【平均年収491万円】三光合成 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年5月期)

【平均年収491万円】三光合成 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年5月期)

三光合成は、プラスチック成形品およびプラスチック成形用金型の製造販売を主要事業とし、グループ各社とともに幅広い分野で事業を展開しています。欧州、アジア、北米など世界各地で事業を展開し、連結従業員数は約2,900名です。直近期は減収増益となりました。


目次

※本記事は、三光合成株式会社 の有価証券報告書(2025年5月期、2024年6月1日 ~ 2025年5月31日、2025年8月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


三光合成グループは、プラスチック成形品(情報・通信機器用部品、自動車用部品、家電用部品など)およびプラスチック成形用金型の製造販売を主要な事業としています。子会社21社とともに、幅広い分野で事業を展開しています。

単体従業員数は700名、連結従業員数は2,909名です。セグメントは日本、欧州、アジア、北米、全社(共通)の5つです。

主な国内グループ会社は、エスバンス、三光合成九州などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


三光合成は、プラスチック成形加工をグローバルに展開する企業です。同社グループの給与水準や働き方は、事業の特性や規模を反映した傾向が見られます。従業員の定着や多様な働き方を推進する取り組みを通じて、安定した職場環境の構築を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も安定していることから、従業員が長期的にキャリアを築きやすい環境にあることがうかがえます。これは、人材の定着を重視し、安定した組織運営を行っている傾向を示しています。

項目 数値
平均年間給与 4,914,887円
平均勤続年数 12.1年
平均年齢 40.5歳
単体従業員数 700人
連結従業員数 2,909人
単体のグループ内比率 24.1%


同社及びエスバンス株式会社は、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型の退職給付制度を採用しています。一部の海外子会社では退職一時金制度を設けています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は38.9億円、年金資産は43.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「人材尊重」を基本理念の一つに掲げ、多様な人材の育成とワークスタイルを支える働き方を推進しています。国籍や宗教、人種など様々なバックグラウンドを持つ人材一人ひとりの人権を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮できるよう努めています。

人材育成においては、階層別研修、営業研修、財務研修、品質研修、コンプライアンス研修など多岐にわたる研修制度を設けています。これにより、従業員のスキルアップとキャリア形成を支援しています。

社内労働環境の整備にも力を入れており、長時間労働の削減、有給休暇取得率の向上、女性社員の積極的な登用を主な取り組みとしています。これらの施策を通じて、従業員が働きやすい職場環境の実現を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 11.2%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 77.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 85.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 73.2%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ エスバンス株式会社

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 62.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 41.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 54.4%

健康・安全

指標 数値
時間外労働時間目標 月42時間を超えないよう管理

人材育成・エンゲージメント


有給休暇取得率の集計期間は各期とも4月~3月です。

指標 数値
有給休暇取得率 75.4%
有給休暇取得率目標値 70%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


同社グループは、プラスチック成形品とプラスチック成形用金型の製造販売を主要な事業としています。情報・通信機器用部品、自動車用部品、家電用部品など、幅広い分野に製品を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、プラスチック成形品とプラスチック成形用金型の製造販売を主軸としています。顧客のニーズに応じた製品を製造し、収益を得るビジネスモデルです。

事業は「日本」「欧州」「アジア」「北米」の4つの地域別セグメントで展開されており、特にアジアと日本が売上高の大きな割合を占めています。全体の売上高の約7割を車両用部品が占めており、この分野が同社グループの主要な収益源となっています。

海外売上高は全体の約66.8%を占めており、グローバルに事業を展開しています。

日本

車両用内外装部品と金型が増収となり、同社グループの売上高を牽引しています。収益は、プラスチック成形品と金型の製造販売から得ています。

欧州

車両用内外装部品は減収となりましたが、金型が増収に寄与しました。収益は、プラスチック成形品と金型の製造販売から得ています。

アジア

タイおよびインドネシアでの車両用内外装部品と金型が減収となりました。収益は、プラスチック成形品と金型の製造販売から得ています。

北米

車両用内外装部品はほぼ横ばいで推移しましたが、金型が増収となりました。収益は、プラスチック成形品と金型の製造販売から得ています。

セグメント 売上高(2024年5月期) 売上高(2025年5月期)
日本 280億円 302億円
アジア 337億円 297億円
北米 177億円 191億円
欧州 143億円 121億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は前期比で減少しましたが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも増加しています。特に親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な増加となりました。

