1.ソニーってどんな会社?
ソニーに投資するなら、会社の概要を知っておきましょう。ソニーは1946年、東京通信工業として設立。1979年に発売した携帯型カセットテーププレイヤー「ウォークマン」が大ヒットし、世界的なブランドになりました。
AV市場への参入と並行して、「ハードとソフトの融合」というビジョンの下、米国のレコード会社や映画会社の買収などを通じて事業分野を急拡大。現在では売上高および営業収入が8兆円を超える(2020年3月期)国際的な事業複合体に成長しています。
このような経緯から、東京証券取引所の業種分類では「電気機器」となっているソニーですが、グループ全体で映画、音楽、金融を含む幅広い事業を展開し、1500社を超える子会社の株式を保有して事業を統括するグループ本社の役割を果たしています。
2021年4月には「ソニーグループ株式会社」への商号変更を予定。金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングスを完全子会社化(2020年8月末に上場廃止)するなど、グループ経営の強化を進めているところです。
2.これから伸びる注目の事業:ゲーム事業
投資のタイミングを考えるうえで重要なのは、業績をけん引している事業が何かを調べることです。
ソニーグループの利益を生み出している事業のひとつが「ゲーム&ネットワーク・ソリューション」分野(G&NS。以下ゲーム事業)。ゲーム機とソフトウエア、ネットワークサービスを担います。
2019年3月期のセグメント利益は、音楽事業や金融事業、半導体事業を押さえてゲーム事業がトップ。翌2020年3月期も、ゲーム事業がイメージセンサー事業と並んで利益をけん引し、両事業でグループ利益の過半数を生み出しています。
進行中の2021年3月期も、第1四半期(4~6月)はゲーム事業が絶好調。金融事業とともに売上を支え、営業利益では為替の影響をもろともせず他の事業の落ち込みをカバーし、高い利益率を誇っています。
2020年は「The Last of Us PartⅡ」(新型コロナの影響で2月リリースが6月に延期)および「Ghost of Tsushima」(7月)が好調。2020年の年末商戦には7年ぶりの新機種「PlayStation 5」の投入が予定されており、前期を上回る業績となることが期待されています。
3.ソニーのゲーム事業が伸びる理由
■(1) ゲーム市場の成長
ゲーム市場はここ10年で倍増する急成長を見せていますが、コロナ下の「巣ごもり消費」がさらに大きな追い風となっています。
ファミ通ゲーム白書 2020が4月6日に実施した調査によると、「家庭用ゲーム機によるゲームをする時間が増えた」とする回答者が約半数にのぼり、費やした時間がコロナ後に最も増加したエンタメとなりました。
そんな中、ゲーム専用機Nintendo Switchを擁する任天堂が、2021年3月期の第1四半期で営業利益率40.4%、経常利益は前期比576.2%増という驚異的な決算を発表。株価が急上昇し、12年ぶりに5万円台を回復しています。新機種投入でソニーでも同じことが起こるかもしれません。
■(2) ゲーム市場の中で強みが発揮できるソニー
コロナ禍をも追い風に成長するゲーム市場の中で、ソニーのゲーム事業は強みを発揮できる可能性が高いでしょう。
理由の1つめは、最新のソフトが高評価で売れ行き好調なこと。ゲームはハードだけでなく、ヒット作のソフトが出ることで売れ行きが上がります。自社のプラットフォーム向けに優れたソフトを開発する体制を作ることは一朝一夕にできることではなく、大きな競争力となります。
なお、2019年のゲーム部門売上ランキングでは、中国のテンセントを抑えてソニーが世界1位。新機種の発売を控えてハード売上が落ちている中にあってこの数字であり、PlayStation 5への期待が否応なく高まります。
2つめは、7年ぶりに投入される「PlayStation 5」の発売への期待が高いこと。2020年6月末時点で、PlayStation Plus会員が約4500万人に到達。新機種を待ち望む既存ユーザーがそれだけ多いということです。
関連ソフトは「マーベル・スパイダーマン」の続編や「バイオハザード」の新作など、2022年までに計28タイトルがリリース予定。ブルームバーグは、ソニーがPS5の生産数を倍増し年末までに1000万台とすると決めたと報じています。
3つ目は、新分野のクラウドゲーム市場への対応を積極的に行っていること。ゲーム専用機が不要なクラウドゲームには、新しいライバルであるGoogleやNVIDIAが参入し、ソニーや任天堂など既存ゲームメーカーの脅威となっています。
ソニーも日本初のクラウドゲームサービス「PlayStation Now」を展開。2019年5月には長年のライバルであるマイクロソフトと戦略的提携を行い、ゲームコンテンツのストリーミングサービスでの利用を目的にクラウドサービスの共同開発を行うと発表しています。
ゲーム専用機の市場が奪われるのかどうかは未知数ですが、もしクラウドゲーム市場が急成長したとしても、ソニーはすでに手を打っているので取りこぼしがないと考えられます。競争が激化したとしても、成長市場で強みを発揮していけるのではないでしょうか。
■(3) 社員に聞く
現在、企業口コミサイト「キャリコネ」の会員を通じて、ソニーのゲーム事業の見通しについて、現役社員に取材を申し入れています。
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また、ソニー社員以外でも、競合やソフト開発会社など業界で働いていて、ソニーのポジションや競争力について俯瞰できる方、ユーザー(ゲーム好き)の視点からソニーの強みをコメントできる方がいらっしゃいましたら、編集部まで情報をお寄せください。
特にお聞きしたいポイント
5年後、ソニーのプレステは存在しているのか?
