「新卒に1000万円」のNEC 現役社員が酷評「暗愚な年配社員の老人介護施設」

「新卒に1000万円」のNEC 現役社員が酷評「暗愚な年配社員の老人介護施設」

NECが「新卒でも年収1000万円以上」の報酬が得られる人事制度を今年10月に導入すると発表し、話題になっている。具体的には研究職と技術職の基本給を引き上げ、ボーナスの上限を撤廃するという。果たして業績改善の一手となるのだろうか。現役社員・OBOGの口コミをまとめてみた。


人事コンサルも冷ややか「3年以内に転職するだけ」

「新卒で年収1000万円」は、学会で論文を発表したり、すでに起業して成果を上げていたりするなど、評価できる実績があれば対象となる。背景には世界的なIT人材の獲得競争があり、従来の制度ではシリコンバレーの企業に勝てないためと見られる。

しかし、初任給を上げるだけで優秀な人材がNECに入社するのだろうか。仮に入社したとして、優秀な人材が社内で活躍し、会社を変えることができるのだろうか。

このニュースに対し、作家の橘玲(たちばな・あきら)氏はツイッターで「40年勤続でならすと平均年収1000万円なので、ぜんぜんいい話ではないですね」とコメントしている。

人事コンサルタントの城繁幸氏は「ヤフー個人」に「「年収1千万円の新入社員」は日本企業に定着するのか」を寄稿。初任給のアップだけでなく、ハイスペック人材が活躍できる人事制度改革を合わせて実施する必要があると指摘する。

年功序列にどっぷりクビまで漬かってきた職場に年収1千万円のハイスペックな新人を配属しても、彼が組織を変えてくれるわけではありません。そのままだと恐らく彼は何も実現しないまま3年以内に転職するだけでしょう。

企業口コミサイト「キャリコネ」には、NECの現役社員から自社の現状に対する悲観的な声があがっている。プロジェクトリーダーを務めていた30代女性は、かなり辛辣な表現でベテラン社員たちを批判している。

「能力のない管理職が大量におり、若手~中堅社員は犠牲になっている。暗愚な年配社員の老人介護施設の様相を呈してきている。度重なるリストラで、優秀な方から出て行ってしまい、一緒に組んで仕事を進めたいと思える人材が極端に少なくなってしまった」(2019.6.27)

社員は給与に不満「転職した人は皆大幅に上がっている」

この女性社員は自社に対する愛ゆえか、かなり強い危機感を抱いており、幅広い範囲の問題を指摘している。例えば、中途入社社員の扱いだ。

新しい経営課題に直面すれば、対応した人材を外部から採用することは珍しいことではない。しかしNECでは、彼らがうまく機能していないようなのだ。

「中途採用の社員は、今も昔も基本的に馴染めていない。最近も短期間で辞めている中途採用の方がいた。待遇が悪い、俺はプロパーじゃないから、とあちこちで嘆いている人もいる」(2019.6.27)

女性の活躍の場を広げるために、産休・育休を取得した女性を出世ルートから外す「マミートラック」をなくそうという動きがある。しかしNECにはいまだに存在し、それがネガティブに機能しているという指摘もある。

「マミートラックが存在しており、のんびり働いてきたいひとには向いているかもしれない。あまり仕事していなくてもとがめられていない方も多い」(同)

この他、会社の業績悪化に伴い生じている問題事象についても明かしている。

「転職した人は皆給与が大幅に上がっている。それくらいの給料しかもらえない。査定は完全に上司の思い込みで決まる。客観性はないし、自浄作用もない。また、成績がよくても悪くてもボーナスは数万程度しか変わらない」(同)
「福利厚生は、どんどん削られており、ほとんど役に立たない。社食はあるがまずい。最近はさらにメニュー内容が悪化している。社員の健康を気遣ったメニューではない」(同)

「特別転進支援施策」という名のリストラ

これの問題は女性社員だけの一方的な思い込みかと思いきや、同じように感じている人たちは少なくない。40代の男性システムアナリストはこう書き込んでいる。

「いままではできない人を囲っている余裕があったが、そんな余裕はなくなった。不必要な人はどんどん切り捨てていくのが、今の、そしてこれからの方針となっている」(2019.3.31)

50代の男性社員も「職場の雰囲気が暗く、若手社員から老人社員まで活気や生気がない。現実の打開策を考え続けているが希望が見出せない状況」と嘆き、リストラ中の社内で起こっていることを明かしている。

「数年ごとに『特別転進支援施策』というオブラートに包んだ人減らしを実施している。スタッフ部門と赤字事業部門が狙い撃ちにされている。人事部が作成した人減らし面談マニュアルが対象部門の上位管理職に配布されて、対象社員は自ら特別転進支援施策に応募するまで上位管理職と何回も面談を強制される。本人は応募を拒否したのにもかかわらず10回以上面談をした社員も多数いたようだ」(2019.6.2)

このように会社にしがみついている中高年社員は、自分より年収が高く新しいスキルを持つ若者が入社してきたときに、どのように反応するだろう。中途採用社員ですら「馴染めない」組織が、優秀な人材が活用できる舞台を準備できるだろうか。

「この領域の日系企業はもう死に体」

現役社員・OBOGがあげる「ライバル企業」の名前にも変化が見られる。NECは長年にわたって富士通をライバル視しており、口コミにもその名が並んでいた。しかし、新しい口コミには、もはや国内電機・SIの名前はない。

「ライバルはAWS:富士通や日立をライバルと思っている人ばかりだが、そのようなことはなく、どんどんAWSのようなクラウドサービスにもっていかれているのが現状である。マーケットを理解していない社員が多い」(2018.12.24)
「ライバルは外資系企業:この領域の日系企業はもう死に体です(富士通など)。外資系にマーケットを取られる前に、日本連合として何ができるかを真剣に考えたほうがよいです」(2019.3.31)

外資系IT企業がクラウドサービスをリリースしたときに、「あんなものは敵ではない」と高をくくっていた人がいたのではないだろうか。そのときは、NECや富士通にも、もっと割りのいい儲かるビジネスがあったのかもしれない。しかし、本当に顧客のことを考えたとき、その判断は本当に正しかったのだろうか。

日本電気 株式会社(NEC)の評判・口コミ・評価Icon outbound

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日本電気 株式会社の評判・口コミ・評価などに関する情報です。「社内環境に関しては、大手にありがちな古きを重んじる傾向もあり、目新しい設備を即座に購入して貰える機会は少ないと...」のような転職に役立つ口コミ・評判が観覧できます。

この記事の執筆者

ネットのお悩み相談をウォッチするコラムニスト。


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