【平均年収683.8万円】川崎重工業社員の給料は実際いくらもらっているのか?

【平均年収683.8万円】川崎重工業社員の給料は実際いくらもらっているのか?

【年収研究シリーズ】川崎重工業社員の平均年収は高いのか?実際はいくらもらっている人が多い?給与制度は年俸・月給どっち?ボーナスは年何回で合計いくらもらえるのか?年収額だけでは見えてこないデメリットはあるのか?など、年収に関する話題をデータや口コミから明らかにします。就職・転職の判断にご活用ください。


川崎重工業の平均年収は683.8万円

それでは、はじめに川崎重工業の平均年収について見ていきます。川崎重工業の平均年収は、川崎重工業の有価証券報告書によると、683.8万円です。キャリコネに寄せられた給与明細から算出した川崎重工業年代別年収レンジは、20歳代で400〜450万円、30歳代で560〜610万円、40歳代で700〜750万円となっています。男女あわせた民間の正規雇用者の平均年収は495.7万円(国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果)ですから、それと比較しておよそ1.38倍の額です。

川崎重工業の平均年収推移

川崎重工業・5年間の平均年収・平均年齢・従業員数(単体)の推移
決算月平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数
2022年3月期683.8万円40.5歳14.9年13381人
2021年3月期699.4万円39.4歳14.1年17397人
2020年3月期715.5万円39歳13.9年17218人
2019年3月期708万円38.7歳13.6年16899人
2018年3月期707万円38.4歳13.5年16423人

出典:川崎重工業・有価証券報告書

過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
川崎重工業の平均年収は前年を下回り683.8万円でした。
過去5年間では最低の額になりました。

川崎重工業の年代別平均年収と中央値

川崎重工業の年収中央値は30代で580.1万円

続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。

川崎重工業の年収実態
年代平均年収平均月収平均ボーナス年収中央値
20代419.8万円27.5万円75.3万円377.82万円
30代580.1万円37.5万円104.1万円522.09万円
40代720.8万円46.3万円129.5万円648.72万円
50代852.2万円54.5万円153.1万円766.98万円

※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出

川崎重工業の年収が高い理由

賞与は業績連動型

川崎重工業の年収が高い理由として、最大の理由は「賞与」です。
年4回支給日が設定されていることも珍しいですが、その支給額の決定方法もユニークです。同じ輸送機器メーカーでは、春闘により一時金額が決定されるケースがほとんどですが、川崎重工業の場合は、業績連動方式を採用しています。また、それも全社業績のみならず、カンパニー別の業績にも連動されるため、「カンパニーによって、1ヶ月分の差がつくことも」という口コミも見られます。

支給水準としては年間5~6ヶ月分といったあたりで、かなりの高水準と言えます。しかし、「業績の悪いカンパニーでも4ヶ月分は保証されている」「同期でも、カンパニーが違えば賞与が100万円違うことも」という声も見られることから、所属するカンパニーによって年収差も大きいことが推測されます。

川崎重工業の給与体系・内訳

賞与は年4回、カフェテリアプランは年間10万円分も

川崎重工業の給与体系は、基本給と諸手当からなる月給と、年4回(4・7・10・12月)の賞与で構成されています。

諸手当は時間外手当と通勤交通費が主なもので、住宅手当や家族手当といったものはありません。代わりにカフェテリアプランとして、年間約10万円相当の補助が支給されることが特徴です。自己啓発や余暇、育児介護・健康維持・財産形成など、一人ひとりに合わせて用途を決めることができます。「10万円」という水準は国内ではトップレベルの補助額であり、その他にも寮社宅や保養所、従業員持株制度や自社製品割引制度など、福利厚生制度に関しては大変充実していることも、川崎重工業の特徴です。

川崎重工業社員の給与明細(キャリコネ)

入社10年の差で年収が2倍以上!

