【平均年収598万円】ケーズホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収598万円】ケーズホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ケーズホールディングスは、ギガス、ケーズキャリアスタッフなどを傘下に持つ持株会社です。グループ全体で家電量販店を多店舗展開しており、直近期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ケーズホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ケーズホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は2,260名、グループ連結従業員数は7,307名です。

同社グループは、家庭用電気製品やパソコン、携帯電話などを取り扱う家電量販店として多店舗展開しています。連結子会社9社とフランチャイズ契約加盟店で構成され、本社で一括仕入れを行った商品を各店舗を通じて消費者に販売しています。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)ギガス(家庭用電気製品・小売業)、(連結子会社)ケーズキャリアスタッフ(人材派遣業)、(連結子会社)ケーズデンキテクニカルサポートなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ケーズホールディングスは、従業員を大切にする企業文化を基盤とし、お客様への「本当の親切」を実現するために、従業員が笑顔で活き活きと働ける環境づくりを重視しています。同社グループは持株会社として、グループ全体の人材マネジメント方針を策定し、働きがいのある職場環境の実現を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ケーズホールディングスでは、平均勤続年数が長く、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も比較的高い水準にあり、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 5,981,000円
平均勤続年数 17.5年
平均年齢 43.2歳
単体従業員数 2,260人
連結従業員数 7,307人
単体のグループ内比率 30.9%


同社グループは、確定拠出型の退職給付制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)を同社および一部の連結子会社で設けています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ケーズホールディングスは、「人を中心とした事業構築」を企業理念とし、お客様への「本当の親切」を実現するためには、まず従業員を大切にすることが不可欠であると考えています。従業員が笑顔で活き活きと働ける環境づくりを通じて、社会貢献を目指す方針です。

同社グループの給与制度は、職務や職能に応じた等級を基に基本給を設定する職能等級制度を採用しています。基本給のほか、役職手当や目標達成に対する手当を合わせたものが基準内賃金となります。また、上位管理職に対しては、業績向上への貢献意欲を高めるため、株式付与ESOP信託による株式報酬制度も導入されています。

人材戦略としては、「人材の確保」「多様な人材の登用」「スキルアップ」「ワークエンゲージメント向上」の4つを重点テーマとして掲げています。具体的には、中期経営計画における店舗出店を見据え、正規社員の採用を強化し、特に女性の採用比率向上にも取り組んでいます。

多様な人材の登用では、年齢や性別にとらわれず、女性活躍推進に注力し、女性管理職の割合向上を目指しています。スキルアップに関しては、店頭での接客を重視し、OJTを基本にeラーニングや「家電製品アドバイザー資格」取得支援、階層別研修を通じて従業員の能力向上を支援しています。ワークエンゲージメント向上では、有給休暇取得率の目標設定など、従業員が楽しく働ける環境整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。女性管理職比率は課長代理および副店長以上を対象としています。

指標 数値
女性管理職比率 6.1%
男性育児休業取得率 91.7%
男女賃金差異(全労働者) 52.7%
男女賃金差異(正規雇用) 77.5%
男女賃金差異(非正規雇用) 73.6%

グループ全体(連結)


平均勤続年数、離職率、有給休暇取得率、1ヶ月当たり平均残業時間は正規社員のみを対象とした集計値です。その他の指標は連結、全従業員を対象としています。

指標 数値
正規社員採用者数 182人
正規社員採用女性比率 30.2%
平均勤続年数 16.5年
離職率 2.2%
女性管理職比率 4.9%
女性育休取得率 100.0%
男性育休取得率 88.6%
障がい者雇用率 3.3%
家電製品アドバイザー資格保有者 5,467人
家電製品アドバイザー資格保有者比率 34.6%
研修受講者数 3,653人
研修回数 251回
有給休暇取得率 56.7%
1ヶ月当たり平均残業時間 3.8時間
健康診断受診率 98.0%
ストレスチェック受検率 97.3%
重大な労働災害発生件数 0件

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


ケーズホールディングスは、家庭用電気製品や情報機器などを扱う家電量販店を多店舗展開する同社グループの持株会社です。同社グループは、家電量販店として家庭用電気製品、パソコン、周辺機器、携帯電話などを販売しています。

本社で商品を一括仕入れし、子会社やフランチャイズ契約加盟店の店舗を通じて消費者に提供するビジネスモデルです。お客様に「本当の親切」を届けることを重視し、「現金値引」や「長期無料保証」、「あんしんパスポートアプリ」といったサービスを提供しています。

