【20年3月期】NEC、23年ぶり最高益 世界一の「顔認証技術」をポストコロナで活かせるか

【20年3月期】NEC、23年ぶり最高益 世界一の「顔認証技術」をポストコロナで活かせるか

ITバブル崩壊以降、半導体やPCなどの事業売却や人員整理を行うなど長い低迷期にあった日本電気(NEC)。2020年3月期決算で23年ぶりに過去最高益を更新するまでに回復を果たしました。今後もポストコロナの「New Normal」を支えるIT社会基盤への貢献が期待されます。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):最終利益が23年ぶり過去最高を更新

NECの2020年3月期の決算(IFRS)は、売上収益が前期比6.2%増の3兆952億円営業利益が同118.3%増の1276億円と増収増益。特に営業利益は前期の2倍超へ大幅に伸長しました。

売上原価は前期比6.0%増の2兆2077億円と増えたものの、売上総利益は同6.9%増の8876億円と伸長。粗利率は同0.2pt増の28.7%に改善しています。

販売費及び一般管理費はコスト削減への取り組みもあり1.5%減の7600億円に抑制。営業利益率は同2.1pt増の4.1%へと改善しました。

このほか、金融収益が前期比135億円減、金融費用が同71億円増、持分法による投資利益が同26億円減などの悪条件が重なりましたが、親会社株主に帰属する当期利益は前期比148.7%増の1000億円と、従来予想の350億円を大幅に超過。1997年3月期以来23年ぶりの過去最高益を記録しました。

2021年3月期の業績予想は、売上収益は前期比2.1%減の3兆300億円営業利益が同17.5%増の1500億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同10%減の900億円と減収減益を予想しています。

なお、上記の業績予想は2018年1月に公表した「2020中期経営計画」に基づくものであり、新型コロナウイルス感染症における影響を織り込むことが難しいとしています。ただし、コロナ禍における事業推移やテレワーク等外部環境によっては業容の拡大が見込め、予想以上の業績を記録する可能性もあります。

 

セグメント分析:「政府向け」事業が利益の約半数を占める

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コンサル会社員をしながら、副業ライターとして執筆活動を行っています。証券アナリスト取得を目指し日々邁進しております。


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