利益率も改善傾向にあり、収益性が向上していることが示されています。

項目 2021年5月期 2022年5月期 2023年5月期 2024年5月期 2025年5月期
売上高 551億円 657億円 811億円 938億円 911億円
経常利益 19.5億円 24.2億円 34.7億円 39.3億円 51.9億円
経常利益率 3.5% 3.7% 4.3% 4.2% 5.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 13.0億円 18.1億円 21.0億円 26.1億円 38.6億円
1株当たり当期純利益(円) 42.72 59.43 68.78 85.70 126.53

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しましたが、従業員1人あたり営業利益は前期から増加しています。これは、売上高が減少する中でも、効率的な事業運営により利益創出能力が向上していることを示しています。

指標 2024年5月期(前期) 2025年5月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 32.3百万円 31.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.4百万円 1.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


三光合成グループは、本業で資金を生み出し、将来への投資も行いながら、手元資金を確保している状況です。財務基盤とキャッシュフローの状況から、同社グループの経営の安定性について見ていきましょう。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


三光合成の財務基盤は、自己資本比率とROE、そして手元資金の状況から判断できます。同社グループの自己資本比率は当期で42.3%となっており、前期の39.9%から改善しています。これはプライム市場の製造業平均である46.8%と比較するとやや低い水準ですが、着実に向上している傾向を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で12.4%となり、前期の9.4%から上昇しています。これはプライム市場平均の9.4%を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は、当期末に120億円を確保しており、前期末の99.6億円から増加しています。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営を維持し、事業活動に必要な資金を確保している状況を示しています。

指標 2024年5月期(前期) 2025年5月期(当期)
純資産 305億円 328億円
自己資本比率 39.9% 42.3%
ROE(自己資本利益率) 9.4% 12.4%
現金及び預金 99.6億円 120億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


三光合成のキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来への投資も継続している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは当期に85.7億円のプラスとなり、前期の57.0億円から増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益と減価償却費によるものです。

投資活動によるキャッシュフローは当期に△53.1億円のマイナスとなり、前期の△49.4億円からマイナス幅が拡大しています。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。その結果、フリーキャッシュフローは当期に32.5億円のプラスとなり、前期の7.6億円から大幅に増加しています。

財務活動によるキャッシュフローは当期に△9.8億円のマイナスとなり、前期の△1.1億円からマイナス幅が拡大しています。これは主に長期借入金の借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済やリース債務の返済による支出があったためです。これらのキャッシュフローの状況は、同社グループが本業で得た資金を成長投資に充てつつ、手元資金を確保していることを示しており、雇用や給与の安定性、そして今後の成長性につながる基盤があると言えます。

項目 2024年5月期(前期) 2025年5月期(当期)
営業CF 57.0億円 85.7億円
投資CF △49.4億円 △53.1億円
財務CF △1.1億円 △9.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 7.6億円 32.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、自動車業界及び情報・通信機器業界等への依存度が高く、これらの業界の市場動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。特に売上構成比率が高い自動車業界では、関税引き上げなどの事象が発生した場合に悪影響を受ける可能性があります。

また、欧州・アジア・北米での生産と販売が含まれるため、為替レートの変動が連結財務諸表の円換算後の価値に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、優秀な人材の採用と育成に注力していますが、優秀な人材を確保できない場合には、同社グループの成長及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


三光合成は、「安全・安定」「イノベーション」「ゴーイングパブリック」の3つのビジョンを掲げ、プラスチックエンジニアリングカンパニーとして世界市場に挑戦しています。社会貢献とグローバルな事業展開を通じて、世界に認められる企業を目指している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの経営ビジョンは、「安全・安定」(顧客へのサービス、株主への責任、社員生活の維持向上)、「イノベーション」(高精度な製品開発、高度な加工技術、経営システム)、「ゴーイングパブリック」(地域社会との共生、環境への配慮、社会的責任)の3つです。これらのビジョンに基づき、「プラスチックエンジニアリングカンパニー」として新たな時代に挑戦しています。

