投資初心者でもわかる! ソニー株の買い方、丁寧に教えます

投資初心者でもわかる! ソニー株の買い方、丁寧に教えます

どうせ株主になるなら有名企業がいい。そんな人にソニー株は有力な選択肢となります。誰もが知っているソニーの株式を買うのは魅力的ですが、具体的に何から手をつければいいのでしょうか? 購入の3つのメリットや株式購入の8つのステップを含めて紹介します。


1.ソニーってどんな会社?

まず、ソニーがどんな会社か簡単におさらいしましょう。

1946年に東京通信工業として設立。日本初のトランジスタラジオの発売にあわせてブランド名を「SONY」に統一し、1958年に社名をソニーに変更しました。

1979年に発売した携帯型カセットテーププレイヤー「ウォークマン」が大ヒットし、世界的なブランドに。AV市場への参入と並行して、「ハードとソフトの融合」というビジョンの下、米国のレコード会社や映画会社の買収などを通じて事業分野を急拡大しました。

いまでは売上高および営業収入が8兆円を超える国際的なコングロマリットに成長。幅広い事業を展開し、ソニーは1400社を超える子会社の事業を統括するグループ本社の役割を果たしています。

出典:ソニーグループ概要

ポイント

ソニーは2021年4月に「ソニーグループ株式会社」への商号変更を予定しています。金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングスを完全子会社化(2020年8月末に上場廃止)するなど、グループ経営の強化を進めているところです。

2.ソニー株を買うメリット

ソニー株の購入で得られる可能性のあるメリットを整理しましょう。

(1) 株主優待:「ソニーストア」で使えるクーポン

ソニーの株主になることで得られる1つめのメリットは「株主優待」です。

「ソニーストアオンライン」などで利用できる電子クーポンが発行され、テレビやカメラ、オーディオなどのAV商品が15%オフ、VAIO製のパソコン本体が5%オフで購入できます。

株主優待は、高額商品を買うときには特にお得になります。例えば、ソニー製の4K有機ELテレビA9S(48V型)をソニーストアで購入すると、3万4500円のお得に。通常は23万円(税別)ですが、株主優待の電子クーポンを利用して購入すると19万5500円(税別)となります。

各クーポンともに5回ずつ利用できるので、家中のAV製品をソニー製で揃えたいと考えている人には見逃せない特典です。なお、XperiaのスマートフォンやPlayStation、ペットロボットのaiboなど、一部クーポンが利用できない商品やサービスがあるようです。

なお、株主優待はその会社の株を所有していれば、毎年得られるものです。1年に複数回の優待を提供する会社もあります。株主優待の特典を縮小したり廃止したりする会社もありますが、一般に自社製品・サービス優待は廃止されにくい傾向にあると言われます。

ポイント

ソニーの場合、株主優待の対象となるのは、3月31日現在の株主名簿に記載された100株以上所有の株主です。
100株以上所有していれば権利は同じですので、最も効率よく株主優待を得るためには100株購入すればよいということになります。

(2) 配当(インカムゲイン):ここ数年は増額傾向に

ソニーの株主になることで得られる2つめのメリットは「配当金の受け取り」です。株式の保有中に得られる収益配当のことで「インカムゲイン」とも呼ばれます。

ソニーの配当は例年、中間配当と期末配当の2回実施され、2020年3月期の年間配当金は1株あたり計45円。年間配当金はここ数年で20.00円→27.50円→35.00円→45.00円と増加傾向にあります。

2021年3月期の中間配当予想は、前期実績の20円から25円にアップ。新型コロナの影響で業績悪化も懸念されますが、業績が向上すれば年間配当額が2020年3月期を超えるかもしれません。

配当金の推移 中間配当金 期末配当金 年間配当金
2017年3月期 10.00円 10.00円 20.00円
2018年3月期 12.50円 15.00円 27.50円
2019年3月期 15.00円 20.00円 35.00円
2020年3月期 20.00円 25.00円 45.00円
2021年3月期 25.00円(予想)

*ソニー「投資家情報」より

なお、年間配当金45円のとき、ソニー株を100株所有していると4500円受け取ることができます。仮に10万株所有すれば、年間で450万円の配当が得られます。

配当は、株式を所有している限り毎年受け取ることができます。ただし配当金額は、業績によって毎年変わる可能性があり、業績好調で配当金額がアップすることもあれば、業績悪化で減額されたり無配(配当なし)となったりすることもあります。

