※本記事は、株式会社三越伊勢丹ホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
三越伊勢丹ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は386名、グループ連結従業員数は8,670名です。
同社グループは、百貨店業、クレジット・金融・友の会業、不動産業などを展開しています。連結子会社34社を中心に、顧客の暮らしを豊かにする小売グループを目指しています。
主な国内グループ会社は、エムアイカード、エムアイ友の会などです。
また、株式会社エムアイフードスタイルは100%出資の新会社「株式会社フードクラフト」を設立し、2026年4月に株式会社大寿から事業を吸収分割により承継しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、「お客さまの暮らしを豊かにする、“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」という企業理念を掲げ、持続可能な成長を目指しています。同社グループは、人的資本を経営戦略の中核と位置づけ、「ひとの力」を価値創出の源泉としています。DXとの相乗効果により、顧客体験価値の高度化と収益拡大を図る方針です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の平均年齢が高く、平均勤続年数も長期間にわたる傾向が見られます。これは、長期にわたりキャリアを築く従業員が多く、安定した環境で経験を積むことができる企業文化を示唆しています。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 8,964,463円 |
| 平均勤続年数 | 23.6年 |
| 平均年齢 | 47.4歳 |
| 単体従業員数 | 386人 |
| 連結従業員数 | 8,670人 |
| 単体のグループ内比率 | 4.5% |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、同社および連結子会社に適用されます。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は297億円、年金資産は76.3億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、企業理念を人財戦略の根幹に据え、経営戦略とサステナビリティ、人財戦略を一体的に連動させることで、企業価値の持続的向上と社会的価値の創出を目指しています。価値創出の源泉を「ひとの力」と定義し、DXとの相乗効果により顧客体験価値の高度化と収益拡大を図る方針です。
人財戦略は、「個客業化の推進」と「組織風土改革の推進」の二軸を基本に据えています。給与・処遇制度は公正性・透明性を基軸とし、職務内容・職責・成果に応じた評価を重視しています。外部報酬ベンチマークや市場水準も踏まえ、競争力ある水準を設定し、優秀な人材の確保と定着を図っています。
具体的には、百貨店の店舗・仕入・外商を横断的に経験する「三位一体人財」の育成や、事業間流動化、外部専門人財の受け入れを通じたイノベーション創出を進めています。また、自律的なキャリア形成を支援する「チャレンジキャリア制度」も導入しています。組織風土改革では、マネジメント力の底上げや多様性・包摂性の推進、安心安全な職場環境づくりに注力しており、柔軟な働き方や育児・介護支援制度の充実も図られています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
株式会社三越伊勢丹ホールディングスに直接雇用従業員が不在のため、男性労働者の育児休業取得率および男女賃金差異は算出されていません。女性管理職比率は、受入出向者の状況を示しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 29.8% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。男女の賃金差については、男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を示しており、同一労働の賃金に制度上の差はなく、等級別人数構成の差が主な要因です。
▼ ㈱三越伊勢丹
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 29.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 112.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 54.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 60.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 102.1% |
▼ ㈱札幌丸井三越
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 32.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 200.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 59.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 62.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 89.0% |
▼ ㈱エムアイカード
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 25.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 75.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 55.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 59.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 75.9% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、百貨店業を中核に、クレジット・金融・友の会業、不動産業などを展開する持株会社です。同社グループは、お客さまの暮らしを豊かにする“特別な”百貨店を軸とした小売グループを目指し、従来の「館業」からお客さま一人ひとりと直接つながる「個客業」へのビジネスモデル転換を進めています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、百貨店事業を基盤としつつ、金融サービスや不動産事業など多角的な事業を展開することで収益を上げています。お客さまとの関係性を深め、グループの多様なコンテンツを活用した新たな収益機会の創出を目指しています。
百貨店業
