ブルームバーグ・エル・ピーの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
ブルームバーグ・エル・ピー(以下、ブルームバーグ)は、2002~2013年にニューヨーク市長を務めたマイケル・ブルームバーグ氏が1981年に創業した経済・金融関連の情報サービス会社です。ニューヨーク本社を中心に、世界に約180拠点を展開。日本では、1987年に東京オフィスが開設されました。
金融業界向けに、経済・金融分析データを提供する情報端末サービスで躍進し、この分野では評価も高く、世界トップシェアを誇っています。また、経済ニュースを配信するメディア事業にも注力し、世界の約120支局で取材活動が行われ、情報サービス企業のブランドを築き上げています。
そんなブルームバーグは、どんなカラーを持っているのでしょうか?東京オフィスで勤務経験を持つ方の口コミで多かったのが「社内の人間関係がフラットである」という声です。さまざまな背景を持つ多様な社員がいる中、役職の上下関係や出身地、性別などで差を全く感じることなく、対等で風通しの良い関係性を築けることを評価しているケースが多々見られました。「マネージャーが他国に在籍している」「海外オフィスメンバーとのプロジェクト推進」といった、国境を越えたグローバルな関係構築を魅力として捉えている声もありました。
また、外資系企業らしい個人主義的な一面も見られるようです。「自分でキャリアを切り開いていく姿勢が必要」という口コミにあるように、自分の実績を築いたうえで、どういう道へ進みたいのか、上司にしっかりアピールして、部署移動や海外オフィスへの転勤を実現させる社員も多いとのこと。「自発的にキャリアを築こうとしないと、ただ漫然と仕事をこなすことになる」と警鐘を鳴らす声もあったので、主体性とアピール力は必要不可欠といえるでしょう。
外資系企業の中には、ローカライズされ日系企業に近いカルチャーを持つ場合もありますが、同社では異なるようです。「米国本社が意思決定権を持ち、東京オフィスでは本社方針に従う」という投稿がいくつか見られたことから、米国本社が打ち出した理念や価値観、目標を世界中の拠点で共有することを重視していることがうかがえます。こうしたマネジメントの方向性も社風に大きく影響しているといえます。
圧倒的なブランドやプロダクトを武器に、多様性のある環境でフラットな人間関係を築き、主体的にキャリアを積んでいく。こうしたカラーであることを理解したうえで、面接準備を進めていきましょう。
■選考は何次まで?
3~5回の面接を経て、採用となるケースが一般的です。一次面接は電話で行われることもあるようです。
中途採用は、同社のホームページで募集されています。随時、世界中のオフィスでの募集情報がアップされており、東京オフィスの募集も確認できます(英文)。東京オフィスでは、5つの部署「ファイナンシャルプロダクト」「グローバルデータ」「エンジニアリング」「ニュースおよびリサーチ」「メディア」「コーポレートファンクション」がありますが、募集は、部署単位ではなく、細分化された分野での職種やポジションでかけられています。
例えば、"Senior Manager-Madia Advertising Sales"(メディア広告営業のシニアマネージャー)、"Global Data Team Leader-Earnings Estimates"(収益予測のグローバルチームリーダー)というように、どんな分野のどんなポジションかが明記されています。ホームページの募集情報をしっかり読み込んだ上で、自身の経験をどう活かせるのか、どんなプロフェッショナルを目指していきたいかを考えていきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接では、通常、日本語・英語の両方で質疑応答がされます。社内では所属部署にもよりますが、英語が使われることがほとんどのようですので、面接でも英語でコミュニケーションがどのくらい取れるかを見極められます。日本語で複数の質問のやり取りをした後、英語に移るケースが多いようですが、中には「突然、質問が英語と日本語の交互になった。頭の切り替えの早さも見ているのでは」という口コミも。日本語でも英語でも答えられるように準備しておくことが必須です。
英語の質問の内容としては、「志望動機」「これまでの経験」「自身の強みや弱み」「目指すキャリアの方向性」といった基本的なことを聞かれることが多いようです。さらに「応募するポジションや職種において必要なことは何か」といった、役割や業務に関する質問に対しても、しっかり答えられるようにしておきましょう。
ブルームバーグ・エル・ピーの面接攻略法(面接対策)
■ブルームバーグ・エル・ピーのValuesを理解した上で自己分析をする
