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編集部が注目した重点ポイント
① 機能別組織への抜本的な組織改正を決定
2026年3月期より、従来の事業部別組織から機能別組織への再編を実施します。意思決定のスピード向上と重複業務の削減によるコストコントロールを目的としており、東京ディズニーランド開園以来初の抜本的改革となります。各部門が横断的に課題対応する体制へ移行するため、部門の枠を超えたキャリア形成や専門性の発揮が期待される環境へと変化します。
② ゲスト1人当たり売上高が過去最高を更新
テーマパーク事業におけるゲスト1人当たり売上高が、前年同期比で5.2%増の18,196円と過去最高を記録しました。新エリア「ファンタジースプリングス」の好調に加え、ディズニー・プレミアアクセス(有料の施設予約サービス)の販売増や高価格帯チケットの構成比増が寄与しています。収益構造の高度化が進んでおり、マーケティングやデジタル推進などの専門人材の重要性が増しています。
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連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第2四半期決算説明資料 P.5
売上高
316,189百万円
+6.4%
営業利益
68,241百万円
+8.0%
純利益
48,310百万円
+6.1%
2026年3月期の中間連結業績は、売上高・各段階利益ともに前年同期を上回り、好調な推移となりました。特にホテル事業の増益幅が大きく、ファンタジースプリングスの全面開業に伴う宿泊需要の取り込みが奏功しています。人件費や諸経費の増加を売上成長でカバーし、営業利益率は21.6%の高水準を維持しています。
通期予想(売上高6,933億円、営業利益1,600億円)に対する進捗率は、売上高が45.6%、営業利益が42.6%となっています。数値上は50%を下回っていますが、下半期にはハロウィーン、クリスマス、お正月などのイベントによる「ボリュームゾーン」が控えており、通期計画は据え置きとされ、業績は概ね順調に推移していると判断されています。
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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第2四半期決算説明資料 P.9
テーマパーク事業
事業内容:東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーの運営、商品・飲食の販売を担当します。
業績推移:売上高2,517億円(前年比+5.4%)、営業利益497億円(同△0.4%)と増収を確保しました。
注目ポイント:入園者数は1,225万人と前年並みですが、体験価値の向上による単価増が利益を支えています。システム関連費用やメンテナンス費が増加しており、ITを活用した運営効率化や、大規模開発プロジェクト「ファンタジースプリングス」の安定稼働に向けたオペレーションの精緻化が求められています。
ホテル事業
事業内容:ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル等の運営を行います。
業績推移:売上高561億円(前年比+11.6%)、営業利益175億円(同+41.4%)と大幅な増益となりました。
注目ポイント:「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」の通期稼働により、客室単価が66,806円(前年比+8.7%)へ上昇しました。高価格帯ホテルの需要は依然として高く、富裕層や海外ゲストへ向けたパーソナライズされたサービス提供と、収益最大化(レベニューマネジメント)の知見が不可欠となっています。
その他の事業
事業内容:イクスピアリの運営、ディズニーリゾートライン、および新規のクルーズ事業を含みます。
業績推移:売上高82億円(前年比+1.0%)、営業利益6億円(同+21.1%)と堅調に推移しました。
注目ポイント:イクスピアリの増収やモノレールの利用増が寄与しています。現在、クルーズ事業への投資が継続されており、既存のパーク運営ノウハウを新たなレジャー領域へ展開するための事業開発や立ち上げメンバーとしての活躍機会が広がっています。
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今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第2四半期決算説明資料 P.25
今後の成長戦略として、2026年度に控える東京ディズニーシー25周年イベントや、2027年以降に予定されている「シュガー・ラッシュ」をテーマとした新規アトラクション、新「スペース・マウンテン」の開業など、継続的な投資が予定されています。質疑応答では、チケット価格戦略について、物価高騰と所得の伸びを慎重に見極めつつも、「体験価値に見合った適正な対価」を追求する方針が示されました。
また、利便性向上を最優先事項とし、ディズニー・プレミアアクセスの事前購入準備を進めていることが質疑応答で言及されました。入園後のスマートフォン操作の負担を軽減し、ゲストがより純粋にパーク体験を楽しめる環境を整備するため、システム開発やUXデザインの領域での採用ニーズが高まることが予想されます。
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求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
機能別組織への移行という「創業以来の変革期」にある点に注目しましょう。単なるテーマパーク運営の枠を超え、部門横断的な課題解決や、データに基づいた利便性向上への意欲を示すことが有効です。特にデジタル技術による顧客体験の高度化や、高単価路線を支えるブランド価値の維持に関心がある人材は、同社の戦略と合致しやすいでしょう。
面接での逆質問例
「組織が事業部制から機能別へ再編される中で、中途採用者にはどのような役割が期待されていますか?」や、「ゲストの利便性向上に向けたデジタル投資において、現在最も優先順位の高い技術課題は何ですか?」など、経営資料で強調されている「構造改革」や「利便性」をキーワードにした質問を投げかけることで、企業研究の深さをアピールできます。
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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
住宅手当などはほぼないに等しい
住宅手当などはほぼないに等しいので、新入社員が一人暮らしをしながら勤務するのはやや厳しいものがある。
(20代前半・ショップスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社オリエンタルランド 2026年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社オリエンタルランド 2026年3月期 第2四半期決算説明資料
- 株式会社オリエンタルランド 2026年3月期 第2四半期決算説明会 質疑応答



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。