(3) キャピタルゲイン:株価が上がって売れば儲かる

ソニーの株主になることで得られる3つめのメリットは「売買益」(キャピタルゲイン)。株を安値で買って高値で売ることで得た差額の利益のことです。

ソニーの株価は、2016年2月12日に2257円まで落ち込んでいました。しばらく上昇が続いたものの、新型コロナ禍による世界同時株安で一時は6000円を割り込みました。

しかしその後は右肩上がりに転じ、特に「ソニーグループ株式会社発足」が発表された5月19日以降は上昇傾向が強まっています。

8月4日の第1四半期決算では、ゲーム分野の絶好調で四半期純利益が前期比53%増。中間配当予想が前期の20円を上回る25円となったことなども好感され、現在の株価は8000円を突破し、8月17日に年初来高値の8920円をつけています。

ポイント

つまり、ソニーの株価はこの4年半の間に6600円以上、3.95倍を超える上昇となっています。もしも4年半前にソニー株を100株購入し、最近の高値で売却したとすると、66万6300円のキャピタルゲイン(売却益)が得られた計算となります。

直近5年間のソニー株価の推移

キャピタルゲインを得るには、株価が上昇しそうな会社の株を買うことが必要です。年初来高値を更新したソニーの株価が、今後さらに上がるかどうかは、事業セグメントごとの見通しを組み合わせる必要があります。

いま非常に期待されているのは、ゲーム事業。2020年の年末商戦に合わせて発売される家庭用ゲームの新機種「PlayStation 5」のヒットと業績への反映が見込まれています。

3.ソニー株を買うために必要なもの

ソニー株の購入に必要なのは、証券口座と購入資金です。

(1) 証券口座の開設

証券口座は、証券会社に依頼して開設します。株を個人で始める場合には、前述の通り取引手数料を抑えることができるネット証券がおすすめです。

ただし、目先の手数料の低さだけで決めてしまうと、外国株が購入できないなど取引に制限が生じたり、取引ツールが使いにくく自力で売買できなくなってしまったりするので、安心できる大手のネット証券で口座を開設した方がいいでしょう。

なお、2016年1月以降、証券口座の開設には、法令により提出書類のひとつにマイナンバーが必要となっていますのでご準備ください。

また、証券会社で口座を開設する際には、株式を売却した際に証券会社が損益計算を行ってくれる「特定口座」と、損益を自分で計算し自ら確定申告を行う「一般口座」のどちらかを選択する必要があります。多くの投資初心者は「特定口座」を選ぶのがよいと考えられます。

はじめての方へ SBI証券が選ばれる理由Icon outbound

https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/pop690_merit_lis.html

1注文の取引金額に応じて手数料が決まる「スタンダードプラン」、1日の取引合計額に応じて手数料が決まる「アクティブプラン」、 どちらも業界屈指の格安手数料です!

(2) 購入資金

株の購入には資金が要ります。ソニーの株価が8800円のとき、通常の購入資金は最低でも88万円(+手数料)が必要になります。なぜ株価の100倍からかというと、ソニーは100株を「1単元」と設定しているからです。

1単元とは、通常の株式取引で売買される売買単位のこと。ソニー株は100株単位でないと買ったり売ったりすることができないのです。

しかしこれでは多額の購入資金を準備できる人でないと、ソニー株を購入できません。そこで一部の証券会社から提供されているのが「単元未満株取引」というサービスです。これを利用すると、ソニー株を1株単位(株価が8800円のときは8800円)で購入できます。

ポイント

単元未満株は、俗に「ミニ株」とも呼ばれますが、SBI証券では「S株」と呼んでいます。S株投資は、
・「少額から投資可能」
・「配当が受け取れる」
・「24時間いつでも注文が可能」

といったメリットが打ち出されており、NISA口座での取引も可能です。

単元未満株(S株)とは|SBI証券Icon outbound

https://site1.sbisec.co.jp/ETGate/?OutSide=on&_ControlID=WPLETmgR001Control&_DataStoreID=DSWPLETmgR001Control&burl=search_domestic&dir=fraction%2F&file=domestic_fraction_01.html&cat1=domestic&cat2=fraction&getFlg=on

