【19年3月期】NEC、リストラ費用で増収減益 海外売上の大幅増を目指す

【19年3月期】NEC、リストラ費用で増収減益 海外売上の大幅増を目指す

富士通や日立とともに「電電ファミリー」と呼ばれたNEC。かつては新卒就職人気ランキングにも名を連ねた人気企業でしたが、近年の業績は低調でした。しかしリストラの効果もあり、2020年3月期は増益が見込まれています。財務諸表からNECの現状と将来を分析します。


損益計算書(PL):増収も「リストラ費用」で減益

日本電気株式会社(NEC)の2019年3月期の売上高は2兆9134億4600万円で、前期比2.4pt増。営業利益は584億6500万円で、同8.4pt減でした。

売上原価は前期比1.5%増でしたが、増収の影響で粗利率は0.5pt改善。しかし、販管費も同5.1pt増とコストアップしていたことから、営業利益率は0.2ptの悪化となりました。

決算短信によると、グローバル事業は前期比で減収であったものの、エンタープライズ事業とネットワークサービス事業が増収となり、トータル増収となりました。一方、営業利益は「特別転進支援施策」として事業構造改善費用を計上したことで減益となりました。

なお、「特別転進支援施策」とは「希望退職募集」のこと。再就職支援や退職金の割増などのコストがかかっているものとみられます。この施策については企業口コミサイト「キャリコネ」には、50代の現役社員から次のような書き込みが残されています。

職場の雰囲気が暗く、若手社員から老人社員まで活気や生気がない。現実の打開策を考え続けているが希望が見出せない状況である。数年ごとに特別転進支援施策というオブラートに包んだ人減らしを実施している。スタッフ部門と赤字事業部門が狙い撃ちにされている・・・。(2019.6.2)

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コンサル会社員をしながら、副業ライターとして執筆活動を行っています。証券アナリスト取得を目指し日々邁進しております。


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