※本記事は、株式会社宇野澤組鐵工所 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
宇野澤組鐵工所は風水力機械のメーカーとして、真空ポンプ、送風機・圧縮機、輸送装置などの製造販売を行う製造事業を展開しています。また、ビルや駐車場の賃貸・管理を行う不動産事業も手掛けています。
単体従業員数は162名です。セグメントは製造事業、不動産事業の2つです。
製造事業では、原材料の購入から機械加工、組立、検査を経て製品を販売しています。不動産事業では、ビルや駐車場の賃貸および管理を行っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社宇野澤組鐵工所は、世界の産業を支えるブロワ・真空ポンプの製造を担う企業です。同社では、従業員の定着を重視しつつ、多様な人材の確保と育成に力を入れています。給与水準や働き方の特徴を具体的に見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数が長く、安定して働き続けられる環境がうかがえます。平均年齢も比較的高い水準にあり、経験豊富なベテラン社員が多数活躍していることが推測されます。このような環境は、長期的なキャリア形成を考える転職者にとって魅力的な要素となるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,372,036円 |
| 平均勤続年数 | 19.7年 |
| 平均年齢 | 46.7歳 |
| 単体従業員数 | 162人 |
同社は、従業員向けに確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。この制度は国内の従業員に適用されます。また、退職一時金制度も設けており、給与と勤務期間に基づいて一時金が支給されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は、サステナビリティ基本方針の実現を人材戦略の基本方針としています。世界の産業を支えるブロワ・真空ポンプの製造を通じて持続可能な社会に貢献し、次の100年を目指すために、必要な人材の確保と育成に注力しています。具体的には、営業力強化のための設計技術力を持つ人材育成や、生産性改善のための多能工化推進による作業者能力の向上を図っています。
給与制度については、賃金規程に基づき年齢給と職能給の昇給額が定められています。職能給は54歳まで毎年上昇する年功的な側面がありましたが、職能と給与の不一致に対応するため、2024年4月には職能資格ごとにゾーンを設ける新職能給を導入し、希望する従業員に適用しています。賞与は、給与を基準に会社業績と個人の貢献度合いを評価して決定されます。
人材育成と社内環境整備の戦略として、中途採用による多様性の確保、通年採用による必要人材の確保、外部研修を通じた教育の実施、多能工化の推進といった人的資本への投資を積極的に行っています。また、従業員のモチベーション向上を目指し、評価制度や報酬制度の見直し、新工場を含む職場環境の改善にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
2027年3月末目標は全社員・管理職ともに中途採用者の比率50.0%以上です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 全社員に占める中途採用者の比率 | 64.5% |
| 管理職に占める中途採用者の比率 | 57.5% |
人材育成・エンゲージメント
2027年3月末目標は管理職候補者の外部研修受講率100.0%です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職候補者の外部研修受講率(5年以内) | 90.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
宇野澤組鐵工所は、風水力機械の製造販売を行う製造事業と、不動産の賃貸および管理を行う不動産事業を主軸としています。同社は、これら二つの事業を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、風水力機械のメーカーとして、真空ポンプ、送風機・圧縮機、輸送装置などの製品を製造・販売しています。また、不動産事業では、ビルや駐車場の賃貸および管理を手掛けています。
製造事業
同社の製造事業は、真空ポンプ、送風機・圧縮機、輸送装置といった風水力機械の製造販売を主な内容としています。原材料を調達し、同社内で機械加工、組立、検査を経て、顧客に製品を販売する体制をとっています。収益は、これらの製品販売に加え、部品販売や修理サービスから得ています。直近では、真空ポンプの売上が減少したものの、送風機・圧縮機、部品、修理の売上が増加する傾向が見られました。
不動産事業
不動産事業では、ビルや駐車場の賃貸および管理を行っています。収益は、これらの賃貸料や管理料から得ています。直近では、売上高はわずかに減少する傾向にあります。
同社の売上は日本国内が大部分を占めていますが、アジアやその他の地域への輸出も行っています。また、特定の顧客への販売が一定の割合を占める傾向が見られます。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 製造事業 | 43.1億円 | 42.8億円 |
| 不動産事業 | 6.5億円 | 6.4億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績を見ると、同社の売上高は前期と比較してわずかに減少しました。営業利益および経常利益も前期から減少する傾向にあります。一方で、当期純利益は前期から増加しました。
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社は、財務の安定性や資金の流れを通じて、現在の経営状況を示しています。これらの情報は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で参考となります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、自己資本比率やROE、手元資金の状況からその安定性を確認できます。これらの指標は、企業の健全性や将来の成長余力を測る上で重要な要素です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は「真空ポンプのウノザワ」として高付加価値商品で差別化を図っていますが、国内外の競合先から類似製品や低価格製品が市場投入され、競争が激化していることをリスクとして挙げています。また、日本、アジア、欧州、米州等の様々な国・地域に商品を供給しており、これらの国・地域の経済状況の変化や、対象市場での同社商品に対する需要変化の影響を受けることをリスクとしています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、従業員の安全・健康の確保、高齢化対策、技術や技能及びノウハウの継承、多能工化、事業拡大のための人材の確保・育成等に課題が生じた場合、業績及び財政状態に影響が出る可能性があることをリスクとして認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