地域密着型の店舗展開と営業活動を進めており、2026年3月末時点の店舗数は556店となっています。海外での売上高はなく、事業は国内に集中しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、変動が見られますが、当期は前期から大きく増加しました。

当連結会計年度の売上高は、パソコン、携帯電話、エアコンの販売が好調に推移したことにより、前年同期を上回る結果となりました。販売費及び一般管理費は、積極的な賃上げによる人件費増加等により増加しましたが、営業利益は前年同期比で大きく増加しています。

特別損失として減損損失を計上したものの、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な増加となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 7,472億円 7,373億円 7,184億円 7,380億円 7,597億円
経常利益 465億円 353億円 229億円 259億円 306億円
経常利益率 6.2% 4.8% 3.2% 3.5% 4.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 285億円 211億円 73.8億円 95.2億円 143億円
1株当たり当期純利益(円) 141.70 110.17 41.64 57.08 91.31

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。従業員1人あたり営業利益も前期から当期にかけて増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。

これは、売上高の増加と営業利益の改善が、従業員一人ひとりの貢献度を高めていることを示しています。積極的な賃上げを実施しつつも、従業員一人あたりの利益創出能力が向上していることは、同社グループの収益体質の強化を示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 102.0百万円 104.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.0百万円 3.7百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ケーズホールディングスは、財務の安定性において堅実な基盤を築いていることがうかがえます。本業で得た資金を元手に、事業活動と投資活動を通じて安定した資金を創出しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ケーズホールディングスの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定していることが示されています。当期の自己資本比率は58.9%であり、非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準です。これにより、外部環境の変化に対する耐性が高い状態にあると言えます。ROE(自己資本利益率)は5.7%で、プライム市場平均を下回っていますが、前期から改善しています。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営における資金の安定性がうかがえます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 2,513億円 2,489億円
自己資本比率 59.4% 58.9%
ROE(自己資本利益率) 3.7% 5.7%
現金及び預金 158億円 192億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ケーズホールディングスのキャッシュフローは、本業で安定した資金を生み出し、その資金を効率的に運用している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは375.2億円の収入となり、税金等調整前当期純利益や減価償却費、減損損失の計上などにより増加しました。投資活動によるキャッシュフローは△111.7億円の支出で、主に定期預金の預入や有形固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュフローは△248.3億円の支出となり、短期借入金の純減額や自己株式の取得、配当金の支払いなどが行われました。結果としてフリーキャッシュフローはプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回る形で、事業の成長と安定的な運営を両立していることがうかがえます。これは、入社後の雇用や給与の安定性、そして同社グループの持続的な成長を期待できる財務状況であると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 361.7億円 375.2億円
投資CF △158.0億円 △111.7億円
財務CF △273.3億円 △248.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 203.7億円 263.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、エアコンや暖房機などの季節商品が気候条件の変動に強く影響されるリスクを抱えています。また、家電量販店やインターネット販売企業との競争が激化する可能性があり、同社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ケーズホールディングスは、「人を中心とした事業構築」を掲げ、従業員を大切にする「がんばらない経営」を推進する企業です。お客様への「本当の親切」を追求し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「人を中心とした事業構築を図りケーズデンキグループに関わる人の幸福を図る。事業を通じて人の『わ』(和、輪)を広げ、大きな社会貢献につなげる。」という企業理念をパーパスとして掲げています。

経営方針として「がんばらない経営」を掲げており、無理をせず、正しいことを確実に実行していくことを重視しています。また、大切にする順序として「1.従業員 2.お取引先 3.お客様 4.株主」を掲げ、お客様への「本当の親切」は従業員を大切にすることから実現すると考えています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「がんばらない経営」を企業風土の根幹に据えています。これは、無理をせず、正しいことを確実に実行していくという考え方です。

「従業員を一番に大切にする」という方針を創業以来掲げており、お客様への「本当の親切」は従業員が楽しく生き生きと働ける環境から生まれると考えています。人的資本経営に取り組み、従業員のスキルアップやワークエンゲージメント向上を重視しています。

