【平均年収782万円】TDK社員の給料は実際いくらもらっているのか?

【平均年収782万円】TDK社員の給料は実際いくらもらっているのか?

【年収研究シリーズ】TDKの年収・給与・ボーナス・報酬について、ただ額面に注目するだけではなく、高い理由や、デメリット、同業他社や、年代、職種間での比較を通じて実態に迫ります。転職先決定の判断材料にご活用ください。


2018年10月16日から19日にかけて、アジア最大級の規模を誇るIT技術とエレクトロニクスの国際展示会「CEATEC JAPAN 2018」が幕張メッセで開催されました。国内外約700社が出展、16万人もの来場者が見込まれる世界的なイベントにおいて、目新しい技術を次々と発表したのが総合電子部品メーカーのTDKです。

TDKは「ともに拓く、超スマートソサエティ」をテーマに、新たな社会づくりに貢献するような新製品や新技術を紹介しました。たとえば無人搬送車や移動ロボットといった産業機械向けのワイヤレス給電システムや、悩みを相談すると音声で答えてくれるAI(人工知能)搭載の盆栽「BonsAI」など、多くの新技術が人々の注目を集めました。現在、HDD用ヘッドとリチウムイオン電池のシェアで世界首位を誇るTDKですが、その状況に甘んじず、未来を見据えた新技術の開発にも余念がありません。

またTDKは年収が高いことでも有名で、3000社を超える上場企業の中でも常に上位に位置しています。
では一体どれくらい高いのか、高い理由はなにか、年収の高さ以外のメリットやデメリットはあるのかなどに迫っていきましょう。

TDKの平均年収は782万円

それでは、はじめにTDKの平均年収について見ていきます。TDKの平均年収は、TDKの有価証券報告書によると、782万円です。キャリコネに寄せられた給与明細から算出したTDK年代別年収レンジは、20歳代で460〜510万円、30歳代で640〜690万円、40歳代で800〜850万円となっています。正規雇用者の平均年収は495.7万円(国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果)で、比較して約1.58倍の額です。

TDKの平均年収推移

TDK・5年間の平均年収・平均年齢・従業員数(単体)の推移
決算月平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数
2022年3月期782万円43.4歳18.3年5719人
2021年3月期786.7万円43.5歳18.3年5689人
2020年3月期778.6万円43.4歳17.9年5521人
2019年3月期794.5万円43.8歳18.9年5330人
2018年3月期815.9万円43.7歳19.8年5055人

出典:TDK・有価証券報告書

過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
TDKの平均年収は前年を下回り782万円でした。
過去5年間では2番めに低い額になりました。

TDKの年代別平均年収と中央値

TDKの年収中央値は30代で663.2万円

続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。

TDKの年収実態
年代平均年収平均月収平均ボーナス年収中央値
20代479.9万円31.1万円87.7万円431.91万円
30代663.2万円42.5万円121.3万円596.88万円
40代824.2万円52.5万円150.8万円741.78万円
50代974.4万円61.8万円178.4万円876.96万円

※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出

TDKと競合他社の平均年収を比較

TDKの競合や同業界であるオムロン、太陽誘電、京セラ、イビデン、アルプスアルパインの6社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、TDKが782万円、オムロンが849.7万円、太陽誘電が741.4万円、京セラが725.2万円、イビデンが739.1万円、アルプスアルパインが726.5万円です。
この6社の中で最高額はオムロンの849.7万円で、最低額が京セラの725.2万円。その差はおよそ125万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではTDKは2番目に位置します。

社名平均年収平均年齢平均勤続年数従業員数(単体)売上高
オムロン849.7万円45.5歳16.7年4610人3109.89億円
TDK782万円43.4歳18.3年5719人4203.79億円
太陽誘電741.4万円42歳17.8年2878人3127.8億円
イビデン739.1万円40.9歳18.2年3549人2429.67億円
アルプスアルパイン726.5万円43.8歳17.7年4075人4971.57億円
京セラ725.2万円40.5歳16.4年20560人8482.53億円

TDKの競合企業の年収についてはこちらの記事をご覧ください

TDKの年収が高い理由

子会社はリチウムイオン電池チェアで世界首位

TDKの年収が高い理由の1つに、収益が増えていることが挙げられます。TDKの2018年3月期の連結売上高は前期比7.9%増の12717億円を記録し、5期連続で過去最高を更新しました。各セグメントにおいては、全体の34.4%を占める受動部品セグメントではコンデンサの好調、全体の26.2%を占める磁気応用製品セグメントではHDDヘッドの好調により、それぞれ売上を伸ばしています。

