0編集部が注目した重点ポイント
①2027年に新ブランド「LANDCROS」へ刷新する
2027年4月に社名およびブランドを「ランドクロス(LANDCROS)」へ変更することを発表しました。これに伴いブランドプロモーションコスト等を計上する見込みですが、新たなオープン戦略のもと、ソリューション提供範囲の拡大を目指しています。転職者にとっては、企業変革の節目における新たなキャリア機会が期待できます。
②Brake Supply社を買収し事業領域を拡大する
2024年12月に米国のBrake Supply Co., INC.の事業買収を完了し、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおいて明確な増収効果を創出しました。マイニング事業や部品・サービス事業を中心としたバリューチェーンの拡充により、2030年に業界トップスリーを目指す新中計「LANDCROS 2028」を推進しています。
③米州独自展開などで堅調な売上増を達成する
米国関税などのコスト逆風はあったものの、欧州や米州での独自展開事業が引き続き堅調に推移し、前年比2.5%の増収を達成しました。さらに、次期も増収増益を見込み、過去最高となる1株当たり190円の年間配当を計画するなど、安定したキャッシュ創出力と成長性を示しています。
1連結業績ハイライト
出典:日立建機 2026年3月期 決算説明および中期経営計画について P.2
売上収益
1兆4,054億円 +2.5%
調整後営業利益
1,329億円 △8.3%
営業利益
1,301億円 △16.0%
親会社当期利益
731億円 △10.1%
※調整後営業利益 = 売上収益 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費(事業の経常的な業績を測る指標)
当期は通期実績としての発表です。売上収益は、欧州や米州での独自展開事業の堅調な推移や販売価格の引き上げにより、前年比+2.5%の1兆4,054億円と増収を達成しました。
利益面については、販売価格引き上げのプラス効果はあったものの、米国関税の影響や成長投資に伴うコスト増、地域・製品構成差の悪化などが下押し要因となり、調整後営業利益は前年比で減益となりました。親会社株主に帰属する当期利益もそれに伴い減少しています。しかしながら、在庫の縮減などの取り組みにより営業キャッシュ・フローは増加しており、財務体質の健全性は維持されています。通期計画に対する進捗状況としては、増収を確保しつつ将来への投資を着実に進めており、概ね順調な着地と評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:日立建機 2026年3月期 決算説明および中期経営計画について P.5
建設機械ビジネス
事業内容:油圧ショベル、超大型油圧ショベル、ホイールローダ等の製造・販売と部品サービスによる一連のトータルライフサイクルを提供しています。
業績推移:売上収益は1兆2,685億円(前年比2.0%増)、調整後営業利益は1,214億円(同6.4%減)となりました。
注目ポイント:欧州や米州での独自展開事業が堅調に推移し、販売価格の引き上げも奏功して売上を牽引しました。一方で米国関税などのコスト増や構成差の悪化が利益を下押ししています。今後は新ブランド「LANDCROS」のもとで代理店やパートナー企業と創るオープン戦略を加速するため、グローバルな販売網の構築やデジタルソリューション(ConSite等)の高度化を担う専門人材のニーズが高まっています。
スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス
事業内容:建設機械ビジネスに含まれないマイニング(鉱山)設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売、サービスソリューションを提供します。
業績推移:売上収益は1,452億円(前年比7.1%増)、調整後営業利益は114億円(同24.2%減)となりました。
注目ポイント:2024年12月に事業買収を行った米国Brake Supply Co., INC.の取込みによる明確な増収効果が大きく貢献しました(※一部前年は未連結のため単純比較不可)。一部主要顧客の投資抑制や競争激化、関税影響により減益となりましたが、マイニング領域のバリューチェーン強化は新中期経営計画の最重要テーマです。鉱山マネジメントや遠隔・自動化対応など、先進的なソリューションを提案できる高度なエンジニアや営業職が強く求められています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:日立建機 2026年3月期 決算説明および中期経営計画について P.13
2027年3月期の通期予想は、米国関税の影響や、新ブランドへの切り替えに伴うプロモーションコスト等のブランド変更費用(合計268億円)を見込むものの、地域・製品構成差の改善や販売価格引き上げにより、売上収益1兆4,300億円(前年比+1.7%)、調整後営業利益1,400億円(同+5.3%)の増収増益を見込んでいます。中東情勢の緊迫化による影響は未織り込みとされていますが、グローバルでの油圧ショベル需要やマイニング機械需要は概ね前年並みの堅調な推移が想定されています。
また、2027年4月に予定されている「ランドクロス株式会社」への社名・ブランド変更に向け、従業員エンゲージメントやインクルージョン&ダイバーシティの向上など人的資本経営の強化も進められており、多様な人材が活躍できる基盤整備が進んでいます。変革の推進とグローバル展開をリードできる人材にとって、新ブランドの立ち上げ期に関われる非常に魅力的なフェーズと言えます。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
新中期経営計画「LANDCROS 2028」において掲げられた、バリューチェーン事業の拡充やパートナー企業と連携するオープン戦略への共感をアピールすることが有効です。また、自律型オペレーションや電動化建機など、環境対応・生産性向上に向けた先進的な取り組みに対する自身のスキルセットの貢献可能性を具体的に伝えると良いでしょう。
面接での逆質問例
- 「2027年の新ブランド『LANDCROS』への移行に向けて、現場レベルではどのようなマインドセットの変化や新しいチャレンジが求められていますか?」
- 「北米事業やマイニング事業などの重点領域において、デジタル技術を活用したソリューション提案を進める上で、現在最も課題となっているのはどのような点でしょうか?」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明および中期経営計画について



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