【平均年収604万円】平和堂 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収604万円】平和堂 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

平和堂は、小売業を主軸とし、総合スーパーの運営、小売周辺業務、外食事業、中国での百貨店事業、書籍販売、フィットネス事業など多岐にわたる事業を国内外でグループ各社とともに展開しています。大規模な事業を展開しており、直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社  平和堂 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年2月21日 ~ 2026年2月20日、2026年5月11日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


平和堂グループは、小売業を主軸に、小売周辺業務や外食事業などを展開しています。総合スーパーの運営を中心に、中国での百貨店事業や書籍販売、フィットネス事業も手掛けています。

単体従業員数は3,611名、連結従業員数は4,674名です。同社グループの事業セグメントは、小売事業、小売周辺事業、その他事業の3つです。

主な国内グループ会社は、ファイブスター(その他事業・(外食事業))、ベストーネ(小売周辺事業)、ダイレクト・ショップ(小売事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


平和堂グループは、地域に根差した小売事業を展開しており、従業員の長期的な活躍を重視する企業文化がうかがえます。給与水準や働き方に関するデータからは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、参考となる情報が見えてきます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高いことから、従業員が長期にわたって働き続ける傾向があると考えられます。安定した環境でキャリアを形成したい方にとって、魅力的な要素となるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,042,000円
平均勤続年数 18.87年
平均年齢 43.0歳
単体従業員数 3,611人
連結従業員数 4,674人
単体のグループ内比率 77.3%


親会社及び一部の国内連結子会社は、確定給付型の退職給付制度を設けています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は181.4億円、年金資産は203.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


平和堂は、「全従業員の物心両面の幸福(しあわせ)を追求するとともに、お客様と地域社会に貢献し続ける企業となる」という経営理念を基盤に、人を付加価値の源泉である「資本」と捉える人的資本戦略を推進しています。従業員一人ひとりの成長が組織全体の成長に直結するという信念のもと、知識・スキルだけでなく「人間として何が正しいか」を考え、判断できる人材の育成を目指しています。上司が部下を業務経験を通じて成長させることを最大の使命とし、自発的に学ぶ文化を醸成しています。

また、従業員が自らのキャリアやライフステージに応じた働き方を柔軟に選択できる環境を整備し、企業倫理に基づくコンプライアンスの徹底とハラスメント根絶を経営の基盤としています。全従業員に公平な成長機会を提供し、一人ひとりの挑戦を後押しする方針です。

重点課題として「持続的な人材の確保と育成」「多様な人材の活躍(DE&Iの推進)」「健康経営と安全の徹底」の3点を掲げ、具体的な取り組みを進めています。採用チャネルの多角化、パートタイム社員の正社員登用、女性リーダー育成、男性育児休業取得の積極的な奨励、障がい者雇用、健康診断受診率100%維持など、多岐にわたる施策を展開しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.9%
男性労働者の育児休業取得率 105.4%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 60.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 74.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 103.7%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ㈱ファイブスター

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.3%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 56.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 110.0%


▼ ㈱ベストーネ

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 10.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 78.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 66.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 89.5%


▼ ㈱ナショナルメンテナンス

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 66.7%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 44.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 79.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 55.9%

多様性・登用


提出会社単体の集計値です。管理職層は、社内昇格試験においてマネジメント力や専門的知見を有すると認められた人材を指します。

指標 数値
管理職層に占める女性労働者の割合 11.6%
障がい者雇用率 3.49%
認知症サポーター人数 15,328人
定期採用人数(合計) 135人
中途採用人数(合計) 47人
パートタイム社員の正社員登用者数 23人

健康・安全


提出会社単体の集計値です。

指標 数値
定期健康診断受診率 100%
二次検査受診率 90.0%
労働災害強度率 0.096
労働災害度数率 4.46

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


平和堂グループは、地域に密着した小売事業を中核に、人々の暮らしを支える多様なサービスを展開しています。お客様のライフスタイルに寄り添い、地域社会の発展に貢献することを目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、小売事業を主軸とし、小売周辺事業やその他の事業活動を展開しています。子会社12社とともに、お客様の生活に密着したサービスを提供することで収益を上げています。

