0 編集部が注目した重点ポイント
①売上高・利益ともに過去最高を更新し成長を加速させる
2026年3月期は売上高1,396億5,7百万円(前期比+4.5%)、営業利益18,349百万円(前期比+17.0%)となり、3期連続の増収増益と2期連続の最高益を達成しました。受注高・受注残高も4期連続で過去最高を更新し、施工能力を活かした堅調な事業拡大が続いています。
②明星電気の子会社化等でM&A推進と事業領域拡大を図る
2026年2月に気象防災や宇宙防衛を手掛ける明星電気を子会社化したほか、北興通信やセフトなどを相次いでグループ化しました。防災周辺領域および隣接業界への積極的なM&Aを展開することで、総合防災メーカーとしての展開力強化とキャリア機会の多様化が進んでいます。
③営業利益率13.1%に達し中期目標を大幅前倒し達成する
計画的な価格改定や業務効率化が奏功し、売上高営業利益率は13.1%、ROEは10.2%へ向上しました。中長期ビジョン2028「ステージIII」の最終目標(営業利益率12%以上、ROE10%以上)を初年度で前倒し達成しており、収益基盤の改善が急速に進展しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.4
能美防災の2026年3月期通期決算は、堅調な防災設備投資環境を捉え、売上高・各段階利益ともに高い成長を実現しました。売上高は139,657百万円(前期比+4.5%)、営業利益は18,349百万円(前期比+17.0%)となり、期初計画(営業利益16,500百万円)に対して11.2%の計画超過を記録しています。
原材料費や労務費の上昇リスクに対して、適切な価格改定や現場の生産性向上施策が功を奏し、売上原価率は前期の65.3%から62.5%へ大幅改善しました。受注高も161,165百万円(前期比+15.4%)と大きく伸長しており、受注残高は91,474百万円(前期比+30.7%)と過去最高水準を保持しています。
通期目標に対する達成状況としては、期初公表の計画を全ての利益指標でクリアしており、経営陣の想定を上回る非常に堅調な着地であったと評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.5
火災報知設備
事業内容:自動火災報知設備、環境監視システム、防火戸、防排煙設備等の製造販売および機器取付工事を担当しています。
業績推移:売上高は51,143百万円(前期比+6.2%)、セグメント利益は9,958百万円(前期比+16.8%)と増収増益を達成しました。
注目ポイント:新築ビル向け工事に加え、既存建物のリニューアル案件や代理店向け商品販売が好調です。計画的な価格改定と施工効率化が進んだことで利益率も19.5%(前期比+1.8pt)へ上昇しており、安全需要の高まりに対応できる施工管理や技術営業の体制強化が急務となっています。
消火設備
事業内容:スプリンクラー設備、泡消火設備、プラント・道路トンネル向け特殊防災設備等の製造・施工を行っています。
業績推移:売上高は46,949百万円(前期比+3.8%)、セグメント利益は10,842百万円(前期比+29.8%)と大幅増益を達成しました。
注目ポイント:プラントや大型物流施設、トンネルといった高採算な特殊物件の施工が順調に進捗しました。セグメント利益率は23.1%(前期比+4.6pt)まで跳ね上がっており、高度な防災専門スキルを持つエンジニアや、特殊物件のプロジェクトマネージャーへの需要が極めて高い状態です。
保守点検等
事業内容:納入した各種消防用設備等の定期保守点検、整備、補修工事およびリニューアル提案業務を手掛けます。
業績推移:売上高は36,734百万円(前期比+6.0%)、セグメント利益は7,979百万円(前期比-0.8%)となりました。
注目ポイント:契約物件の積み上げにより売上は順調に増大していますが、人員増強や教育体制への投資拡大、一部案件の採算変動により利益率は21.7%と微減しました。安定したストックビジネス基盤を活かしつつ、クラウド技術(TASKis等)を用いた業務DXを推進する人材の参画が期待されています。
その他(駐車場管制・新会社等)
事業内容:駐車場車路管制システムや、新たに連結子会社化した明星電気の気象防災・宇宙防衛機器事業などを含みます。
業績推移:売上高は5,032百万円(前期比-15.6%)、セグメント利益は473百万円(前期比+22.6%)となりました。(注:明星電気等は当期途中の取得のため完全寄与は来期以降)
注目ポイント:2026年2月に子会社化した明星電気をはじめ、気象防災や災害支援DX分野など周辺領域の事業拡大を急速に進めています。グループPMI(統合プロセス)や新規事業のスケール化を担う、経営企画・事業開発人材の活躍の場が広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.28
2027年3月期の連結業績予想として、能美防災は売上高157,600百万円(前期比+12.8%)、営業利益19,000百万円(前期比+3.5%)を掲げており、初の売上高1,500億円突破とともに最高益の更新を目指しています。豊富な受注残高(91,474百万円)と明星電気の新規連結(年間寄与)が増収の力強いベースとなります。
中期経営計画「ステージIII」の2年目として、人財投資やDX基盤整備への政策的費用(販管費+4,231百万円)を積極的に投入する計画です。人財採用面では4年間で500名規模の増員計画を進めており、施工・点検現場の人的リソース確保に加え、M&A推進や新サービス開発(N-HOPS、TASKis)を牽引できる多様な専門人材の中途採用が一段と加速しています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
能美防災は、防災業界のリーディングカンパニーとして圧倒的なストック基盤を持ちながら、積極的なM&AやDX推進による「総合防災メーカー」への変革を進めています。志望動機を構築する際は、「社会インフラを守る高い安定性」への共感に加え、価格改定や現場効率化、新ソリューション創出といった業務変革に自身のスキルでいかに貢献できるかを具体的に明示することが効果的です。
面接での逆質問例
・「2027年3月期に向けたDX推進(クラウドサービス展開や現場のペーパーレス化)において、中途採用者に特に期待される役割は何でしょうか?」
・「明星電気などM&Aによるグループ拡大が進むなか、貴社の強みである施工・技術ノウハウを新グループ会社や周辺領域へ波及させるための具体的な組み込み施策について教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
仕事柄多くの方と接する機会がある
仕事柄多くの方と接する機会があるので、人付き合いに問題のない人はすごくやりやすいかもしれません。その分残業が多く、結構な時間数をこなさないと仕事は終わらないような気がします。また資格については消防設備士が必要ですが、取るために努力をするというより、とって当たり前であって取ること自体に評価はないので、淡々と資格取得に打ち込める人は向いていると思います。
(施工管理・20代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]福利厚生は一通り整っていると思います
福利厚生は一通り整っていると思います。上場企業であるのでそこら辺は心配しなくて大丈夫です。ただ男性は寮が少し古いのと遠いのがあるので、入るのであれば要検討したほうがいいかもしれません。
(施工管理・20代前半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 能美防災株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 能美防災株式会社 2026年3月期 決算説明会資料



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