※本記事は、ソフトバンクグループ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
ソフトバンクグループは持株会社であり、単体従業員数は276名、グループ連結従業員数は73,677名です。
同社グループは、主に投資事業を中核とし、テクノロジー分野の企業への戦略的な投資を通じて事業を展開しています。また、通信事業やAIコンピューティング事業といった事業会社も擁しており、連結子会社1,046社を中心に多岐にわたる領域で活動しています。
同社グループは、当第3四半期に新たに「AIコンピューティング事業」を設け、Arm、Ampere、Graphcore Limitedなどの半導体関連子会社を通じてAIコンピューティング分野の強化を進めています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ソフトバンクグループは、情報革命を推進する戦略的投資持株会社として、多様な事業を展開するグループ全体の人材マネジメントを重視しています。同社グループは、自律的でプロフェッショナルな人材の確保と成長支援を人材戦略の柱とし、挑戦と活躍を支える環境整備に力を入れています。社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できるよう、多様性を尊重した働き方を推進しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ソフトバンクグループの単体従業員は、比較的落ち着いた年齢構成と勤続年数を示しており、安定したキャリア形成が可能な環境であると考えられます。多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが、それぞれの専門性を活かして活躍していることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 13,195,551円 |
| 平均勤続年数 | 10.1年 |
| 平均年齢 | 41.2歳 |
| 単体従業員数 | 276人 |
| 連結従業員数 | 73,677人 |
| 単体のグループ内比率 | 0.4% |
同社グループは、確定給付型の退職給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を設けています。この制度は国内および海外のグループ会社に適用されます。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ソフトバンクグループは、人材を価値創造の源泉であり、持続的成長を支える重要なステークホルダーと捉え、社員が個性や能力を最大限に発揮しながら挑戦し活躍できる環境整備が企業価値向上につながると考えています。同社グループの人材戦略は、自律的でプロフェッショナルな人材の確保と、その成長・活躍支援を柱としています。
従業員の給与・賞与の決定においては、「積極的に挑戦する社員を尊重し、その成果に正しく報いる」という考え方に基づき、人事評価の結果を反映しています。また、市場競争力のある報酬水準を確保するため、専門機関による報酬調査結果や外部市場の動向を毎年参考にしています。企業価値向上への貢献とオーナーシップの発揮を促すため、人事評価に基づく株式報酬制度も導入しています。
多様性に富んだ人材マネジメントを推進しており、Professionalism・Smart・Relationの「3つのコア能力」を重視したプロフェッショナル採用を行っています。年齢、性別、国籍、障がいの有無などにかかわらず、ポジションに最適な人材を配置し、多様な人材が活躍できる職場環境を目指しています。
自律的なキャリア開発を重視し、1on1ミーティングや360度レビューを通じて個々の成長を促しています。教育・研修では、英会話教育や社内研修プログラム「ソフトバンクユニバーシティ」を提供し、社外研修受講や資格取得費用負担による専門性向上も支援しています。さらに、「フリーエージェント制度」や「ソフトバンクアカデミア」、「ソフトバンクイノベンチャー」といったグループ人材育成制度、多様な経験を通じた自己成長の機会として二重就業(副業)も可能としています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。報酬総額の男女差は、男性の上位役職者が多いことに起因しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 27.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率(正社員) | 88.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率(契約社員等) | 50.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 55.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規) | 59.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期) | 41.1% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ ソフトバンク
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 10.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率(総合職) | 84.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率(一般職) | 70.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 78.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規) | 78.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期) | 84.3% |
▼ LINEヤフー
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 18.6% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 79.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規) | 80.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期) | 79.0% |
▼ PayPay