20代技術(非管理職)の 給与明細

20代技術(非管理職)の 給与明細

主事補に昇格すれば大幅年収アップ

30代(非管理職)の 給与明細

30代(非管理職)の 給与明細

川崎重工業の職種別年収

職種による違いはなし

川崎重工業の職種は、「技術系」「事務系」の大きく2つに分類されます。「技術系」は研究開発や生産技術、品質保証・情報システムなど、「事務系」は企画や営業、資材・管理などの職場に配属されます。

2つの職種は同一の賃金制度が適用されており、職種によって処遇が異なることはありません。初任給についても、職種別ではなく、以下のとおり、学歴別に設定されています。
<2018年4月実績>
・高専卒:月給190,500円
・大学卒:月給212,000円
・修士了:月給236,500円
・博士了:月給304,900円

また、中途採用の募集要項を見ても、職種によって処遇が分けられることはなく、「年収400~750万円」というのが共通した想定年収です。年代・職層別の年収レベルとしては、
・新入社員~20代後半:350~450万円
・20代後半~30代前半(主事補):550~700万円
・30代後半~40歳前後(主事):700~900万円
・40歳前後~(基幹職):900~1000万円
・課長:1000~1200万円
・部長:1300~1600万
といったあたりです。基幹職以上になると、1000万円を超える水準となります。

川崎重工業社員の給与明細(キャリコネ)

職種が違っても、年齢が同じなら同年収

20代技術(非管理職)の 給与明細

20代管理部門(非管理職)の 給与明細

30代から賞与や基本給に差が生じはじめる

30代技術(非管理職)の 給与明細

30代管理部門(非管理職)の 給与明細

川崎重工業で年収を上げる方法

課長以上への昇格は狭き門

上述の通り、川崎重工業では職層によって給与水準が決まっているため、年収を上げるためには、昇格することが必要です。「毎年の昇給は微々たるもの。基本的に昇進時にしか上がらない」という口コミも見られるほどです。

川崎重工業の職層としては、新入社員で入社後、主事補、主事、基幹職と昇格していき、さらにその上に課長職・部長職がある、という構成です。大学院卒は入社後3年後、大学卒は入社後5年後に、最初の昇格試験を受け、合格者は主事補に昇格します。「論文メイン、ほとんど全員合格する」ようで、基本給は30万円、年収は550~700万円と大きく上がります。
次のステップである主事も同様の昇格試験はありますが、ここからは受検できるタイミングに個人差が。とはいえ、「大抵の人は定年まで働けば主事の次の基幹職までは昇進する」とのことですが、課長職以上になると、優秀者が選抜・絞り込みがされるようです。

評価制度としては目標管理制度を採用しており、期初に業務目標を設定し、年に2回上長と面談することで達成度を確認、その評価結果が給与・賞与・昇格に反映されます。しかし、歴史ある日本企業であるがゆえ、「基本的には年功序列の色が濃い会社」との声も多く見られます。

川崎重工業社員の口コミ(キャリコネ)

賞与は所属するカンパニーによって大きく変動

「ボーナスは、全社業績と所属する事業部門の業績に連動 自分の「頑張り」も反映される……

主事(係長クラス)までは順調に昇格可能だが

「普通に仕事をしていれば、係員→主事補→主事までは出世できる 課長まで出世すれば、年収1千万に手が届く……

川崎重工業と競合他社の平均年収を比較

川崎重工業の競合や同業界である三菱重工業、IHI、スズキの4社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、川崎重工業が683.8万円、三菱重工業が863.8万円、IHIが736.4万円、スズキが665.7万円です。
この4社の中で最高額は三菱重工業の863.8万円で、最低額がスズキの665.7万円。その差はおよそ199万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中では川崎重工業は3番目に位置します。

社名平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数(単体)売上高
三菱重工業863.8万円41.6歳18.5年22755人12334.13億円
IHI736.4万円40.8歳16.1年7779人11150.77億円
川崎重工業683.8万円40.5歳14.9年13381人8922.03億円
スズキ665.7万円40.8歳18.3年16267人16907.61億円

川崎重工業の競合企業の年収についてはこちらの記事をご覧ください

出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報-2020年度実績-」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」

この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。


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