家庭用ゲーム専用機の需要は減っていないのか?
スマホゲーム、ブラウザゲームに押されていないのか?
少子化、PSユーザーの高齢化の影響は?
ゲーム好きで、ソニーのゲームをプレイしたことのある方にお聞きします。│Questant
https://questant.jp/q/SDFCBLBEWe will answer ask to ゲーム好きで、ソニーのゲームをプレイしたことのある方にお聞きします。
4.いますぐソニー株に投資する方法
それでは、これまで書いてきた情報を簡単にまとめてみましょう。
ソニー株への投資タイミング
なぜ「ソニー株を買うなら今」と言えるのか?
「ハードとソフトの融合」をビジョンに事業を幅広く展開してきたソニーは、現在では利益に占めるゲーム事業の比率が高まっており、ゲーム事業の展開が会社全体の株価に大きな影響を与えています。
ソニーのゲーム事業は2021年3月期も好調で、第1四半期はコロナ禍による他事業の減益をカバー。2020年にリリースされたソフトの売れ行きも史上最速レベルです。
2020年の年末商戦には、7年ぶりの新機種となる「PlayStation 5」が発売予定。コロナ下の巣ごもり消費で家庭用ゲーム機の人気が高まっており、PS5の売れ行きも期待できそう。8月に年初来高値をつけた株価は、さらに上がるかもしれません。
ソニーの株価は8月17日の終値が8920円。単元株数は100株なので、通常は89万2000円(+取引手数料)の購入資金が必要です。
決して小さくない金額ですが、もしこの金額で100株購入し、株価が1万円になったときに売却すれば10万8000円のキャピタルゲイン(売却益)が得られます(別途手数料・税がかかる場合があります)。
*ソニー株価の直近5年間の推移
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100株を買う購入資金はない、ソニー株を少額から買いたいという人には、100株未満の「単元未満株」の取引ができるネット証券会社をおすすめします。
SBI証券では単元未満株を「S株」と呼び、ソニー株を1株から購入できます。「お金を貯めてから買った方がいいのでは?」と思うかもしれませんが、株価が上がりそうな会社の場合は安いうちに1株ずつ買い集めておいた方が、トータルの購入費用は安くなる可能性があります。
ソニー株は、いまなら1株8000円台で購入できます。議決権はなく株主優待も受けられませんが、配当を受けたり売買でキャピタルゲインを得たりすることはできます。もちろん少しずつ買い足して単元株に到達すれば、議決権も株主優待の権利も得られます。
ポイント
株式を購入する際には「預り区分」として「一般預り」と「特定預り」「NISA預かり(NISA口座開設済の場合)」を選択する個所があります。
・NISA口座の非課税枠で節税したい場合にはNISA預り
・特定口座を開設している場合には特定預り
・特定口座を開設していない場合には一般預り
を選んでください。
特定預りで買付・保有している株式を売却した際には、証券会社が損益計算を行います。一般預りの場合は証券会社で損益計算をしないので、自分で確定申告を行う必要があります。
特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」があります。給与所得者や年金取得者は年間20万円以下の利益については原則として申告・納税が不要ですが、「源泉徴収あり」を選択すると税金が引かれてしまうので注意が必要です。
通常、株の取引は単元単位(1単元=100株)でしか行えませんが、単元未満株(S株)取引は、1株(単元未満)からお取引が可能なサービスです。単元未満株(S株)なら1株から取引可能なため、少額から取引ができます。
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