【20年3月期】グループ再編を加速する日立製作所 ITセグメントで過去最高益達成

【20年3月期】グループ再編を加速する日立製作所 ITセグメントで過去最高益達成

総合電機メーカーから「デジタルソリューション」に事業をシフトする日立製作所。上場子会社の日立ハイテクを完全子会社化する一方、日立化成を昭和電工に売却。グループ再編を加速しています。2020年3月期はコロナ禍で減収減益も、21年3月期は最終増益予想で株価も上昇中です。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):20年3月期は最終利益が大幅減も、21年3月期は大幅増益予想

日立製作所の2020年3月期決算は、売上高は前期比7.5%減の8兆7673億円、調整後営業利益は同12.3%減の6619億円で減収減益でした。

「調整後営業利益」とは、営業利益からその他の収益、その他の費用(事業再編損益や固定資産損益など)を引いて計算。事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するための指標で、日立グループ統一の利益指標として用いられています。

売上原価は前期比8.2%減の6兆3969億円と抑えたものの、売上総利益は同5.8%減の2兆3704億円に減少。しかし粗利率は同0.5pt増の27.0%に改善しています。

販管費も前期比3.0%減の1兆7085億円に減らし、調整後営業利益率は同0.5pt減の7.5%の微減にとどめています。

これらに加え、三菱日立パワーシステムズの南アフリカプロジェクトに係る和解に伴う支払金の計上や、日立金属における磁性材料事業での固定資産およびのれんの減損損失の計上などもあり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比60.6%減の876億円の大幅減となっています。

2021年3月期の業績は、売上高が7兆800億円(前期比19.2%減)、調整後営業利益が3720億円(同43.8%減)、当期純利益が3350億円(同282.4%増)と予想しています。

売上高と調整後営業利益は、新型コロナウィルス感染拡大の影響により大きく減少する一方で、20年3月期に計上された特別損失が無くなることや画像診断関連事業の売却益が計上されることにより、当期純利益は大幅に増える見込みとのことです。

セグメント分析:主力のITセグメントは過去最高益達成。上場子会社は大幅悪化

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