国内では伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店を中心に、地域連携や各店の特性を活かした施策を展開しています。アートやアニメなど新たな価値を掛け合わせたコンテンツ、希少性が高く付加価値のある商品の提案を通じて独自性を強化しています。
収益は、衣料品、身廻品、雑貨、家庭用品、食料品などの販売から得ています。国内顧客売上は堅調に推移し、首都圏の主要店舗では売上が回復しています。
クレジット・金融・友の会業
百貨店事業との連携を基盤に、カード会員による顧客識別化の強化や金融サービスの拡充に取り組んでいます。年会費無料の「エムアイカード ベーシック」の導入により、新規入会口座数とカード会員総数が大幅に増加しました。
収益は、クレジットカード、貸金、損害保険代理、生命保険募集代理、金融商品仲介、銀行代理、友の会運営などから得ています。運営は、株式会社エムアイカードが行っています。
不動産業
新宿エリア保有物件の賃料収入が増加しており、建装事業ではグループ連携強化により受注が伸長しています。採算性重視の物件選定や経費抑制を徹底し、収益性と効率性を高めています。
収益は、不動産賃貸、テナントマネジメント、建物内装などから得ています。運営は、株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインが行っています。
その他の事業セグメント
小売業、製造・輸出入等・卸売業、物流業、人材サービス業、情報処理サービス業、メディア業、旅行業など多岐にわたる事業が含まれます。株式会社エムアイフードスタイルはスーパーマーケット事業で増収増益を達成し、株式会社三越伊勢丹ニッコウトラベルは特別企画による高感度な商品を展開しています。
収益は、これらの多様な事業活動から得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 百貨店業 | 4,582億円 | 4,468億円 |
| その他の事業セグメント | 530億円 | 557億円 |
| 不動産業 | 243億円 | 222億円 |
| クレジット・金融・友の会業 | 200億円 | 210億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5年間で売上高は増加傾向にありましたが、直近の連結会計年度では微減となりました。一方で、営業利益は3期連続で過去最高を更新し、親会社株主に帰属する当期純利益も大幅に増加し過去最高を更新しています。経常利益は直近でわずかに減少しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,183億円 | 4,874億円 | 5,364億円 | 5,555億円 | 5,456億円 |
| 経常利益 | 95.2億円 | 300億円 | 599億円 | 881億円 | 866億円 |
| 経常利益率 | 2.3% | 6.2% | 11.2% | 15.9% | 15.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 123億円 | 324億円 | 556億円 | 528億円 | 761億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 32.36 | 84.82 | 145.79 | 142.42 | 213.96 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に増加傾向を示しています。これらの指標の改善は、同社グループ全体の生産性が向上していることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 62.3百万円 | 62.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 8.6百万円 | 9.2百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、安定した事業活動と効率的な資金運用を示しています。本業で得た資金を元手に、将来に向けた投資も着実に進められている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を上回る水準で推移しており、財務基盤の安定性を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、不測の事態への耐性も備わっている状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した事業運営を継続できる基盤を持っていることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 6,029億円 | 6,202億円 |
| 自己資本比率 | 49.9% | 50.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.8% | 12.5% |
| 現金及び預金 | 388億円 | 744億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは増加しており、安定した収益創出力を示しています。投資活動によるキャッシュフローは、前期の支出から当期は収入に転じており、これは主に、関係会社株式の売却による収入が要因となっています。これにより、事業の選択と集中を進めている状況がうかがえます。
財務活動によるキャッシュフローは支出が減少しており、借入金の返済などにより財務体質の健全化を図っていることが示されています。その結果、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは大幅に増加しており、事業活動で得た資金を自由に使える余力が拡大している状況です。これらのキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した財務基盤を維持しつつ、事業構造の最適化を進めていることを示しており、長期的な雇用安定性や給与安定性につながる可能性があります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 896億円 | 907億円 |
| 投資CF | △260億円 | 216億円 |
| 財務CF | △949億円 | △769億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 636億円 | 1,123億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、既存の百貨店ビジネスモデルの衰退や想定を上回る環境変化に対応するため、ビジネスモデル変革の遅れに関するリスクを認識しています。また、海外情勢への対応に関するリスクとして、地政学リスクや為替変動が業績や財務状況に影響を及ぼす可能性を挙げています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、少子高齢化に伴う生産労働人口の減少と人材獲得競争の激化を背景に、経営・戦略実現・事業基盤を支える継続的な人材獲得・育成の遅れに関するリスクを認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
