【平均年収736.5万円】ANA(全日本空輸)の給与・ボーナスが高いのはなぜなのか

【平均年収736.5万円】ANA(全日本空輸)の給与・ボーナスが高いのはなぜなのか

【年収研究シリーズ】ANA社員の平均年収は高いのか?一般社員、パイロット、CAの給与額は?ボーナスは年何回で合計いくらもらえるのか?年収額だけでは見えてこないデメリットはあるのか?など、年収・報酬・ボーナス・手当に関する話題や実態をデータや口コミから明らかにします。就職・転職の判断にご活用ください。


JALと並び、「日本の翼」として人々の移動を支えるANA(全日空)
2020年10月7日に、「年収3割減、冬のボーナスが初のゼロに」「希望退職者募集を労組に打診」など驚くべきニュースが飛び込んできました。
大学生の就職したい企業ランキングの上位でもあり、転職市場での非常に人気の高い企業だけに気がかりです。
ここでは、ANAの年収に注目し、これまでどれくらいの額が支給されていたのか、3割減になるとどれくらいになるのかなどに迫ってみたいと思います。

ANAホールディングスの平均年収は736.5万円

ANAホールディングスの平均年収は736.5万円です(2020年3月期有価証券報告書)。

ただし、この額はANAホールディングスの平均値であり、パイロット、CA、事務職など全職種の各職種の平均年収とは異なります。詳しい情報は「ANAの職種別年収」をご覧ください。

キャリコネに投稿された給与明細を参考にANAホールディングスの年代別年収レンジを算出したところ、20歳代で470〜520万円、30歳代で620〜670万円、40歳代で700〜750万円という結果になりました。

男女あわせた民間の正規雇用者の平均年収は503.5万円(国税庁・令和元年分民間給与実態統計調査結果)ですから、それと比較しておよそ1.47倍の額です。

ANAホールディングスの平均年収推移

決算月平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数
2016年3月期853.6万円48.4歳2.04年141人
2017年3月期818.4万円47.2歳2.6年150人
2018年3月期761.6万円46.2歳2.68年170人
2019年3月期776.6万円45.5歳3.35年187人
2020年3月期736.5万円45.8歳3.62年185人

出典:・有価証券報告書

過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
ANAホールディングスの平均年収は前年を下回り736.5万円でした。
過去5年間では最低の額になりました。
平均勤続年数が短いのは、ANAホールディングスの従業員が全日本空輸を中心とした連結子 会社からの出向社員で構成されていて、2013年4月1日以降の平均勤続年数を有価証券報告書に記載しているためです。

ANAホールディングスの年代別平均年収と中央値

ANAホールディングスの年収中央値は30代で571.6万円

続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。

年代平均年収平均月収平均ボーナス年収中央値
20代492.8万円35.5万円58.9万円443.52万円
30代635.2万円45.4万円76万円571.68万円
40代723.4万円51.5万円86.6万円651.06万円
50代749.9万円53.3万円89.8万円674.91万円

※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出

ANA(全日本空輸)社員の給与明細(キャリコネ)

企画業務職は諸手当類がほぼない

20代営業(非管理職)の 給与明細

20代営業(非管理職)の 給与明細

20代から30代で基本給約10万円アップ

30代(非管理職)の 給与明細

30代(非管理職)の 給与明細

ANAホールディングスと競合他社の平均年収を比較

社名平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数(単体)売上高(単体)
ANAホールディングス736.5万円45.8歳3.62年185人2688.95億円
日本航空839.3万円39.3歳14.5年13541人11864.68億円
スターフライヤー600万円38.1歳5.7年824人404.16億円

ANAホールディングスの競合や同業界である航空会社の日本航空、スターフライヤーの3社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、日本航空が839.3万円、スターフライヤーが600万円です。
この3社の中で最高額は日本航空の839.3万円で、最低額がスターフライヤーの600万円。その差はおよそ240万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではANAホールディングスは2番目に位置します。

ANA(全日本空輸)の職種別年収

ANAの2020年3月期現在での一般従業員、パイロット、CAそれぞれの人数・平均年齢・平均勤続年数・平均年収は以下の通りです(推定値)。

2020年3月期推定社員数平均年齢平均勤続年数平均年収
一般従業員 5700人43歳17年670万円
運航乗務員(パイロット) 2000 人44歳20年1990万円
客室乗務員(CA)5000人31.5歳6年450万円

※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出

空港のカウンターでの案内・誘導やチェックインを行うグランドスタッフ、空港内での飛行機誘導を行うグランドハンドリングといった地上職はANAエアポートサービスなど子会社所属のため、こちらの平均年収には含まれません。

厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査」にパイロットとCAの調査結果が記載されています。編集部で理解しやすい様に加工しました。

パイロット平均給与額(含諸手当)平均年間賞与額平均年収(参考)JAL
2015年 1498.56万円 222.53万円1721.09万円1636.4万円
2016年 1969.8万円 242.83万円2212.63万円2570万円
2017年 957.96万円 149.46万円1107.42万円2105.1万円
2018年 1941.72万円 276.15万円2217.87万円2109.6万円
2019年 1647.6万円 297.11万円1944.71万円2022.5万円

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」を参考に編集部にて算出

キャビンアテンダント平均給与額(含諸手当)平均年間賞与額平均年収(参考)JAL
2015年 429.72万円 83万円512.72万円483.2万円
2016年 549.6万円 126.54万円676.14万円495.4万円
2017年 497.88万円 68.49万円566.37万円552.5万円
2018年 496.8万円 140.59万円637.39万円560.3万円
2019年 475.92万円 120.82万円596.74万円515.1万円

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」を参考に編集部にて算出

ANAのキャビンアテンダントの平均年収は厚労省の調査よりも低いですが、平均年齢が比較的若く、そのため年収も低く出ていると推測されます。

JAL(日本航空)社員の給与明細(キャリコネ)

職種により大きな年収差が

20代物流(非管理職)の 給与明細

20代その他(非管理職)の 給与明細

実力次第で30代で年収1000万円に届くケースも

30代広告宣伝(非管理職)の 給与明細

30代物流(非管理職)の 給与明細

ANAの懸念点・課題は

コロナ禍直撃で大幅赤字に

2020年4~6月期の連結最終損失が1088億円の赤字と大幅な赤字を出しました。JALの同期が937億円の赤字だったのと比較しても赤字幅は大きくなりました。新型コロナウイルスの影響で旅客数が激減、経営に直撃したかたちです。
ANAは2020年夏季ボーナスを半減、続く冬季ボーナスの不支給や賃金カットで年収3割減、希望退職の実施などで対応することを公表しています。
「Go Toトラベル」需要で少し明るい兆しが見えるかもしれませんがこの先の業績回復の見通しは依然不透明です。

年収3割減となった場合、2020年度の平均年収を元にシミュレーションすると各職種の平均年収は、

  • 一般従業員 469万円
  • パイロット 1393万円
  • CA 315万円
と、なります。

出典・参考
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2019年企業活動基本調査速報-2018年度実績-」
国税庁「平成30年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2020年版 業種別 モデル年収平均ランキング」

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