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 16.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率(正規) | 63.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率(非正規) | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 75.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規) | 78.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期) | 103.0% |
多様性に富んだ人材マネジメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性社員比率 | 47.5% |
| 男性社員比率 | 52.5% |
| 管理職に占める女性の割合 | 27.0% |
| 障がい者雇用率 | 2.7% |
自律的で継続的な人材育成
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 資格取得支援対象社員比率 | 11.0% |
職場環境づくり
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性育児休業取得率(提出会社) | 89.0% |
| 年休取得率 | 59.0% |
| 年休取得日数(一人当たり) | 14.2日 |
| 40歳以上特別健診利用実績 | 58.0% |
| 従業員エンゲージメント調査回答率 | 96.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ソフトバンクグループは、戦略的投資持株会社として、国内外の多岐にわたる分野で投資活動を行っています。また、通信事業を核とするソフトバンク事業や、半導体関連技術を扱うAIコンピューティング事業など、多様な事業会社を傘下に持ち、多角的なビジネスを展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、主に投資事業と事業会社によるサービス提供の二つの柱で収益を上げています。投資事業では、成長可能性の大きな企業への投資を通じて、中長期的な投資成果の最大化を目指しています。事業会社では、通信サービスやインターネットサービス、AIコンピューティング関連技術の提供など、幅広い分野で顧客に価値を提供しています。海外での事業展開も行っており、為替レートの変動が業績に影響を与えることがあります。
持株会社投資事業
ソフトバンクグループおよびその子会社が、国内外の多岐にわたる分野で投資活動を行っています。同社グループが直接または子会社を通じて保有する投資の投資損益が、この事業の主要な収益源となっています。運営は、ソフトバンクグループ、SoftBank Group Capital Limited、ソフトバンクグループジャパン、ソフトバンクグループオーバーシーズ合同会社、SB Northstar LPなどが行っています。
ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業
SVF1、SVF2およびLatAmが、広い範囲のテクノロジー分野で投資活動を行っています。この事業では、主にSVF1、SVF2およびLatAmが保有する投資の投資損益が収益の大部分を占めています。運営は、SB Investment Advisers (UK) Limited、SoftBank Vision Fund L.P.、SB Global Advisers Limited、SoftBank Vision Fund II-2 L.P.、SBLA Latin America Fund LLCなどが行っています。
ソフトバンク事業
主にソフトバンクが日本国内でモバイルサービスの提供や携帯端末の販売、ブロードバンドサービスやソリューションサービスの提供を行っています。また、LINEヤフーがメディア・広告やコマースサービスを、PayPayが決済・金融サービスを提供しています。この事業は同社グループの売上高の大部分を占め、前期から売上を伸ばしています。運営は、ソフトバンク、LINEヤフー、PayPayなどが行っています。
AIコンピューティング事業
Arm、Ampere Computing Holdings LLC、Graphcore Limitedなどの半導体関連子会社が、半導体のIP、チップおよび関連テクノロジーのデザイン、半導体チップの開発および販売、ならびにソフトウエアツールの販売および関連サービスの提供を行っています。この事業は前期から売上を伸ばしていますが、研究開発費の増加などによりセグメント利益は損失となっています。運営は、Arm Holdings plc、Ampere Computing Holdings LLC、Graphcore Limitedなどが行っています。
その他の事業セグメント
太陽光発電所の開発・建設・運営、データセンターの開発・建設、ロボティクス関連事業、福岡ソフトバンクホークス関連事業などが含まれています。この事業セグメントも前期から売上を伸ばしています。運営は、Energy Global, LP、Silver Bands 4 (US) Corp.、福岡ソフトバンクホークスなどが行っています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| ソフトバンク事業 | 6兆5,414億円 | 7兆340億円 |
| AIコンピューティング事業 | 5,903億円 | 6,403億円 |
| その他の事業セグメント | 1,121億円 | 1,244億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、過去5期にわたり継続して増加傾向にあります。利益面では、過去数期は損失が続いていましたが、直近の会計期間では大幅な黒字に転換し、大きく増加しました。この利益の大きな伸びは、主に投資損益が大きく寄与したことによるものです。営業活動によるキャッシュ・フローは当期にマイナスに転じましたが、投資活動によるキャッシュ・アウト・フローを財務活動によるキャッシュ・イン・フローで補う形となっています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6兆2,215億円 | 6兆5,704億円 | 6兆7,565億円 | 7兆2,438億円 | 7兆7,986億円 |
| 税引前利益 | △8,696億円 | △4,691億円 | 578億円 | 1兆7,047億円 | 6兆1,349億円 |