世界市場に向けて生産体制をグローバルに拡大し、欧州、アジア、北米に生産・販売拠点を展開しています。今後も時代の一歩先を見つめた経営姿勢で、社会により一層貢献し、世界に認められる企業を志向しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「人材尊重」と「環境問題をビジネスチャンスと捉える」という基本理念のもとで事業活動を行っています。物作りにおける品質の確保を製造業としての存続に必須の事項と位置づけ、達成するための体制を構築しています。

また、脱炭素を核とした環境課題への対応や、多様な人材の育成とワークスタイルを支える働き方を推進するダイバーシティエクイティ&インクルージョン(公正さと包括)を重要課題としています。人材一人ひとりの人権を尊重し、それぞれの能力を最大限に発揮して活躍できるように人材育成に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、安定した収益構造の確保と経営体質の強化を図るため、グループ一体となり施策を推進しています。国内外拠点の自立と活用を図り、各製造拠点の生産技術力の向上に努めることが課題です。

また、環境面では省エネルギー化や電力使用量低減によるCO2排出量削減、リサイクル推進による廃棄物削減と資源の有効活用に取り組んでいます。人材面では、長時間労働の削減、有給休暇取得率の向上、女性社員の積極的な登用を重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


三光合成は、経営判断の迅速化と法令遵守経営を重視し、経営および業務全般の透明性確保を重要課題としています。株主や投資家とのコミュニケーションを推進し、適時かつ積極的な情報開示を通じて経営の透明性向上を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、事業会社である双葉電子工業が筆頭株主となっています。その他、信託銀行や有限会社が上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
双葉電子工業 14.78%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 12.56%
有限会社ビー・ケー・ファイナンス 6.88%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は14名(男性13名・女性1名)で構成され、女性役員比率は8.0%です。代表取締役社長は久住アーメン氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
久住アーメン 代表取締役 社長 1991年同社入社。同社執行役員、SANKO GOSEI UK LTD.社長、SET EUROPE LTD.社長、同社取締役上級執行役員、取締役常務執行役員、取締役上級常務執行役員を経て、2024年8月より代表取締役社長に現職。
黒田 健宗 代表取締役 会長 1972年同社入社。SANKO GOSEI UK LTD.社長、同社取締役、常務取締役、専務取締役、取締役専務執行役員、代表取締役副社長、代表取締役社長を経て、2024年8月より代表取締役会長に現職。
芹川 明 取締役 専務執行役員 管理部門長 1988年同社入社。麗光精密(香港)有限公司取締役副社長、同社執行役員、同社取締役上級執行役員、取締役常務執行役員、取締役上級常務執行役員を経て、2024年8月より取締役専務執行役員管理部門長に現職。
長島 勉 取締役 常務執行役員 生産部門長兼生産管理部門長 1983年同社入社。熊谷工場長、同社執行役員、生産部門長、伊勢崎工場長、同社上級執行役員、生産管理部門長を経て、2024年8月より同社取締役、2025年8月より常務執行役員に現職。
青木 秀之 取締役 常務執行役員 1990年同社入社。T&Eビジネスユニット設計グループ長、同社執行役員、全社技術統括兼SANKO GOSEI UK LTD.取締役兼SET EUROPE LTD.取締役、同社上級執行役員を経て、2025年8月より同社取締役常務執行役員に現職。
柴田 与志明 取締役 上級執行役員 1984年同社入社。同社執行役員、SANKO GOSEI TECHNOLOGY (THAILAND) LTD.社長、SANKO GOSEI UK LTD.社長兼SET EUROPE LTD.社長、同社上級執行役員を経て、2024年8月より同社取締役上級執行役員に現職。


社外取締役は、中村康二氏(元三井物産執行役員)、繁澤宏明氏(元蝶理代表取締役専務執行役員)、フランセス コーザ氏(成城大学文芸学部専任講師)です。

同社は監査役設置会社であり、監査役4名のうち3名が社外監査役です。社外取締役3名も選任されており、客観的な視点から経営監視機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社グループの役員報酬は、株主総会で決定された報酬総額の限度内で、固定報酬と賞与として金銭が支給される体系です。業績連動報酬や非金銭報酬は支給しない方針となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役 3名 14百万円 4.7百万円
社外監査役 3名 9百万円 3.0百万円


報酬等の総額は、対象となる役員6名に対し、合計23百万円となっています。

個人別報酬が開示されている役員は、黒田健宗氏(1.02億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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