【決算】PC周辺機器のエレコム、10期連続増収 21年3月期も増収増益予想で株価上昇

【決算】PC周辺機器のエレコム、10期連続増収 21年3月期も増収増益予想で株価上昇

PC周辺機器のファブレス(工場を持たない)メーカー、エレコム。マウス、キーボード等で業界トップシェアを誇ります。20年3月期は売上利益ともに過去最高を更新し財務安全性も十分。21年3月期の業績も増収増益と予想。今後はBtoB事業を強化しIoTへの進出を目指します。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):売上利益ともに過去最高を更新

エレコムの2020年3月期の決算は、売上高は前期比1.5%増の1009億円、営業利益は同11.4%増の141億円と増収増益でした。10期連続増収、7期連続増益です。

売上原価は前期比0.1%減の619億円と抑制したこともあり、売上総利益は同4.2%増の390億円と増加、粗利率も同1.0pt増の38.7%に改善しています。

販売費及び一般管理費は前期比0.6%増の249億円で、主に人件費の増加によるものです。営業利益率は同1.2pt増の14.0%に改善しました。

このほか、特別損失の前期比4億円減などがあり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比25.4%増の97億円と大幅に増加しています。

決算短信では、2021年3月期の業績予想の開示を一時見合わせていました。しかし、政府による緊急事態宣言の解除や、2020年4月~5月の売上高を考慮するとエレコムグループにおける新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であるとの判断により、6月5日に2021年3月期の業績予想と配当予想を公表しています。

業績予想は、売上高が前期比4.1%増の1050億円、営業利益が同5.0%増の148億円、当期純利益が同2.1%増の99億円となっています。配当については、第2四半期末に33円、期末に33円の合計66円を見込んでおり、前期より合計で5円増加する予想です。

 

セグメント分析:PC周辺機器を中心に「4つの柱」をバランスよく運営

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