【口コミ評判】ノーベル賞受賞者を輩出した旭化成は全社的に「ホワイト企業」をうたう会社

【口コミ評判】ノーベル賞受賞者を輩出した旭化成は全社的に「ホワイト企業」をうたう会社

旭化成は「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域8事業を展開する総合原料メーカーです。幅広い分野をカバーしており、業績を安定的に成長させています。リチウムイオン二次電池の開発でノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏は元社員で現フェローです。現役社員・OBOGの口コミをまとめました。


化学会社として「安全への要求が高い」

まず確認しておきたいのは、旭化成は「事業持株会社」ということ。3万9283人いる旭化成グループ(連結)の従業員のうち、旭化成の社員は7864人(20.0%)に過ぎません。

このうち、マテリアル領域の事業に関わる人が4881人。旭化成社内やグループの管理に関わる全社部門の人が2983人です。

旭化成グループ全体としては、マテリアル領域は旭化成の一部(事業機能)と旭化成エレクトロニクス、住宅領域は旭化成ホームズと旭化成建材、ヘルスケア領域は旭化成ファーマと旭化成メディカル、ゾール・メディカルが担っています。

2018年度の営業利益(その他、消去または全社費用を除く)で見ると、マテリアル領域が54.1%、住宅領域が28.5%、ヘルスケア領域が17.4%という構成になっています。ノーベル化学賞を受賞したリチウムイオン二次電池も、もちろんマテリアル領域の成果です。

旭化成で研究開発に携わる50代の男性社員は、化学物質を扱う事業の特徴が業務に反映していることを指摘しています。

製造部署、研究部署は発表会や勉強会等が多い。化学会社であるがゆえ、安全への要求が高く、社内基準規則が非常に多いとともに、その安全教育も多い。本来の業務に費やす時間に対し、そういった教育や安全管理の時間が同じ時間ぐらい費やす(2019.2.26)

この男性は「働き方改革で限られた業務時間の中、管理に時間をかけすぎている」と問題視していますが、もしも安全上の問題が起きたときには莫大な損害が出るリスクを考えると、ここはどうしても譲れないところなのかもしれません。

やりがいの鍵は「どの部署に配属されるか」

マテリアル領域に含まれる事業のうち旭化成が担うのは、繊維とケミカルです。

特にケミカルは売上高・営業利益ともに8事業のトップに輝き、グループを牽引しています。ちなみに2位は旭化成ホームズが担う住宅事業です。

ひとことでマテリアル領域といっても、苛性ソーダなど基礎原料を中心とする「基礎マテリアル」に、繊維や樹脂などの「パフォーマンスプロダクツ」、膜・水処理などの「スペシャルティソリューション」など幅広い事業があります。

実績と経験の高い専門性があれば別ですが、新卒の場合にはどこに配属されるか分かりません。希望する事業に行けるか、それともまったく興味を持てない事業に行くか。それは会社の判断次第、運次第となるかもしれません。

技術職で働いていた20代男性社員は、すでに退職していますが、幅広い領域を扱う大企業で働くことの悩みをこう打ち明けています。

希望の部署に配属されるか否かで、やりがいがあるかは決まると思う。また、希望の部署であっても環境がよくなかったなどあるため、〔働きがいのある会社であるかどうか〕一概にいえない(2019.4.21)

また、事業の規模が大きく、個人の裁量で大きな成果を上げられるような性質ではないので、報酬は成果主義的ではないようです。代理店営業に携わっていた20代男性は、入社3年未満で退職しています。

メーカーの中では高給であるため、大きな不満はない。しかし、成果を出しても全く反映されないため、頑張らないほうが得であり、やる気のある若手社員のフラストレーションになっている。年功序列が強くその点も問題である(2018.12.11)

名実ともに「ホワイト企業」といえる会社

売上高2兆円を超える大企業ならではの難しさがあるものの、旭化成は働く環境のよさ、待遇のよさには定評があります。

キャリコネニュースの調査によると、化学業界の「ストレス度の低い企業ランキング」でダントツの1位でした。

研究開発担当の20代男性は、自社の福利厚生が「全社的にホワイト企業を謳っている会社」の評判通りだった、と高く評価しています。

家賃補助や寮の完備は非常に充実していて、福利厚生に関しては全く問題ない。業界内でもトップクラスの充実度合いかと思う(2017.9.18)

なお、同じ担当の別の20代男性は「残業に関しても厳しく制限され、36協定に対しても違反なく、しっかり対応している」と、徹底してホワイト労働を追求する会社を評価しつつ、こんな苦言も呈しています。

一方で、ルール厳守なところが強すぎる傾向があり、どうしても業務優先したい場合でも融通が効かないケースがみられる(2017.9.18)

年収アップには「転職」が必要な人も?

マーケティング担当の20代女性社員も同じように、あまりにもホワイト企業的な自社の社風に物足りなさを感じています。

いわゆる昔ながらの日系企業です。それが良いと言う人も居れば、合わない人もいるでしょう。時間の流れ方が非常にゆったりで、社風も家族のようにゆったりした環境です。仕事の進み具合が遅く、バリバリ働きたい方はくすぶってしまいます(2019.2.28)

この女性は結局、旭化成を退職し、転職で収入アップを果たしたようです。そのうえで、この会社で働きながら何不自由ない環境が身に染み付いてしまうデメリットも指摘しています。

外か見るとネームバリューはあるので、年収アップのためには転職をすることが一番の近道でしょう。ただし、ネームバリューで有利なことも多いものの、日系大手ならではの働き方が身についていると、似たような文化の企業以外は入社後の活躍は難しいかもしれません(2019.2.28)

確かにマーケティング担当としてはスピードに不満を感じたかもしれません。しかし、開発部門に関しては、ノーベル賞の受賞者を生み出すほどじっくりと充実した研究ができるわけですから、さすが旭化成というべきでしょう。

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