宇野澤組鐵工所は、世界の基幹産業を支えるブロワ・真空ポンプの製造を通じて、社会の持続可能性に貢献することを目指しています。信頼される製品と技術力で、社会に不可欠な役割を果たす企業としての価値観を大切にしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は、サステナビリティ基本方針において、世界の石油化学・医薬品・食品・半導体等の社会を支える様々な産業の生産に不可欠なブロワ・真空ポンプを製造し、信頼される製品で持続可能な社会の創造に貢献していくことを掲げています。この方針に基づき、経営理念の実現と安定的に利益が出せる製造事業の構築に注力しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、省エネルギーや環境にやさしい製品、長寿命の製品の開発・製造を通じて、社会の持続可能性に貢献することを重視しています。また、人材の育成と社内環境整備にも力を入れており、中途採用者による多様性の確保や通年採用による必要人材の確保を進めています。外部研修による教育の実施や多能工化の推進など、人的資本への投資を積極的に行い、従業員の成長を支援するカルチャーがあります。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、今後の経営課題として「働き甲斐のある職場の実現」を掲げています。具体的には、新工場を含めた職場環境の改善を図るとともに、従業員のモチベーション向上と生産性向上を目指し、評価制度や報酬制度の見直しを進めています。また、生産能力の増強の一環として多能工化を推進し、製品の生産台数や修理の受け入れ台数を増やすことにも取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
宇野澤組鐵工所は、取締役会と監査役会を設置する体制で企業統治を行っています。取締役会が業務執行の意思決定と監督を担い、監査役が取締役の職務執行を監査する体制です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
宇野澤組鐵工所の株主構成を見ると、筆頭株主は同社の関連会社であるウノザワコーポレーションです。その他、個人株主や財団法人、事業会社が上位に名を連ねています。創業家が関連会社を通じて上位株主として存在しており、経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ウノザワコーポレーション | 33.98% |
| 大田 昭彦 | 12.04% |
| (公財)樫の芽会 | 9.05% |
| 東急不動産 | 9.05% |
| 宇野澤 虎雄 | 4.64% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は樋口勉氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 樋 口 勉 | 代表取締役社長兼技術部兼品質保証部兼製造部兼資材部担当 | 1976年同社に入社。技術部長などを経て2005年6月取締役就任。2016年6月より代表取締役社長に就任し、2023年6月より現職。 |
| 宇野澤 虎 雄 | 代表取締役会長 | 1963年興国人絹パルプ入社後、1968年同社に入社。取締役、代表取締役社長を経て、2016年6月より代表取締役会長に就任し、現在に至ります。 |
| 澤 田 正 伸 | 常務取締役営業部長兼カスタマーサービス部長 | 1997年同社に入社。営業部長などを経て2022年6月取締役就任。2025年6月より常務取締役営業部長兼カスタマーサービス部長に就任し、現在に至ります。 |
| 髙 木 貴 温 | 取締役 管理本部長兼総務部長兼財務部長 | 1989年三井銀行(現三井住友銀行)入行。2019年同社に入社し総務部長。2020年6月より取締役管理本部長兼総務部長兼財務部長に就任し、現在に至ります。 |
社外取締役は、井上俊弘氏(元オプテス代表取締役社長)です。社外監査役は、西村賢氏(弁護士・法律事務所Comm&Pathパートナー)、関本明氏(公認会計士・税理士)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会による業務執行の監督と監査役による監査を基本とする体制です。社外取締役1名と社外監査役2名が、それぞれの専門的知見に基づき、客観的かつ中立的な立場から経営の監視・監督機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
宇野澤組鐵工所の役員報酬は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、役位や職責に応じて取締役会で決定されています。監査役の報酬は、株主総会で決議された総額の範囲内で監査役の協議により決定される仕組みです。報酬の種類としては固定報酬と退職慰労金があり、業績連動報酬は設定されていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 60百万円 | 15.1百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 9百万円 | 9.2百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 12百万円 | 4.0百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
💬キャリコネで会社の実態を確認する
決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。
ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。
企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。