同社が打ち出しているValues(価値観)について理解しておきましょう。Valuesは、"Diversity and inclusion"(多様性と一体化)、"Innovation"(イノベーション)、 "Philanthropy"(社会貢献)、 "Sustainability"(サステナビリティ)の4つで構成されています。
東京オフィスのホームページでは、このValuesについて解説されています。一部を以下に引用していますので、ブルームバーグが大切にしている考え方を理解しておきましょう。
私たちは個々の違いを大切にし、誰もが協働できる、インクルーシブな企業文化を育みながらビジネスを成長させることを目指しています。世界中のさまざまな地域でダイバーシティ&インクルージョン(多様性と一体性)の取り組みを展開し、各地域の文化に即した優先課題に対処しています。
ブルームバーグではイノベーションを基本理念においています。常にそれまでとは違うやり方を追い求めることで、大きな結果が出せると考えているのです。人材育成、プロダクト開発、カスタマーリレーション等、ブルームバーグすべての部門で、ダイバーシティ&インクルージョンプランのもと独創的な考えや企画を奨励し、イノベーションを促しています。
この「イノベーション」に沿った具体的な活動としては、男女平等指数(GEI)を開発し企業のジェンダー統計等を行っていること、また、アジア太平洋地域のニュースチームが過小評価されてきた女性の意見を反映させるプロジェクトを始め、解説者やコメンテーターに女性の割合を増やす取り組みを行っていることなどが挙げられています。その他、ホームページでは、サステナビリティやフィランソロピーに関する具体的な活動にも触れているので確認しておきましょう。
ブルームバーグのValuesを理解し、それに基づき同社がどんな活動をしているのかを知ることは、企業分析において必要不可欠です。さらに、どの部分に共感するのか、どの部分が自身の経験とリンクするのか、また、Valuesを体現するためにどのように貢献していきたいか等を整理しておきましょう。
■「なぜブルームバーグ・エル・ピーに転職したいのか」の明確化には他社研究を
ここまで、ブルームバーグの社風やValuesを見てきて、同社についての理解が深まったかと思います。しかし、面接で「なぜ当社なのか?」と聞かれたときに、さらに説得力のある志望動機を伝えるためには、他社と比較して浮かび上がってくる同社のビジネス優位性や将来性を分析しておくことが重要です。
まず、「金融業ではなく、なぜ金融情報ベンダーのブルームバーグを選ぶのか?」という視点で考えてみましょう。改めて、同社のビジネスモデルや社会に与えている価値について整理できるはずです。次に、金融情報ベンダーとして同業他社との比較分析をしてみると、同社ならではの強みや弱みが客観的に見えてくるでしょう。以下に比較対象として外資・日系問わず4社を挙げたので、参考にしてみてください。
- ダウ・ジョーンズ・ジャパン株式会社
- トムソン・ロイター株式会社
- 株式会社QUICK
- 株式会社フィスコ
ブルームバーグ・エル・ピーの採用面接で実際に聞かれた質問内容
ブルームバーグが目指している方向性や大事にしている考え方、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。多様性を重視した環境で、主体的にキャリアを築いていく前向きな人材であることをアピールできるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・女性/代理店営業] 【結果:内定を辞退】
質問
”What is your strong point and weak point?”
回答
”My strong point is **** and weak p…(口コミの続きとアドバイスを見る)
[30代前半・男性/カスタマーサポート] 【結果:最終面接で不採用】
質問
「あなたは職歴からスーパーバイザーとしてはベテランだと思うのですが、何をもって人にベテランだと言えますか?」
回答
「ただ仕事をこなすだけでなく、結果を出せること、出してきたことが…(口コミの続きとアドバイスを見る)
[30代後半・女性/カスタマーサポート] 【結果:一次面接で不採用】
[30代前半・女性/カスタマーサポート] 【結果:二次面接で不採用】
ブルームバーグ・エル・ピーの採用面接に向けて
ブルームバーグの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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