【19年3月期】過去最高売上の野村総研 国内金融頼みを脱し「海外市場」強化

【19年3月期】過去最高売上の野村総研 国内金融頼みを脱し「海外市場」強化

2019年3月期に過去最高の売上高を記録した野村総合研究所(野村総研、NRI)。業績は安定しているものの、金融市場の顧客企業の業績悪化やコスト削減要請を受けて、国内需要が縮小する可能性があります。一方で、豪州を中心とする海外事業が好調。2019年3月期も好スタートです。財務諸表から現状と将来を分析します。


損益計算書(PL):営業利益率は14.3%

野村総研の2019年3月期決算は、増収増益でした。売上高は5012億4300万円で、前期比6.3%増。営業利益は714億4200万円で、同9.7%増えています。営業利益率は14.3%、同0.5ptアップしました。いずれも期首予想を超えています。

売上原価は3365億800万円で、前期比7.9%増。売上総利益は1647億3500万円で、同3.2%増えました。粗利率は32.9%を確保していますが、前期比で1.0ptダウンしています。

販売費及び一般管理費は932億9300万円で、前期比1.3%減。前年度のオフィス移転関連の費用がなくなったことが影響しているようです。

なお、野村総研は2019年7月25日、2020年3月期第1四半期の決算を発表しました。保険業・銀行業向け開発案件の金融IT分野が好調で、対前年同期比で売上高は10.0%の増収、営業利益は32.7%の増益。業績予想からの修正はありません。

セグメント分析:金融関連が過半数

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