0編集部が注目した重点ポイント
①売上高5兆円超えで過去最高業績を更新する
2026年3月期の通期連結業績において、売上高は前年比5.5%増の5兆150億円、営業利益は前年比3.3%増の4,150億円を記録し、過去最高業績を達成しました。厳しい事業環境の中でも強固な収益基盤とグローバルでの販売力が業績を強力に押し上げています。
②新計画FUSION30で営業利益率10%を目指す
新たな戦略経営計画「FUSION 30」を策定し、2028年度に営業利益率10%、ROE 12%を目指す方針を発表しました。ソリューション事業の成長加速や成長地域での拡大を掲げており、今後の事業拡大に伴うグローバルなキャリア機会の増加が期待されます。
③北米データセンター企業の新規連結で領域を広げる
データセンター向けアプライド空調の需要拡大に対応するため、ダイナミック データ センターズ ソリューションズ インク等を新規連結しました。ソリューション事業の提供価値向上とグローバルサプライチェーン強化が進み、最先端技術に携わる専門人材の重要性が一段と高まっています。
1連結業績ハイライト
出典:ダイキン工業株式会社 2026年3月期 決算説明資料 P.3
売上高
5兆150億円
前年同期比: +5.5%
営業利益
4,150億円
前年同期比: +3.3%
経常利益
4,082億円
前年同期比: +11.4%
当期純利益
2,752億円
前年同期比: +4.0%
2026年3月期の通期連結業績は、売上高5兆150億円(前年比+5.5%)、営業利益4,150億円(前年比+3.3%)となり、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。米州や中国での住宅用需要減少、米国関税措置による利益直接影響(約410億円)等の厳しい環境下でも、価格転嫁やトータルコストダウンの徹底により増益を確保しました。
年間計画(売上高4兆9,200億円、営業利益4,130億円)に対しても上回る成果を出しており、進捗状況としては順調な達成と評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:ダイキン工業株式会社 2026年3月期 決算説明資料 P.4
空調・冷凍機事業
事業内容:住宅用・業務用空調機器、ビル用マルチエアコン、アプライド空調機、空気清浄機、フィルタ製品等の製造・施工・販売。
業績推移:売上高4兆6,211億円(前年比+5.4%)、営業利益3,770億円(前年比+7.4%)で増収増益。
注目ポイント:住宅用の停滞を業務用やデータセンター向けアプライド空調の拡大でカバーしました。低温暖化冷媒R32の拡販や『Fit』、『うるさらX』等の高付加価値提案に加え、保守・保全を含めたソリューション事業への転換を急ピッチで進めています。製品開発力やエンジニアリング力、グローバル営業力を発揮できる専門人材の確保が成長の鍵となっています。
💡 採用が期待されるポジション:空調システム設計エンジニア、海外技術営業、サービスソリューション企画、サプライチェーン統括
化学事業
事業内容:フッ素樹脂、フッ素ゴム、フルオロカーボンガス、半導体プロセス向け化成品等の製造・販売。
業績推移:売上高2,815億円(前年比+7.0%)と増収も、営業利益331億円(前年比-28.3%)で減益。
注目ポイント:半導体分野での流通在庫調整により減益となったものの、データセンター向けLAN電線用途の開拓や自動車向けフッ素ゴム、環境先進商品の拡販により売上は増加しました。次世代EV向け電池材料や環境対応型化成品の開発・用途開拓に携わる技術者の需要が引き続き高まっています。
💡 採用が期待されるポジション:フッ素化学R&D研究員、新材料用途開発エンジニア、半導体材料プロセス技術者
その他事業
事業内容:油機事業(油圧機器)、特機事業(医療用酸素濃縮装置等)、電子システム事業(設計支援ソフト等)の運営。
業績推移:売上高1,124億円(前年比+7.3%)、営業利益49億円(前年比+8.4%)で増収増益。
注目ポイント:産業機械用油圧機器の北米・国内向け販売増や、医療用酸素濃縮装置・低酸素システムの受注拡大が好業績に貢献しました。設計・開発分野向けデータベース『Smart Innovator』等のソリューション提案も推進しています。産業機械や医療機器、製造業向けDX支援の専門知見を持つ人材が幅広く活躍できる環境です。
💡 採用が期待されるポジション:油圧機器設計エンジニア、医療機器ソリューション営業、製造業向けCAD/ITエンジニア
3今後の見通しと採用の注目点
出典:ダイキン工業株式会社 2026年3月期 決算説明資料 P.9
2027年3月期(2026年度)の通期連結業績計画は、売上高5兆1,500億円(前年比+2.7%)、営業利益4,360億円(前年比+5.1%)を掲げ、さらなる業績更新を目指します。新戦略経営計画「FUSION 30」のもと、データセンター市場や北米・IMEA(インド・中東・アフリカ)等の成長地域への投資を強めるとともに、循環型ソリューション事業への転換を加速させます。
中東情勢の緊迫化に伴う物流費や部材価格の上昇リスクに対しては、柔軟な価格転嫁やトータルコストダウン、省エネ機器の拡販で迅速に対処する方針です。グローバルな事業基盤の高度化やAI・デジタル技術の活用を推進できる人材にとって、挑戦の機会が広がっています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
単に「グローバル空調トップメーカー」という安定性だけでなく、同社が推進する「FUSION 30」で掲げる機器売りからソリューション・サービス事業への転換に対する共感や自身のスキルとの接点を伝えることが効果的です。また、原材料高騰や関税措置などの外部リスクに対してトータルコストダウンや構造改革を機動的にやり抜く企業風土を深く理解し、自身の事業貢献意欲を具体的にアピールしましょう。
面接での逆質問例
- 「『FUSION 30』において、機器販売から循環型ソリューション事業への転換が重視されていますが、現場の営業やエンジニアの役割はどう進化していくとお考えでしょうか?」
- 「データセンター向け等のアプライド空調で新規買収や生産能力増強が進んでいますが、グローバルな組織統合や技術シナジー創出で注力しているポイントは何ですか?」
- 「米国関税措置や原材料費高騰に対するトータルコストダウンの取り組みにおいて、AIやデジタル投資がどのような現場イノベーションを生み出しているかお教えください。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
個々の成長を促進する文化が根付いています
頑張る意欲がある人には多くのチャンスがあり、資格取得や社内評価が重要な要素となっています。上司との関係は良好で、努力を惜しまない社員が多く、互いに高め合う雰囲気が感じられます。
(40代前半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]技術力の向上が課題として残っています
技術力の向上が課題として残っています。特に、競争が激化する中で、技術革新や新しいサービスの開発が求められています。空調に特化していることは、専門性を高める一方で、他の分野への展開が難しいという側面もあります。
(30代後半・コンサルティング営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ダイキン工業株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- ダイキン工業株式会社 2026年3月期 決算説明資料



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。