三越伊勢丹ホールディングスは、創業以来“お客さま第一”の精神を大切にし、お客さまの暮らしを豊かにする“特別な”百貨店を中核とした小売グループを目指しています。従来の「館業」から「個客業」への変革を進め、持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ経営を推進しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
三越伊勢丹ホールディングスは、創業以来一貫して“お客さま第一”の精神を経営の基本方針としています。長期に目指す姿を「お客さまの暮らしを豊かにする、“特別な”百貨店を中核とした小売グループ」と定めています。
現中期経営計画(2025~2030年度)では、百貨店の枠を超えた個客視点での多様な価値提供を目指し、「館業」から「個客業」への事業構造変革を本格的に進めています。これにより、企業価値の向上を図る方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、創業以来の“お客さま第一”の精神を基盤としています。サステナビリティ基本方針では、社会課題の解決を通じて、すべての人々の豊かな未来と持続可能な社会の実現に貢献することを掲げています。
サステナビリティ活動のスローガン「think good」には、「想像力を働かせ、真摯に考えることからスタートする」という想いが込められています。人的資本経営においては、「主役は従業員一人ひとりの個の力」「挑戦を上司・会社が後押し」「従業員・上司・会社の三位一体」を基本的な考え方としています。多様な個性や価値観を尊重し、すべての従業員が力を発揮できる環境づくりを推進するカルチャーです。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、国内小売市場の縮小や海外の不確実性といった経営環境の変化に対応しつつ、成長機会を捉えることを課題としています。中期経営計画「まち化準備フェーズ」では、“顧客創造”と“顧客深耕”の継続的進化、および戦略推進の再現性につながる「基盤構築」を重点テーマとしています。
具体的には、個客業プロセス活動として「集客」「識別化」「利用拡大」「生涯顧客化」を加速させています。また、百貨店事業では「百貨店の科学」による構造改革とビジネスモデルの進化を推進し、サステナビリティ経営においては気候変動への対応と人的資本経営を重要な個別課題として取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
三越伊勢丹ホールディングスは、執行と監督の役割を明確に分離する指名委員会等設置会社を採用しています。取締役会の過半数を独立社外取締役で構成し、社外取締役が主導する指名・報酬・監査の各委員会を設置することで、客観性と透明性の高い監督体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、次いで日本カストディ銀行(信託口)が続きます。上位には複数の機関投資家や信託銀行が名を連ねており、多様な株主によって支えられていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) ※1 | 16.82% |
| 日本カストディ銀行(信託口) ※2 | 6.14% |
| JP MORGAN CHASE BANK 385642(常任代理人 みずほ銀行決済営業部) | 3.88% |
| 公益財団法人三越厚生事業団 | 3.76% |
| THE CHASE MANHATTAN BANK,N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT(常任代理人 みずほ銀行決済営業部) | 2.08% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は11名(男性8名・女性3名)で構成され、女性役員比率は27.3%です。代表執行役社長CEOは細谷敏幸氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 細谷 敏幸 | 取締役 代表執行役社長 CEO | 1987年4月株式会社伊勢丹入社、2018年4月株式会社岩田屋三越代表取締役社長執行役員、2021年4月同社代表執行役社長CEO、株式会社三越伊勢丹代表取締役社長執行役員より現職。 |
| 石塚 由紀 | 取締役 | 1985年4月株式会社伊勢丹入社、2017年4月同社執行役員、株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ代表取締役社長、2022年6月同社取締役より現職。 |
| 牧野 欣功 | 取締役 執行役常務経営戦略領域管掌CFO (チーフ・フィナンシャル・オフィサー) | 1990年4月株式会社伊勢丹入社、2020年4月株式会社三越伊勢丹取締役常務執行役員、2021年4月同社執行役常務CSDO兼CHRO、2025年4月同社取締役執行役常務経営戦略領域管掌CFOより現職。 |
社外取締役は、安藤知子氏(株式会社オープン・ザ・ドア代表取締役・報酬委員会委員長・監査委員会委員)、越智仁氏(元三菱ケミカルホールディングス代表取締役取締役社長・取締役会議長)、岩本敏男氏(元NTTデータグループ代表取締役社長・指名委員会委員長・報酬委員会委員)、助野健児氏(富士フイルムホールディングス取締役会長・指名委員会委員・監査委員会委員)、松田千恵子氏(東京都立大学経済経営学部教授・指名委員会委員・報酬委員会委員)、藤田直介氏(髙橋修平法律事務所弁護士シニア・フェロー・指名委員会委員・監査委員会委員)です。
同社は指名委員会等設置会社であり、執行と監督の役割を明確に分離しています。取締役会の過半数を独立社外取締役で構成し、社外取締役が主導する指名委員会、報酬委員会、監査委員会を設置することで、客観性・透明性の高い監督体制を構築しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬体系は、固定報酬である「基本報酬」、単年度業績に連動する「賞与(STI)」、および中長期インセンティブとしての「株式報酬(LTI)」の3つで構成されています。報酬の額や算定方法の決定方針は、社外取締役が全員を占める報酬委員会で審議・決定され、客観性と透明性が確保されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 40百万円 | 13.3百万円 |
| 執行役 | 4名 | 4.3億円 | 1.07億円 |
| 社外取締役 | 7名 | 1.1億円 | 15.7百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、取締役を兼務する執行役については、取締役と執行役の員数に重複して記載されています。
個人別報酬が開示されている役員は、細谷敏幸氏(2.02億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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