています。
「顧客起点の価値創造」では、労働力不足や製造現場の高度化を成長機会と捉え、自動化ソリューションや知能化技術、AI等を活用した自律化ソリューションの提供を強化しています。
「事業基盤の改革」では、バリューチェーン全体の効率化・迅速化、グローバル生産の最適化、プロジェクトマネジメントの高度化によるコスト構造改革を推進しています。また、人的資本への投資を通じて技術力・提案力を強化し、競争力の基盤を高めることに取り組んでいます。
サステナビリティの観点からは、イノベーションの創出を通して労働力不足や脱炭素社会の実現といった社会課題の解決に貢献することを目指しています。サプライチェーン全体での人権尊重にも取り組み、人権リスクの把握と低減を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


オークマは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営の意思決定と監督機能を担っています。社外役員が多数を占め、経営の透明性と客観性の向上を図る体制が構築されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


オークマの株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、複数の信託銀行や生命保険会社が上位に名を連ねています。また、オークマ取引先持株会やオークマ従業員持株会も大株主として名を連ねており、幅広いステークホルダーに支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 19.98%
日本カストディ銀行(信託口) 9.94%
日本生命保険相互会社 7.20%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性11名・女性2名)で構成され、女性役員比率は15.0%です。代表取締役社長は家城淳氏が務めています。社外取締役比率は0.0%です。

氏名 役職 主な経歴
家 城 淳 代表取締役社長 人づくり革新担当 1985年4月同社入社。2012年6月取締役技術本部副本部長兼可児技術部長、2019年6月より現職。
山本 武司 取締役常務執行役員海外本部担当兼Okuma America Corporation取締役会長兼Okuma Europe GmbH取締役会長兼 中国営業本部管掌 1982年4月同社入社。2011年6月取締役、2021年7月より取締役常務執行役員兼Okuma America Corporation取締役会長兼Okuma Europe GmbH取締役会長として現職。
千田 治光 取締役常務執行役員技術本部長兼 品質保証本部、FAシステム本部、 MR部、 ESG推進室、 スマートマニュファクチャリングプロジェクト担当 1987年4月同社入社。2017年6月取締役技術本部長兼研究開発部長、2025年7月より現職。
幸村 欣也 取締役常務執行役員製造本部長兼サービス本部長兼 大同大隈股份有限公司董事長兼調達本部、北一大隈(北京)机床有限公司担当 1990年11月同社入社。2017年6月取締役社外生産部長、2025年7月より現職。
森脇 俊道 取締役 1968年4月神戸大学工学部助手。2007年4月神戸大学名誉教授。2016年1月森脇技術研究所設立。2021年6月より同社取締役。
竹中 裕紀 取締役 1973年4月揖斐川電気工業㈱(現 イビデン㈱)入社。2007年4月同社代表取締役社長。2023年6月より同社取締役。
三和 裕美子 取締役 1988年4月野村證券株式会社入社。2005年10月明治大学商学部専任教授。2025年6月より同社取締役。
堀西 良美 取締役 2000年4月弁護士登録。2009年11月堀西経営法律事務所開設 所長。2025年6月より同社取締役。


社外取締役は、森脇俊道氏(神戸大学名誉教授)、竹中裕紀氏(元イビデン代表取締役社長)、三和裕美子氏(明治大学商学部専任教授・I-Oウェルス・アドバイザーズ代表取締役社長)、堀西良美氏(堀西経営法律事務所所長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による経営の意思決定と業務執行の監督、監査役会による監査が実施されています。独立役員である社外取締役4名と社外監査役2名が経営の透明性と客観性の向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬としての月額報酬に加え、連結業績に連動する業績連動報酬、そして中長期的な企業価値向上を目的とした譲渡制限付株式報酬で構成されています。これにより、経営陣の責任と株主価値向上へのインセンティブが明確に設計されています。社外取締役および監査役に対しては、その職務の独立性を鑑み、月例の基本報酬のみが支払われる仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 2.8億円 39.7百万円
監査役(社外除く) 2名 39百万円 19.5百万円
社外役員 10名 41百万円 4.1百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。非金銭報酬として取締役に対して譲渡制限付株式報酬を交付しています。

個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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