アフラックの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1974年に創業したアフラック生命保険(以下、アフラック)はがん保険を主力商品として業績を伸ばし、第3分野保険において確固たる地位を築いてきました。第3分野保険の販売自由化後も、医療保険の好調により、保有契約件数は順調に推移しています。
これらを可能にしているのは、がん保険の先駆者としての精神です。「生きるための保険のパイオニア」と自社を位置づけ、保険の新たな価値創造に取り組みつつ、「お客様第一」を企業理念のひとつとして、誠実な営業活動および顧客との健全で適切な関係構築を重んじています。
米国保険会社の日本支店としてスタートしたアフラックは、ダイバーシティ推進にも積極的で、ワーク・ライフバランスも重視する企業風土です。「契約数が給与に反映されるためやりがいを感じる」という声のほか、「休暇が取得しやすい」「女性でも昇進できる制度が整っている」など、福利厚生の充実や女性の活躍しやすさを評価する声も多く見られました。
一方、「年功序列」「ルールやガバナンスが厳しく、保守的で自由度がない」という口コミも見られました。長年の日本社会に根差した経営により、保守的な面もあわせて醸成されたと言えるでしょう。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
内定までの選考期間は1週間~1カ月、書類選考後、通常2回の面接があります。1次面接は現場の管理職、2次面接は人事担当者および役員との面接となることが多いようです。
面接では、業務に必要な資格について、実務経験の確認などは当然あるものの、高度に専門的な内容よりも応募者の人柄や考え方、仕事に対する基本的な姿勢を探る質問をされることが多く、スキルよりも人物評価を重視しているようです。
アフラックでは、部署を明記して中途採用の募集を行っています。現在募集されているのは資産運用リスク管理スタッフ、ITスタッフ、デジタルイノベーション担当スタッフ、店舗スタッフ、コールセンター業務スタッフです。自身が応募する職種の特性に応じて、どのような人物が期待されているのかを考え、自己分析してみるのがおすすめです。
■面接内容の傾向は?
口コミでは「志望動機は?」といったオーソドックスな質問から、「あなたを苦手だと思う人は、どんな人だと思うか」といった、やや意表をついた質問までさまざまなものが見受けられます。これらの質問は、応募者の人となりを知ることによって、「業務遂行にあたっての誠実さ」や「顧客と適切な関係を築ける人物かどうか」を見極められていると言えるでしょう。希望する職種への理解を深めておくのはもちろんのこと、自分の性格や志向、価値観を明確にしておくことが不可欠です。
また、異動の可能性に関する質問や、配属部署の離職率が高いことについて質問されたとの口コミもあり、仕事をするにあたっての姿勢や困難への立ち向かい方も問われていると言えます。入社後、自分の意に反した状況にあっても前向きな姿勢を保つことができるかは、志望動機にも関わる重要なポイントです。自分の中でもう一度整理してみる必要があります。
アフラックの面接攻略法(面接対策)
■アフラックの経営戦略を踏まえた自己分析
アフラックの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。2018年度の事業報告の中で、「AflacVISION2024」として、創業50周年にあたる2024年までのビジョンを発表されています。
このビジョンでは、同社が「生きるための保険」と呼ぶ、がん保険をはじめとした第3分野保険について、持続的にリーダーシップを発揮することを目標としています。革新的な商品開発や新たなビジネス領域の開拓、創業以来のパイオニア精神をもって成長し続けることを掲げています。
この持続的成長の実現に必要とされているのは下図の4要素です。魅力的な商品展開、誠実な営業活動、確実な契約履行、顧客に安心を届ける代理店やパートナーとの関係性構築です。
また、これらの活動を支える人材の育成も経営戦略のひとつとして挙げられています。行動指針にも誠実さや適切さという要素が盛り込まれており、人材戦略の面でもこれら要素を重視していると考えられます。経営戦略を理解し、イノベーティブな精神をもって顧客のニーズを的確に捉え、ビジネスを切り拓いていける人材、かつ誠実で適切な行動を取ることのできる人材が求められていると言えるでしょう。
■「なぜアフラックに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
アフラックの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜアフラックか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人物は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、アフラックという企業についてしっかりと理解する。そのためには競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 東京海上日動あんしん生命保険
- ソニー生命保険
- メットライフ生命保険
アフラックの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このようにアフラックの採用面接を受ける上では、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では「がん保険のパイオニアとしての精神をもって革新的なビジネス展開と適切な営業活動を行う」という社風を意識して、「顧客のニーズを的確にとらえて仕事ができ、誠実さも兼ね備えた人材」であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくといいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代後半・女性/営業事務]【結果:入社】
[20代前半・男性/代理店営業]【結果:結果待ち】
[40代後半・女性/コールセンタースタッフ]【一次面接で不採用】
[20代後半・男性/プロジェクトリーダー]【結果:入社】
アフラックの採用面接に向けて
アフラック生命保険の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 保守的な面とがん保険のパイオニアとしての気概が共存する社風を理解し、それに合致した行動が取れる人材であることをアピールする。
- アフラック生命保険の経営戦略を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜアフラック生命保険なのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。