特に店頭での接客を重視し、商品知識の習得やお客様の要望に応じた提案能力の向上に努めています。法令遵守とガバナンスの強化も重要な価値観としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、2025年3月期以降の3年間を中長期的な成長に向けた地盤固めの期間と位置づけ、「中期経営計画2027」に取り組んでいます。人的資本への投資を重点テーマとし、オンライン研修の強化や家電製品アドバイザー資格取得者の増加を通じて、販売スキルと専門性の向上を図っています。

店舗業務の効率化も課題としており、業務端末の活用による従業員の負荷軽減や接客時間の拡大、POSレジ操作の簡素化に取り組んでいます。社内システムの刷新による基盤強化と本社業務の効率化も推進しています。

ESG経営を重要な経営課題と捉え、サステナビリティ推進本部を中心にグループ横断で持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。情報開示の充実化やIRを通じた投資家とのエンゲージメント深化、役員報酬へのESG評価導入も進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ケーズホールディングスは、持続的な成長と企業価値の最大化を目指し、組織体制の整備と運用強化を図っています。高いコンプライアンス意識のもと、社会規範と企業倫理に則った透明性の高い経営を行い、経営効率の向上と経営監督機能の強化を基本としたコーポレート・ガバナンスを追求しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託銀行が上位に名を連ねています。また、ケーズデンキ従業員持株会が上位株主として存在し、従業員による安定的な株式保有が特徴です。さらに、創業家や関連会社と見られる複数の株主も上位に位置しており、多様なステークホルダーによって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 11.40%
ケーズデンキ従業員持株会 7.40%
日本カストディ銀行(信託口) 5.60%
ケーズマネジメント 2.60%
加藤 新次郎 2.60%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性7名・女性4名)で構成され、女性役員比率は36.4%です。代表取締役社長執行役員は吉原祐二氏が務めています。社外取締役比率は36.4%です。

氏名 役職 主な経歴
平本 忠 代表取締役会長執行役員 1983年4月同社入社。2017年6月代表取締役社長兼企画・開発本部長。2024年6月代表取締役会長執行役員より現職。
吉原 祐二 代表取締役社長執行役員 1986年11月同社入社。2019年6月取締役管理本部長。2024年6月代表取締役社長執行役員より現職。
大坂 尚登 取締役常務執行役員 1994年4月同社入社。2008年6月株式会社ビッグ・エス代表取締役社長。2025年10月取締役常務執行役員より現職。
水谷 太郎 取締役常務執行役員 経営企画室長 1999年9月株式会社ユーアイ電器入社。2013年8月公認会計士登録。2024年6月取締役常務執行役員経営企画室長より現職。
保村 美也子 取締役上席執行役員 管理本部長兼人材開発部長 1992年9月同社入社。2022年6月取締役上席執行役員水戸本店長。2025年10月取締役上席執行役員管理本部長兼人材開発部長より現職。
瀬谷 和史 取締役上席執行役員 商品本部長 兼商品開発部長兼EC商品部長 1995年4月同社入社。2022年4月執行役員商品本部長兼商品開発部長兼EC商品部長。2024年6月取締役上席執行役員商品本部長兼商品開発部長兼EC商品部長より現職。


社外取締役は、佐藤史子氏(ICMG partners Managing Director)、萩原慎二氏(弁護士法人萩原総合法律事務所代表社員・監査等委員)、水嶋陽子氏(常磐大学人間科学部教授・監査等委員)、谷萩寛子氏(株式会社トレンディ茨城常務取締役・監査等委員)です。

同社は2019年6月に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しています。複数の社外取締役の選任を通じて、経営に対する取締役会の監督機能を強化し、経営判断の透明性、公平性を確保する体制をとっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社グループの役員報酬制度は、継続的な成長と企業価値向上に資する体系を確立することを目的としています。役職に基づく「基本報酬」、短期インセンティブとしての「業績連動報酬」、中期インセンティブとしての「株式報酬制度」の3つの要素で構成されています。社外取締役および監査等委員である取締役に対しては、客観的な立場からの監督・助言の役割を考慮し、固定報酬のみを支給しています。

報酬決定プロセスにおいては、任意の報酬委員会が報酬制度の有効性・実効性を検討し、個別の報酬額の審議を行った上で取締役会にて決定しています。報酬委員会は社外取締役が議長を務め、委員の過半数を社外取締役で構成することで、客観性と透明性を強化しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 2.9億円 49.0百万円
監査等委員(社外除く) 2名 15百万円 7.5百万円
社外役員 4名 26百万円 6.5百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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