通常、株の取引は単元単位(1単元=100株)でしか行えませんが、単元未満株(S株)取引は、1株(単元未満)からお取引が可能なサービスです。

なお、SBI証券では、現金がなくてもTポイントを使って投資信託(構成銘柄や比率が決められた金融商品)の買付をすることができ、国内株式や投資信託、金・プラチナ・銀などの商品の取引を通じてTポイントを貯めることもできます。

4.ソニー株の買い方

ソニー株を例に、株式購入の手順を整理します。なお、投資初心者の場合、「現物買い」「指値」が無難といえるでしょう。

購入STEP

1.ネット証券会社で口座を開設する
2.投資資金を入金(送金)する
3.取引画面にログインし購入銘柄を選ぶ(ソニーの証券コードは6758)
4.「現物買い」「信用新規買い」を選ぶ
5.購入株数を入力する
6.「指値」「成行」を選ぶ
7.購入日を「当日」か、希望する期間で選ぶ
8.「購入」ボタンを押す

投資初心者は、まずは「現物買い」から始めてみましょう。

「現物買い/売り」とは、自ら保有する株式の現物を取引することです。購入したい金額を具体的に指定したい場合には「指値(さしね)」、そのときに出ている売り注文の一番低い金額で購入したい場合には「成行(なりゆき)」を選択します。

「信用新規買い/売り」(信用取引)とは、証券会社からお金を借りて株式を買ったり、証券会社から株式を借りてそれを売ったりすることです。

信用取引の場合、あらかじめ現金や株式を担保として証券会社に預ける必要があり、最大で担保の評価額の約3.3倍まで株式の取引ができます。

また、信用売りの場合には、株価が下がるときでも利益をねらえます。なお、信用取引は、株式委託手数料はかかりませんが、諸費用として金利・貸株料などが掛かります。

ポイント

成行の場合、購入金額が予想以上に釣り上がってしまう場合もありますので、投資初心者は「指値」から始めてみるのがおすすめです。
成行の場合、売り注文が出ている場合にはすぐに約定(やくじょう。取引が成立)します。指値の場合には、株価が指定した金額になれば約定します。取引が成立しない場合には、証券口座に購入金額が返戻されます。
なお、株を売るときには、売りたい金額を指定したい場合は「指値」、そのときに出ている売り注文の一番高い金額で売る場合は「成行」を選びます。

5.いまソニー株を買う理由

一定数以上の株を権利確定日に保有していれば、株主優待や配当の権利を得ることができます。それだけを考えれば、いつ買ってもよく、株価の上下に一喜一憂することなく持ち続けていればいいという考えもあるでしょう。

しかし株のような金融商品は資産になりますので、大きく値下がりするおそれのある株を購入することはリスクを負う行為と考えるべきでしょう。

資産の有効活用を考えれば、できることなら、将来的に株価があがる可能性のある会社の株を買うべきです。その意味でも、ソニー株は、いま購入に値するといえるかもしれません。

ソニー株を購入するタイミングについては、「いまソニー株を買う理由」という記事にまとめていますので、そちらもご覧ください。

ソニー株をいま買う理由 コロナ禍が「ゲーム事業」の追い風に、PS5にも期待Icon outbound

https://corp-research.jp/articles/6024/

新型コロナ禍で業績を悪化させ株価が落ち込む会社もある中で、ソニーはウィズ・コロナ時代にも成長性が期待される銘柄のひとつと言えるかもしれません。

なお、上場株式や投資信託等の配当金や売買益を得た場合、証券会社の特定口座や一般口座には年率20.315%の税がかかります。しかし、NISA口座なら非課税枠で節税が可能です。詳しくはSBI証券の「NISAの活用法」をご覧ください。

NISAの活用法(NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA)|SBI証券Icon outbound

https://site1.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=on&getFlg=on&burl=search_nisa&cat1=nisa&cat2=none&dir=info&file=nisa_katsuyou.html

NISAは「利益が出た時に非課税になる」制度ですので、非課税メリットを最大限受けたい方には値上がり期待の大きい株式がお勧めです。

Tポイントで“実質0円”の投資体験ができる、ネット証券口座開設数No.1のSBI証券はこのバナーからお申し込みください。

 
*この記事は株式投資の方法等の説明を目的として作成したもので、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではなく、将来の運用成果等を保証するものでもありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。

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