| 税引前利益率 | △14.0% | △7.1% | 0.9% | 23.5% | 78.7% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | △1兆7,080億円 | △9,701億円 | △2,276億円 | 1兆1,533億円 | 5兆23億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △254.64 | △163.09 | △42.75 | 195.20 | 873.51 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期からわずかに減少しています。一方で、従業員1人あたり税引前利益は、同社グループ全体の利益が大きく伸びたことに伴い、前期から大幅に増加しました。これらの指標は、同社グループが事業規模を拡大しつつ、収益性を大きく向上させている状況を示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 107.7百万円 | 105.8百万円 |
| 従業員1人あたり税引前利益(連結) | 25.4百万円 | 83.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、積極的な投資活動を推進しており、将来の成長に向けた資金の動きが特徴的です。現在の財務状況は、その投資フェーズにおける資金の流れを示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は前期から増加し、プライム市場の非製造業平均を上回っています。ROE(自己資本利益率)も前期から大幅に上昇し、プライム市場平均を大きく上回る水準です。手元資金である現金及び現金同等物も増加しており、強固な財務基盤を維持しています。これらの状況は、事業活動を安定的に継続するための基盤が整っていることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 11兆5,615億円 | 17兆6,218億円 |
| 自己資本比率 | 25.7% | 29.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.2% | 34.3% |
| 現金及び現金同等物 | 3兆7,130億円 | 5兆3,622億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
営業活動によるキャッシュ・フローは、前期のプラスから当期は△4,288億円のマイナスに転じています。これは主に法人所得税の支払額が増加したことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、OpenAIへの大規模な投資や有形固定資産及び無形資産の取得による支出が大きく、引き続き△4兆5,072億円のマイナスとなっています。その結果、フリーキャッシュ・フローも△4兆9,360億円の大幅なマイナスを示しており、本業で得た資金を上回る規模で将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。財務活動によるキャッシュ・フローは、大型投資に対応するための負債調達により6兆3,773億円の大幅なプラスに転じています。同社グループは、AI関連企業への積極的な投資を通じて成長戦略を推進しており、この資金の流れは将来の事業拡大への意欲を反映していると言えます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2,036億円 | △4,288億円 |
| 投資CF | △1兆6,315億円 | △4兆5,072億円 |
| 財務CF | △1兆1,164億円 | 6兆3,773億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △1兆4,280億円 | △4兆9,360億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、AIに関連した情報・テクノロジー企業を中心に投資を行っており、これらの企業の評価は技術進歩や市場規模の成長見通しによって大きく変動する可能性があります。また、日本だけでなく海外の国・地域に展開する企業等に投資しているため、国際情勢の変化や法令・規制の新設・強化により、投資活動や投資先の事業活動が期待通りに展開できないリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
ファンド運営子会社では、投資事業、テクノロジーおよび金融市場に関する幅広い専門的知見を有する有能な人材の確保・維持が不可欠であると認識されています。有能な人材を十分に確保・維持できない場合には、運営する投資ファンドの投資規模の維持・拡大や将来の投資成果に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ソフトバンクグループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念を掲げ、テクノロジーの力で社会の変革を牽引することを目指す戦略的投資持株会社です。同社グループは、独自の「群戦略」のもと、多様な企業群と共に進化・成長を追求する文化を育んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ソフトバンクグループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念を掲げ、世界の人々が最も必要とするテクノロジーやサービスを提供する企業グループとなることを目指しています。企業価値の最大化を図りながら、情報技術の発展を主要な成長機会と捉え、社会ニーズの変化に合わせて自己変革を繰り返すことを不可欠としています。
現在の「情報革命」の中心はAIへと移行しており、同社グループは人類の進化のためにASI(Artificial Super Intelligence:人工超知能)を実現することを使命に掲げています。具体的には、AIモデル、AIチップ、AIインフラ、フィジカルAIの各領域において積極的に投資・事業活動を行っています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念を基盤とし、独自の「群戦略」を企業風土としています。これは、特定の分野で優れたテクノロジーやビジネスモデルを持つ多様な企業群が、自律的に意思決定しつつ、資本関係と同志的結合を通じて共に進化・成長を続けることを志向するものです。ソフトバンクグループは、各企業の自律性を重んじ、出資比率やブランド統一にこだわりません。