小売事業

食料品、衣料品、日用雑貨品などの販売を行っています。お客様の日常の買い物ニーズに応える幅広い商品を提供しており、同社グループの事業の中核を担っています。収益は、これらの商品の販売から得ています。

小売周辺事業

店舗の賃貸、商業基盤施設の運営管理、ビルメンテナンスなどを手掛けています。小売事業を支えるインフラを提供することで、グループ全体の運営効率を高めています。収益は、店舗の賃貸料や施設管理サービスなどから得ています。

その他の事業セグメント

レストラン等の運営事業を含んでいます。多様なサービスを提供することで、お客様の利便性向上とグループ全体の収益源の多角化を図っています。収益は、外食サービスの提供などから得ています。

セグメント 営業収益(2025年2月期) 営業収益(2026年2月期)
小売 4,213億円 4,323億円
その他の事業セグメント 169億円 168億円
小売周辺 66.3億円 68.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期の業績を見ると、営業収益は一貫して増加傾向にあります。一方で、経常利益は直近で微減となり、親会社株主に帰属する当期純利益も減少しています。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
営業収益 4,397億円 4,157億円 4,254億円 4,449億円 4,560億円
経常利益 170億円 131億円 145億円 146億円 146億円
経常利益率 3.9% 3.1% 3.4% 3.3% 3.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 106億円 75.2億円 67.8億円 107億円 94.1億円
1株当たり当期純利益(円) 203.00 143.31 129.37 209.08 189.29

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり営業収益は、前期から増加しています。これは、従業員一人ひとりが生み出す収益が増加していることを示しています。

また、従業員1人あたり営業利益は前期から横ばいとなっています。収益の増加に対して、利益の伸びが緩やかである傾向が見られます。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり営業収益(連結) 94.0百万円 97.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.8百万円 2.8百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、事業活動で得た資金を投資に充てながらも、手元に資金を残す財務状況を示しています。これにより、安定した経営基盤を維持していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な現金及び預金残高によって支えられています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しており、事業環境の変化に対する耐性を示すものです。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準で推移しており、資本効率の改善が今後の課題として考えられます。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 1,920億円 1,980億円
自己資本比率 61.7% 62.5%
ROE(自己資本利益率) 5.7% 4.9%
現金及び預金 268億円 232億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業キャッシュフローがプラスで推移しています。これは、事業活動を通じて安定的に資金を生み出していることを示しています。一方で、投資キャッシュフローはマイナスとなっており、事業拡大や設備投資に資金を投じている状況がうかがえます。

その結果、フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、事業活動で得た資金が投資を上回り、手元に余剰資金が残る状態です。財務キャッシュフローはマイナスで、借入金の返済や配当金の支払いなどが行われていると考えられます。全体として、本業で安定して資金を創出し、将来に向けた投資も行いつつ、財務的な健全性を保っている状況は、雇用や給与の安定性につながる基盤となります。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 230億円 178億円
投資CF △146億円 △165億円
財務CF △152億円 △51.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 83.3億円 13.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、同業他社の出店増加や業種の垣根を越えた競争激化、ネット販売チャネルの拡大といった市場環境の変化による収益悪化のリスクを認識しています。また、景気や天候不順による消費動向の変化、顧客ニーズへの迅速な対応ができない場合の需要取りこぼしについてもリスクとして挙げています。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループは、少子高齢化による労働人口の減少や、働き方改革関連法の適用拡大、最低賃金の上昇に伴う人件費および採用・教育コストの増大を人事・労務に関するリスクとして挙げています。これにより、店舗の適正な人員配置が困難になったり、従業員の定着率低下につながる可能性を認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


平和堂は、「全従業員の物心両面の幸福」を追求し、お客様と地域社会への貢献を経営理念とする企業です。地域に根ざしたライフスタイル総合企業として、持続可能な社会の実現を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


平和堂グループは、平和堂グループ憲章に掲げる「全従業員の物心両面の幸福を追求すると共にお客様と地域社会に貢献し続ける企業となる」ことを経営理念としています。この理念に基づき、中長期ビジョンとして「地域密着ライフスタイル総合(創造)企業」を目指しています。地域のインフラとして生活全般に関わり、地域とともに社会的課題の解決に取り組み、活気ある地域社会と豊かな暮らしの実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