さらに、忘れてはいけないのが子会社ATLの存在です。ATLはTDKの元社員がベンチャーとして立ち上げ、2005年にTDKに107億円で買収された香港子会社です。米アップルの「iPhone」と韓国サムスン電子の「ギャラクシー」という、世界2大スマートフォンの両方に主要電池を供給している唯一のメーカーで、携帯電話向けリチウムイオン電池のシェアで世界首位を誇っています。リチウムイオン電池の利益率は20%弱と抜群に高く、TDK本体の利益の6割を占めるため、まさに「ドル箱」といえるでしょう。ATLは、2017年度まで1つの事業部としてほぼ独立していましたが、2018年4月にTDKの電源関連事業や電池開発部門などと集約されました。今後もTDKとATLが相乗効果を上げていくことができれば、さらなる増収が期待できると考えられます。

TDKで年収を上げるには

評価により給与にメリハリが

2016年に人事制度が変更になり、グローバル社員とエリア社員に分けられました。グローバル社員はエリア社員に比べ、評価ランク付けの幅が分布的で広く、給与や賞与に反映される増減幅が大きいのが特徴です。従来の横並びの評価よりメリハリがついたことにより、やる気のある社員にとっては昇給幅が大きくなる可能性が高く、チャンスといえるでしょう。一方でマイナス評価の場合、従来は減額が一部だけであったのに対し、現在は20-40%の人が賞与面でマイナス評価されることもあるという点には留意が必要です。

しかしながら、実力と成果さえともなえば評価が上がり、賞与や給与も上がる構造になったため、モチベーションを高く上げて仕事に取り組める環境になったといえるでしょう。

TDK社員の給与明細(キャリコネ)

20代と30代で年収に違いが!

20代・研究開発(非管理職)の 給与明細

30代・研究開発(非管理職)の 給与明細

同年代では給与は横並び?

30代・研究開発(非管理職) の 給与明細

30代・研究開発(非管理職) の 給与明細

TDKで働く上での課題、懸念点は

全固体電池の登場

電子情報技術産業協会(JEITA)の発表によると、スマートフォン市場の成長鈍化により、最近では電子部品用途のうち通信機器より自動車の構成比が高くなってきています。2017年10~12月は通信機器が38.5%に対し、自動車が24.4%で通信機器が上回っていました。しかしその後は、通信機器を自動車が上回る現象が2期連続しており、2018年4月~6月は通信機器が27.6%に対し、自動車が29.6%と数値で見ても比率が逆転してきたことがわかります。

現在は、ATLのスマートフォン向けリチウムイオン電池の好調な売上により、業績が右肩上がりに伸びているものの、今後の市場の動向から決して油断のできない状況にあることを留意しておく必要がありそうです。

さらには次世代電池として登場した全固体電池の存在です。
従来のリチウムイオン電池の3倍以上の出力特性もつ上、充電時間が10分の1に短縮、また発火しにくいという安全性の高さなど、実用化すれば非常に優れた製品になります。
国立研究開発法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が立ち上げた全固体リチウムイオン電池研究開発プロジェクトには国内23の企業、15の大学・研究機関が参画していますが、TDKはそこに含まれていません。開発に加わるのかどうか、今後の身の振り方が気になります。

TDKには年収以外にメリットはある?

ここまでTDKの年収面を見てきました。ただ就職先、転職先として年収の高さだけで決めることはできません。その他にメリットは無いのでしょうか?

将来のスマートフォン市場の鈍化に備え、TDKはいち早く動き出しています。会社全体として、スマートフォン依存度を下げ、自動車や産業機器の比率を上げていく構えです。

TDKの「ドル箱」であるATLでは、大型・長寿命電池の開発に取り組む考えです。今後はIoT機器や動力系分野での供給を目指しており、すでにドローン向けの供給が始まっています。TDKの電池事業にかける意気込みは強く、2020年度までの3年間で1000億円以上を投資する予定です。

TDK本体では、自動車の電装化による需要増を見込んでセンサー分野、とりわけHDDヘッド事業で培った磁気センサーの強化に注力しています。スイスのミクロナス社の買収により、5年後には車載の磁気センサーで2000億円、センサー全体では7000億円規模のビジネスを計画しています。

時代の変化に柔軟に対応し、新たな成長戦略を立てることができるTDKは、さすが世界シェアトップ企業であるといえるでしょう。

出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報-2020年度実績-」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」

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