人材戦略では、自律的でプロフェッショナルな人材の確保と成長・活躍支援を柱とし、Professionalism・Smart・Relationの「3つのコア能力」を重視した採用を行っています。年齢、性別、国籍、障がいの有無などにかかわらず、最適な人材配置を基本とし、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。社員の自律的なキャリア開発を重視し、1on1や360度レビューで成長を促し、二重就業(副業)も可能としています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、AIの普及と進化が加速する経営環境において、中長期的な経営戦略を推し進める上で三つの重要課題を掲げています。これらは「AIの進化を加速させるための積極的な投資と既存投資先の価値拡大」「財務方針の堅持」「サステナビリティの推進」です。
特にサステナビリティに関しては、社会の持続的な発展と同社グループの中長期的な成長の両立を目指し、企業活動において推進しています。優先度の高い重要課題(マテリアリティ)として「責任あるAI」「気候変動」「人的資本」の三つを特定し、目標・アクションプランを設定し継続的に取り組んでいます。
「責任あるAI」では、適切なグループAIガバナンス体制の確立を目指し、「AIガバナンスワーキンググループ」を設置。「気候変動」では、TCFD提言に基づく情報開示や、2030年度までのカーボンニュートラル達成目標を設定し、削減計画を策定しています。「人的資本」については、人材を価値創造の源泉と捉え、社員が挑戦し活躍できる社内環境の整備に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ソフトバンクグループは、持株会社としてグループ全体のコーポレート・ガバナンスの実効性確保を重視しています。取締役会と監査役・監査役会を中心とした体制を構築し、グループの基本思想や理念を共有する「ソフトバンクグループ憲章」などを定めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社は、創業者が筆頭株主として経営を支える体制となっています。上位株主には信託銀行も名を連ねており、安定した資本構成を形成しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 孫 正義 | 32.73% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 16.48% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 6.58% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は13名(男性10名・女性3名)で構成され、女性役員比率は23.1%です。代表取締役会長兼社長執行役員は孫正義氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 孫 正義 | 代表取締役 会長兼社長執行役員 | 1981年9月に日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ)を設立し代表取締役社長に就任。ボーダフォン(現ソフトバンク)取締役会議長、Arm Holdings plcのChairmanなどを歴任し、2020年11月より同社代表取締役会長兼社長執行役員、2021年4月よりソフトバンク創業者取締役、2023年8月よりArm Holdings plcのChairman and Directorより現職。 |
| 後藤 芳光 | 取締役 専務執行役員 CFO 兼 CISO | 1987年4月に安田信託銀行に入行後、2000年6月にソフトバンク(現ソフトバンクグループ)に入社。ボーダフォン(現ソフトバンク)取締役、福岡ソフトバンクホークス代表取締役社長などを経て、2026年4月より同社取締役専務執行役員CFO兼CISOより現職。 |
| 宮内 謙 | 取締役 | 1984年10月に日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ)に入社し、同社取締役、ボーダフォン(現ソフトバンク)執行役副社長などを歴任。ソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)代表取締役社長兼CEOを経て、2018年4月よりソフトバンクグループ取締役、2024年6月よりソフトバンク特別顧問より現職。 |
| レネ・ハース | 取締役 | NVIDIA CorporationのVice President & General Managerを経て、ARM Holdings plcのExecutive Vice President & Chief Commercial Officerなどを歴任。2022年2月よりArm LimitedのCEO and Director、2023年6月よりソフトバンクグループ取締役、2023年9月よりArm Holdings plcのCEO and Director、2026年4月よりSoftBank Group InternationalのCEOより現職。 |
社外取締役は、飯島彰己氏(日本銀行参与・指名報酬委員会委員長)、松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科教授・指名報酬委員会委員)、襟川恵子氏(コーエーテクモコーポレートファイナンス代表取締役社長)、ケン・シーゲル氏(モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所マネージングパートナー)、デビッド・チャオ氏(DCM Ventures Co-founder and General Partner)です。
同社は監査役会設置会社です。取締役会は社外取締役5名を含む計9名で構成され、経営の監督機能を強化しています。また、監査役4名全員が社外監査役であり、独立した立場から経営に対する監査を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬等で構成されています。業績連動報酬等には、短期業績に対する現金賞与と中長期の企業価値向上を目的とした株式報酬が含まれます。社外取締役および監査役には、業務執行から独立した立場であるため固定報酬のみが支給されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 7.4億円 | 1.84億円 |
| 社外役員 | 11名 | 2.9億円 | 26.4百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
個人別報酬が開示されている役員は、孫正義氏(1.00億円)、後藤芳光氏(5.01億円)、レネ・ハース氏(61.39億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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