平和堂グループは、経営理念の実現に向け、従業員一人ひとりの個性や創造性が発揮され、生きがい・働きがいを感じる職場風土の実現を目指しています。常にお客様の目線で考え行動し、地域社会や環境との共生をはかることを大切にしています。また、人を付加価値の源泉である「資本」と捉え、従業員の成長が組織全体の成長に繋がるという信念のもと、人材育成を推進しています。「平和堂フィロソフィ」を基盤とし、知識・スキルだけでなく「人間として何が正しいか」を考え判断できる人材の育成に注力しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、物価上昇や人手不足、コスト高騰など厳しい経営環境に直面しています。これに対し、マクロ経済の変化やお客様の変化、サプライチェーンの変化を主要な事業環境の変化として認識しています。対処すべき課題として、生産性改善を通じた賃金向上と働きがい向上、人件費コントロールの両立を掲げています。また、デジタル化/DXの推進による生産性と顧客体験価値の向上、データドリブンな経営の推進、情報セキュリティ対策の強化に取り組んでいます。さらに、人手不足への対応を含む人的資本の充実や、サステナビリティ・ビジョンに基づくESG経営の推進を重点テーマとしています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


平和堂は、監査等委員会設置会社として、経営の健全性、透明性、効率性、迅速性を重視したコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。業務執行機能と監督機能を分離するため執行役員制度を導入し、独立社外取締役を主要な構成員とする指名・報酬委員会も設置しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


平和堂の株主構成を見ると、信託銀行が筆頭株主となっています。その次に、創業家に関連する夏原商事や、同社の取引先を会員とする平和堂共栄会が上位に名を連ねています。特定の株主グループが安定的に株式を保有している傾向が見られます。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.40%
夏原商事 7.08%
平和堂共栄会 6.23%
公益財団法人平和堂財団 6.07%
滋賀銀行 5.06%


平和堂共栄会は、同社の取引先を会員とする持株会です。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長執行役員CEOは平松正嗣氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
平 松 正 嗣 代表取締役 社長執行役員 CEO 1981年ソニー㈱入社、1997年㈱スクウェア入社。2010年同社入社後、常務取締役、専務取締役を経て、2017年代表取締役社長兼COOに就任。2024年より現職。
夏 原 行 平 代表取締役 副社長執行役員 COO 管理本部長 2001年同社入社後、SM営業部長、店舗営業本部長、管理本部長などを歴任。2024年より現職。
夏 原 陽 平 取締役 専務執行役員 営業統括本部長 兼営業戦略本部長 2002年同社入社後、営業推進室長、商品本部長などを歴任。2024年より現職。
小 杉 茂 樹 取締役専務執行役員 開発本部長 1981年同社入社後、SC事業部長、開発本部長などを歴任。2024年より現職。
平 塚 善 道 取締役 上席執行役員店舗営業本部長 1988年同社入社後、GMS営業部長、SM営業部長などを歴任。2023年より現職。


社外取締役は、上山信一氏(慶應義塾大学 名誉教授・ZEN大学 副学長)、行木陽子氏(中央大学商学部 特任教授)、髙島志郎氏(弁護士法人淀屋橋・山上合同 弁護士・監査等委員)、木村惠子氏(木村惠子公認会計士事務所 公認会計士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化を図っています。また、独立社外取締役を主要な構成員とする指名・報酬委員会を設置し、客観性と透明性の確保に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


平和堂の役員報酬制度は、固定報酬、業績連動報酬、非金銭報酬で構成されています。取締役(監査等委員および社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬に加え、単年度の業績目標に連動する現金報酬と、中長期的な企業価値向上を目的とした業績連動型譲渡制限付株式報酬が含まれています。監査等委員である取締役の報酬は、監査の中立性と独立性を確保するため固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 1.6億円 31.8百万円
監査等委員(社外除く) 1名 13百万円 13.0百万円
社外役員 4名 28百万円 7.0百万円


非金銭報酬等は、譲渡制限付株式の割当にかかる費用を記載しています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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